JP2545351B2 - 送風機 - Google Patents

送風機

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JP2545351B2
JP2545351B2 JP59077730A JP7773084A JP2545351B2 JP 2545351 B2 JP2545351 B2 JP 2545351B2 JP 59077730 A JP59077730 A JP 59077730A JP 7773084 A JP7773084 A JP 7773084A JP 2545351 B2 JP2545351 B2 JP 2545351B2
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discharge port
outer casing
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衛 濱
幸雄 片峯
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は送風機に関し、一層詳細には、ダクトの吐出
口を絞ると、吸入口側にも逆噴出し、全体として吐出風
量がほぼ一定となる送風機に関するものである。
一般に斜流式の送風機における特性曲線は第1図に示
すごとくなる。すなわちダクトの吐出口を絞れば当然に
吐出口からの吐出量は少なくなると同時に、ダクト内の
静圧が上昇し、これがファンの駆動圧力と均衡する。そ
の際、従来のモーターの駆動力はファンの負荷に対して
十分な余裕をもっており、大きな力で高速回転されるフ
ァンの外周には吐出されない空気の層が形成される。こ
の層が吸入される空気の抵抗となって吸入量が少なくな
り、また吸入口側に逆噴出することはない。
発明者は上記に鑑みて種々検討した結果、ファンとモ
ーターの出力の大きさによっては、吸入口側に空気が逆
噴出し、吐出側、吸入口側に噴出する空気の総量、すな
わち全体としての吐出量が常にほぼ一定となる興味ある
特性を見出した。
すなわち、本発明の目的は、全体としての吐出量が常
にほぼ一定となる送風機を提供するにある。
そしてその特徴は、吸入口と吐出口とが開放されたダ
クト内に、モーターによって駆動される斜流ファンを配
置した斜流式の送風機において、前記ダクトは、吸入口
側と吐出口側とがすぼまったほぼ樽形の内形をなす外ケ
ーシングと、該外ケーシング内に配置され、外ケーシン
グの中央部から吐出口側にかけての外ケーシング内形と
ほぼ相似形をなす外形を有して外ケーシング内壁との間
で流路を形成する内ケーシングとを具備し、前記モータ
ーは前記内ケーシング内に固定して配置され、前記外ケ
ーシング内の吸入口側空間内に位置して、外形側面がほ
ぼ円錐台の側壁形状をなして対応する端部が前記内ケー
シングの端縁に近接するようドーム形回転体が前記モー
ターの出力軸に固定され、複数の前記斜流ファンが前記
ドーム形回転体の外壁面に固定され、前記外ケーシング
の一方の開口端とドーム形回転体の外壁との間で形成さ
れる前記吸入口の有効断面積、前記外ケーシングの中央
部と対応する内ケーシングの外壁との間で形成される流
路の有効断面積、前記外ケーシングの他方の開口端と対
応する内ケーシングの端部との間で形成される前記吐出
口の有効断面積がこの順に狭くなって吐出口側が絞られ
ており、さらに前記吐出口に、吐出口からの風量を絞れ
る消音器等の絞りが取付けられており、前記絞りにより
吐出口が絞られることによるダクト内の静圧上昇によ
り、前記ファンとダクト内壁との間の流路の一部に吐出
口側から吸入口に向けて圧力勾配が生じて吸入口から空
気が逆噴出して、吐出口の絞り量に対して、前記吐出口
からの吐出量と吸入口からの逆噴出量の和がほぼ一定と
なるよう、前記ファンに対するモーターの出力の大きさ
が設定されているところにある。
以下本発明の好適な実施例を添付図面に基づき詳細に
説明する。
第2図は斜流式の送風機10の断面図を示す。図におい
て、12は外ケーシングである。外ケーシング12は上部と
下部がすぼまった樽形をなす。14は駆動モーターであ
り、外ケーシング12の中央部および下部部分とほぼ相似
形をなす内ケーシング16内に固定板18を介して固定され
ている。内ケーシング16は取付片を兼ねる整流板20を介
して外ケーシング12内壁に、その内壁との間に一定の空
隙Aが生じるように、外ケーシング12中央部および下部
部分に対応位置するように支持されている。上記の空隙
Aが流路を形成する。外ケーシング12と内ケーシング16
とでダクトを形成する。22は斜流式のファンであり、外
ケーシング12上部空間内に突出する駆動モーター14の出
