JP2542142Y2 - しゃもじ受けウォーターポケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、しゃもじ受け容器に水が溜められる構造を
もち、吸盤によって炊飯器等に固定でき、常時取り外し
が可能となり、しゃもじ受け容器と吸盤を支持する方法
としてフック及びフック受けを設けて着脱可能にしたし
ゃもじ受けウオーターポケットに関するものである。

「従来の技術」 従来のしゃもじ受けは、通常、しゃもじを炊飯器側面
に固定するめの簡易な容器でできており、容器正面側は
空間になっている。

従来のしゃもじ受けは通常、炊飯器の側面に装着さ
れ、取り外しが可能となっている構造をもつが、その利
用範囲は単にしゃもじを固定させるだけの役割しかもた
ない。故に、しゃもじを使用する毎に、しゃもじを洗わ
なければならないか、水を溜めた器を別に用意しなけれ
ばならないのが問題点であった。

そこで、水を溜めておくことができるしゃもじ受け容
器も提案されている。例えば、実開昭52−93367号公
報、実開昭55−50660号公報、実開昭59−139219号公
報、等に開示されている。

「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、このような従来のしゃもじ受け容器
は、いずれも使い勝手が悪い上に、しゃもじを充分に濡
らすことのできる量の水を入れると、容器全体の重量が
必要以上に重くなり、吸盤を用いて容器を取り付ける構
造とするには弱点があった。さらに、従来のしゃもじ受
け容器は角の部分が多く、洗いにくい構造でもあった。

本考案は、以上のような点を考慮してなされたもの
で、しゃもじ受け容器に水を溜めることができるように
するのに加えて、使い勝手の向上および容器に水を入れ
たときの全体重量の低減化を図ることができ、さらに、
多種の炊飯器に取り付け可能にすると共に、清潔に使う
ために汚れの確認や使いやすくすることができるしゃも
じ受けウオーターポケットを提供することを目的とす
る。

「課題を解決するための手段」 前記課題を解決するため、本考案では、内部に水を溜
めることができるしゃもじ受け容器と、このしゃもじ受
け容器を炊飯器表面等の取付対象部に対して着脱自在に
取り付けるための吸盤とを備え、しゃもじ受け容器は、
しゃもじを上から挿入するための平面ほぼ半円形状の上
面開口部を有し、側面部分が平坦な側面部と側方へ円弧
状に湾曲した側面部とにより横断面ほぼ半円形状に形成
され、しかも、湾曲した側面部が上部から下部に向かう
に従って平坦な側面部側へ近づく形態で縦断面円弧状に
湾曲していて、下部に向かうほど内容積が小さくなる形
状とし、さらに平坦な側面部に鈎型フックを設け、その
鈎型フックを挿入して引っかけるための穴付きのフック
受けを吸盤側に設けてその吸盤としゃもじ受け容器とを
着脱可能に構成した。容器自体については、視覚的にも
常時衛生上の確認ができるように、なるべく透明度の高
いものが望ましい。

「作用」 しゃもじを挿入するための上面開口部は平面半円形状
であり、しかも、吸盤によって容器を炊飯器表面等に取
り付けた状態では湾曲した側面部が外側に位置してしゃ
もじの湾曲部分と対応するので、しゃもじの出し入れ作
業が行い易い形態となり、使い勝手が良くなる。その場
合、湾曲した側面部は、側面視において縦断面円弧状に
湾曲していて外側へ傾斜が付いた形状となるので、容器
内のしゃもじも手に持つ部分が外側へ傾斜する形態とな
り、この点からも使い勝手が良くなる。また、容器自体
は下部に向かうほど内容積が小さくなる形状としている
ので、水を入れたときに、その水の量に比べて水面高さ
を大きくすることができ、その分、水の量も少なくて済
むことになる。したがって、重量軽減作用も発揮する。
また、吸盤を用いることで、多種の炊飯器や滑らかな壁
面等に取り付けが可能となる。容器と吸盤はフックとフ
ックを掛ける穴によって固定し、又常時取り外しが可能
となる。更に衛生面での配慮として丸みを有し、しかも
大きな開口部となって洗いやすい単純な構造となる。

「実施例」 以下、本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。

この実施例のしゃもじ受けウオーターポケットでは、
内部に水を溜めることができるしゃもじ受け容器１と、
このしゃもじ受け容器１を炊飯器表面等の取付対象部10
に対して着脱自在に取り付けるための吸盤２とを備えて
いる。

