JP2542518B2 - 熱線放射用触媒担体 - Google Patents
熱線放射用触媒担体Info
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Landscapes
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はガスおよび灯軽油などの広範囲の燃料に使用
できる熱線放射用触媒担体に関するものである。
できる熱線放射用触媒担体に関するものである。
特に灯軽油などの炭素数10以上の液体炭化水素燃料の
触媒燃焼に適する触媒担体に関するものである。
触媒燃焼に適する触媒担体に関するものである。
従来技術、発明の解決しようとする問題点 家庭用エネルギーの需要は今後増大することが予想さ
れており、これに伴い石油系燃料の需要も増大するもの
と考えられている。反面、原油の処理量はこれに見合っ
た増加を望むことが難しい。そこで、分解油の利用、南
方系原油処理比率の増加による灯油の高芳香族化などの
可能性が検討されている。家庭用燃料として芳香族濃度
の高い、いわゆる高芳香族灯油を利用する場合には従来
の燃焼機器の多くに問題が生じることが予想され、新し
い燃焼技術の開発が必要である。
れており、これに伴い石油系燃料の需要も増大するもの
と考えられている。反面、原油の処理量はこれに見合っ
た増加を望むことが難しい。そこで、分解油の利用、南
方系原油処理比率の増加による灯油の高芳香族化などの
可能性が検討されている。家庭用燃料として芳香族濃度
の高い、いわゆる高芳香族灯油を利用する場合には従来
の燃焼機器の多くに問題が生じることが予想され、新し
い燃焼技術の開発が必要である。
また、ファンヒーターをはじめとする開放式石油スト
ーブでは燃焼排ガス中の窒素酸化物が最近大きな問題と
なっている。
ーブでは燃焼排ガス中の窒素酸化物が最近大きな問題と
なっている。
これらの問題を解決する方法の一つに触媒燃焼があ
る。
る。
触媒燃焼は現在まで、主としてガスあるいは軽質燃料
の燃焼に広く利用されてきた。
の燃焼に広く利用されてきた。
例えば、特公昭45-33767号、特公昭45-33768号、特公
昭58-35095号公報には、プロパンガス、都市ガス、ブタ
ンガスを触媒燃焼する触媒担体についての記載がある。
昭58-35095号公報には、プロパンガス、都市ガス、ブタ
ンガスを触媒燃焼する触媒担体についての記載がある。
しかしながら、灯油のような炭素数10以上の液体炭化
水素燃料については、悪臭除去あるいは公害防止装置の
ような非常に希薄な燃料蒸気の燃焼以外には350〜600℃
程度の低温での燃焼の実績は全く無い。
水素燃料については、悪臭除去あるいは公害防止装置の
ような非常に希薄な燃料蒸気の燃焼以外には350〜600℃
程度の低温での燃焼の実績は全く無い。
また、従来液体燃料の燃焼用としてはハニカム型触媒
担体が使用されて来た。
担体が使用されて来た。
例えば特開昭57-84746号、特開昭57-136947号公報な
どに記載されている。
どに記載されている。
これらのハニカム型担体は開口部面積が大きいため熱
放射の効率が低い欠点がある。その理由は、熱放射が主
として固体表面からおこなわれるからである。
放射の効率が低い欠点がある。その理由は、熱放射が主
として固体表面からおこなわれるからである。
上記欠点を除くために、開口部のない、しかも表面に
凹凸が多く、非ハニカム型で熱放射効率の高い触媒担体
の開発が要望されてきた。
凹凸が多く、非ハニカム型で熱放射効率の高い触媒担体
の開発が要望されてきた。
問題点を解決するための手段 本発明は、平均粒径5mm以下の微粒子状骨材、一例と
してアルミナあるいはシリカあるいはアルミナ・シリカ
混合物あるいは耐熱性無機材料を結合材であるリン酸ア
ルミニウムの存在下で成形焼成して得られた成形焼結体
であって、含水率30〜70vol%、比表面積0.5〜30m2/gr
を有する表面全てが固体で開口部のない非ハニカム型の
担体および、さらにその表面をアルミナゾルあるいはシ
リカゾルで処理した熱線放射用触媒担体に関するもので
ある。
してアルミナあるいはシリカあるいはアルミナ・シリカ
