JP2541960B2 - 二重効用空冷吸収式冷温水機 - Google Patents

二重効用空冷吸収式冷温水機

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JP2541960B2 JP62032368A JP3236887A JP2541960B2 JP 2541960 B2 JP2541960 B2 JP 2541960B2 JP 62032368 A JP62032368 A JP 62032368A JP 3236887 A JP3236887 A JP 3236887A JP 2541960 B2 JP2541960 B2 JP 2541960B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、二重効用空冷吸収式冷温水機に係り、特
に、水を冷媒とし、リチウムブロマイドを吸収剤とし、
外気温が異常上昇したときにも運転するのに好適な二重
効用空冷吸収式冷温水機に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、二重効用吸収式冷凍機の冷却は、クーリングタ
ワーの冷却水による水冷式が多かった。しかし、クーリ
ングタワーの使用は、冷却水系装置および配管工事が必
要であること、大量の水の確保が必要であること、また
冷却水系の凍結や汚染を防止することなど、据付工事,
保守および水管理にコストがかかるという問題があっ
た。
そこで、水を冷媒とし、リチウムブロマイドを吸収剤
とする空冷吸収式冷温水機として、例えば、特開昭61−
49970号公報記載の技術が開発された。すなわち、当該
公報記載のものは、吸収器,凝縮器を、ファンによる空
気の流れで冷却するように、垂直管の管外にフインを設
けた構成のものとし、一方、高温再生器温度を上昇させ
て凝縮器での冷媒の過冷却度を増大させ、空冷吸収器を
出た溶液または冷媒蒸気が混在する溶液を、凝縮器で液
化した前記過冷却冷媒で冷却するようにして、空冷吸収
式冷水機を実現している。
一般に外気乾球温度は、夏期における日中最高気温の
月別平均値では東京で30.8℃であり、上記技術による二
重効用空冷吸収式冷温水機の運転は可能である。しか
し、夏期における外気温の最高値は、気象統計によると
東京で38.4℃に上昇することになり、このように外気温
が異常に高くなると、もはや二重効用吸収式冷温水機
は、機内圧が大気圧以上になり、もっとも冷房の必要な
ときに冷房運転ができないという不具合が発生すること
になる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、例えば特開昭61−49970号公報記載の
技術では、吸収サイクルや、空冷吸収器,空冷凝縮器に
特別の工夫がなされているが、外気温が異常に高くなっ
たときの配慮がなされておらず、冷房がもっとも必要な
ときに運転できないという問題があった。
ここで、外気温と吸収サイクルとの関係について説明
する。
一般に、日本をはじめ世界の広い地域で空調機器を設
計する場合に、夏期の外気の湿球温度は、27℃としてい
る。したがって、従来、冷却水の蒸発潜熱を利用して、
外気に熱を放出するクーリングタワーの設計において
は、入口側冷却水温を37℃近辺にとり、出口を32℃程度
にとることが広く行われている。これ以上湿球温度に近
づけようとすると、クーリングタワーが極端に大きくな
ってしまい、経済的でなくなり、一方これ以上湿球温度
から遠ざけた設計にすると、クーリングタワーは小さく
なるが、冷凍機側の動作条件が苛酷になり、省エネルギ
ーに反するばかりでなく、機械によっては正常な運転の
継続ができなくなってしまう。
冷凍機の動作条件32℃〜37℃という温度は上記のよう
な事情から決定されているものであってこれは簡単に大
きく変えることはできない。
そこで、空冷形の吸収器,凝縮器に着目すると、まず
空冷形の場合には、外気の顕熱による冷却であるため
に、一般には、クーリングタワーによる冷却水量に比較
して、数倍の風量を流す必要があり、その状態でもなお
かつ、空気の入口、出口温度差が10℃を超えるような設
計にならざるを得ない。これは、例えば外気の湿球温度
27℃、乾球温度32℃というような標準的な大気条件の場
合には、空気側の入口,出口を、例えば32℃〜42℃とい
