JP2542970Y2 - 電話回線試験器 - Google Patents

電話回線試験器

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JP2542970Y2
JP2542970Y2 JP33592U JP33592U JP2542970Y2 JP 2542970 Y2 JP2542970 Y2 JP 2542970Y2 JP 33592 U JP33592 U JP 33592U JP 33592 U JP33592 U JP 33592U JP 2542970 Y2 JP2542970 Y2 JP 2542970Y2
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三浦善光
寒河江忠男
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本案は、電話回線や電話機の各種
測定を遠隔地から行うため、詳しくは特にスイッチの切
替により他種類の測定が簡単に実施出来る小型で使い易
い電話回線試験器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、この種小型で携帯が出来かつ他
種類の測定が簡単に実施可能な電話回線試験器は実現さ
れておらず、電話回線が故障となった場合には、保守担
当要員が故障箇所に赴いて回線修理を行う一方、故障状
況の確認や修理後の開通確認試験は電話局に設置した専
用の試験装置を用いて別の担当要員が行っていた。亦、
電話回線の切替作業等の工事を実施した場合の最終確認
試験に於いても、前記同様電話局内に設置した専用の試
験装置により、電話機を呼び出して確認試験を行ってい
た。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
様な従来の電話回線の故障修理や切替作業工事は、故障
箇所若しくは工事箇所での作業を行う者の他に、電話局
内で故障修理若しくは切替作業後の確認試験を行う試験
装置の測定者を派遣する必要があるばかりか、前記現場
作業者と測定者とは離れた地点にて作業をするため、相
互の連絡が必要となって作業効率が良くない等の欠点が
あった。
【0004】このため、現場にて各種電話回線試験をす
る事が望ましいが、現状ではそのための試験装置が大き
過ぎて携帯使用出来なかった。こゝに於いて、本案は前
記従来の課題に鑑み、小型軽量にして携帯使用出来、か
つ他種類の試験を容易に実施出来る電話回線試験器を提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決は、本案
が次に列挙する新規な特徴的構成手段を採用することに
より達成される。即ち本案の第1の特徴は、電池と、該
電池と接続されて電圧を印加され、該電池の電圧より高
圧な電圧をそれぞれ発生する、出力部が直列接続された
第一,第二のDC−DCコンバータと、前記電池と該第
一のDC−DCコンバータ間に介在されて該第一のDC
−DCコンバータの動作のオン・オフを制御する第一の
スイッチと、前記第一,第二のDC−DCコンバータの
出力部にそれぞれ設けられた電圧安定化素子と、前記直
列接続された第一,第二のDC−DCコンバータの出力
電圧の和の信号を16Hz発振器からの発振信号で変調
して着信信号を生成し電話回線に送出する変調器と、該
変調器と前記電話回線のプラス側との接続を選択制御す
る第二のスイッチと、該第二のスイッチと前記電話回線
のプラス側間に一端をかつ前記第二のDC−DCコンバ
ータの出力部のマイナス側と前記電話回線のマイナス側
間に他端をそれぞれ接続してオン・オフ自在に設けられ
た直流メータとからなる電話回線試験器である。
【0006】本案の第2の特徴は、前記第1の特徴にお
ける第二のスイッチが、変調器出力端子、第二のDC−
DCコンバータの出力部のプラス側より分岐接続された
ブレストの端子、無接続の端子の何れかと電話回線のプ
ラス側との接続を選択制御する三端子スイッチである電
話回線試験器である。
【0007】
【作用】本案は前記のような手段を講じたので、交換機
からの供給電圧の有無にかかわらず直接に電話機の加入
者を呼出し、通話する場合には、電池と第一のDC−D
Cコンバータ間の第一のスイッチをオンとし、かつ第二
のスイッチを変調器端子と接続する。
【0008】すると、第二のDC−DCコンバータ及び
前記第一のDC−DCコンバータからの出力電圧の和の
出力電圧信号が変調器に入力される。当該変調器には、
更に16Hz発振器より16Hz発振信号が入力され、
