JP2541513B2 - ピッチデ―タ発生装置 - Google Patents

ピッチデ―タ発生装置

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JP2541513B2
JP2541513B2 JP6327170A JP32717094A JP2541513B2 JP 2541513 B2 JP2541513 B2 JP 2541513B2 JP 6327170 A JP6327170 A JP 6327170A JP 32717094 A JP32717094 A JP 32717094A JP 2541513 B2 JP2541513 B2 JP 2541513B2
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隆二 宇佐美
広一郎 太期
和夫 小倉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器で発生される
楽音信号の音高を決定するためのピッチデータの発生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ピアノの弦は、ある程度の剛性を有する
有限長のピアノワイヤを使用するので、基音周波数の整
数倍よりわずか高い部分音を発生する。これがピアノ音
色を大きく特徴づけるインハーモニシティ(非調和性)
であるが、このため、良く知られているように、高音域
ほど調律曲線が上昇し、反対に低音域ほど調律曲線が下
降する。
【0003】一方、音の周波数が、例えば2倍、あるい
は3倍と変化したとき、人間の聴覚は2倍あるいは3倍
よりわずかに下がって聞こえることが知られている。こ
の点、上述の調律曲線が示すように、高音域ほどやや高
め(約10〜40セント)に調律されるピアノは、通常の電
子ピアノに比べて、ピッチ感が大変自然で美しく聞こえ
る。
【0004】また、ピアノに合わせて、バイオリンやト
ロンボーンなどを演奏する場合は、これらの楽器はピア
ノの調律曲線に一致した音高で演奏され、優れた合奏効
果が得られる。そして、演奏中に音高を自由に変更する
ことが可能なこれらの楽器は、ポルタメント奏法によ
り、しばしば半音程より小さな音高差を滑らかに変化さ
せることが行われる。
【0005】その他、ピアノの弦には複弦が用いられ、
調律によって各弦に数セント程の僅かな音高差を与える
ことによって、演奏者の好みや曲想に応じて、音色や余
韻の持続時間も大きく変化させることが可能である。
【0006】ところで、最近の電子ピアノの一部の機種
は、PCM音源方式などにより、インハーモニシティを
有する部分音を積極的に楽音発生部に取り入れている
が、上述のピアノの調律曲線に相当するピッチデータを
演奏操作される各鍵に割り当てたり、ピアノのような複
弦による前述した種々な効果をシミュレートするような
電子楽器が望まれている。また、上述のように、例えば
ピアノに合わせてバイオリンでポルタメント奏法を行う
場合などと同様な効果を与える電子楽器も望まれてい
る。
【0007】以上説明したような、通常の楽器を演奏し
たときに得られる種々の効果を電子楽器で実現するため
には、つぎの条件が満たされる必要がある。 (1) 演奏される音域の半音程間隔の音高をそれぞれ別個
の所定の値に定めるピッチデータ(コースピッチデータ
と呼ぶ)は、所望の調律曲線等に沿って各音高それぞれ
別個に設定されること。
【0008】(2) ポルタメント奏法等を可能とすべく、
演奏される音域のそれぞれ半音程をさらに数十の音高に
細分し、それらの音高を定めるピッチデータ(ファイン
ピッチデータと呼ぶ)を有すること。
【0009】なお、上記ピッチデータは、例えば楽音波
形データが書き込まれているROMなどのメモリに対し
て楽音波形データの読み出しを行う場合、楽音の音高に
応じたアドレスの歩進幅を与えるデータである。
【0010】このピッチデータに関しては、与えられた
音高情報から演算によって求めることもできるが演算に
時間がかかるため、与えられた音高情報に基づいて予め
計算したデータをROMなどにテーブルとして記憶して
おき、演奏の際に、音高情報をアドレスとして対応する