力軸24に固定されたドーム形回転体26の外周壁面上に6
箇所定間隔をおいて固設されている。
次に各部の寸法を例示する。
外ケーシング12の吸入口28および吐出口30の有効径
a、bはそれぞれ303mm、外ケーシング12の中央部内径
cは380mm、同じく外ケーシング12の中央部の高さd、
および、上方・下方に向けて縮径する外ケーシング12の
上部、下部の高さe、fはそれぞれ97mmである。内ケー
シング16の上部(外ケーシング12の中央部に対応する)
外径gは286mm、またその下端外径hは208mmである。ド
ーム形回転体26の上端外径iは122mm、同じくその下端
外径jは305mmである。
しかして、流路のうち、吸入口28の有効断面積は約60
4cm2、外ケーシング12とドーム形回転体26下部との間の
幅狭部32の有効断面積は403cm2、外ケーシング12の中央
部と内ケーシング16の上部との間の有効断面積は491c
m2、吐出口30の有効断面積は381cm2となる。
なおファン22の外縁と外ケーシング12内壁との間隙を
約1mmと狭小に設計してある。
駆動モーター14として例えば2極モーターを用いる。
上記の送風機のテストデータを表1に示す。
また表1(2)における静圧と流量の関係を第3図
に、表1(2)における流量と効率の関係を第4図に示
す。さらにピトー管とオリフィスを用いて静圧を測定し
た場合の静圧と風量との関係を第5図に示す。
なお表1において、1〜10の順に吐出口が狭くなるよ
うに適宜な絞り(図示せず)によって吐出口を絞ってい
る。
次に、ファンと駆動モーターとの大きさのバランスを
とった場合の比較データを表2に示す。
また表2における風量(Q)と、静圧(H)、ファン
効率(Eff)、軸動力(L)の関係を第6図に示す。表
2の場合も1〜6の順に吐出口が狭くなるように絞りに
よって吐出口を絞っている。
表2および第6図に示されるように、従来の、ファン
と駆動モーターとの大きさのバランスをとった送風機の
場合は、ダクトの吐出口を絞るにつれてダクト内の静圧
が上昇し、逆に吐出口からの吐出風量は減じる。またフ
ァン効率は一旦上昇するものの、また下降してしまう。
吸入口からの逆噴出もない。
これに対して、上記表1、第3図および第4図から明
らかなように、本実施例の送風機によれば、吐出口を絞
る程ファン効率は上昇するという興味ある現象がみられ
た。またダクトの吐出口を絞っ場合に、静圧は上昇する
が、吐出口の絞り量に対して、すなわち、かなりの幅の
静圧の上昇範囲に対して吐出風量はほぼ一定となる。こ
の吐出風量は、吐出口への吐出量と吸入口側への逆噴出
の和である。すなわち、第5図に示されるように、ピト
ー管で測定したときとオリフィスで測定したときとのデ
ータが異なっているが、ピトー管は吸入口から吐出口へ
の流れの測定しか行えないため、通常の送風機とほぼ同
じように吐出口を絞った場合に風量が減じているが、吸
入口から吐出口への流れおよび吐出口から吸入口への流
れの双方を測定するオリフィスの測定結果は風量がほぼ
一定となっている。このことは前記の送風機において
は、吐出口30から吸入口28へ向かう逆流現象が生じてい
ることを示す。
これは、前記のようにダクトの吐出口30、吸入口28の
有効断面積を吐出側が狭くなるようにし、さらには吐出
口に絞りを取り付けることによって吐出側をさらに絞
り、これによりダクト内の静圧が高くなること、またこ
れと共に、ファンに対するモーターの出力の大きさを通
常の送風機よりも小さくなるよう設定することにより、
ファンによる送風圧力が小さくなり、胴太のダクト中央
部付近と吸入口付近との間にダクト中央部付近の方が高
くなる圧力勾配が生じることによると考えられる。
なお吐出口を絞ることによって騒音が発生しやすくな
る。
この場合には吐出口30に、第7図に示すような、吐出
口30の風量を絞るような消音器40を取着するとよい。こ
の場合騒音は解消されると同時に、前記と同様の理由に
よって吸入口28側への逆流現象が生じ、全吐出量はほぼ
一定に確保されるものである。
消音器40の例を示すと、吐出口30に、複数のく字形部
材42が平行に橋渡しされており、このく字形部材42の相
互の間隔lが該く字形部材42の頂部の高さLより短く設
定されている。しかして該く字形部材42間を送風が通過
する際に抵抗を受けて吐出風量が絞られるとともに、騒
音に伴う空気振動がく字形部材42で規制されるから騒音
が低減される。
なお吸入口28側にも同様の消音器(図示せず)を設け
ることによって一層の消音を図ることができる。
また前記外ケーシング12内壁や内ケーシング16外壁に
遮音部材を装着することもできる。遮音部材は、第8図