前記第一のDC−DCコンバータからの前記第二のDC
−DCコンバータの出力電圧との和である出力電圧信号
を平衡変調して着信信号を生成する。
【0009】前記の如く、第二のスイッチは変調器端子
と接続しているので、当該第二のスイッチの他端より前
記16Hz発振信号により変調された着信信号が電話回
線に送出され、相手加入者の電話機に着信を行う。加入
者が電話機をフックオフして応答したら、前記第二の三
端子スイッチをブレスト側の端子と接続して、前記電話
回線とブレストを電圧安定化素子経由で接続して相手加
入者と通話する。
【0010】
【実施例】本案の実施例を図面につき詳説する。図1は
本実施例の電話回線試験器の回路構成図である。図中、
Aは本実施例の電話回線試験器、1は例えばNiCd二次電
池や乾電池等の電池、2は第一のスイッチ3がオンの時
に電池1の入力に基づいて例えば48Vの高圧電圧を発
生する第一のDC−DCコンバータ、4は普段は常に動
作している電池1の入力に基づいて例えば30Vの高圧
電圧を発生する第二のDC−DCコンバータである。
【0011】5,6はそれぞれDC−DCコンバータ
2,4の出力部のプラス側とマイナス側間に介接せられ
て出力電圧を安定化する例えばツェナーダイオードから
なる電圧安定化素子である。前記第一のDC−DCコン
バータ2及び第二のDC−DCコンバータ4は出力部が
直列に接続されているので、本実施例では第一のDC−
DCコンバータ2の動作中は78Vが出力される。
【0012】7は16Hz発振器、8は第一のDC−D
Cコンバータ2及び第二のDC−DCコンバータ4の和
電圧(78V)を16Hzスイッチして着信信号S1を
生成する好ましくは平衡変調器である変調器、9は三端
子a,b,cを切替える第二のスイッチたる三端子スイ
ッチ、10は端子cと第二のDC−DCコンバータ4出
力部のプラス側間に接続され、電話回線αのプラス側と
の接続後に相手加入者と通話するためのブレストであ
る。
【0013】前記三端子スイッチ9は、変調器8出力の
着信信号S1と電話回線αのプラス側との接続を制御し
たり、その他の測定の際に適宜切替動作されるもので、
切替える三端子a,b,cの内、端子a,cはそれぞれ
変調器8,ブレスト10に接続され、端子bは無接続と
なっている。
【0014】11はメータ、12はメータ11と電話回
線αのマイナス側との接続を制御する第三のスイッチ、
13は可変抵抗器である。以上が本実施例に係る電話回
線試験器Aの要部であるが、通常はこの他に1KHz発
振器14とダイヤル信号検出器15及び前記電話回線α
が導通時に鳴動するブザー16を具備することが多い。
【0015】本実施例の仕様は、この様な具体的実施態
様を呈するので、次にその動作を説明する。先ず、交換
機からの供給電圧の有無にかかわらず直接に電話機の加
入者を呼び出す場合に付いて説明する。第一のスイッチ
3をオンとし、かつ三端子スイッチ9を端子aと接続し
て、第一のDC−DCコンバータ2を動作せしめると、
接地電位を基準とする当該第一のDC−DCコンバータ
2からの前記第二のDC−DCコンバータ4の出力電圧
との和である78Vとなった出力電圧の信号S0は変調
器8に入力される。
【0016】当該変調器8には、更に16Hz発振器7
より16Hz発振信号Saが入力され、これで前記第一
のDC−DCコンバータ2からの出力電圧信号S0を平
衡変調して着信信号S1を生成する。前記の如く、三端
子スイッチ9を変調器8側の端子aと接続することによ
り、前記16Hz発振信号Saにより変調した着信信号
S1が電話回線αのプラス側に送出され、相手加入者の
電話機に着信を行うことが出来る。
【0017】加入者が電話機をフックオフして応答した
後、前記三端子スイッチ9をブレスト10側の端子cと
接続すれば、前記電話回線αとブレスト10が電圧安定
化素子6経由で接続されて相手加入者と通話することが
出来る。次に絶縁抵抗試験とキャパシタンスの測定の場
合は、三端子スイッチ9をブレスト10側の端子cと接
続し、かつ第三のスイッチ12をオンにすることによ
り、第二のDC−DCコンバータ4の出力がブレスト1
0経由で電話回線αに印加され、当該電話回線αの絶縁
抵抗に応じた電流がメータ11に流れるので、該電話回
線αの絶縁抵抗を測定することが出来る。
【0018】その後、前記三端子スイッチ9を無接続の
端子bと接続すれば、前記メータ11と電話回線αだけ
の接続となるから、当該電話回線αに充電された電荷が
前記メータ11を経由して放電され、キャパシタンスを
測定することが出来る。前記メータ11は直流メータで
あり、入力電圧が一方の極性の時にだけメータが振れる
