JP2544128Y2 - 茶園管理機における前輪調節装置 - Google Patents

茶園管理機における前輪調節装置

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JP2544128Y2
JP2544128Y2 JP11202291U JP11202291U JP2544128Y2 JP 2544128 Y2 JP2544128 Y2 JP 2544128Y2 JP 11202291 U JP11202291 U JP 11202291U JP 11202291 U JP11202291 U JP 11202291U JP 2544128 Y2 JP2544128 Y2 JP 2544128Y2
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lever
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鋼司 松村
学 鈴木
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落合刃物工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば傾斜地茶園の茶
樹畝間を中耕作業するような,管理作業を行うのに適し
た茶園管理機における前輪調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前輪と、後輪と、後輪に動力伝達
する変速部及び操向ハンドルとを有する機体に原動機を
搭載し、この原動機からの動力により作動する作業部を
設け、茶樹畝間を走行しながら中耕作業のような管理作
業を行うようにした自走型の茶園管理機が、例えば実開
昭62−70703号公報に開示されている。この先行
技術の自走型茶園管理機は、その前輪を上下移動及び左
右転向調節可能とし、それぞれの調節を別々のハンドル
により操作するようにしていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記のように従来の茶
園管理機においては、前輪の上下移動及び左右転向調節
を、それぞれ別々のハンドルにより操作するようにして
いたので、例えば幅の狭い茶樹畝内で中耕作業を行って
いるときに、前輪の上下移動調節をして中耕深さ(耕
深)を調節しようとしても、そのままの状態では操作が
出来なかった。そして、作業者は機体の走行を停止して
一旦茶樹畝から出て機体の前側に回り、前輪の上下移動
調節を行うようにしており、その作業が面倒であった。
本考案は上記の問題点を解決することを目的になされた
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本考案は、前輪3と、後輪4と、後輪4に動力伝達
する変速部6及び操向ハンドル7とを有する機体2に原
動機8を搭載し、この原動機8からの動力により作動す
る作業部5を設け、茶樹畝間を走行しながら管理作業を
行うようにした自走式の茶園管理機において、上記前輪
3の支持シャフト9を、機体2に固設した支持筒10に
対し上下移動及び左右回動可能に支持すると共に、前輪
支持シャフト9の上端にキャリーハンドル11及びノッ
クピンレバー12を設け、該ノックピンレバー12から
延びる操作ワイヤ13の先端に、前輪支持シヤフト9に
形成された複数の係合溝9aと選択的に係合,離脱する
ノックピン15を取付け、該ノックピン15をノックピ
ンケース14内に収容して支持筒10の上方に配設し、
また、上記支持筒10とノックピンケース14間にキャ
リーハンドル11を下方に押圧したときに所定範囲で前
輪支持シャフト9を下動させる圧縮バネ17を介装し、
前輪支持シャフト9の外周側に設けた左右回動係止板1
6の複数の係止孔16aと選択的に係合する係止ピン1
8をノックピンケース14に固設し、キャリーハンドル
11及びノックピンレバー12を操作して、前輪支持シ
ャフト9の上下移動調節及び左右回動調節を行い、それ
ぞれの調節位置での固定,固定解除を可能としたことを
特徴としている。
【0005】
【作用】上記の構成によって本考案の茶園管理機におけ
る前輪調節装置は、前輪3の上下移動調節、左右回動調
節及びそれぞれの調節位置への固定,固定解除が1本の
キャリーハンドル11及びノックピンレバー12で操作
出来るので、茶樹畝間での管理作業中でも、前輪3の上
下移動調節、左右回動調節が容易に行える。しかも、そ
の操作はワンタッチで短時間で行えるので、操作性が良
く、作業性能、作業能率が向上する。
【0006】
【実施例】以下、本考案の一実施例を添付の図面を参照
して具体的に説明する。図において、茶園中耕機1は、
列状に栽植された茶樹列間の茶樹畝を走行しながらその
畝間を中耕するもので、一輪の前輪3と、左右一対の後
輪4と、後輪4及び中耕作業部5に動力伝達する機体フ
レームを兼ねる変速部6及び操向ハンドル7とを有する
機体2に、エンジン8を搭載している。このエンジン8
から遠心クラッチを介して変速部6に入力され、変速部
6内で変速された動力でクラッチを介して後輪4を駆動
