JP2541557Y2 - ジャック型コネクタ - Google Patents

ジャック型コネクタ

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JP2541557Y2
JP2541557Y2 JP1991057012U JP5701291U JP2541557Y2 JP 2541557 Y2 JP2541557 Y2 JP 2541557Y2 JP 1991057012 U JP1991057012 U JP 1991057012U JP 5701291 U JP5701291 U JP 5701291U JP 2541557 Y2 JP2541557 Y2 JP 2541557Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、プラグ型コネクタ(以
下、プラグという)を相手方とするジャック型コネクタ
(以下、ジャックという)に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、プラグの外径が2.5mm程度の
超小形のプラグがAV機器などに多用されるようになる
につれ、ジャックについてもボディや接片部材などを含
めた全体の大きさを超小形化することが要求されてい
る。他方、上記の超小形プラグを相手方コネクタとする
超小形化されたジャックについては、プラグに対する接
点エリアの接触安定性や接片部の耐久性を確保すること
が当然に要求される。
【0003】ところで、従来、特公昭51−28425
号公報に記載されたジャックが知られていた。図7に示
したように、このジャックは、上半部開放のプラグ挿入
空間aを有するボディbに接片部材cの取付片部dを取
り付け、取付片部dから延出された接片部eを上記挿入
空間aの外周部を横切る形態で配設することによって接
片部eの長さをできるだけ長く確保し、その接片部eに
設けられた接点エリアfをプラグ挿入空間aの内部に突
出させたものである。
【0004】図7のジャックのように、接片部材cの接
片部eをプラグ挿入空間aを横切る形態で配設し、かつ
その接片部eの一端部だけを取付部dを介してボディb
に支持させておくと、プラグ挿入空間aにプラグPが差
し込まれたときには、接片部eの全長部分が撓むために
その弾性が損なわれにくいということがいえ、その意味
ではプラグに対する接点エリアfの接触安定性や接片部
eの耐久性は優れているといえる。ところが、上記公報
記載のジャックは、その出願当時の技術水準に照らし、
プラグの外径が6.34mm程度の大形プラグを相手方
コネクタとするものであると考えられる。そのため、プ
ラグ挿入空間aの直径もそのプラグの外形に見合って大
きなものであり、そのような大口径のプラグ挿入空間の
外周部を横切るように接片部eを配設するようにする
と、接片部eの長さが必然的に長くなり、それによって
上記接触安定性や耐久性が容易に確保される。
【0005】ところが、図7のジャックの構成を、プラ
グの外形が2.5mm程度の超小形のプラグを相手方と
する超小形ジャックにそのまま採用すると、接片部eの
長さを極端に短くしなければならなくなるため、接片部
eがプラグによってこじられることによる永久変形を生
じやすくなり、プラグに対する接点エリアfの接触安定
性や接片部eの耐久性が損なわれやすくなる。
【0006】他方、特開昭61−82694号公報に
は、図8に示したジャック、すなわち、ボディbに具備
されたプラグ挿入空間aの外周部に沿う形態で凹入湾曲
状に屈曲させた接片部材cの接片部eを配設し、その接
片部eの両端部をかしめ部h,hなどを介してボディb
に固定し、かつ接片部eの接点エリアfをプラグ挿入空
間の内部に突出させたジャックが記載されている。
【0007】このジャックによると、接片部eがプラグ
挿入空間に差し込まれたプラグによりこじられて永久変
形を起こすといった事態は生じにくいのであるけれど
も、接片部eの変位がかしめ部h,hを介してボディb
に伝わるため、接片部eが変位するときにはボディbに