ものである。従って、予めプラス又はマイナス極性が既
知となっている電話回線αに、当該メータ11を所定の
極性(プラスL1,マイナスL2)で接続して当該メー
タ11の針が振れるか否かを確認することにより、電話
回線αの極性を確認することが出来る。
【0019】以上が本実施例の構成要部によって実行可
能な測定機能であるが、それ以外に1KHz発振器14
とダイヤル信号検出器15及び導通ブザー16を付帯す
る事で次のような多くの測定も可能となる。電話機のダ
イヤル信号の測定確認はダイヤル信号検出器15を電話
回線αに接続して用いることで簡単に出来る。当該ダイ
ヤル信号検出器15が、ダイヤルパルスとPBの双方の
検出機能を具備するものであれば、全ての電話機への対
応が可能である。
【0020】一方、加入者から交換機までの電話回線α
は2W線であり、交換機側では多数の2W線が束にされ
て収容されているが、工事等の際にはこの電話回線αを
一本毎に特定確認する必要のある時がある。この場合、
前記電話回線αに接続した1KHz発振器14より1K
Hz発振信号(トーン)を送出する一方、三端子スイッ
チ9をc端子と接続するとともに、受信側とブレスト1
0を接続して、前記送出するトーンが聞こえる電話回線
αを探索することにより電話回線αの特定確認が可能と
なる。
【0021】亦、電話機と交換機との間の接続制御は、
電話回線αの極性反転や導通の有無を利用しておこなわ
れるので、電話回線αの断線を試験するためには、当該
電話回線αの導通試験を行えばよい。本実施例では、前
記電話回線αが導通した時にブザー16を鳴動させるこ
とにより、当該電話回線αの導通試験が可能となる。
【0022】
【考案の効果】かくして本案によれば、戸外も含めた任
意の場所で、電話局からの給電の有無に関わらず、かつ
電話回線に影響を与えることなく、直接に加入者の呼出
しと通話を行うことが出来るので、従来の電話回線の故
障修理や切替作業工事に於いて必要であった、現場作業
者の他に電話局内で確認試験を行う試験装置の測定者を
派遣する必要がなくなると共に、前記現場作業者と測定
者とは同一者で賄えるので、作業効率が著しく向上する
等、様々な実用性、有用性を具有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本案の実施例の電話回線試験器の回路構成図で
ある。
【符号の説明】
A…電話回線試験器 1…電池 2…第一のDC−DCコンバータ 3…第一のスイッチ 4…第二のDC−DCコンバータ 5,6…電圧安定化素子 7…16Hz発振器 8…変調器 9…三端子スイッチ(第二のスイッチ) a,b,c…端子 10…ブレスト 11…メータ 12…第三のスイッチ 13…可変抵抗器 14…1KHz発振器 15…ダイヤル信号検出器 16…ブザー α…電話回線 S0…出力電圧信号 S1…着信信号 Sa…16Hz発振信号

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電池と、該電池と接続されて電圧を印加さ
    れ、該電池の電圧より高圧な電圧をそれぞれ発生する、
    出力部が直列接続された第一,第二のDC−DCコンバ
    ータと、前記電池と該第一のDC−DCコンバータ間に
    介在されて該第一のDC−DCコンバータの動作のオン
    ・オフを制御する第一のスイッチと、前記第一,第二の
    DC−DCコンバータの出力部にそれぞれ設けられた電
    圧安定化素子と、前記直列接続された第一,第二のDC
    −DCコンバータの出力電圧の和の信号を16Hz発振
    器からの発振信号で変調して着信信号を生成し電話回線
    に送出する変調器と、該変調器と前記電話回線のプラス
    側との接続を選択制御する第二のスイッチと、該第二の
    スイッチと前記電話回線のプラス側間に一端をかつ前記
    第二のDC−DCコンバータの出力部のマイナス側と前
    記電話回線のマイナス側間に他端をそれぞれ接続してオ
    ン・オフ自在に設けられた直流メータとからなることを
    特徴とする電話回線試験器。
  2. 【請求項2】第二のスイッチは、変調器出力端子、第二
    のDC−DCコンバータの出力部のプラス側より分岐接
    続されたブレストの端子、無接続の端子の何れかと電話
    回線のプラス側との接続を選択制御する三端子スイッチ
    であることを特徴とする請求項1記載の電話回線試験
    器。
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