JP2544945Y2 - リモコン可動照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、リモコン送信器から
の信号で灯具の照射方向を変向できるリモコン可動照明
器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】リモコン可動照明器具は、灯具および駆
動モータを内蔵し駆動モータの動作により灯具が回動す
る駆動ブロックと、リモコン送信器からの信号を受ける
受信ブロックと、受信ブロックより信号を受けて駆動モ
ータを制御する制御回路を内蔵したリモコンブロックと
を有する。

【０００３】従来、筒状の器具本体内に駆動ブロックを
内装し、駆動ブロックに受信ブロックを側設するととも
に、リモコンブロックを器具本体の天部に取付けてい
た。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このリ
モコン可動照明器具は、受信ブロックを駆動ブロックに
側設するため、および器具本体を取付具で天井に取付け
るときの操作スペースのため、器具本体が大型化すると
ともにがたつきの防止のため取付具の取付数が増加する
という欠点があった。

【０００５】一方、器具本体の大型化を制限すると、取
付具の操作スペースが充分にとれないため天井施工が容
易でなくなるとともに駆動ブロックや受信ブロックの部
品に取付具が触れてこれらを損傷する危険性があった。
したがって、この考案の目的は、駆動ブロックや受信ブ
ロックの施工時の損傷を防止できるとともに施工容易に
でき、しかも器具本体を小型化でき取付具数を削減でき
るリモコン可動照明器具を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この考案のリモコン可動
照明器具は、天井に取付ける一対の取付具を両側部に設
けた筒状の器具本体と、この器具本体の天部より前記一
対の取付具の並び方向と直角な水平方向に延設されて制
御回路を内蔵したリモコンブロックと、灯具および駆動
モータを内蔵し前記制御回路によって制御される前記駆
動モータの動作により前記灯具が回動するものであって
前記器具本体内の前記リモコンブロックの延出方向と反
対向きに偏心して取付けられた駆動ブロックと、前記器
具本体内で前記駆動ブロックの前記リモコンブロック側
に側設されてリモコン送信器の信号を受信して前記制御
回路に出力する受信ブロックとを備えたものである。

【０００７】

【作用】この考案の構成によれば、器具本体の一対の取
付具の並び方向に直角な水平方向の一方側にリモコンブ
ロックを延設し、他方側の偏心位置に駆動ブロックを配
設したため、全体の重量バランスがとれ一対の取付具に
よりがたつきなく天井に固定することができる。また駆
動ブロックを偏心配置することにより形成された器具本
体内のスペースを利用して受信ブロックを収納できると
ともに取付具の操作スペースも確保することができる。
このため、器具本体の天井施工が容易になるとともに施
工時に受信ブロックや駆動ブロックに触れて部品を破損
する危険を極力避けることができるとともに、器具本体
を小型化でき取付具数を削減できる。

【０００８】

【実施例】この考案の一実施例を図１ないし図８により
説明する。すなわち、このリモコン可動照明器具は、器
具本体１と、リモコンブロック２と、駆動ブロック３
と、受信ブロック４とを有する。器具本体１は、筒状で
あって天井５に取付ける一対の取付具６を両側部に設け
ている。実施例の器具本体１は円筒状であって下端開口
部に天井５の埋込穴１２の縁部に係止するつば１３を形
成している。取付具６は天井５の厚さに応じて調整可能
に設けられた公知の構造を有する。

【０００９】リモコンブロック２は、器具本体１の天部
７より一対の取付具６の並び方向と直角な水平方向に延
設されて制御回路８を内蔵している。実施例では器具本
体１の天部７に載置される板部１４と器具本体１より張
り出すように板部１４に設けられる箱部１５からなり、
板部１４が蝶番１６を介して器具本体１の天部７に取付
けられ、天井５の埋込穴１２に挿入するときにリモコン
ブロック２を挿入することができるようにしている。箱
部１５内に制御回路８を構成する電源用プリント基板や
制御用プリント基板を収納している。１８は端子台であ
る。