ピッチデータを読み出すことが従来行われていた。
【0011】このような方式で、例えば1半音程を64
等分するように微小音高差を有するピッチデータを楽音
に与えるには、発音域をA0〜C8(88音名)、量子化ビ
ットを16ビットとすると、 88 ×64×16=88 K bit ものデータが必要になる。このため、大容量を有するR
OMが必要になるので、この必要容量を減らしてコスト
の低減を図るために、オクターブ関係にある音のピッチ
情報を共通化することが考えられる。
【0012】これに関連して、特公昭58−42479
号の特許発明では、次のような技術が開示されている。
まず、複数の鍵盤を有する電子楽器の使用音域を、予め
オクターブに基づいて複数のグループに分割し、その分
割したグループのうち、所望のグループに含まれる各音
を発生すべき楽音周波数に対応する定数データ(ピッチ
データ)を、それぞれ記憶手段に記憶しておく。そし
て、押鍵操作があると、押鍵された鍵の音名を示す音名
データとオクターブを示すオクターブデータとに基づい
て、記憶手段から読み出される定数データ(ピッチデー
タ)をビットシフトする。
【0013】このようにして、例えば使用音域のある1
オクターブ内の各音のピッチデータを記憶しておけば、
そのデータを用いて、全音域のピッチデータを求めるこ
とができる。例えば、電子楽器の使用音域を、C0〜B8
(108音)とし、最高音域の1オクターブ(C8〜B8)
の12音のピッチデータのみをメモリに記憶する。これ
により、残りの96音分のピッチデータが削減される。
この場合、低音域の1オクターブ(C2〜B2)に対応する
各音のピッチデータは、(C8〜B8)よりオクターブデー
タが値6だけ異なるので、(C2〜B2)に対応する各音の
ピッチデータは、最高音域の1オクターブ(C8〜B8)の
ピッチデータを6ビットシフトすることによって得られ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合、前
述の条件(1)および(2)を満たしていない。すなわ
ち、この従来例では、例えば音名C4とC7の場合は、オク
ターブデータが3異なるので、それぞれの音高を定める
ピッチデータは1:3 の比率に設定され、所望の調律曲線
に合わせてそれぞれ別個の所定の値に設定することがで
きない。そのため、上述したアコースティック楽器のよ
うな調律曲線に基づくピッチデータ(コースピッチデー
タ)を演奏音域の各音に与えることはできないという問
題点を有していた。
【0015】また、この従来例では、ポルタメント奏法
等を可能とするためのファインピッチデータに関する技
術は開示されていない。本発明の課題は、少ないメモリ
容量で、演奏される音域の半音程間隔の音高をそれぞれ
別個の所定の値に定めるピッチデータ(コースピッチデ
ータ)を発生可能とするとともに、全音域で使用される
ファインピッチデータを発生可能とすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】まず、本発明は、電子楽
器から発生される楽音信号の音高を決定するためのピッ
チデータの発生装置であって、演奏情報に基づき、全音
域を半音程間隔で分割した各コースキーを指定するコー
スキーコードと、各コースキーとその隣のコースキーと
の間をそれぞれn(nは2以上の自然数)分割した各フ
ァインキーを指定するファインキーコードとで指定され
るキーに対応するピッチデータを発生するピッチデータ
発生装置を前提とする。
【0017】そして、まず、各コースキーの音高をそれ
ぞれ別個の所定の値に定めるための各コースピッチデー
タを記憶するコースピッチデータ記憶手段を有する。次
に、所定のオクターブを構成する各コースキーとその隣
のコースキーとの間をそれぞれn分割した各ファインキ
ーの音高をそれぞれ別個の所定の値に定めるための各フ
ァインピッチデータを記憶するファインピッチデータ記
憶手段を有する。この場合の所定のオクターブは、例え
ば電子楽器の全音域の最高音を含む1オクターブであ
る。
【0018】つづいて、演奏情報に基づき指定されたコ
ースキーコードに対応するコースキーのコースピッチデ
ータをコースピッチデータ記憶手段から読み出すコース