に示すように、空隙44を有するハニカムコア46と、ハニ
カムコア46を被覆する多孔質アルミニウム焼結材料から
なる内装板48とから構成されている。アルミニウム焼結
材料は、約40〜70%の気孔を有するもので、内装板48の
表面にめっきなどが施されている。騒音はハニカムコア
46の空隙44で反射をくりかえして減衰する。
前記の消音器40は他の構成のものでもよい。要は吐出
口30の風量を絞って消音するものであればよい。
本発明に係る送風機は、常にほぼ一定の吐出量が得ら
れることから、例えば、送風機をダクトを介して乾燥庫
に接続し、吸入口から吸引した乾燥庫内の空気の一部を
吐出口から庫外に排出し、吸入口から逆噴出する空気を
別なダクトを介して乾燥庫内に戻すなどして循環使用す
ることにより、庫内に空気の大きな流れを作って乾燥効
率を高めることができ、また一部空気を庫内に戻すこと
により熱を無駄にしない等、乾燥装置、暖房装置、冷房
装置等に好適に用いることができる。
また、従来のものに比べてモーターの出力をあまり上
げないでも、吐出口および吸入口から相当量の吐出量が
得られ、またファンの効率を上昇させることができると
いう著功を奏する。
以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明した
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発
明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るの
はもちろんのことである。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的な送風機の特性曲線を示す。第2図は本
発明に係る送風機本体の断面図。第3図はその静圧と風
量との関係を示す特性曲線、第4図は流量と効率との関
係を示す特性曲線、第5図はピトー管とオリフィスを用
いて静圧を測定した場合の静圧と風量の関係を示す特性
曲線である。第6図は一般の送風機の特性曲線である。
第7図は消音機の説明図。第8図は遮音部材の説明図で
ある。 10……送風機、12……外ケーシング、14……駆動モータ
ー、16……内ケーシング、18……固定板、20……整流
板、22……ファン、24……出力軸、26……ドーム形回転
体、28……吸入口、30……吐出口、40……消音器、42…
…く字形部材、44……空隙、46……ハニカムコア、48…
…内装板。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸入口と吐出口とが開放されたダクト内
    に、モーターによって駆動される斜流ファンを配置した
    斜流式の送風機において、 前記ダクトは、吸入口側と吐出口側とがすぼまったほぼ
    樽形の内形をなす外ケーシングと、該外ケーシング内に
    配置され、外ケーシングの中央部から吐出口側にかけて
    の外ケーシング内形とほぼ相似形をなす外形を有して外
    ケーシング内壁との間で流路を形成する内ケーシングと
    を具備し、 前記モーターは前記内ケーシング内に固定して配置さ
    れ、 前記外ケーシング内の吸入口側空間内に位置して、外形
    側面がほぼ円錐台の側壁形状をなして対応する端部が前
    記内ケーシングの端縁に近接するようにドーム形回転体
    が前記モーターの出力軸に固定され、 複数の前記斜流ファンが前記ドーム形回転体の外壁面に
    固定され、 前記外ケーシングの一方の開口端とドーム形回転体の外
    壁との間で形成される前記吸入口の有効断面積、前記外
    ケーシングの中央部と対応する内ケーシングの外壁との
    間で形成される流路の有効断面積、前記外ケーシングの
    他方の開口端と対応する内ケーシングの端部との間で形
    成される前記吐出口の有効断面積がこの順に狭くなって
    吐出口側が絞られており、 さらに前記吐出口に、吐出口からの風量を絞れる消音器
    等の絞りが取付けられており、 前記絞りにより吐出口が絞られることによるダクト内の
    静圧上昇により、前記ファンとダクト内壁との間の流路
    の一部に吐出口側から吸入口に向けて圧力勾配が生じて
    吸入口から空気が逆噴出して、吐出口の絞り量に対し
    て、前記吐出口からの吐出量と吸入口からの逆噴出量の
    和がほぼ一定となるよう、前記ファンに対するモーター
    の出力の大きさが設定されていることを特徴とする送風
    機。
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