JP2544785B2 - 二重管の成形方法 - Google Patents

二重管の成形方法

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JP2544785B2
JP2544785B2 JP23149488A JP23149488A JP2544785B2 JP 2544785 B2 JP2544785 B2 JP 2544785B2 JP 23149488 A JP23149488 A JP 23149488A JP 23149488 A JP23149488 A JP 23149488A JP 2544785 B2 JP2544785 B2 JP 2544785B2
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胤治 西野
和重 生田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 第2図は、本発明の二重管の横断面の例を示す図であ
る。(A)は突合せ部1が接合されていない二重管であ
るが、突合せ部が長さ方向にまっ直ぐで捻れていなけれ
ば、例えば(B)図の如く、板状の建材2をこの間隙に
差し込んで、建築用の継手として使用できる。(C)は
突合せ部1を例えば溶接して接合した例であるが、突合
せ部が長さ方向にまっ直ぐで捻れていなければ、溶接が
容易であり、従って管内空間が気密で2分割された二重
管が安価に製造できるが、この二重管は例えば熱交換用
の管として好ましい。
[従来の技術] 特開昭55−30334号公報には仕上圧延前のH形素材
を、円形孔型の仕上ミルでフランジ部を円形に成形する
方法が述べられている。第3図はその例を示す図で、ウ
ェブ3を縦向きにして、H形素材の一方のフランジ4を
上ロール9の円形孔形で、他方のフランジ4′を下ロー
ル10の円形孔形で、それぞれ円形に成形する方法が記載
されている。しかし本発明者等の知見によると、この成
形方法では、突合せ部1が長さ方向に真直ぐで捻れてい
ない形状の二重管は製造し難い。即ち上ロールと下ロー
ルの圧下力はウェブ3に対する圧縮となるが、ウェブが
薄肉の際はウェブ3はこの圧下力に耐えられないで、例
えば点線の如くに座屈すると、フランジ端部5の位置が
移動して突合せ部1がまっ直ぐになり難い。
又ウェブが厚肉の場合は、ウェブ3が例えば矢印6の
方向に傾斜した方が変形が容易なために、H形素材は圧
延中に丸孔形内で回転し易いが、この回転が発生する
と、突き合せ部1は長さ方向に捻れる事となる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、H形材を用いて、突き合せ部1が長さ方向
にまっ直ぐで捻れていない二重管を成形する方法を開示
するものである。
[課題を解決するための手段および作用] 第1図は本発明の成形方法の例を示す図である。
(A)は本発明で使用するH形鋼の断面を示す図であ
る。本発明の成形方法では、ウェブ3を座屈させるよう
な圧下力はウェブには加えないため、ウェブ3の肉厚tw
は薄くても座屈等の懸念なく成形できる。成形後の二重
管の突合せ部1の開口巾は、H形鋼のフランジ巾wとウ
ェブ高さhによって定まる。従ってwやhの寸法精度の
よいH形鋼を用いると、第1図(B),(C)の孔型で
の突起8による左右フランジ巾wの寸法を正しく整える
作用と相まって突起部1の開口巾が揃った二重管が得ら
れる。
第1図(B)は1パス目の孔型の例で、上ロール9と
下ロール10は上下に突起8を有する縦楕円形のカリバー
を形成している。本発明ではウェブ3を横向きにして通
材する。従ってウェブ3には引張り力が作用し、ウェブ
を押し曲げるような圧下力はウェブには作用しない。
H形鋼のフランジはカリバー壁に沿って曲げられる
が、カリバーの上下に突起8があるために、圧延材は通
材中に回転する事はない。即ち圧延材は後述のアップセ
ット量を付加したため、孔型内で拘束保持されているの
で倒れや捻じれも発生せず安定した圧延状態が維持でき
る。
第1図(C)は、例えば数パス目の孔型の例で、H形
鋼のフランジは更に大きく曲げ加工されて円形に近い
が、上ロールと下ロールに突起8があるため、圧延材が
圧延中に回転する事はない。
また、一般にかかる二重管製品はフランジ肉厚tFに対
しウェブ肉厚twはごく薄肉である。さらにフランジ肉厚
tFはフランジ巾wに比して厚肉のため、前記従来技術に
よる曲げ加工法ではフランジ両端部の良好な曲げ成形が
行えない。本発明法では適正なアップセット量(0.5〜
2%)をフランジに付加することにより、フランジ先端
と突起8の当接部での強制的な曲げ圧下力とウェブ3に
よるフランジ中央部の内側方向への引張拘束力により、
フランジ部は厚肉であっても良好に孔型B,Cの形状に曲
げ変形され且つ十分な圧縮力により塑性曲げ加工がなさ
れるので通材後の圧延材にスプリングバックも生じな
い。また、孔型開口部Pとその近傍での噛出しやスリ疵
の発生もない。なお、ここにアップセット量とは孔型B,
Cの中心線長をlB,lCとすると、各々 である。
第1図(D)は、仕上げ成形の例を示す図で上ロール
9と下ロール10で円形カリバーを形成している。仕上げ
成形パスでは、圧延材は円形に近く、また圧延材には長
さ方向にまっ直ぐで捻れていない突合せ部が既に形成さ
れている。仕上げ成形で突起8を有しない円形カリバー
を用いると、圧延中に圧延材が円形カリバー内で回転す
ることもあるが、この際圧延材は全長に亘って等しく回
転するため、圧延材に既に形成されている、長さ方向に
まっ直ぐで捻れていない突合せ部は、そのまゝ維持され
た二重管となる。
[発明の効果] 本発明の方法を用いると、H形材を用いて、突合せ部
が長さ方向にまっ直ぐで捻れていない二重管が製造でき
る。本発明の方法では、ウェブ厚さが薄くフランジ厚の
厚いH形材を使用しても、二重管を成形する過程でウェ
ブが曲ることがなく、管内の空間が常に均等に二分割さ
れた二重管が安定して製造できる。本発明の二重管は突
合せ部が長さ方向にまっ直ぐで捻れていないため、例え
は第2図(B)の如く、突合せ部に板状の建材2等を差
し込んで、建築用の継手としてそのまゝ使用できるし、
又第2図(C)の如く突合せ部1を溶接した二重管を製
造するに際しては、溶接線がまっ直ぐで捩れていないた
め、溶接が容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の成形方法の例を示す図、第2図は、
二重管の横断面の形状例を示す図、第3図は、従来の二
重管の製造方法の例を示す図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】H形鋼素材のフランジ部を二重孔型圧延機
    を用いて曲げ成形し、円形の二重管を成形する方法にお
    いて、前記二重孔型圧延機の孔型の側壁曲率を孔底方向
    に増大するとともに孔底部に突起を形成した複数の縦楕
    円形の粗孔型に素材をH姿勢で通材するとともに該粗孔
    型の孔底にフランジ端面が常時当接するようにして粗成
    形した後、円形孔型で仕上げ成形することを特徴とする
    二重管の成形方法。
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JPH082441B2 (ja) * 1990-11-16 1996-01-17 新日本製鐵株式会社 連続型継手を有する直線型形鋼およびその製造方法

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JPH0280103A (ja) 1990-03-20

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