ピッチデータ読み出し手段を有する。
【0019】また、演奏情報に基づき指定されたキーが
属するオクターブと前述の所定のオクターブとのオクタ
ーブ差を検出するオクターブ差検出手段を有する。例え
ば演奏される音の音名をC3、特定の1オクターブをC7〜
B7とすると、C3の属するオクターブC3〜B3と特定の1オ
クターブC7〜B7とのオクターブ差の4がオクターブ差で
ある。
【0020】更に、演奏情報に基づき指定されたコース
キーコードに対応するコースキーにオクターブ差を加算
して得られるコースキーとその隣のコースキーとの間を
n分割したファインキーの1つであって、演奏情報に基
づき指定されたファインキーコードに対応するファイン
キーと同じファインキーに対応するファインピッチデー
タをファインピッチデータ記憶手段から読み出し、該フ
ァインピッチデータとオクターブ差検出手段で検出され
たオクターブ差とから、演奏情報に基づき指定されたフ
ァインキーコードに対応するファインキーのファインピ
ッチデータを演算するファインピッチデータ演算手段を
有する。同手段は、例えばファインピッチデータ記憶手
段から読み出したファインピッチデータの値を、オクタ
ーブ差検出手段で検出されたオクターブ差に対応するビ
ット数だけビットシフトすることにより、上記ファイン
ピッチデータを演算する。
【0021】そして、コースピッチデータ読み出し手段
で読み出されたコースピッチデータと、ファインピッチ
データ演算手段で演算されたファインピッチデータとか
ら、楽音信号の音高を決定するためのピッチデータを生
成するピッチデータ生成手段を有する。同手段は、上記
コースピッチデータとファインピッチデータを加算して
ピッチデータとし、それを出力する手段である。
【0022】
【作用】本発明では、コースピッチデータについては、
全音域を半音程間隔で分割した各コースキーに対応する
データがコースピッチデータ記憶手段に記憶されるが、
ファインピッチデータについては、所定のオクターブを
構成する各コースキーとその隣のコースキーとの間をそ
れぞれn分割した各ファインキーに対応するデータがフ
ァインピッチデータ記憶手段に記憶されるのみである。
【0023】従って、演奏情報に基づいてコースキーコ
ードとファインキーコードが指定された場合、コースキ
ーコードに対応するコースピッチデータは、コースピッ
チデータ記憶手段からそのまま読み出されるが、ファイ
ンキーコードに対応するファインピッチデータは、ファ
インピッチデータ記憶手段に記憶された所定のオクター
ブのファインピッチデータから演算して求められる。
【0024】ここで、コースピッチデータについては、
全音域でも高々88鍵に対応する個数のデータしかない
ため、それほどメモリ容量は必要としない。これに対し
て、ファインピッチデータについては、1半音程を例え
ばn=64分割したとして、全音域では88×64=5
632個のデータとなり膨大なデータ数となる。本発明
では、ファインピッチデータは、例えば1オクターブ
分、すなわち12×64=768個のデータで済み、メ
モリ容量を大幅に減少させることができる。
【0025】以上のような本発明の構成により、電子楽
器において、所望する調律曲線に対応する音高と、その
各音高間を細分するファインピッチを有する楽音を効率
的に生成することができる。
【0026】
【実施例】図1は、本発明を電子鍵盤楽器に適用した1
実施例の全体構成図である。同図において、CPU(中
央制御装置)1は入力部2の鍵盤や各種のスイッチ類を
一定の周期で走査し、押鍵された鍵によって得られた音
高データや、音長データ、あるいは音色指定スイッチ
(特には図示せず)により指定された音色データなど、
演奏に必要な演奏情報を入力部2から取り込み、その演
奏情報に基づいて記憶部3に記憶されている後述するピ
ッチデータや楽音波形データを読み出し、楽音作成部4
を制御して楽音作成を行わせる。その後、楽音作成部4
から出力された楽音信号は、D/A変換器5、およびロ
ーパス・フィルタ6によってアナログ信号に変換され、
増幅器7を介してスピーカ8から楽音が放音される。
【0027】本実施例では、押鍵操作された鍵やスイッ
チなどから得られた音高情報に基づいて、半音程間隔の
