JP2540674Y2 - 被研磨物保持具 - Google Patents

被研磨物保持具

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JP2540674Y2
JP2540674Y2 JP1992085047U JP8504792U JP2540674Y2 JP 2540674 Y2 JP2540674 Y2 JP 2540674Y2 JP 1992085047 U JP1992085047 U JP 1992085047U JP 8504792 U JP8504792 U JP 8504792U JP 2540674 Y2 JP2540674 Y2 JP 2540674Y2
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polishing
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resin
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Inventor
庸一 天池
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ロデール・ニッタ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は被研磨物保持具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】フラット・ディスプレイに用いられるガ
ラス、レンズ、反射鏡、水晶発振子、或いは集積回路の
基盤である半導体ウェーハ等の精密加工品の表面は研磨
機により研磨加工される。
【0003】通常、研磨機は被研磨物保持具を取付ける
上側定盤と、研磨パッドが貼着される下側定盤とを有し
ており、それぞれが自転する。被研磨物保持具には上記
のガラスやレンズ等の被研磨物が保持される。そして、
被研磨物を研磨パッドに押圧し、両者の間に砥液を介在
させながら相対的に回転させつつ摺動させることにより
被研磨物を研磨する。
【0004】図2及び図3に示すように、被研磨物保持
具は、ガラス5等の被研磨物を嵌合させる被研磨物嵌合
穴10が開設された厚さが0.2mmから2.0mm程度の
型材1と、一定の弾性を有するバッキング材2とを固着
してなる。前記型材1には強度と寸法安定性とが要求さ
れ、その構成材料として一般的にベークライトやガラス
エポキシ・シートのような積層板が使用されている。
【0005】被研磨物には上側定盤の自転による回転力
が被研磨物保持具を介して作用するので、型材1におけ
る被研磨物嵌合穴10の周縁部には回転力が作用する方
向に向かって被研磨物の周縁部が強く当接する。この部
分は非常に損傷を受けやすい。特に被研磨物が多角形状
をしている場合、被研磨物の角部がこれに対応する被研
磨物嵌合穴10の周縁部に強く当接しこの部分が早期に
損傷してしまう。損傷の形態は、型材1の材料の積層板
が層間剥離を起こすものである。
【0006】被研磨物嵌合穴10の周縁部に損傷が生じ
ると、その損傷がごく僅かであっても被研磨物との間に
空隙が生じ前記穴10内で被研磨物が遊動し得る状態と
なるので研磨精度が低下する。損傷が更に進むと被研磨
物が型材1の残った部分に乗り上げ被研磨物嵌合穴10
から飛び出し、前記被研磨物自体が破損したり機械の定
盤を傷つけたりしてしまう。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】そこで、この考案では
従来よりも長期にわたって被研磨物を安定保持し得る被
研磨物保持具を提起することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この考案では次のような技術的手段を講じている。
【0009】この考案の被研磨物保持具は、型材と一定
の弾性を有するバッキング材とを固着してなる被研磨物
保持具に於いて、前記型材は織布、不織布又は紙等に
度と寸法安定性を有する樹脂を含浸させたものを単層で
加熱圧縮硬化させるとともに、被研磨物を嵌合させる被
研磨物嵌合穴が開設されたものであることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】上記の手段を採用した結果、この考案は以下の
ような作用を有する。
【0011】この考案の被研磨物保持具は織布、不織布
又は紙等に強度と寸法安定性を有する樹脂を含浸させた
ものを単層で加熱圧縮硬化させているので、従来用いら
れている積層板のような層間剥離を起こすことがなく、
型材の被研磨物嵌合穴の当接部から早期に損傷が生じる
という問題を解消できる。
【0012】なお、強度と寸法安定性を有する樹脂とし