った条件に設定せざるを得ないことを意味する。
それに加えて、空気側の熱伝達率は、一般的な水冷形
の熱交換器に比較して、熱交換媒体の流速にもよるが2
桁程度小さくなる。これを換言すると、熱媒と空気との
温度差を、熱媒と水との温度差に等しくなるように設計
するためには、空気側の伝熱面積を水の場合の2桁増
し、即ち約100倍以上にとらなければならないという結
果を生じる。
現実に熱交換器を設計する場合には、無限に大きな熱
伝達面をもつ熱交換器を使用することはできないので、
結局、熱媒と空気との温度差を、水冷の場合よりはるか
に大きくとらざるを得ない。
これを実際のサイクル値で例をあげて説明すると、例
えば水冷の場合、32℃〜37℃の冷却水温度条件に対し、
水冷吸収器,水冷凝縮器の吸収温度,凝縮温度は、それ
ぞれ約40℃程度に設計されている。
これに対して空冷の場合には、前述の空気側温度32℃
〜42℃に対して、実際的な大きさの空冷吸収器,空冷凝
縮器を使用すると、その吸収温度,凝縮温度は48℃程度
にまで高くなってしまう。
そこで、遠心圧縮機,往復動圧縮機の場合などでは、
その高い圧縮比を実現する圧縮機を採用することにより
比較的容易に空冷化が可能であるが、吸収式冷温水機,
特に水を冷媒とし、リチウムブロマイドを吸収剤とする
二重効用の空冷吸収サイクルの機器では、、下記の2点
が基本的な問題点となる。
第3図を参照して、この問題を説明する。
第3図は、従来の一般的な二重効用空冷吸収式温水機
の溶液濃度線図で、実線が水冷サイクル,破線が空冷サ
イクルを示し、いずれも吸収溶液温度をパラメータとし
て示している。
第3図は、横軸に温度をとり、水冷吸収器,水冷凝縮
器の吸収温度,凝縮温度の設計値40℃,空冷凝縮器,空
冷凝縮器の吸収温度,凝縮温度の設計値48℃を示してい
る。また、横軸は圧力をとり、水冷サイクルにおける蒸
発圧力,凝縮圧力,高温最生器圧力の各等圧レベルを矢
印線で示している。
前記基本的な問題の第1は、吸収器内溶液濃度と結晶
生成の問題である。第3図に示すように、一般的な水冷
吸収サイクルに比較し、破線で示す空冷吸収サイクルで
は、前述の吸収温度が48℃と高くなった分だけ吸収器内
溶液濃度が濃い方へと移行し、結晶折出限界線にきわめ
て接近し、運転中のわずかな状態変化で容易に結晶が生
じる。すなわち、吸収器出口溶液の温度が高いとリチウ
ムブロマイドの晶出の原因となる。
問題の第2は、高温再生器内圧力が大気圧を越えるこ
とである。第3図に示すように、吸収器内濃度が濃いこ
とに加え、凝縮温度が高くなると、低温再生器内溶液の
飽和温度が高くなり、これと熱交換関係にある高温再生
器からの蒸気の凝縮飽和温度が容易に100℃を超える。
このことは単に、装置全体を圧力容器構成にしなけれ
ばならず経済的でないというだけでなく、圧力上昇に見
合って内部の溶液温度が高くなり、リチウムブロマイド
による腐食の問題が生じる。
そこで、例えば、特開昭58−208559号公報記載のよう
に、外気温が上昇したとき、外気温度を検出して、水ポ
ンプを作動させて空冷吸収器および空冷凝縮器へ散水す
るようにした空冷式吸収冷凍機が開発されている。
しかし、空冷に合わせて散水を行うときには、空冷フ
ィンに水が降りかかり、フィンとフィンとの間に水膜が
形成されて空気通路が狭められ、冷却空気の通風抵抗が
大きくなり、騒音が著しくなるとともにファン動力も増
大することについて配慮されていなかった。
本発明は、前述の従来技術の問題点を解決するために
なされたもので、外気温度が異常に上昇したときにも、
噴霧状に散布される散水と、散水時にファン回転数を減
速制御して送風量を減らす空冷との併用によって、吸収
温度,凝縮温度を下げ、高温再生器圧力が大気圧を越え
ることなく運転が継続でき、空冷吸収器,空冷凝縮器を
気温32℃の大気条件で設計しても支障のない経済的な大
きさにできる二重効用空冷吸収式冷温水機を提供するこ
とを、その目的としている。
また、本発明の他の目的は、散水時のファン回転数を
適正に減速して冷却空気の通風抵抗の増加を防ぎ、低騒
音,省エネルギーを実現した二重効用空冷吸収式冷温水
機を提供することにある。
〔問題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る二重効用空
冷吸収式冷温水機の構成は、蒸発器、空冷吸収器、空冷