音高をそれぞれ別個の所定の値に定めるピッチデータ
(コースピッチデータと呼ぶ)と、その半音程をさらに
細かく整数個に分割して得られる音高を定めるピッチデ
ータ(ファインピッチデータと呼ぶ)を生成する。
【0028】図2は、記憶部3内のROMのデータ構成
を示す。このROMには1発音区間当たり1024ポイント
のサンプリング値からなる複数種類の波形データの他、
コースピッチテーブルとファインピッチテーブルがスト
アされている。このコースピッチテーブルには、同図で
明らかなように、楽器の全音域の半音程間隔の音高を、
それぞれ別個の所定の値に定めるコースピッチデータが
格納されている。一方、ファインピッチテーブルには、
楽器の最高音域のオクターブに対応する1オクターブ分
のファインピッチデータが格納されている。
【0029】上述のピッチデータは、記憶部3に書き込
まれた波形データを読むときのアドレス歩進幅に相当
し、記憶部3から読み出される波形データの周波数はこ
の歩進幅に比例する。例えば、ある波形1周期がサンプ
リング周波数fs=40KHz で、サンプルポイント数S=102
4 ポイント分がサンプリングされ、記憶部3に書き込ま
れているとする。この波形データを読み出して得られる
楽音波形(または、変調音源方式の場合は、サイン波
形)の周波数Fは、ピッチデータPを用いて、 F=P・fs /S によって示される。例えばピッチデータP=16 の場合
は、記憶部3から読み出される楽音波形の周波数は2150
Hzとなり、ピッチデータP=32 の場合は、同じく125Hz
となる。
【0030】または、PとFの関係を逆にすれば、ピッ
チデータPは周波数Fを用いて、 P=S・F/fs で表される。
【0031】つぎに、前述の記憶部3内のROMのコー
スピッチとファインピッチからのピッチデータの求め方
について説明する。ピッチデータは、次式のように表さ
れる。
【0032】 P(x,y) =S・F(x,y) /fs ・・・・・・・(1) ここで、(x,y) は、ノートナンバーx(0 〜107)から、
1/64半音を単位としてy (0 〜63) だけ高い音の音高を
表す。例えば(x.y) =(0,0) はノートナンバー0、すな
わちC0の音高を表し、(x,y) =(107,63)はノートナンバ
ー 107、すなわちB8より63/64 半音高い音高を表す。つ
ぎに、P(x,y) は(x,y) の音高の音を発音させるための
ピッチデータであり、F(x,y) はピッチデータP(x,y)
によって発音される楽音の周波数である。Sは前述のサ
ンプルポイント数(本実施例では1024)、fs はサンプ
リング周波数(同じく40KHz )である。
【0033】上記F(x,y) はノートナンバー0 の音の周
波数F(0,0) を用いてつぎのように変形できる。 F(x,y) =F(0,0) ×2X/12×2y/(12*64) ・・・(2) つぎに、コースピッチデータをPc(x,y)とすると、Pc
(x,y)は(1)式からつぎのように求まる。
【0034】 Pc(x,y)=S・F(x,0) /fs ・・・(3) 一方、ファインピッチデータをPf(x,y)とすると、最高
音域の1オクターブ12音の各音(96 ≦x≦107)につい
て、それぞれ64個のファインピッチ(0≦y ≦63) のピ
ッチデータPf(x,y)は、(1)、(2)式を用いて次式
で求まる。
【0035】 Pf(x,y)=S・{F(x,y) −F(x,0) }/fs =S・{F(0,0) ・2x/12・2y/(12*64) −F(0,0) ・2x/12・20/(12*64) }/fs ={S・F(0,0) ・2x/12・(2y/(12*64) −1)}/fs ・・・(4) つぎに、コースピッチデータPc(x,y)とファインピッチ
データPf(x,y)の和を(3)、(4)式を用いて求め
る。
【0036】Pc(x,y)+Pf(x,y)=S・F(x,0) /fs
+S・{F(x,y) −F(x,0) }/fs =S・F(x,y) /
fs=P(x,y) したがって、音高(x,y) に対するピッチデータP(x,y)
は、コースピッチデータPc(x,y)とファインピッチデー