混合物あるいは耐熱性無機材料を結合材であるリン酸ア
ルミニウムの存在下で成形焼成して得られた成形焼結体
であって、含水率30〜70vol%、比表面積0.5〜30m2/gr
を有する表面全てが固体で開口部のない非ハニカム型の
担体および、さらにその表面をアルミナゾルあるいはシ
リカゾルで処理した熱線放射用触媒担体に関するもので
ある。
触媒担体の製法 本発明で使用する触媒担体は骨材と結合材とを混合成
形後焼成した焼結体である。
形後焼成した焼結体である。
骨材としては、平均粒径5mm以下の微粒子状アルミ
ナ、あるいはシリカあるいはアルミナ・シリカ混合物あ
るいは耐熱性無機材料である。
ナ、あるいはシリカあるいはアルミナ・シリカ混合物あ
るいは耐熱性無機材料である。
結合剤としては、リン酸アルミニウムが使用される。
前記の骨材と結合材であるリン酸アルミニウムとを混
合し、この混合物を所望の形状に成形して非ハニカム型
の成形体を得る。なお、リン酸アルミニウムの使用量
は、骨材とリン酸アルミニウムとの混合物の10重量%以
下である。この成形体は、所望により乾燥された後、温
度500〜1000℃、好ましくは800℃で焼成されて焼結体と
される。
合し、この混合物を所望の形状に成形して非ハニカム型
の成形体を得る。なお、リン酸アルミニウムの使用量
は、骨材とリン酸アルミニウムとの混合物の10重量%以
下である。この成形体は、所望により乾燥された後、温
度500〜1000℃、好ましくは800℃で焼成されて焼結体と
される。
得られた焼結体の含水率は30〜70vol%の範囲、ま
た、比表面積は0.5〜30m2/gの範囲である。
た、比表面積は0.5〜30m2/gの範囲である。
また、比表面積が0.5〜30m2/g、特に約10m2/g以下の
比表面積が、小さい焼結体を触媒担体として使用し、こ
れに触媒金属を担持せしめる場合には、触媒金属を均一
に担持するのが困難であるところから、触媒金属を担持
する前に、この焼結体の表面をシリカゾルまたはアルミ
ナゾルでウォッシュコートする。
比表面積が、小さい焼結体を触媒担体として使用し、こ
れに触媒金属を担持せしめる場合には、触媒金属を均一
に担持するのが困難であるところから、触媒金属を担持
する前に、この焼結体の表面をシリカゾルまたはアルミ
ナゾルでウォッシュコートする。
ウォッシュコートには例えば、シリカゾルおよびアル
ミナゾル(何れも固形分含量約15重量%)のそれぞれの
アルコール水溶液が使用される。
ミナゾル(何れも固形分含量約15重量%)のそれぞれの
アルコール水溶液が使用される。
触媒担体のシルカおよびアルミナのそれぞれの担持量
は約20wt%以下である。
は約20wt%以下である。
触媒の製法 上記触媒担体に触媒燃焼および酸化反応の触媒として
最も代表的な金属である白金、ロジウムあるいはパラジ
ウムを担持して触媒燃焼用の触媒として使用した。
最も代表的な金属である白金、ロジウムあるいはパラジ
ウムを担持して触媒燃焼用の触媒として使用した。
実施例 本発明で使用する触媒担体は、以下に示す各材料を水
と共に混合して、成形、乾燥、焼成した焼結体である。
と共に混合して、成形、乾燥、焼成した焼結体である。
骨材:アルミナバブル(アルミナで形成された中空粒
体)(平均粒径0.5mm) 10重量部 結合材:リン酸アルミニウム 1重量部 焼成温度:800℃ 触媒担体形状:10×10cm厚さ8mmの板状体、 得られた触媒担体の重量は76gr、煮沸法による含水量
は43gr、比表面積は約1m2/grである。
体)(平均粒径0.5mm) 10重量部 結合材:リン酸アルミニウム 1重量部 焼成温度:800℃ 触媒担体形状:10×10cm厚さ8mmの板状体、 得られた触媒担体の重量は76gr、煮沸法による含水量
は43gr、比表面積は約1m2/grである。
上記触媒担体を市販のシリカゾル(シリカ含量14重量
%:触媒化成(株)製)の20%(重量)エチルアルコー
ル水溶液(エタノール濃度35重量%)に浸漬した後、大
気中で頻繁に裏返しながら乾燥し、乾燥後550℃の電気
炉中で約1時間焼成する。この操作を2回繰り返してウ
ォッシュコートを行う。得られた触媒担体のシリカ担持
量は1.9wt%であった。
%:触媒化成(株)製)の20%(重量)エチルアルコー