開き変形を生じさせようとする無理な力が加わる。とこ
ろが、ボディbは絶縁材としての合成樹脂で作られてお
り、そのような力が加わることは好ましいことではな
い。また、このジャックの場合は、接点エリアfの接触
安定性および耐久性を確保するためにはボディbの横幅
を長くしてかしめ部h,hの相互間隔を拡げる必要があ
り、そのようにするとジャック全体が大きくなる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】このように従来のジャ
ックには、超小形化した場合に、プラグに対する接点エ
リアの接触安定性や耐久性を確保しにくいという問題
や、ボディに無理な力が加わるといった問題があった。
【0009】本考案は以上の問題に鑑みてなされたもの
で、接片部材の接片部の長さを短くしても、プラグに対
する接点エリアの接触安定性や耐久性を十分に確保する
ことができ、しかもボディに無理な力の加わりにくいジ
ャックを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の考案のジャッ
クは、プラグ型コネクタの挿入空間を有するボディに、
その前後方向に振り分けて取付エリアが各別に形成され
ていると共に、それらの取付エリアのうちの前側取付エ
リアが上記ボディの前端内部に設けられ、かつその前側
取付エリアに、上記プラグ型コネクタの径小な首部を有
するチップに対応する前側接片部材が取り付けられ、上
記後側取付エリアに、上記プラグ型コネクタのスリーブ
またはリングに対応する後側接片部材が取り付けられた
ジャック型コネクタであって、上記ボディと、取付片
部、その取付片部に一定の初期曲り角度を形成して延出
された接片部、その接片部に形成された接点エリア、
接片部の先端に延出された突片部、を一体に具備する
弾性体でなる上記後側接片部材と、上記ボディの後側取
付エリアに形成され上記後側接片部材の上記取付片部を
固定するための取付部と、上記ボディの後側取付エリア
に形成され上記挿入空間の周方向に上記取付部から一定
角度隔てた上記ボディの所定箇所に形成され、かつその
挿入空間に連通する開口と、上記ボディの後側取付エリ
アに形成され上記挿入空間を挾んで上記取付部と略反対
側に位置する上記開口の口縁端面によって形成され、上
記開口を横切る方向に配設された上記後側接片部材の上
接片部の上記接点エリアを上記挿入空間の内部に突出
させる状態に上記突片部を支持する支持面と、上記ボデ
の後側取付エリアに形成され、上記後側接片部材の上
記接片部の上記接点エリアが上記挿入空間に対して外方
に変位したときにその接点エリアと共に変位される上記
後側接片部材の上記突片部が当たってその突片部の一定
以上の変位を阻止し、かつ突片部が外方に向けて摺動す
ることを許す当り面と、取付片部、その取付片部の両側
から上記挿入空間の外周部分に沿うように湾曲状に立ち
上げられて筒形部分を形成する一対の接片部、これらの
接片部の上端前部のそれぞれに具備された接点エリアを
一体に具備し、かつ上記接点エリアが上記接片部に対し
内向きに折曲して形成されて上記プラグ型コネクタの上
記チップの径小な首部に先端が係合されるようになって
いる上記前側接片部材と、を備えているものである。
【0011】請求項2の考案のジャックは、請求項1の
ジャックにおいて、上記後側接片部材の上記取付片部が
上記ボディの取付部に取り付けられ、かつ上記突片部が
上記支持面に支持されているときに、その後側接片部材
の上記接点エリアが上記挿入空間の内方に向くプリロー
ドを持つようにその後側接片部材の上記取付部と上記接
片部との初期曲り角度が定められているものである。
【0012】
【作用】請求項1の考案によれば、後側接片部材の接触
安定性や耐久性を向上させることに役立つ作用や、ボデ
ィに無理な力を加わりにくくすることに役立つ作用が、
以下のように発揮される。すなわち、プラグの挿入空間
に連通する開口が、後側接片部材の取付部から一定角度
隔てたボディの所定箇所に形成されており、かつそのよ
