JPH0317824Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えば一般家庭の台所等に設置し
て、洗つた茶碗、皿および箸などを水切りする場
合に用いられるようにした食器用水切り容器に関
する。

従来の技術 洗つた茶碗、皿などの食器を水切りする場合、
それらの食器と水切り容器との接触面積を可及的
に少なくするためには、図面に示すように食器の
収容部を格子状に形成したものが有利であるが、
スプーン、フオーク、箸踏の細長い食器を同時に
水切りする場合にはそれらが格子目の間から滑り
落ちるおそれがあり、例えば、実公昭40−21084
号公報のように、水切り容器本体の底部の一隅に
爪状の嵌着部を上下に形成して、別体に形成した
水切り用の箸立てを、水切り容器本体の底面上に
嵌着するようにしたものとか、あるいは壁面に掛
止させるようにしたものとかを用いるようにして
いた。

考案が解決しようとする問題点 上記のように水切り用の箸立てを容器本体の一
隅に爪状の嵌着部を形成したものは、一般にプラ
スチツク成形品を用いるこの種の容器の成形を困
難にし、コスト高になるとともに、箸立てを嵌着
しないで使用する場合を考えると、食器の出し入
れ等の際の引つ掛かりとなつて思わぬ破損や傷を
作る因になつたり、突出物の形成によつて、使用
の都度行われる清掃をし難くするという欠点もあ
る。また、その欠点を除こうとして壁面などに掛
けらるようにしたものには、排水の対策を考慮す
る必要があるとともに、水切りの終わつた食器を
別の場所で運ぶような場合に、容器本体と共に移
せないという不便がある。

問題点を解決するための手段 そこで本考案は、水切りする茶碗、皿等を収容
する水切り容器本体に逆Ｕ字形断面を有する縁を
形成し、この水切り容器本体とは別体に、スプー
ン、フオーク、箸などを立てられるようにした箸
立て容器を具え、この箸立て容器の上縁に、下部
に内側へ向けて折り返されて水切り容器本体の縁
の下辺に掛止される折返し部を具え、箸立て容器
の側面上部にリブ状に形成した縦条との間で前記
縁に重ね合わされて弾性的に着脱自在に挾持する
ようにした適宜の長さの逆Ｌ字形断面を有する掛
止片を一体形成することによつて、この箸立て容
器を、前記水切り容器本体の側面の内側と外側の
両方にそれぞれ着脱自在に掛止させるように構成
した食器用水切り容器を提供するものである。

作 用 上記のようにして水切り容器本体の縁を逆Ｕ字
形に形成し、箸立て容器の上縁に逆Ｌ字形断面を
有する掛止片を一体形成した本考案水切り器は、
上記掛止片と箸立て容器の側面上部との間に容器
本体の縁を挾むことにより箸立て容器を容器本体
と一体にして起立状態に保持させることができ
る。また起立位置を、底部が容器本体内に入る内
側と、底部を容器本体外にした外側とに選択でき
る。さらに内側起立の場合、外側起立の場合共
に、折返し部とＬ字形の掛止片と側面上部のリブ
状の縦条との間で容器本体の縁に掛止されるの
で、その起立状態を弾性的に、かつ強固に保ち、
安定して使用できる。また、水切り容器本体側に
は製作上、使用上に不都合な何らの突出部も形成
しないようにすることによつて、前記従来の欠点
を除去するようにしたものである。

実施例 実施例を示す図において、Ａは四側面と底面と
を有する方形の水切り容器本体、Ｂは第１図に示
すように容器本体Ａとは別体に形成した箸立て容
器、Ｃは容器本体Ａを載せる水切り板で、共に合
成樹脂成形品である。