凝縮器、低温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、およ
びこれらの機器を作動的に接続する配管系からなり、前
記空冷吸収器,空冷凝縮器へ室外空気を送風する可変速
ファンを備え、この可変速ファンと前記空冷吸収器,空
冷凝縮器との間に、前記ファンによる送風に合わせて冷
媒液を前記空冷吸収器,空冷凝縮器へ噴霧状に吹きつけ
る散水手段を配置した二重効用空冷吸収式冷温水機にお
いて、空冷凝縮器の冷媒温度の検知結果に従って前記散
水手段の散水量を制御する指令信号を出力する温度調節
計と、この温度調節計の出力信号によって、前記散水手
段の作動中は前記可変速ファンを減速するようにした制
御回路とを備えたものである。
〔作用〕
上記の技術的手段では、空冷吸収器,空冷凝縮器の空
冷フイン部における放熱を、外気の顕熱のみによって行
うだけでなく、水などの冷媒液を噴霧状にフイン部に吹
きつけることにより、冷媒液は蒸発し、冷却が冷媒液の
蒸発潜熱も合わせて行われるため、被冷却部である空冷
吸収器,空冷凝縮器の放熱効果が著しく向上し、吸収温
度または凝縮温度を下げ、高温再生器内圧力を低下させ
て空冷サイクルが成立する。
本発明の散水手段を備えていないと、大気温度が上昇
するとそれにつれて吸収温度,凝縮温度も上昇してしま
う。
散水手段を備えれば、散水の蒸発潜熱によって吸収温
度,凝縮温度を制御することができる。外気温度が20℃
程度の場合は、上記の散水手段を作動する必要はない
が、冷凍機の標準大気条件である32℃を考慮すれば、本
発明の散水手段は不可欠である。しかも本発明の散水手
段は、散水を制御する指令信号に関して、空冷凝縮器の
冷媒温度を検知して制御するので、従来の外気温度や吸
収器出口の溶液温度を検知するものにくらべて温度分布
の影響が少なく、制御精度が向上する。
また、散水手段の作動中は、ファンを減速するので、
散水時に空冷フィンに水がかかり、フィン間に水膜が形
成されて冷却空気の通風抵抗が大きくなるという問題が
抑制され、騒音を低減し、ファン動力の増大を防止し
て、二重効用空冷吸収式冷温水機の低騒音,省エネルギ
ー化を実現する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図および第2図を参照し
て説明する。
まず、第1図は、本発明を適用する二重効用空冷吸収
式冷温水機のサイクル系統図である。
第1図において、1は蒸発器、2は冷媒ポンプ、3は
冷水の通る冷水管を示す。
4は空冷吸収器で、この空冷吸収器4は、垂直管4aの
管外に冷却用のフイン4bが形成され、垂直管4aの上部に
蒸気通路5による上部ヘッダ、垂直管4aの下部に下部ヘ
ッダ4cを備えた構成である。6は溶液ポンプを示す。
7は空冷凝縮機器で、この空冷凝縮器7は、垂直管7a
の管外に冷気用のフイン7bが形成され、垂直管7aの上部
は蒸気通路9による上部ヘッダ、垂直管7aの下部に下部
ヘッダ7cを備えた構成である。
空冷吸収器4および空冷凝縮器7は、フアン8による
室外空気の流れによって空冷される。
10は高温再生器、11は低温再生器、15は、溶液熱交換
器に係る低温熱交換器、16は、溶液熱交換器に係る高温
熱交換器である。
上記の各機器は、冷媒配管,溶液配管によって作動的
に接続されてサイクルが形成されている。
次に散水手段の構成を説明する。
30は、冷媒供給系に係る冷媒液供給管で、一般には水
が供給される。31は冷媒供給系に設けられた複数のスプ
レーノズルで、図では詳細を図示しないが、散水スプレ
ーヘッドを介してスプレーノズルを設けるのが一般的で
ある。32は、冷媒液供給管30に設けた冷媒ポンプであ
る。
このような構成の二重効用空冷吸収式冷温水機につい
て、まず基本的なサイクルの作用を説明する。
蒸発器1内の冷媒(水)は、冷媒ポンプ2によって冷
水の通る冷水管3上に撤布され、冷水から蒸発熱を奪っ
て低圧の冷媒蒸気となり、蒸気通路5を経て空冷吸収器
4に流入する。空冷吸収器4は、ファン8によって外気
により直接冷却されており、前記冷媒蒸気は、上記ヘッ
ダから撒布されて垂直管4a内を流下するリチウムブロマ
イド濃溶液に吸収されて稀溶液となる。
この稀溶液は、溶液ポンプ6によって送り出され、稀
溶液管14,低温熱交換器15,稀溶液管18を経て低温再生器
