JP2541147Y2 - 可動型照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、灯具が可動して任意の
方向を照射する可動型照明器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】出願人は、図３に示すようなリモコンで
可動操作を行なう可動型照明器具を、先に提案してい
る。この可動型照明器具は、取付面１に埋め込み取り付
けられた取付部２から水平回転軸３を垂下し、水平回転
軸３の下端に器具本体４を設けたものである。そして、
取付部２に水平回転モーター５を納装し、この水平回転
モーター５の回転軸に水平回転軸３を固定して器具本体
４を水平面内で回転させている。また、器具本体４に首
振りモーター６を納装し、この首振りモーター６で器具
本体４の側方に垂直面内首振り可能に取り付けられラン
プ７を装備した灯具８を首振りさせるようになってい
る。

【０００３】この可動型照明器具では、円盤状の回転接
点板９とブラシ状の接触子との摺接により取付部２から
器具本体４に通電し、取付部２と器具本体４との間に配
線されたランプ７への給電用の２本のリード線と首振り
モーター６への給電用の２本のリード線との合計４本の
リード線が器具本体４の回転時に損傷しないようにし
て、照射範囲を広くとるために器具本体４の回転角度を
できるだけ大きくしている。

【０００４】そして、この可動型照明器具では、水平回
転モーター５及び首振りモーター６の駆動やランプ７の
点滅を、取付部２に設けたリモコンブロック１１により
制御して行なっている。このリモコンブロック１１は、
図示しないリモコン送信器からの赤外線信号を受ける受
光部１２を下端に有し、受光部１２が室内に臨んでリモ
コン送信器からの赤外線信号を受けることができるよう
になっている。

【０００５】ところが、この可動型照明器具では、器具
本体４及び灯具８の重心が水平回転軸３から偏心した位
置にあり、重量バランスがとれていないため水平回転軸
３の回転に支障を及ぼす恐れがあった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、水平回転軸に対して重量バランスをとって水平回転
軸の回転を円滑に行なうことのできる可動型照明器具を
実現することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案は、取付面に固定
される取付部と、水平回転モーターに駆動されて水平面
内回転可能に前記取付部の下に取り付けられた器具本体
と、首振りモーターに駆動されて垂直面内首振り可能に
前記器具本体に取り付けられた灯具とを備え、リモコン
送信器からの信号により少なくとも水平回転モーターと
首振りモーターとを制御するリモコンブロックを有する
可動型照明器具において、取付部から垂下され水平回転
モーターに接続した水平回転軸を器具本体の中央部上面
に取り付け、器具本体の本体側方部をそれぞれ下方へ突
出形成して下部中央部に凹部を設け、灯具をこの凹部で
器具本体に首振り可能に取り付け、首振りモーターとリ
モコンブロックとを器具本体の各本体側方部にそれぞれ
納装したものである。

【０００８】

【実施例】図１及び図２は本考案の実施例の可動型照明
器具を示すものであり、以下図面に基づき説明する。

【０００９】この可動型照明器具は、リモコン送信器か
らの赤外線信号を受光器で受けて水平面内の回転と垂直
面内の首振り及びランプの点滅を行なうものである。そ
して、取付面に固定される取付部２１と、この取付部２
１の下面に水平面内回転可能に取り付けられた器具本体
２２と、この器具本体２２の下端近傍に垂直面内首振り
可能に取り付けられた灯具２３とを備えている。

【００１０】取付部２１は、木ねじ等により取付面に固
定される取付板２４と、端面を取付面に当接させてこの
取付板２４に固定される皿状のフランジ２５とを備えて
いる。取付板２４には一対の取付ねじ２６が植設されて
いて、フランジ２５に設けた取付孔２７を挿通した取付
ねじ２６の先端にナット２８を螺合することにより、取
付板２４にフランジ２５が固定される。そして、フラン
ジ２５の内面には、ＶＶＦ電線等の電源電線が接続され
る端子台２９が、取付板２４の略中央に設けられた電源
電線の挿通する電源孔３０に臨んで取り付けられてい
る。この端子台２９からは、器具内配線用の２本のリー
ド線３１が引き出されて、器具本体２２に引きこまれて
いる。