タPf(x,y)の和に等しいことが分かる。
【0037】このPf(x,y)としては、記憶部3のROM
上には、図2に示すように、最高音域のオクターブに対
応する、96≦x≦107 についてのファインピッチのテー
ブルのみを記憶させている。
【0038】そこで、上記(4)式のファインピッチデ
ータPf(x,y)をつぎのように変形すると、 Pf(x,y)={S・F(0,0) ・2x/12・(2y/(12*64)
1)}/fs ={S・F(0,0) ・2(x+12-12)/12・(2
y/(12*64) −1)}/fs=1/2・{S・F(0,0) ・
(x+12)/12 ・(2y/(12*64) −1)}/fs=1/2
・Pf(x+12,y) のようになる。すなわち、音高(x,y) のファインピッチ
データPf(x,y)は、1オクターブ上の音高(x+12,y) の
ファインピッチデータPf(x +12,y) の1/2に等し
い。
【0039】そのため、使用する音域の最高音域のオク
ターブ(本実施例ではC8〜B8) 内の12音の各ファイン
ピッチ、合計12×64(40H) =768 個のピッチデータがあ
れば、そのデータを、1ビットづつシフトダウンするこ
とによって、順次、隣接する下位のオクターブのファイ
ンピッチデータを得ることができる。
【0040】なお、演奏される楽音の音高周波数F(x,y)
によっては、記憶部3から得られる隣接する波形データ
を補間演算して所望のデータを得ることができる。つぎ
に、発音したい音高を(x,y) にする場合のピッチデータ
P(x,y) の作成動作を、図3の動作フローチャートを用
いて説明する。この動作は、図1のCPU1が記憶部3
に記憶された制御プログラムを実行することにより実現
される。
【0041】まず、音高xに対応する記憶部3上のコー
スピッチテーブルを、アドレスxを指定して読み出し、
コースピッチデータPc(x,y)を得る(S1)。つづいて、音
高(x,y) に対応するファインピッチデータを、アドレス
{6C+(xmod 12) ×40+y}(16表現)を指定して読み
出し、ファインピッチデータPf(x,y)を得る(S2)。
【0042】つぎに、音高xが最上位のオクターブ(C8
〜B8) から数えて何番目のオクターブ目に属するかを求
めるために、まず、変数Oをリセットする(S3) 。そし
てx=96(音名C8に相当)になるまで(S4)、xに12を加
算し、同時に変数Oの値をインクリメントする(S5)。こ
うして得られた変数Oの数だけファインピッチデータP
f(x,y)をシフトダウンし(S6)、得られたファインピッチ
データPf(x,y)とコースピッチデータPc(x,y)を加算し
て、音高( x,y) のピッチデータP(x,y) が求まる(S
7)。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、コースピッチデータと
して、全音域を半音程間隔で分割した各コースキーに対
応するデータを用意することにより、所望する調律曲線
に対応する各キーの音高を生成でき、自然な調律の電子
楽器を実現することが可能である。
【0044】この場合、コースピッチデータについて
は、全音域でも高々88鍵に対応する個数程度のデータ
しかないため、それほどメモリ容量は必要としない。一
方、ファインピッチデータについては、所定のオクター
ブを構成する各コースキーとその隣のコースキーとの間
をそれぞれn分割した各ファインキーに対応するデータ
を用意するだけでよいため、全音域で用意すると膨大な
データ数となるファインピッチデータに対するメモリ容
量を大幅に減少させることができ、しかも、電子楽器に
おいて、精密なポルタメント効果等を実現することが可
能となる。
【0045】また、ファインピッチデータの演算はビッ
トシフト演算等で実現できるため、その演算に対する負
荷も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の全体構成図である。
【図2】記憶部3のROMの記憶データ構成図である。
【図3】本実施例の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU 2 入力部 3 記憶部 4 楽音作成部 5 D/A変換器 6 ローパスフィルタ 7 増幅器 8 スピーカ