しゃもじ受け容器１は、しゃもじ20を上から挿入する
ための平面ほぼ半円形状の上面開口部３を有し、側面部
分がほぼ平坦な側面部４と円弧状に湾曲した側面部５と
により横断面ほぼ半円形状に形成されている。しかも、
湾曲した側面部５は、さらに、しゃもじ受け容器１の上
部から下部に向かうに従って平坦な側面部４側へ近づく
形態で縦断面円弧状に湾曲していて、下部に向かうほど
しゃもじ受け容器１の内容積が小さくなる形状である。

そして、平坦な側面部に鈎型フック６を設け、その鈎
型フック６を挿入して引っかけるための穴付７きのフッ
ク受け８を吸盤２側に設けてその吸盤２としゃもじ受け
容器１とを着脱可能に構成している。

図示例のしゃもじ受け容器１は、しゃもじ型にゆるや
かなカーブをもつ湾曲型なものとして合成樹脂製（ポリ
プロピレン等）で成っている。取り付けた状態での背面
側（側面部４）はごくゆるやかなカーブでほぼ平坦に形
成され、正面側（側面部５）は大きなカーブをもち、全
体的に洗いやすいよう角のない丸みのある形でできてい
る。容器背面（側面部４）の上部に鈎型フック６を備
え、これは吸盤２のフック受け８に差し込み、容器１を
固定する役割を備える。鈎型フック６は、フック受け８
の穴７に差し込んだときの安定性を図るために板状に形
成されている。

第２図に示す吸盤２には通常の透明なものを用い、直
径は容器の幅より小さい方が望ましい。中央部には突起
物としてのフック受け８を設け、そこに穴７を開けてい
る。

第３図はこの実施例によるしゃもじ受けウオーターポ
ケットを炊飯器表面等の取り付け対象部10に対して取り
付けた状態を横から見た（側面視）図を示している。

「考案の効果」 本考案は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載されるような効果を呈する。

（１）しゃもじを挿入するための上面開口部を平面半円
形状とし、しかも、吸盤によって容器を炊飯器表面等に
取り付けた状態では湾曲した側面部が外側に位置してし
ゃもじの湾曲部分と対応するようにし、さらに、湾曲し
た側面部を、側面視において縦断面円弧状に湾曲させて
外側へ傾斜が付く形状としているので、容器内のしゃも
じも手に持つ部分を外側へ傾斜する形態とすることがで
き、これにより、しゃもじの上部を炊飯器等の側面から
大きく離し、しゃもじの出し入れ作業を行い易い形態と
して使い勝手の向上を図ることができる。

（２）また、容器自体は下部に向かうほど内容積が小さ
くなる形状としているので、水を入れたときに、その水
の量に比べて水面高さを大きくすることができ、その
分、水の量も少なくて済むことになる。したがって、全
体の重量を軽減して、吸盤に与える負荷を小さくするこ
とができる。この結果、使い勝手の向上に加えて重量軽
減効果の両方の効果を同時に発揮させることができる。

（３）さらに、衛生面での配慮として丸みをつけ、しか
も大きな開口部としているので、清潔に使うための汚れ
の確認や洗いやすさを著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）はしゃもじ受け容器の斜視図、第１図
（ｂ）はその縦断面図、第１図（ｃ）はその横断面図、
第１図（ｄ）は鈎型フックの斜視図、第２図（ａ）は吸
盤の正面図、第２図（ｂ）はその側面図、第２図（ｃ）
はその平面図、第３図は使用状態を示す側面図である。 １……しゃもじ受け容器、２……吸盤、３……開口部、
４……平坦な側面部、５……湾曲した側面部、６……鈎
型フック、７……穴、８……フック受け。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に水を溜めることができるしゃもじ受
   け容器（１）と、このしゃもじ受け容器（１）を炊飯器
   表面等の取付対象部（10）に対して着脱自在に取り付け
   るための吸盤（２）とを備え、前記しゃもじ受け容器
   （１）は、しゃもじ（20）を上から挿入するための平面
   ほぼ半円形状の上面開口部（３）を有し、側面部分がほ
   ぼ平坦な側面部（４）と円弧状に湾曲した側面部（５）
   とにより横断面ほぼ半円形状に形成され、しかも、湾曲
   した側面部（５）がしゃもじ受け容器の上部から下部に
   向かうに従って平坦な側面部（４）側へ近づく形態で縦
   断面円弧状に湾曲していて、下部に向かうほど内容積が
   小さくなる形状であり、前記平坦な側面部に鈎型フック
   （６）を設け、その鈎型フックを挿入して引っかけるた
   めの穴（７）付きのフック受け（８）を吸盤側に設けて
   その吸盤としゃもじ受け容器とを着脱可能に構成したこ
   とを特徴とする、しゃもじ受けウオーターポケット。