水切り容器本体Ａは、水切りする茶碗、皿等を
収容できるように丸棒ａを縦横に組んで格子形の
底面と、縦棧形の四側面を形成し、四側面の上方
を横に一連に連らねた逆Ｕ字形断面を有する縁１
を具えている。箸立て容器Ｂは底面を格子目に形
成し、スプーン、フオーク、箸などを立てられる
に縦長の方形に形成され、上部四周に張り出す上
縁２の一辺の中央に、該箸立て容器Ｂの側面上部
との間で前記縁１に重ね合わされて弾性的に着脱
自在に挾持するようにした適宜の長さの逆Ｌ字形
断面を有する掛止片３を一体形成している。４は
この掛止片３の下端に内側へ向けて折り返した折
返し部である。なお水切り板Ｃは縦長方向に沿う
凹凸条を交互に形成して一方に傾斜した底面と、
水切り容器本体Ａを若干上回る大きさを有して四
周に縁を具え、その一側に虚線で示すように水の
排出部５を有する。６は前記丸棒ａに横方向で台
形を形成することによつて設けた皿置き部、７は
掛止片３の縁１に対する弾性的挾持と着脱操作を
容易にするために箸立て容器Ｂの側面上部に形成
した縦条である。

上記のようにして形成したこの水切り容器は、
第２図左端に示すように箸立て容器Ｂが水切り容
器本体Ａ内にあるようにして掛止片３を容器本体
Ａの縁１に挾持させるか、または同図右端に示す
ように水切り容器本体Ａの外側に箸立て容器Ｂを
出して掛止片３を縁１に挾持させることによつ
て、箸立て容器Ｂの使用に際し、水切り容器本体
Ａの内側と外側の両方にそれぞれ着脱できるよう
に構成されている。

考案の効果 前記ように構成し、上記のように用いられるよ
うにした本考案水切り容器は、別体に形成した箸
立て容器の掛止片を水切り容器本体の縁に弾性的
に嵌合させることによつて両者が一体に結合し、
かつ、箸立て容器の起立状態が保持されるので、
スプーン、フオーク、箸等の細長い食器を茶碗、
皿等の食器と共に水切りすることができ、それら
の食器の保持と運搬に便利である。また、上記掛
止片をＬ字形断面に形成し、それを掛止する前記
縁をＵ字形断面に形成して互いに着脱するように
構成したので、箸立て容器を水切り容器の内側と
外側の両方にそれぞれ付け替えることができ、洗
つた食器を水切り位置へ移す時に作業性の良い方
へ箸立て容器を移し替えることができる。さら
に、本考案によれば、水切り容器の上縁に着脱自
在に装着される箸立て容器の上記掛止片が、下部
に具えられて内側へ向けて折り返えされて水切り
容器本体の縁の下辺に掛止される折返し部と、箸
立て容器の側面上部にリブ状に形成した縦条との
両者によつて固定されるので、ナイフ、フオーク
等のように重量があつて重心の高い物体の保持に
も充分耐えることができ、内外両側面いずれの場
合にも安定した使用ができる。また、上記のよう
にし箸立て容器を保持するようにしたので、水切
り容器本体には、製作上、使用上にそれぞれ不都
合になる何らの突出物も形成されない。また、使
用者側で使い勝手により箸立て容器の取り付け位
置を変更できるなど、安価でかつ使い易い商品の
提供ができる。さらには、洗う食器の量に応じて
箸立て容器を外側に起立せしめることにより、一
体に箸立て容器備えた水切り容器の容量を大にす
ることもできるなど実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
箸立て容器の斜視図、第２図は水切り容器本体と
の結合状態を示す縦断立面図である。 Ａ……水切り容器本体、ａ……丸棒、１……
縁、Ｂ……箸立て容器、２……上縁、３……掛止
片、４……折返し部、Ｃ……水切り板、５……水
の排出部、６……皿置き部、７……縦条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水切りする茶碗、皿等を収容する水切り容器本
   体Ａに逆Ｕ字形断面を有する縁１を形成し、この
   水切り容器本体Ａとは別体に、スプーン，フオー
   ク，箸などを立てられるようにした箸立て容器Ｂ
   を具え、この箸立て容器Ｂの上縁２に、下部に内
   側へ向けて折り返されて水切り容器本体Ａの縁１
   の下辺に掛止される折返し部４を具え、箸立て容
   器Ｂの側面上部にリブ状に形成した縦条７との間
   前記縁１に重ね合わされて弾性的に着脱自在に挟
   持するようにした適宜の長さの逆Ｌ字形断面を有
   する掛止片３を一体形成することによつて、この
   箸立て容器Ｂを、前記水切り容器本体Ａの側面の
   内側と外側の両方に対してそれぞれ着脱自在に掛
   止させるように構成したことを特徴とする食器用
   水切り容器。