【００１０】駆動ブロック３は、灯具９および駆動モー
タ１０，２０を内蔵し制御回路８によって制御される駆
動モータ１０の動作により灯具９が回動するものであっ
て、器具本体１内のリモコンブロック２の延出方向と反
対向きに偏心して取付けられている。実施例の灯具ブロ
ック３は円筒形であって下面側に灯具９を有し、上端部
が器具本体１の天部７の内側に取付けられている。５６
はランプである。

【００１１】受信ブロック４は、器具本体１内で駆動ブ
ロック３のリモコンブロック２側に側設されてリモコン
送信器（図示せず）の信号を受信し制御回路８に出力す
るものである。実施例は受光モジュール１１，スイッチ
類を収納した受光ブロックである。なお、１２は枠であ
り、駆動ブロック３のランプ光を通す孔３１とリモコン
送信器の信号を通す孔３２とを有し、キックばね３３で
器具本体１の受け部１７に係止している。

【００１２】リモコンブロック２，駆動ブロック３およ
び受信ブロック４はそれぞれ完成状態で器具本体１に取
付けられ、受信ブロック４とリモコンブロック２とが弱
電線６１によりコネクタ配線され、駆動ブロック３とリ
モコンブロック２とが強電線によりコネクタ配線され、
器具として完成するものである。６３は器具本体１の配
線用孔、６４，６５はリモコンブロック２の通線空間で
ある。したがって駆動ブロック３、受信ブロック４、リ
モコンブロック２の位置は自由にまた簡単に変えること
が可能であり、器具本体１内の空間や重量バランスを調
整操作することが可能である。

【００１３】この実施例によれば、器具本体１の一対の
取付具６の並び方向に直角な水平方向の一方側にリモコ
ンブロック２を延設し、他方側の偏心位置に駆動ブロッ
ク３を配設したため、全体の重量バランスがとれ一対の
取付具６によりがたつきなく天井５に固定することがで
きる。また駆動ブロック３を偏心配置することにより形
成された器具本体１内のスペースを利用して受信ブロッ
ク４を収納できるとともに取付具６の操作スペースも確
保することができる。このため、器具本体１の天井施工
が容易になるとともに施工時に受信ブロック４や駆動ブ
ロック３に触れて部品を破損する危険を極力避けること
ができるとともに、器具本体１を小型化でき取付具数を
削減できる。

【００１４】以下さらに詳細に説明する。図４はブロッ
ク相互の電気配線を示し、電源（ＡＣ１００Ｖ）はリモ
コンブロック２にある端子台１８に接続する。リモコン
送信器（図示せず）からの信号は受信ブロック４内にあ
る受光モジュール１１で受取り、ジャンパー線１９でリ
モコンブロック２に伝える。そしてリモコンブロック２
から駆動ブロック３内の駆動モータ１０，２０や灯具９
を制御する。

【００１５】図５は受信ブロック４の下面を示し、リモ
コン送信器からの信号を受け取る受光モジュール１１、
リセットスイッチ２１、チャンネル２２、補助スイッチ
２３、音入切ボタン２４を有する。図６ないし図８は駆
動ブロック３の内部を示す。円筒状のカバー２５の上端
部の内側面に取付台２６の取付片５９が固定され、取付
台２６に水平回転用駆動モータ１０および水平回転モー
タ駆動用ブロック２８が固定され、水平回転用駆動モー
タ１０のモータ軸２９に軸体３０が取付けられ、モータ
軸２９と一体となって回転する。

【００１６】逆Ｕ字形のアングル３５の上端部の中央に
形成した切欠３６に軸体３０を通して水平回転用駆動モ
ータ１０が取付けられ、軸体３０の回転とともに回転す
る。アングル３５の両端部には回動範囲を規制するため
のレバー片３７，３８を設けている。またアングル３５
の一側片の内側の上端部に首振り用駆動モータ２０が取
付けられ、他側片の内側の上端部に首振り用駆動モータ
２０用駆動ブロック３９が取付けられ、アングル３５の
両側片の下端部に灯具９が回転軸４０，４１により首振
り自在に取付けられている。回転軸４１はアングル３５
の一側片に回転自在に貫通するとともに、首振り用駆動
モータ２０に軸体４２が取付けられ、軸体４２と可動軸
４１との間に一対のリンク４３，４４が連結され、これ
により首振り用駆動モータ２０の軸体４２の回転を可動
軸４１に伝えて灯具９を首振り回動している。灯具９に
おいて、５７はランプソケット、５８はソケット台であ
る。