ル水溶液(エタノール濃度35重量%)に浸漬した後、大
気中で頻繁に裏返しながら乾燥し、乾燥後550℃の電気
炉中で約1時間焼成する。この操作を2回繰り返してウ
ォッシュコートを行う。得られた触媒担体のシリカ担持
量は1.9wt%であった。
前述の前処理を行った触媒担体に0.25wt%の塩化白金
酸の水溶液を用いて白金を浸漬法により担持した。上記
塩化白金酸溶液中に触媒担体を浸し、その後大気中で頻
繁に裏返しながら乾燥する。次いで大気雰囲気の電気炉
中で、80℃、100℃、120℃の各温度でそれぞれ30分間保
持した後500℃迄昇温して焼成する。焼成した後に、以
下に示す条件で還元処理を行い触媒とする。
酸の水溶液を用いて白金を浸漬法により担持した。上記
塩化白金酸溶液中に触媒担体を浸し、その後大気中で頻
繁に裏返しながら乾燥する。次いで大気雰囲気の電気炉
中で、80℃、100℃、120℃の各温度でそれぞれ30分間保
持した後500℃迄昇温して焼成する。焼成した後に、以
下に示す条件で還元処理を行い触媒とする。
還元ガス:水素12vol.%となるように調製した窒素ガス 焼成条件:室温から400℃まで昇温(200℃/Hr.) その後400℃にて20分間保持 その後、室温まで放冷(100℃位で窒素ガスにて水素
をパージする) 使用した触媒は、この白金担持操作を2回繰り返して
行い、担持量を高めた。
をパージする) 使用した触媒は、この白金担持操作を2回繰り返して
行い、担持量を高めた。
得られた触媒の白金担持量は0.07wt%、単位面積当た
りの担持量に換算すると0.54mg/cm2である。
りの担持量に換算すると0.54mg/cm2である。
比較のために、市販のハニカム型触媒(松下電器製)
(形状:9.8×9.8cm、厚さ8mm、格子形状は:孔寸法2.8m
m、格子厚0.6mmのものである。)を用いた。燃焼器は市
販の回転霧化式気化器を使用した。
(形状:9.8×9.8cm、厚さ8mm、格子形状は:孔寸法2.8m
m、格子厚0.6mmのものである。)を用いた。燃焼器は市
販の回転霧化式気化器を使用した。
気化器への灯油供給量は60ml/Hrであった。
使用した燃料灯油は第1表に示した。
試験方法:第1図に示すように燃焼試験装置正面、触媒
中央の垂線上に触媒3の表面からの距離が55cmの位置に
直径10cmの黒球温度計1を設置する。この黒球温度計と
触媒の中間にアルミニウムの反射板2を置き、触媒燃焼
を開始する。触媒燃焼が安定に継続しているのを確認し
た後、この反射板を取り外し、黒球温度計の温度変化を
測定する。比較のための大気温度は、黒球温度計と同じ
位置にアルミニウム製の反射円筒中に設置した温度計を
置き、アルミニウム反射板を取り外した後の温度の経時
変化を測定する。このようにして測定した黒球温度と大
気温度の差を熱放射により黒球が吸収した熱による黒球
内部の温度上昇として測定した。この温度上昇が大きい
もの程、触媒面からの熱放射が大きいことになる。なお
測定は空気の動きがほとんど無い広い室内で行い、測定
中の室温の変化は認められなかった。
中央の垂線上に触媒3の表面からの距離が55cmの位置に
直径10cmの黒球温度計1を設置する。この黒球温度計と
触媒の中間にアルミニウムの反射板2を置き、触媒燃焼
を開始する。触媒燃焼が安定に継続しているのを確認し
た後、この反射板を取り外し、黒球温度計の温度変化を
測定する。比較のための大気温度は、黒球温度計と同じ
位置にアルミニウム製の反射円筒中に設置した温度計を
置き、アルミニウム反射板を取り外した後の温度の経時
変化を測定する。このようにして測定した黒球温度と大
気温度の差を熱放射により黒球が吸収した熱による黒球
内部の温度上昇として測定した。この温度上昇が大きい
もの程、触媒面からの熱放射が大きいことになる。なお
測定は空気の動きがほとんど無い広い室内で行い、測定
中の室温の変化は認められなかった。
放射による温度上昇の結果は第2表に示した。測定結
果は3回測定の平均値である。
果は3回測定の平均値である。
第2表から分かるように本発明の非ハニカム型担体を
使用した触媒はハニカム型担体を使用した触媒と比較し
て放射による温度上昇が著しく大きい。燃料供給量が同