11へ、さらに高温熱交換器16,稀溶液管17を経て高温再
生器10へ送り込まれる。
高温再生器10には外部熱源が供給され、炉10aで燃焼
するときに生じる熱により稀溶液を濃縮し、このとき蒸
気を発生する。この発生冷媒蒸気は、冷媒管路12の伝熱
管部12aを介して低温再生器11内の稀溶液を加熱濃縮
し、冷媒みずからは凝縮液化して液冷媒となり、空冷凝
縮器7に送られる。
低温再生器11で濃縮された稀溶液から発生した蒸気
は、蒸気通路9を通って空冷凝縮器7の垂直管7aに流入
し、ここでやはりファン8によって外部から冷却されて
液冷媒となり下部ヘッダ7cから冷媒管13を経て蒸発器1
に戻る。
高温再生器10で濃縮された溶液は、濃溶液管19,高温
熱交換器16を介し、また低温再生器11で濃縮された溶液
は、濃溶液管20,低温熱交換器15を介し、さらに濃溶液
管21を経て溶液ポンプ22により空冷吸収器4の上部ヘッ
ダへ送られ撒布され、再び吸収過程がくり返される。
次に、本実施例の散水手段の作用を説明する。
外気温すなわち大気温度が、例えば20℃程度の場合は
散水手段を作動する必要はないが、冷凍機設計の標準大
気条件である32℃など、ファン8による空冷のみでは空
冷吸収器4の溶液温度(以下吸収温度という)あるいは
空冷凝縮器7の液冷媒温度(以下凝縮温度という)が高
くなり、高温再生器の器内圧力が上昇する場合は、冷媒
液供給管30の冷媒ポンプ32を作動させ、スプレーノズル
31から、空冷吸収器4のフィン4b,空冷凝縮器7のフィ
ン7bに、水を噴霧状に吹きつける。
このスプレーされた水は、空冷吸収器4,空冷凝縮器7
の各フィン部4b,7bで蒸発する際に奪う蒸発熱によっ
て、前記吸収温度,凝縮温度を低下させることができ
る。
本実施例によれば、空冷吸収器4,空冷凝縮器7の近傍
に、冷媒液供給管30および複数のスプレーノズル31を設
けて水を吹きつけ、吸収器および凝縮器の放熱を外気の
顕熱による空冷のみでなく、冷媒液(水)の蒸発潜熱も
利用することにより、空冷効果を向上させることが可能
であり、このため、空冷吸収器4,空冷凝縮器7の動作内
圧および動作温度を水冷吸収機並みに低下させることが
可能となり、空冷吸収器4内の結晶析出が問題ない範囲
に動作点を移行させ、また、高温再生器10内の内圧も大
気圧を越えない範囲に動作点を移行させることができ
る。
したがって、標準大気条件(32℃)においても経済的
な大きさの空冷吸収器,空冷凝縮器によって、空冷吸収
式冷温水機としてのサイクルを成立せしめうる効果があ
る。
次に、本発明のもっとも好適な実施例を第2図を参照
して説明する。
第2図は、本発明の一実施例に係る二重効用空冷吸収
式冷温水機のサイクル系統図であり、図中、第1図と同
一符号のものは、同等部分であるから、その説明を省略
する。
第2図の実施例が、第1図の実施例と相違するところ
は、散水手段に制御機構を付加した点である。
第2図において、33は、冷媒液供給管30に設けた散水
制御弁、34は空冷凝縮器7の凝縮温度を検知するサンサ
ーで、冷媒管13に取り付けている。35は、温度センサー
34の検知信号に従って作動する温度調節計で、この温度
調節計35は、散水制御弁33の弁開度を制御し、また、可
変速ファン8Aの回転速度を制御するように電気的に接続
されている。
散水量の制御は、温度センサー34,温度調節計35およ
び散水制御弁33によって行われる。
温度調節計35は、温度センサー34が検知する凝縮温度
がある規定値以下のときは作動しない。外気温が上昇し
た場合、それにともなって空冷凝縮器7における凝縮温
度も上昇する。凝縮温度があらかじめ設定された値以上
になると、それを検知するセンサー34の検知信号に従っ
て作動する。そして、温度調節計35は、凝縮温度が規定
値になるように散水制御弁33に指令信号を送り、散水制
御弁33の弁開度を制御してスプレーノズル31からの散水
量を調節する。
外気温度が下がり、空冷凝縮器7における凝縮温度が
規定以下に下ると、温度調節計35は散水制御弁33に全開
の信号を送ってスプレーノズル31からの散水を停止す
る。
また、散水手段が作動すると、スプレーの蒸発熱によ
る空冷吸収器4,空冷凝縮器7の冷却効果が大きいので、
ファンを可変速ファン8Aとし、温度調節計35の指令信号
によって減速させ、風量を減らすことができる。