うな箇所に形成された開口を横切る方向に後側接片部材
の接片部が配設されるので、その接片部の長さを可及的
長くすることが可能である。しかも、その接片部の先端
に延出された突片部がボディの当り面に当たって変位を
阻止されることにより、その接片部が挿入空間の外方に
向けて無制限に変位することが防止される。そして、突
片部がボディの当り面に当たっているにもかかわらず、
さらにその接片部が挿入空間に対して外方に変位された
ときには、突片部が当り面に当たったまま外方に向けて
摺動してその変位を吸収するので、その接片部の変位に
伴ってボディに開き変形を生じさせようとする力の加わ
ることが防止される。また、突片部が当り面に当たった
状態では、接点エリアを挾む両側で後側接片部材が支持
された状態になるので、プラグに対する接点エリアの接
触圧力が大きくなり、優れた接触安定性が得られる。
【0013】また、この考案によれば、前側接片部材の
接触安定性や耐久性を向上させることに役立つ作用や、
ボディに無理な力が加わりにくくすることに役立つ作用
が、以下のように発揮される。すなわち、挿入空間に差
し込まれて接片部に挿通されたプラグが、接点エリアを
外方に押し拡げてその前方に突出し、プラグのチップに
具備された径小の首部に接点エリアの先端が係合してプ
ラグが抜止めされるときに、プラグのチップで外方に押
圧された接点エリアは、それ自体の変位(接点エリアだ
けの変位)を伴いながら接片部と共に拡径方向に変位す
る。このため、前側接片部材がきわめて小さな小片状に
形成されている場合でも接点エリアが無理なく変位する
ことになり、その耐久性が向上し、同時にチップに対す
る接触安定性も向上する。また、上記接点エリアの変位
によってボディに無理な力が加わることもない。しか
も、この前側接片部材は、その接点エリアの先端がプラ
グ型コネクタのチップの径小な首部に係合されるように
なっているので、この前側接片部材によってボディの挿
入空間に差し込まれたプラグ型コネクタの保持力が増大
する。
【0014】上記のように、この考案によれば、前側接
片部材や後側接片部材についての接触安定性や耐久性を
向上させることに役立つ作用や、ボディに無理な力が加
わりにくくすることに役立つ作用が発揮されるようにな
る。
【0015】請求項2の考案のジャックによると、前側
接点部材の接点エリアに具備されたプリロードが、上述
したような接点エリアの接触圧力の増大作用と相まって
接触安定性を高めることに役立つ。
【0016】
【実施例】図1は本考案の実施例によるジャックの分解
斜視図であり、1,2,3はそれぞれ第1,第2,第3
の接片部材、4は絶縁性の合成樹脂で作られたボディを
しており、このうち、第1接片部材1と第2接片部材
2とが後側接片部材に相当し、第3接片部材3が前側接
片部材に相当している。
【0017】第1接片部材1はプラグのスリーブ(アー
ス)に対応するもので、取付片部11と、取付片部11
に一定の初期曲り角度θを形成して延出された接片部1
2と、接片部12の先端に延出された突片部13と、を
一体に備えたばね性の金属材料で作られている。そし
て、取付片部11に、その中央部に内向き切起し状に形
成された係合片14と、両側端部に形成された係合爪1
5,15と、下端部から外側方に突出された端子部18
と、端子部18の両側の下端縁によって形成された係合
端縁19,19と、が設けられている。また、接片部1
2の先端部分が図において下方に屈曲された接点エリア
16となされ、その接点エリアの中央に接点17が形成
されている。
【0018】第2接片部材2はプラグのリングに対応す
るもので、この第2接片部材2には上述した第1接片部
材1と同じものが向きを変えて用いられる。したがっ
て、第1接片部材1に具備された各要素、すなわち、取
付片部21と、接片部22と、突片部23と、係合片2
4と、係合爪25,25と、接点エリア26と、接点2
7と、端子部28と、係合端縁29,29と、を具備し
ている。
【0019】第3接片部材3はプラグのチップに対応す
るもので、切起し状に形成された係合片38を有する取