フロントページの続き (72)発明者 太期 広一郎 東京都西多摩郡羽村町栄町3丁目2番1 号 カシオ計算機株式会社羽村技術セン ター内 (72)発明者 小倉 和夫 東京都西多摩郡羽村町栄町3丁目2番1 号 カシオ計算機株式会社羽村技術セン ター内 (72)発明者 細田 潤 東京都西多摩郡羽村町栄町3丁目2番1 号 カシオ計算機株式会社羽村技術セン ター内 (56)参考文献 特開 昭58−132285(JP,A) 特開 昭59−136789(JP,A) 特開 昭63−137296(JP,A) 特開 昭63−197994(JP,A) 特開 平2−173799(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子楽器から発生される楽音信号の音高
    を決定するためのピッチデータの発生装置であって、演
    奏情報に基づき、全音域を半音程間隔で分割した各コー
    スキーを指定するコースキーコードと、前記各コースキ
    ーとその隣のコースキーとの間をそれぞれn(nは2以
    上の自然数)分割した各ファインキーを指定するファイ
    ンキーコードとで指定されるキーに対応するピッチデー
    タを発生するピッチデータ発生装置において、 前記各コースキーの音高をそれぞれ別個の所定の値に定
    めるための各コースピッチデータを記憶するコースピッ
    チデータ記憶手段と、 所定のオクターブを構成する前記各コースキーとその隣
    のコースキーとの間をそれぞれn分割した各ファインキ
    ーの音高をそれぞれ別個の所定の値に定めるための各フ
    ァインピッチデータを記憶するファインピッチデータ記
    憶手段と、 前記演奏情報に基づき指定された前記コースキーコード
    に対応するコースキーのコースピッチデータを前記コー
    スピッチデータ記憶手段から読み出すコースピッチデー
    タ読み出し手段と、 前記演奏情報に基づき指定された前記キーが属するオク
    ターブと前記所定のオクターブとのオクターブ差を検出
    するオクターブ差検出手段と、 前記演奏情報に基づき指定された前記コースキーコード
    に対応するコースキーに前記オクターブ差を加算して得
    られるコースキーとその隣のコースキーとの間をn分割
    したファインキーの1つであって、前記演奏情報に基づ
    き指定された前記ファインキーコードに対応するファイ
    ンキーと同じファインキーに対応するファインピッチデ
    ータを前記ファインピッチデータ記憶手段から読み出
    し、該ファインピッチデータと前記オクターブ差検出手
    段で検出されたオクターブ差とから、前記演奏情報に基
    づき指定された前記ファインキーコードに対応するファ
    インキーのファインピッチデータを演算するファインピ
    ッチデータ演算手段と、 前記コースピッチデータ読み出し手段で読み出された前
    記コースピッチデータと、前記ファインピッチデータ演
    算手段で演算されたファインピッチデータとから、楽音
    信号の音高を決定するためのピッチデータを生成するピ
    ッチデータ生成手段と、 を有することを特徴とするピッチデータ発生装置。
  2. 【請求項2】 前記ファインピッチデータ演算手段は、
    前記ファインピッチデータ記憶手段から読み出した前記
    ファインピッチデータの値を、前記オクターブ差検出手
    段で検出されたオクターブ差に対応するビット数だけビ
    ットシフトすることにより、前記演奏情報に基づき指定
    された前記ファインキーコードに対応するファインキー
    のファインピッチデータを演算することを特徴とする請
    求項1記載のピッチデータ発生装置。
  3. 【請求項3】 前記所定のオクターブは、前記電子楽器
    の全音域の最高音を含む1オクターブである、 ことを特徴とする請求項1又は2記載のピッチデータ発
    生装置。
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