【００１７】またレバー片３７，３８に対して一定の位
置に一対のリミットスイッチ４５，４６が取付具４７を
介して取付台２６に取付けられ、アングル３５の一方向
の回転によりレバー３７がリミットスイッチ４５に当た
ると停止し、アングル３５の他方向の回転によりレバー
３８がリミットスイッチ４６に当たると停止するように
制御している。また一対のリンク４３，４４にそれぞれ
ねじを実施例とする回動範囲規制用の突起４８，４９を
設け、突起４８，４９が所定の位置で当たるリミットス
イッチ５０，５１をそれぞれアングル３５に架設された
桟５２，５３に取付けて、灯具９の首振り回転の最大範
囲を規制している。

【００１８】したがって、リモコン送信器より受信ブロ
ック４を通してリモコンブロック２に水平回転信号を送
ると、取付台２６に取付けられた水平回転用駆動モータ
１０に電力が供給され、そのモータ軸２９が回転し、ア
ングル３５が灯具９ごと水平回転する。その回転角はア
ングル３５が時計方向に回転するときレバー３８がリミ
ットスイッチ４５に当たり停止する位置と、アングル３
５が反時計方向に回転するときレバー３７がリミットス
イッチ４６に当たり停止する位置とのなす角度であり、
約１８０度である。

【００１９】またリモコン送信器より受信ブロック４を
通してリモコンブロック２に首振り回転信号を送ると、
首振り用駆動モータ２０に電力が供給され、モータ軸５
５が回転し、軸体４２，リンク４３，４４および回転軸
４１を介して灯具９が首振り回動する。その首振り角は
リンク４３，４４に取付けられた突起４８，４９がリミ
ットスイッチ５０，５１に当たって停止する位置で決ま
る角度である。

【００２０】

【考案の効果】この考案のリモコン可動照明器具によれ
ば、器具本体の一対の取付具の並び方向に直角な水平方
向の一方側にリモコンブロックを延設し、他方側の偏心
位置に駆動ブロックを配設したため、全体の重量バラン
スがとれ一対の取付具によりがたつきなく天井に固定す
ることができる。また駆動ブロックを偏心配置すること
により形成された器具本体内のスペースを利用して受信
ブロックを収納できるとともに取付具の操作スペースも
確保することができる。このため、器具本体の天井施工
が容易になるとともに施工時に受信ブロックや駆動ブロ
ックに触れて部品を破損する危険を極力避けることがで
きるとともに、器具本体を小型化でき取付具数を削減で
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の分解斜視図である。

【図２】その施工状態の略半断面図である。

【図３】その下から見上げた底面図である。

【図４】配線図である。

【図５】受信ブロックの下から見た底面図である。

【図６】駆動ブロックの断面図である。

【図７】その平面図である。

【図８】その分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 器具本体 ２ リモコンブロック ３ 駆動ブロック ４ 受信ブロック ５ 天井 ６ 取付具 ７ 天部 ８ 制御回路 ９ 灯具 １０，２０ 駆動モータ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井に取付ける一対の取付具を両側部に
   設けた筒状の器具本体と、この器具本体の天部より前記
   一対の取付具の並び方向と直角な水平方向に延設されて
   制御回路を内蔵したリモコンブロックと、灯具および駆
   動モータを内蔵し前記制御回路によって制御される前記
   駆動モータの動作により前記灯具が回動するものであっ
   て前記器具本体内の前記リモコンブロックの延出方向と
   反対向きに偏心して取付けられた駆動ブロックと、前記
   器具本体内で前記駆動ブロックの前記リモコンブロック
   側に側設されてリモコン送信器の信号を受信して前記制
   御回路に出力する受信ブロックとを備えたリモコン可動
   照明器具。