付片部31と、取付片部31の両側から湾曲状に立ち上
げられて筒形部分を形成する一対の接片部32,32
と、それぞれの接片部32の上端前部に具備された接点
エリア33と、取付片部31の後端でその両側に突出す
る状態に形成された係合片部34と、取付片部31の前
端でその両側に突出する状態に形成された係合座部35
(片側の係合座部については図に現れていない)と、取
付片部31の前端からその前方A’に突出された端子部
36と、を一体に具備する。そして、上記接点エリア3
3は、接片部32の中間部を前端から後方A”に向けて
一定範囲で切欠37し、かつその切欠37に相当する部
分を接片部32に対し内向きに少し折曲することにより
形成されている。
【0020】ボディ4は前後両端で開口するプラグの挿
入空間41を有していると共に、その挿入空間41の周
囲の前後方向Aの2箇所に第1接片部材取付エリア5お
よび第2接片部材取付エリア6を有し、これらが後側取
付エリアに相当する。また、ボディ4の前端内部におけ
る上記挿入空間41の周囲に第3接片部材取付エリア
(図5参照)7を有し、これが前側取付エリアに相当す
る。
【0021】第1接片部材取付エリア5は、ボディ4の
一側面に形成された第1凹所51と、第1凹所51の前
後両壁面に形成された溝部52,52と、溝部52,5
2の下端部に形成された係合段部52a,52aと、第
1凹所51の底壁面に段付状に形成された係合段部53
と、係合段部53の上側に形成されたガイド溝部54
と、ボディ4の上側面に上記第1凹所51に連続して形
成された第2凹所55と、ボディ4の上側面における第
2凹所55の隣接箇所に形成された開口56と、開口5
6の口縁端面によって形成された支持面57と、支持面
57に対向してボディの他側面に段付状に形成された当
り面58と、を具備している。さらに具体的に説明する
と、上記溝部52,52と係合段部53は上記第1接片
部材1の取付片部11を固定するための取付部59を形
成している。また、図3〜図4に示すように、開口56
は挿入空間41に連通していて、上記取付部59から上
記挿入空間41の周方向において一定角度隔てた箇所に
形成されており、取付部59から遠い側の水平な口縁端
面によって上記支持面57が形成されている。しかも、
この支持面57は挿入空間41を挾んで上記取付部59
の略反対側、すなわち取付部59から最も遠ざかった箇
所に位置している。さらに、当り面58は、ボディ4の
他側面に部分的に形成された第3凹所50の水平な上壁
面によって形成されており、その高さ位置は上記支持面
57よりも高位に定められている。
【0022】図3に示すように、第1接片部材取付エリ
ア5に取り付けられた第1接片部材1は、取付片部11
が溝部52に嵌まり込み、係合爪15が溝部52の底壁
面に喰い込むことによって前後方向Aおよび左右方向B
で固定され、係合爪15が溝部52の底壁面に喰い込
み、係合片14が係合段部53に係合し、係合端縁19
が係合段部52aに係合することによって上下方向Cで
固定されている。また、接片部12が第2凹所55に完
全に収容された状態で開口56を横切る方向(左右方向
B)に配設され、かつ突片部13が支持面57によって
支持されていて、接点17と共に接点エリア16が挿入
空間41の内部に突出している。このように、接片部1
2は、ボディ4の取付部52の上部から挿入空間41を
挾んでその取付部52から最も遠ざかった箇所に位置し
ている支持面57にまで延び出ているので、挿入空間4
1の直径が外形2.5mm程度のプラグに適応するよう
な小さいものであってもそれなりに接片部12が可及的
長くなっている。
【0023】この構成において、図4のように挿入空間
41にプラグP(具体的にはプラグのスリーブまたはリ
ング)が差し込まれると、接点17がプラグPにより矢
符Xのように押圧されて接片部12がその基端部12a
付近を支点として挿入空間41の外方に変位し、その変
位によって突片部13が当り面58に当たって接片部1
2の無制限な変位が阻止される。このような当り面58