【００１１】器具本体２２は、略直方体状の本体中央部
３２の両側部に、この本体中央部３２より長さが略７〜
８割長く厚さがやや厚い直方体の稜線を面取りした形状
の一対の本体側方部３３が、一体に連設された外形をな
している。そして、器具本体２２は、略コ字形のシャー
シ３４に水平回転モーター３５、首振りモーター３６、
リモコンブロック３７等の電気部品を取り付けてハウジ
ング３８で覆って構成されている。

【００１２】この器具本体２２の本体中央部３２の上面
中央からは水平回転軸３９が突出してその上端で取付部
２１に固定されている。そして、この水平回転軸３９の
周にリード線３１が水平回転時に過大な張力が加わらな
いように配され、これら水平回転軸３９及びリード線３
１は器具本体２２のハウジング３８から一体に突設され
た筒部４０で覆われている。

【００１３】水平回転モーター３５は、ハウジング３８
内に設けられコ字形の両先端が下方を向いたシャーシ３
４の上部下面に取り付けられて本体中央部３２に納装さ
れ、その回転軸には水平回転軸３９が下端で固定されて
いる。水平回転モーター３５に固定された水平回転軸３
９は下端近傍に外鍔４１を有し、この外鍔４１上面にシ
ャーシ３４が載置されて器具本体２２は水平回転軸に吊
り下げられていて、水平回転モーター３５の回転軸には
器具本体２２の重量等が加わらないようになっている。
シャーシ３４の水平回転軸３９近傍には一対のリミット
スイッチ４２が取り付けられていて、水平回転軸３９の
下端近傍に取り付けられたねじ４３がリミットスイッチ
４２に当たって水平回転角度の規制を行なうようになっ
ている。従って、水平回転モーター３５が動作すると、
取付面に固定された取付部２１に対して器具本体２２が
所定角度の範囲内で必要な方向へ回転する。

【００１４】首振りモーター３６は、シャーシ３４の一
端近傍に取り付けられて一方の本体側方部３３の下部に
その回転軸を他方の本体側方部３３の方へ向けて配され
ている。そして、首振りモーター３６の回転軸には首振
り回転軸４４を介して灯具２３が取り付けられていて、
灯具２３の垂直面内首振り動作を行なうようになってい
る。

【００１５】リモコンブロック３７は、電子部品が基板
に取り付けられ配線接続されたものであり、シャーシ３
４の首振りモーター３６の取り付けられていない側に略
その全長にわたって取り付けられ、他方の本体側方部３
３の内に納装されている。このリモコンブロック３７
は、このリモコンブロック３７を納装している本体側方
部３３下面から器具本体外に臨んだ受光部４５で受けた
赤外線信号により、水平回転モーター３５及び首振りモ
ーター３６の動作並びに灯具２３に装備したランプ４６
の点滅を制御している。ここで、水平回転モーター３５
及び首振りモーター３６の動作の制御に関しては、それ
ぞれ本体中央部３２下部及び首振りモーター３６を納装
した本体側方部３３上部に配され電子部品が基板に取り
付けられ配線接続されたモーターブロック４７を介して
行なっている。

【００１６】灯具２３は、内にランプソケットを納装し
て略円筒形の外形をなした灯具本体４８と、この灯具本
体４８の下部に固定されランプソケットに装着されたラ
ンプ４６の周を覆う反射鏡部４９とから構成されてい
る。そして、この灯具２３は、器具本体２２の両本体側
方部３３から回転自在に突出した一対の首振り回転軸４
４が一端でそれぞれ灯具本体４８の側面に固定されるこ
とによって、器具本体２２の両本体側方部３３の間で本
体中央部３２下方に形成された凹部５０に灯具本体４８
を配して、垂直面内首振り可能に器具本体２２に取り付
けられている。灯具２３と器具本体２２との間は２本の
リード線で接続されている。