じであり、臭気等から判断したところ全ての触媒の燃焼
試験ではほぼ完全に灯油の燃焼が行われていると考えら
れることから、この放射による温度上昇の差は両触媒の
熱放射効率の差であると考えられる。
使用した触媒はハニカム型担体を使用した触媒と比較し
て放射による温度上昇が著しく大きい。燃料供給量が同
じであり、臭気等から判断したところ全ての触媒の燃焼
試験ではほぼ完全に灯油の燃焼が行われていると考えら
れることから、この放射による温度上昇の差は両触媒の
熱放射効率の差であると考えられる。
発明の効果 本発明の触媒担体に白金を担持した触媒を試作し灯油
を燃料とした燃焼試験を行った結果、燃焼触媒として広
く利用されているハニカム型触媒よりも高い熱線の放射
が得られることが分かった。
を燃料とした燃焼試験を行った結果、燃焼触媒として広
く利用されているハニカム型触媒よりも高い熱線の放射
が得られることが分かった。
第1図は熱放射測定時の触媒と黒球温度計との位置関係
を示す概略図である。 図中、1……黒球温度計、2……アルミニウム反射板、
3……触媒
を示す概略図である。 図中、1……黒球温度計、2……アルミニウム反射板、
3……触媒
Claims (2)
- 【請求項1】平均粒径5mm以下の微粒子状骨材を結合材
としてのリン酸アルミニウムの存在下で成形焼結せしめ
て得られた非ハニカム型焼結体で、表面が粗面であり、
比表面積が0.5〜30m2/gであり、通気性を有することを
特徴とする熱線放射用触媒担体。 - 【請求項2】平均粒径5mm以下の微粒子状骨材を結合材
としてのリン酸アルミニウムの存在下で成形焼結せしめ
て得られた非ハニカム型焼結体で、表面が粗面であり、
比表面積が0.5〜30m2/gであり、通気性を有し、表面が
アルミナゾル又はシリカゾルで被覆処理されてなること
を特徴とする熱線放射用触媒担体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62228454A JP2542518B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 熱線放射用触媒担体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62228454A JP2542518B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 熱線放射用触媒担体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6475039A JPS6475039A (en) | 1989-03-20 |
JP2542518B2 true JP2542518B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=16876745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62228454A Expired - Lifetime JP2542518B2 (ja) | 1987-09-14 | 1987-09-14 | 熱線放射用触媒担体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542518B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6144756A (ja) * | 1984-08-07 | 1986-03-04 | 三井金属鉱業株式会社 | アルミナ焼結粒の製造方法 |
JPS62273048A (ja) * | 1986-05-21 | 1987-11-27 | Showa Shell Sekiyu Kk | 燃焼器用触媒体 |
-
1987
- 1987-09-14 JP JP62228454A patent/JP2542518B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6475039A (en) | 1989-03-20 |
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