による変位幅規制作用と、上述したように接片部12が
可及的長くなっていることとが相まって、接片部12が
こじられて永久変形を起こすといった事態をきわめて生
じにくくなり、そのことが耐久性の向上に役立つ。ま
た、突片部13が当り面58に当たっていると、接片部
12はその基端部12aと当り面58とによって両端部
が位置規制されて支持された状態になるので、接点17
とプラグPとの接触圧力は、接片部12がその基端部1
2aだけで支持されている場合に比べて格段に大きくな
り、両者の接触安定性がそれだけ向上する。上記接触圧
力は当り面58を下方位に設定することにより大きくす
ることができ、当り面58を上方位に設定することによ
り小さくすることができる。他方、突片部13が当り面
58に当たっているときに、プラグPによって接片部1
2がさらに外方に向けて変位されると、突片部13が当
り面58に当たったまま外方Yに向けて摺動することに
よりその変位を吸収するので、接片部12の変位に伴う
力がボディ4に開き変形を生じさせようとする力に変換
されにくくなり、ボディ4に無理な力が加わらない。
【0024】第1接片部材1を第1接片部材取付エリア
5に取り付けるときは、まず、図2の仮想線のように取
付片部11の一部を溝部52に差し込んでから矢符C”
のように取付片部11を下方に押し込む。このようにす
ると、押込みの初期には、取付片部11が溝部52によ
り、係合片14がガイド溝部54により、それぞれ案内
される。そして、図2の実線で示したように係合片14
が係合段部53に乗り上がり、その後に係合片14が係
合段部53を乗り越え、図3で説明した状態に取り付け
られる。ここで、係合片14が係合段部53を乗り越え
るより前、たとえば図2のように係合片14が係合段部
53に乗り上がったときに突片部13が支持面57に当
接するように上記初期曲り角度θを定めておくと、取り
付けられた第1接片部材1においては、突片部13が支
持面57に弾接した状態になって接片部12に挿入空間
41の内方に向くプリロードが付与される。この場合、
突片部13が支持面57に当接してから以後の押込み段
階では、突片部13が支持面57の上で摺動して接片部
12の変形を吸収する。このため、突片部13を図例の
ように円弧状に形成しておくと摺動が円滑に行われてボ
ディ4に力がほとんど加わらなくなる利点がある。そし
て、このように接片部12にプリロードを付与しておく
と、そのプリロードが接点17とプラグPとの接触圧力
を増大させることに寄与し、上述した接触安定性がいっ
そう向上する。
【0025】第2接片部材取付エリア6は第1接片部材
取付エリア5と点対称になっている。すなわち、第2接
片部材取付エリア6は第1接片部材取付エリア5に具備
された各要素を具備している。61は第1凹所、62は
溝部で、これは図に現れていない係合段部と共に取付部
69を形成している。64はガイド溝部、65は第2凹
所、66は開口、67は支持面、68は当り面、60は
第3凹所である。
【0026】第2接片部材取付エリア6に対する第2接
片部材2の取付構造や作用、および取付方法は第1接片
部材1についてのそれらとまったく同様であるからここ
ではその詳細な説明を省略する。
【0027】第3接片部材取付エリア7には、図5に示
したように、ボディ4の前端から後方に向けて形成され
た溝部71と係合孔部72とが具備されている。
【0028】第3接片部材取付エリア7に取り付けられ
た第3接片部材3は、図5や図6のように係合片部3
4,34と係合座部35,35とが溝部71,71に差
し込まれて左右方向Bで固定され、取付片部31の前端
が溝部71の後端に当り、かつ係合片38が係合孔部7
2に係合することによって前後方向Aで固定されてい
る。この状態で接片部32は図6のように挿入空間41
の外周部分に沿って配設され、また、一対の接点エリア
33が前窄まり状態で挿入空間41の内部に突出する。
【0029】そして、挿入空間41に差し込まれたプラ
グPは、接片部32の内部に挿通され、かつ接点エリア