【００１７】前記のようにそれぞれ一端が灯具本体４８
に固定されると共に器具本体２２に対し回転自在にされ
た一対の首振り回転軸４４は、一方の首振り回転軸４４
の他端を首振りモーター３６の回転軸に固定されてい
る。そして、他方の首振り回転軸４４の他端はシャーシ
３４に回転自在に支持されて、シャーシ３４先端近傍に
取り付けられ灯具２３の首振り角度を規制するリミット
スイッチ５１に当接するスイッチ金具５２が固定されて
いる。

【００１８】この可動型照明器具では、器具本体２２の
下部中央の凹部５０で灯具２３を取り付け、首振りモー
ター３６とリモコンブロック３７とを器具本体２２のそ
れぞれ一方の本体側方部３３に納装したので、水平回転
軸３９回りの重量バランスが良く器具本体２２の水平回
転が円滑に行なえる。そして、リモコンの赤外線信号の
受光部４５を灯具２３の首振り面に対し側方の器具本体
２２下端に設けたので、ランプ４６の光が受光部４５に
入ったり器具本体２２が受光部４５を覆ったりして誤動
作する恐れがない。さらに、取付部２１に対して水平回
転する器具本体２２に水平回転モーター３５やリモコン
ブロック３７を納装したので、取付部２１と器具本体２
２との間のリード線３１が２本だけでよく、構造を複雑
にしたり大きくなって外観を損なうということがない。
また、器具本体２２や灯具２３の重量は取付部２１に固
定された水平回転軸３９により支持されて水平回転モー
ター３５にはスラスト荷重がかからず、器具本体２２を
大きくすることなく水平回転が円滑に行なえる。

【００１９】なお、首振りモーター３６の回転軸と首振
り回転軸４４との間はリンク結合される等して器具本体
２２に組み込まれていてもよい。また、ランプ４６の点
滅制御はリモコンによるものでなくてもよい。リモコン
の信号は、赤外線以外のものによるものでもよい。

【００２０】

【考案の効果】以上説明したように本考案の可動型照明
器具は、器具本体の下部中央の凹部で灯具を器具本体に
取り付け、首振りモーターとリモコンブロックとを器具
本体のそれぞれ一方の本体側方部に納装したので、水平
回転軸回りの重量バランスが良く器具本体の水平回転が
円滑に行なえるという効果を奏している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の可動型照明器具を示す断面正
面図である。

【図２】本考案の実施例の可動型照明器具を示す斜視図
である。

【図３】本考案に対する従来の可動型照明器具を示す使
用状態の断面正面図である。

【符号の説明】

２１ 取付部 ２２ 器具本体 ２３ 灯具 ３２ 本体中央部 ３３ 本体側方部 ３５ 水平回転モーター ３６ 首振りモーター ３７ リモコンブロック ３９ 水平回転軸 ４４ 首振り回転軸 ４５ 受光部 ４６ ランプ ４８ 灯具本体 ４９ 反射鏡部 ５０ 凹部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 取付面に固定される取付部と、水平回転
   モーターに駆動されて水平面内回転可能に前記取付部の
   下に取り付けられた器具本体と、首振りモーターに駆動
   されて垂直面内首振り可能に前記器具本体に取り付けら
   れた灯具とを備え、リモコン送信器からの信号により少
   なくとも水平回転モーターと首振りモーターとを制御す
   るリモコンブロックを有する可動型照明器具において、
   取付部から垂下され水平回転モーターに接続した水平回
   転軸を器具本体の中央部上面に取り付け、器具本体の本
   体側方部をそれぞれ下方へ突出形成して下部中央部に凹
   部を設け、灯具をこの凹部で器具本体に首振り可能に取
   り付け、首振りモーターとリモコンブロックとを器具本
   体のそれぞれ一方の本体側方部に納装したことを特徴と
   する可動型照明器具。