JP2542105Y2 - 自動製図機における通気性シ−トの製図及びカッティングに用いられる型紙複写シ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は自動製図機における通気
性シートの製図及びカッティングに際し用いられる型紙
複写シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、アパレル向け自動製図機において
は、型紙と布（シーチング）の製図及びカッティングは
別々の作業で行っている。また、これらの作業は型紙と
布をバキュームテーブルに吸着して行っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】型紙と布の製図とカ
ッティングを別々の作業で行なうと作業時間が長くなる
という問題点が存した。また、型紙と布をバキューム吸
着して作業する方法では、同時カッティングは可能であ
るが同時製図は不可能であった。本考案は上記問題点を
解決することを目的とするものである。

【０００４】

【問題点を解決する手段】上記目的を達成するため本考
案は、バキュームテーブル上に通気性シートを吸気によ
り固定し、この通気性シートに画線ヘッドに支持したペ
ン及びカッターペンによって作図及びカッティングを行
なうようにした自動製図機における通気性シートの製図
及びカッティング方法に用いられる型紙複写シートにお
いて、前記通気性シート１８上に載置される複写シート
２０と、この複写シート２０の片面に形成された粘着層
１９と、該粘着層１９に脱着自在に接着された型紙用紙
２１とから成るものである。

【０００５】

【作用】バキュームテーブル上に通気性シート１８を載
置し、この通気性シート１８の上に、この通気性シート
１８を覆って、片面に粘着層１９を介して型紙用紙２１
が粘着された複写シート２１を載置し、前記バキューム
テーブル上の吸気力を前記複写シート２１に及ぼして、
この複写シート２１とその下の通気性シート１８を前記
バキュームテーブル上に吸気力により固定し、該状態で
前記型紙用紙２１に前記ペンの先端を押圧し前記画線ヘ
ッドの移動によって型紙用紙２１への作図と同時に前記
通気性シート１８に所定のパターンを転写により作図す
るとともに、前記カッターペンによって前記通気性シー
ト１８を前記型紙用紙２１及び複写シート２１ととも
に、所定のパターンに切断する。

【０００６】

【実施例】以下に本考案の構成を添付図面に示す実施例
を参照して詳細に説明する。２は自動製図機の機体であ
り、これに公知のバキュームテーブル４が固設されてい
る。

【０００７】前記バキュームテーブル４の下側に吸引室
６が設けられ、該吸引室６は、バキュームポンプなどの
吸気装置（図示省略）に連通している。前記バキユーム
テーブル４には多数の吸気孔８が透設されている。

【０００８】１０はＸモータに連係するＹレールであ
り、これの両端部はバキュームテーブル４の両側に配設
されたＸレール（図示省略）に並進移動自在に支持され
ている。前記Ｙレール１０には画線ヘッド１２がＹモー
タに連係するＹカーソルを介して移動自在に連結してい
る。前記画線ヘッド１２には公知のカッターペン１４と
ボールペンなどのペン１６が昇降可能に支持されてい
る。

【０００９】前記ペン１６は鉄筆を用いても良く又、公
知のローラペンを用いても良い。前記カッターペン１４
及びローラペンを用いたペン１６は、公知の回転制御機
構により回転方向に方向制御されるものである。

【０００１０】１８は通気性シートであり、布（シーチ
ング）が用いられている。２０は複写シートであり、こ
れの非複写面に非粘着又は非移行性の接着層１９がコー
ティングされ、この接着層１９に型紙用紙２１が脱着自
在に接着されている。

【００１１】前記複写シート２０は、カーボン紙等から
成り、画線ヘッド１２のボールペンなどのペン１６によ
って対接するシートに筆記跡を形成する複写面を有す
る。前記型紙用紙２１及び複写シート２０は非通気性あ
るいは、多少、通気性があっても、バキュームテーブル
４のバキューム力によって通気性シート１８を保持し得
る程度の通気性即ち半通気性を有する材質が望ましい。
前記複写シート２０とこれに接着層１９を介して脱着自
在に接着する型紙用紙２１は全体として型紙複写シート
２２を構成する。

【００１２】上記した構成において、バキュームテーブ
ル４上に通気性シート１８を載置し、その上を、第１図
に示す如く、型紙複写シート２２で覆う。該状態で、吸
気装置を駆動すると、吸引室６の真空力が通気性シート
１８を通じて複写シート２２に及び、型紙複写シート２
２は、通気性シート１８の上からバキュームテーブル４
の上面に吸気力によって固定される。

【００１３】型紙複写シート２２がバキュームテーブル
４に固定されると、複写シート２０とバキュームテーブ
ル４上面との間の通気性シート１８は両者に挾圧され
て、バキュームテーブル４上にしっかりと固定される。

【００１４】次に、画線ヘッド１２のペン１６を選択し
て、これを下降し、その先端を第２図に示すように型紙
複写シート２２に圧接する。そして、画線ヘッド１２の
移動によりペン１６を型紙複写シート２２上で所定方向
に移動させると所定の図形あるいは文字等のパターンが
型紙用紙２１上に作図されるとともに通気性シート１８
上に転写される。

【００１５】また、画線ヘッド１２のカッターペン１４
を選択し、これを下降して、画線ヘッド１２を移動し、
カッターペン１４によって型紙複写シート２２の上から
通気性シート１８を所定の型紙パターンに沿ってカッテ
ィングすることできる。

【００１６】型紙パターンに沿ってカッティングされた
型紙複写シート２２は、図３に示す如く、型紙用紙２１
から複写シート２０をはく離し、型紙として控え用ある
いは保管用として利用し、型紙パターンに沿ってカッテ
ィングされた通気性シート１８は、製品として縫製等に
使用される。尚、図中２３は作画部分、２４はカット部
分、２５は転写部分を示している。

【００１７】

【効果】本考案は上述の如く構成したので、型紙用紙と
布などの通気性シートの製図及びカッティングの作業が
同時に可能となる。また複写シートは型紙から脱着自在
なため、型紙を汚すことなく保管しておくことができる
ことができる等の効果が存する。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動製図機の全体外観図である。

【図２】断面図である。

【図３】説明図である。

【符号の説明】

２ 機体 ４ バキュームテーブル ６ 吸引室 ８ 吸気孔 １０ Ｙレール １２ 画線ヘッド １４ カッターペン １６ ペン １８ 通気性シート １９ 粘着層 ２０ 複写シート ２１ 型紙用紙 ２２ 型紙被写シート ２３ 作画部分 ２４ カット部分 ２５ 転写部分

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バキュームテーブル上に通気性シートを
   吸気により固定し、この通気性シートに画線ヘッドに支
   持したペン及びカッターペンによって作図及びカッティ
   ングを行なうようにした自動製図機における通気性シー
   トの製図及びカッティング方法に用いられる型紙複写シ
   ートにおいて、前記通気性シート１８上に載置される複
   写シート２０と、この複写シート２０の片面に形成され
   た粘着層１９と、該粘着層１９に脱着自在に接着された
   型紙用紙２１とから成る型紙複写シート。