第2図の実施例によれば、先の第1図の例と同様の効
果を、より的確に得られるほか、本実施例特有の次の効
果がある。
本実施例の散水手段は、散水を制御する指令信号に関
して、空冷凝縮器7の冷媒温度を検知して制御するの
で、従来の外気温度や空冷凝縮器の溶液温度を検知する
ものにくらべて温度分布の影響が少なく、制御精度が向
上する。
散水手段の作動中は、可変速ファン8Aを減速するの
で、散水時に、空冷吸収器4,空冷凝縮器7のフィン4b,7
bに水がかかり、フィン間に水膜が形成されて冷却空気
の通風が大きくなるといる問題が抑制され、騒音を低減
し、ファン動力の増大を防止できるので、低騒音,省エ
ネルギーの効果が期待される。
なお、第1図および第2図の実施例では、空冷吸収器
4および空冷凝縮器7が立形の構造で、フファン8(8
A)による空冷を直接的に行う構成を図示しているが、
空冷吸収器,空冷凝縮器は横形でもよく、またファンに
よる空冷も個別に行なってもよいことはいうまでもな
い。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明によれば、外気温
が異常に上昇したときにも、噴霧状に散布される散水
と、散水時にファン回転数を減速制御して送風量を減ら
す空冷との併用によって、吸収温度,凝縮温度を下げ、
高温再生器圧力が大気圧を越えることなく運転が継続で
き、空冷吸収器,空冷凝縮器を気温32℃の大気条件で設
計しても支障のない経済的な大きさにできる二重効用空
冷吸収式冷温水機を提供することができる。
また、本発明によれば、散水時のファン回転数を適正
に減速して冷却空気の通風抵抗の増加を防ぎ、低騒音,
省エネルギーを実現した二重効用空冷吸収式冷温水機を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用する二重効用空冷吸収式冷温水
機のサイクル系統図、第2図は、本発明の一実施例に係
る二重効用空冷吸収式冷温水機のサイクル系統図、第3
図は、従来の一般的な二重効用空冷吸収式冷温水機の溶
液濃度線図である。 1……蒸発器、4……空冷吸収器、7……空冷凝縮器、
8……ファン、8A……可変速ファン、10……高温再生
器、11……低温再生器、15……低温熱交換器、16……高
温熱交換器30……冷媒液供給管、31……スプレーノズ
ル、32……冷媒ポンプ、33……散水制御弁、34……温度
センサー、35……温度調節計。
フロントページの続き (72)発明者 黒沢 茂吉 東京都豊島区要町2丁目26番地 (72)発明者 永岡 義一 東京都世田谷区上祖師谷5−22−4 上 祖師谷ハイツ302号 (72)発明者 閑納 真一 大阪府羽曳野市高鷲4丁目9−4−303 (72)発明者 竹本 貞寿 愛知県名古屋市千種区豊年町11−8 (72)発明者 杉本 滋郎 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社 日立製作所土浦工場内 (72)発明者 大内 富久 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−208559(JP,A) 特開 昭51−106259(JP,A) 実開 昭56−92063(JP,U) 実公 昭36−4751(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸発器、空冷吸収器、空冷凝縮器、低温再
    生器、高温再生器、溶液熱交換器、およびこれらの機器
    を作動的に接続する配管系からなり、前記空冷吸収器,
    空冷凝縮器へ室外空気を送風する可変速ファンを備え、 この可変速ファンと前記空冷吸収器,空冷凝縮器との間
    に、前記ファンによる送風に合わせて冷媒液を前記空冷
    吸収器,空冷凝縮器へ噴霧状に吹きつける散水手段を配
    置した二重効用空冷吸収式冷温水機において、 空冷凝縮器の冷媒温度の検知結果に従って前記散水手段
    の散水量を制御する指令信号を出力する温度調節計と、 この温度調節計の出力信号によって、前記散水手段の作
    動中は前記可変速ファンを減速するようにした制御回路
    とを備えたことを特徴とする二重効用空冷吸収式冷温水
    機。
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