し、また、中耕作業部5をクラッチを介して駆動するよ
うにしている。
【0007】上記前輪3は、その前輪支持シャフト9
を、機体2に固設された支持筒10に対し左右回動,上
下摺動自在に支持し、前輪支持シャフト9の上端にキャ
リーハンドル11及びノックピンレバー12を設けてい
る。ノックピンレバー12には操作ワイヤ13が連結さ
れ、その先端は、支持筒10の上側で前輪支持シャフト
9に挿通されたノックピンケース14に連結されてい
て、ノックピンケース14の側方部内に収容されたノッ
クピン15を操作するようにしてある。
【0008】そして、ノックピンレバー12を握ったと
きは、操作ワイヤ13が引かれてノックピン15が前輪
支持シャフト9から離れ、前輪支持シャフト9が上下に
移動して前輪3の上下移動が出来、ノックピンレバー1
2の握りを解除したときは、戻しバネ13aにより操作
ワイヤ13を介してノックピン15が前輪支持シャフト
9側に押圧され、前輪支持シャフト9に形成された係合
溝9aと係合して固定するようになっている。
【0009】上記ノックピンケース14の上側には、一
端が本機2に固定されて鍵型に屈曲し、その屈曲部分を
前輪支持シャフト9に挿通した左右回動係止板16が設
けられ、この係止板16に複数の係止孔16aが開けら
れている。この係止孔16aは、前輪3が、まっすぐを
向く位置と、左及び右に所定角度回動した位置とを向く
ように開けられている。ノックピンケース14の前輪支
持シャフト9への挿通部分と支持筒10との間には圧縮
バネ17が介挿され、また、ノックピンケース14の前
輪支持シャフト9への挿通部分には係止ピン18が設け
られ、上記係止孔16aと選択的に係合して固定するよ
うになっている。
【0010】そして、ノックピンレバー12の握りを解
除して操作ワイヤ13を介してノックピン15が前輪支
持シャフト9側に押圧され、係合溝9aと係合された状
態でキャリーハンドル11を下方に押し下げると、前輪
支持シャフト9が移動して圧縮バネ17が圧縮され、ノ
ックピンケース14が左右回動係止板16から離れ、係
止ピン18が係止孔16aから抜け出し、この状態でキ
ャリーハンドル11を左右いずれかに回動してキャリー
ハンドル11の押し下げを解除すると、係止ピン18が
他の係止孔16aと係合して固定されるようになってい
る。
【0011】上記中耕作業部5は、搖動アーム19に支
持されたクランクアーム部20に中耕爪21を取り付け
たものを、上記変速部6の左右両側に設け、この両中耕
作業部5,5が、変速部6から動力を受けて交互に茶樹
畝間に打ち込まれるように配設されている。中耕爪21
は正面視で逆U字状になっていて、4本の中耕爪21の
それぞれの間には、機体2の前部に固定された3本の草
よけ杆22が配設され、作業中に中耕爪21により、茶
樹畝間に敷かれた敷き草が持ち上げられるのを防止する
ようにしている。
【0012】上記操向ハンドル7のハンドル基部7a
は、機体2に対してハンドルスイングレバー23の下動
により左右にスイングし、ハンドルスイングレバー23
を離すとスイングした位置に固定が可能で、また、操向
ハンドル7とハンドル基部7aの連結部に設けたハンド
ル上下調節ノブ24により、操向ハンドル7の上下調節
が行えるようになっている。操向ハンドル7の左右の握
り部の右側のものには、後輪4への動力を接,断する走
行クラッチレバー25及びエンジン8のスロットルレバ
ー26が、また、図示しないが、握り部の左側のものに
は、中耕作業部5への動力を接,断する作業部クラッチ
レバーが設けられている。符号27は、エンジン8のキ
ャブレータに、茶樹畝外側から空気を吸入させるように
した空気吸入管である。
【0013】このように構成された一実施例の茶園管理
機1は、エンジン8を始動して操向ハンドル7のスロッ
トルレバー26によりエンジン回転を調節し、エンジン
回転を上げると遠心クラッチがつながって変速部6に動
力伝達され、変速される。そして、茶樹畝間において走
行クラッチレバー25を離すと、後輪4が駆動して機体
が前進走行し、また、作業部クラッチレバーを離すと、
中耕作業部5,5が駆動して中耕爪21が交互に茶樹畝
間の土壌に打ち込まれ、草よけ杆22により茶樹畝間に
敷かれた敷き草や堆肥等が持ち上げられることなく中耕
作業が行われる。
【0014】中耕爪21の耕深は、前輪3の上下動調節
によって行われるが、この調節は、キャリーハンドル1
1を持ち、ノックピンレバー12を握ることにより、操
作ワイヤ13が引かれてノックピン15が前輪支持シャ
フト9から離れ、前輪支持シャフト9を上下に移動させ
ることにより前輪3が上下に移動し、ノックピンレバー
12の握りを解除すると戻しバネ13aにより操作ワイ
ヤ13を介してノックピン15が前輪支持シャフト9側
に押圧され、係合溝9aと係合して固定する。この前輪
3の上下動調節時には、他方の手で操向ハンドル7によ
り機体2の前部、即ち,支持筒10を上下動することに
より調節作業がスムーズに行われる。従って、茶樹畝間
の幅が狭い場所で中耕作業を行っているときでも、その
場で中耕爪21の耕深調節が行える。
【0015】また、茶園が傾斜地にあり、等高線栽培が