33を外方に押し拡げてその前方A’に突出するため、
プラグPのチップTに具備された径小の首部T’に接点
エリア33の先端が係合してプラグPが抜止めされる。
ここで、チップTが接点エリア33,33をくぐり抜け
るときにその接点エリア33,33がチップTで外方に
押圧されると、接片部32,32がその基端部32a,
32a付近を支点として拡径方向に変位し、同時に接点
エリア33,33がその屈曲部33a,33a付近を支
点として外方に変位する。このように接点エリア33,
33が外方に押されたときに、接点エリア33が屈曲部
33a,33a付近を支点として変位するだけでなく、
接片部32の基端部32a,32a付近を支点として変
位するようになっていると、第3接片部材3がきわめて
小さな小片状に形成されている場合でも接点エリア33
が無理なく変位することになり、その耐久性が向上し、
同時にチップTに対する接触安定性も向上する。また、
接点エリア33はボディ4の内部で変位するだけで ある
ので、その変位の影響がボディ4に及ばない。
【0030】この実施例によれば、外形2.5mm程度
のプラグPに対応する超小型のジャックであっても、上
述したように各接片部材1,2,3の耐久性やプラグP
に対する接触安定性が十分に確保される。また、第1接
片部材1や第2接片部材2がボディ4に形成された第1
凹所51,61や第2凹所55,65に完全に収容さ
れ、また、第3接片部材3がボディ4の内部に完全に収
容されているので、ボディ4からそれらの接片部材1,
2の一部が突き出てジャック全体としての超小形化を阻
害したり、ジャックの実装密度を高めることの障害にな
ることがないという利点がある。
【0031】なお、実施例の第1、第2、第3接片部材
1,2,3は端子部18,28,36が水平に延び出た
面実装タイプになっているけれども、これらの端子部1
8,28,36を下方に延び出しておいてもよい。
【0032】
【考案の効果】請求項1の考案によれば、超小形のジャ
ックであっても、プラグ型コネクタのスリーブまたはリ
ングに対応する後側接片部材の接片部を可及的長くする
ことができること、突片部がボディの当り面に当たるこ
とにって接片部の無制限な変位が阻止されること、接片
部が当り面に当たったまま摺動し得ること、などの作用
によって接片部の永久変形が防止され、その結果、接片
部材に優れた耐久性が付与されると同時に、ボディに開
き変形を生じさせる力が加わりにくくなるという効果が
ある。また、突片部が当り面に当たると、プラグに対す
る接点エリアの接触圧力が大きくなるため、上述した優
れた耐久性を持つことと相まって、超小形のジャックで
あっても、優れた接触安定性が確保されるという効果が
ある。
【0033】また、プラグ型コネクタのチップに対応す
る前側接片部材についても、接触安定性、耐久性が改善
され、同時に、その前側接片部材の接点エリアの変位に
よってボディに無理な力が加わるということがない。し
かも、この前側接片部材がボ ディの挿入空間に差し込ま
れたプラグ型コネクタの保持力を増大させることに役立
つので、プラグ型コネクタを確実に保持し得るようにな
るという効果がある。
【0034】さらにこの考案によると、ボディから前側
接片部材や後側接片部材が突き出てジャック全体として
の超小形化を阻害したり、ジャックの実装密度を高める
ことの障害になることがないという利点がある。
【0035】請求項2の考案によれば、接点エリアに具
備されたプリロードによりプラグに対する接点エリアの
接触安定性がいっそう向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例によるジャックの分解斜視図で
ある。
【図2】第1接片部材をボディに取り付ける工程を説明
するための第1接片部材取付エリア部分の縦断正面図で
ある。
【図3】第1接片部材取付エリアに取り付けられた第1
接片部材を示す縦断正面図である。
【図4】第1接片部材取付エリアに取り付けられた第1
接片部材の接片部がプラグによって変位された状態を示