行われている茶園において作業するときは、前輪3が直
進方向を向いていると、機体は傾斜下方に向けずり下が
るように走行することになり、これを修正するために操
縦者は操向ハンドル7に大きな力をかける必要がある
が、このようなときには、前輪3を傾斜方向とわずかに
反対方向に向けてやることで、機体の傾斜下方へのずり
下がりが防止される。
【0016】このような前輪3を傾斜方向とわずかに反
対方向に向けてやるときは、キャリーハンドル11を持
ち、ノックピンレバー12の握りを解除した状態で下方
に押し下げると、前輪支持シャフト9が移動して圧縮バ
ネ17が圧縮され、ノックピンケース14が左右回動係
止板16から離れ、係止ピン18が係止孔16aから抜
け出し、この状態でキャリーハンドル11を左右いずれ
かに回動し、キャリーハンドル11の押し下げを解除す
ると、係止ピン18が他の係止孔16aと係合して固定
され、前輪3は左右いずれかに向いた状態となる。この
作業も、上記前輪3の上下動調節と同様にその場で行え
る。
【0017】操向ハンドル7を機体2に対して左右に偏
寄させるときは、ハンドルスイングレバー23を下動し
て操向ハンドル7を左右にスイングし、ハンドルスイン
グレバー23を離すことによりスイングした位置に固定
される。また、操向ハンドル7を上下調節するときは、
上下調節ノブ24を緩めて操向ハンドル7を上下動さ
せ、所望の位置で上下調節ノブ24を締め付ければよ
い。エンジン8のキャブレータに茶樹畝内の土ぼこりや
敷き藁や堆肥のゴミ等が吸入されると悪影響を及ぼすこ
とになるが、本考案では空気吸入管27を設けて茶樹畝
外側の空気をキャブレータに吸入するようにしているの
で、エンジン8に悪影響を及ぼさない。
【0018】
【考案の効果】以上説明したように本考案の茶園管理機
における前輪調節装置によれば、前輪3の上下移動調
節、左右回動調節及びそれぞれの調節位置への固定,固
定解除が1本のキャリーハンドル11及びノックピンレ
バー12により操作出来るので、狭い茶樹畝間での管理
作業中でも、前輪3の上下移動調節、左右回動調節が簡
単,かつ容易に行うことが出来る。
【0019】また、キャリーハンドル11及びノックピ
ンレバー12の操作はワンタッチで短時間に行えるの
で、操作性が良好であり、作業性能、作業能率を向上さ
せることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の全体側面図である。
【図2】同拡大正面図である。
【図3】同部分正面図である。
【図4】同部分側面図である。
【符号の説明】
1 茶園中耕機 2 機体 3 前輪 4 後輪 5 中耕作業部 6 変速部 7 操向ハンドル 8 エンジン 9 前輪支持シャフト 9a 係合溝 10 支持筒 11 キャリーハンドル 12 ノックピンレバー 13 操作ワイヤ 13a 戻しバネ 14 ノックピンケース 15 ノックピン 16 左右回動係止板 16a 係止孔 17 圧縮バネ 18 係止ピン 19 搖動アーム 20 クランクアーム部 21 中耕爪 22 草よけ杆 23 ハンドルスイングレバー 24 ハンドル上下調節ノブ 25 クラッチレバー 26 スロットルレバー 27 空気吸入管

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪(3)と、後輪(4)と、後輪
    (4)に動力伝達する変速部(6)及び操向ハンドル
    (7)とを有する機体(2)に原動機(8)を搭載し、
    この原動機(8)からの動力により作動する作業部
    (5)を設け、茶樹畝間を走行しながら管理作業を行う
    ようにした自走式の茶園管理機において、 上記前輪(3)の支持シャフト(9)を、機体(2)
    固設した支持筒(10)に対し上下移動及び左右回動可
    能に支持すると共に、前輪支持シャフト(9)の上端に
    キャリーハンドル(11)及びノックピンレバー(1
    2)を設け、該ノックピンレバー(12)から延びる操
    作ワイヤ(13)の先端に、前輪支持シャフト(9)に
    形成された複数の係合溝(9a)と選択的に係合,離脱
    するノックピン(15)を取付け、該ノックピン(1
    5)をノックピンケース(14)内に収容して支持筒
    (10)の上方に配設し、また、上記支持筒(10)と
    ノックピンケース(14)間にキャリーハンドル(1
    1)を下方に押圧したときに所定範囲で前輪支持シャフ
    ト(9)を下動させる圧縮バネ(17)を介装し、前輪
    支持シャフト(9)の外周側に設けた左右回動係止板
    (16)の複数の係止孔(16a)と選択的に係合する
    係止ピン(18)をノックピンケース(14)に固設
    し、キャリーハンドル(11)及びノックピンレバー
    (12)を操作して、前輪支持シャフト(9)の上下移
    動調節及び左右回動調節を行い、それぞれの調節位置へ
    の固定,固定解除を可能としたことを特徴とする茶園管
    理機における前輪調節装置。
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