す縦断正面図である。
【図5】第3接片部材の取付状態と挿入空間に挿入され
たプラグを示す一部破断側面図である。
【図6】第3接片部材の取付状態と挿入空間に挿入され
たプラグを示す背面図である。
【図7】従来例の縦断正面図である。
【図8】別の従来例の縦断正面図である。
【符号の説明】1 第1接片部材(後側接片部材) 2 第2接片部材(後側接片部材) 3 第3接片部材(前側接片部材) 4 ボディ5 第1接片部材取付エリア(後側取付エリア) 6 第2接片部材取付エリア(後側取付エリア) 7 第3接片部材取付エリア(前側取付エリア) 11,21 取付片部 12,22 接片部 13,23 突片部 16,26 接点エリア31 取付片部 32 接片部 33 接点エリア 41 挿入空間 56 開口 57 支持面 58 当り面 59 取付部 θ 初期曲り角度 P プラグ(プラグ型コネクタ)T’ 首部 T チップ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラグ型コネクタの挿入空間を有するボ
    ディに、その前後方向に振り分けて取付エリアが各別に
    形成されていると共に、それらの取付エリアのうちの前
    側取付エリアが上記ボディの前端内部に設けられ、かつ
    その前側取付エリアに、上記プラグ型コネクタの径小な
    首部を有するチップに対応する前側接片部材が取り付け
    られ、上記後側取付エリアに、上記プラグ型コネクタの
    スリーブまたはリングに対応する後側接片部材が取り付
    けられたジャック型コネクタであって、 上記 ボディと、 取付片部、その取付片部に一定の初期曲り角度を形成し
    て延出された接片部、その接片部に形成された接点エリ
    ア、上記接片部の先端に延出された突片部、を一体に具
    備する弾性体でなる上記後側接片部材と、上記 ボディの後側取付エリアに形成され上記後側接片部
    材の上記取付片部を固定するための取付部と、上記ボディの後側取付エリアに形成され 上記挿入空間の
    周方向に上記取付部から一定角度隔てた上記ボディの所
    定箇所に形成され、かつその挿入空間に連通する開口
    と、上記ボディの後側取付エリアに形成され 上記挿入空間を
    挾んで上記取付部と略反対側に位置する上記開口の口縁
    端面によって形成され、上記開口を横切る方向に配設さ
    れた上記後側接片部材の上記接片部の上記接点エリアを
    上記挿入空間の内部に突出させる状態に上記突片部を支
    持する支持面と、上記 ボディの後側取付エリアに形成され、上記後側接片
    部材の上記接片部の上記接点エリアが上記挿入空間に対
    して外方に変位したときにその接点エリアと共に変位さ
    れる上記後側接片部材の上記突片部が当たってその突片
    部の一定以上の変位を阻止し、かつ突片部が外方に向け
    て摺動することを許す当り面と、取付片部、その取付片部の両側から上記挿入空間の外周
    部分に沿うように湾曲 状に立ち上げられて筒形部分を形
    成する一対の接片部、これらの接片部の上端前部のそれ
    ぞれに具備された接点エリアを一体に具備し、かつ上記
    接点エリアが上記接片部に対し内向きに折曲して形成さ
    れて上記プラグ型コネクタの上記チップの径小な首部に
    先端が係合されるようになっている上記前側接片部材
    と、 を備えていることを特徴とするジャック型コネクタ。
  2. 【請求項2】 上記後側接片部材の上記取付片部が上記
    ボディの取付部に取り付けられ、かつ上記突片部が上記
    支持面に支持されているときに、その後側接片部材の上
    記接点エリアが上記挿入空間の内方に向くプリロードを
    持つようにその後側接片部材の上記取付部と上記接片部
    との初期曲り角度が定められている請求項1のジャック
    型コネクタ。
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