て、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリ・カーボネート樹脂等が適用可能である。
【0013】
【実施例】以下この考案の構成を好適な実施例として示
した図面を参照して説明する。
【0014】先ず、この被研磨材保持具の形成方法を説
明する。10番手の綿織布にフェノール樹脂を溶解させ
た水又はアルコールを含浸させ120〜150℃で乾燥
し、所定寸法(一般的には1050mm×1050mm)に
裁断してベークライト・プリプレグを形成する。次に、
離型剤を塗布したステンレス鏡板に前記ベークライト・
プリプレグを挟んで70〜150kg/cm2 、温度1
60〜180℃で40〜90分加熱プレスする。そし
て、加圧したまま室温まで冷却しその後加圧を解除して
取り出す。こうして、厚さが約0.4mmの単層ベークラ
イト板を形成する。
【0015】従来はより細い30番手の綿織布により形
成した単層ベークライト板を3層重ね合わせて加圧圧着
硬化させることによって、厚さが約0.4mmの積層板を
形成していた。
【0016】織布等としては従来の二次元材料に限ら
ず、近年開発された三次元織布等でも実施可能である。
また、フェノール樹脂の他にもエポキシ樹脂やポリエス
テル樹脂、ポリ・カーボネート樹脂等の強度と寸法安定
性を有する樹脂であれば適用可能である。
【0017】前記のようにして得た単層ベークライト板
を、図1及び図2に示すように、中央部に四角形状の被
研磨物嵌合穴10が開設された型材1に加工する。そし
て、前記型材1に接着剤層11を介してバッキング材2
を固着する。前記バッキング材2の裏面には接着剤層1
1、二軸延伸ポリエステル・フィルムで形成した支持材
3及び粘着剤層30を介して離型紙4を貼着する。バッ
キング材2は、裏面の支持材3に接着剤層11を介して
接着しているが、所定の発泡組成物を支持材3上に直接
設けて湿式凝固法により一体化してもよい。
【0018】バッキング材2は内部に微細な空隙を有す
るミクロ・ポーラス状に発泡した高分子体により構成し
ている。バッキング材2は水等の液体を含有させること
により、被研磨物嵌合穴10に嵌合させた被研磨物が押
圧された際に前記被研磨物を吸着保持し得る材質が好ま
しい。
【0019】型材1に開設する被研磨物嵌合穴10は1
個に限らず複数個であってもよい。被研磨物嵌合穴10
は一般には角形状で例えば長方形状や正方形状など被研
磨物の形状及び寸法に対応させる。その他、円形、楕円
形、三角形、五角形以上の多角形、星型等、適宜の形状
として実施できる。
【0020】次に、上記被研磨物保持具のより具体的な
実施例を示す。 〔実施例1〕 既述のようにして得た厚さ0.4mmの単層ベークライト
板を500mm×500mmに裁断し、その中央部に30
0.1mm×300.1mmの被研磨物嵌合穴10を開設し
た型材1を形成する。次いで、表面が微細発泡構造のバ
ッキング材2(ロデール・ニッタ社製、商品名「NF−
200」)を500mm×500mmに切り出す。切り出し
たバッキング材2の裏面に熱ローラを用いてポリエステ
ル・シートを芯材とする両面接着テープ(支持材3)を
貼り合わせ、続いて前記単層ベークライト製の型材1を
接着剤によりバッキング材2の表面に貼り合わせた。
【0021】前記のようにして得た被研磨物保持具にお
ける型材1の被研磨物嵌合穴10内に、大きさが30
0.0mm×300.0mmで厚さが0.8mmの液晶ディス
プレイ用の角形ガラス5を嵌合し、酸化セリウム混入砥
液を介在させて研磨した。このときの研磨レートは0.
6μm/分であり、研磨布の温度は51℃であった。
【0022】前記条件で角形ガラス5を順次研磨したと
ころ、仕上げ精度(平面精度)を最後まで低下させるこ
となく1269枚処理することができた。1269枚の
研磨後、被研磨物嵌合穴10の周縁部が約0.3mm摩耗
していたので研磨作業を中止した。研磨処理したそれぞ
れの角形ガラス5の仕上がり平面精度は25mm×25mm
当たり0.2μm以内であった。 〔比較例1〕 一方、従来の積層ベークライト板を用いた被研磨物保持
具を用いると同条件下において600枚程度の角形ガラ
スの研磨処理すると被研磨物嵌合穴の周縁部に損傷(層
間剥離)が生じた。 〔実施例2〕 先の実施例と同様にし、350.1mm×250.1mmの
被研磨物嵌合穴10が開設された厚さ0.4mmの型材1
を有する被研磨物保持具を作成した。得られた被研磨物
保持具における型材1の被研磨物嵌合穴10内に、大き
さが350.0mm×250.0mmで厚さが1.1mmの液
晶ディスプレイ用の角形ガラス5を嵌合し、酸化セリウ
ム混入砥液を介在させて研磨した。このときの研磨レー
トは、0.7μm/分であり、研磨布の温度は54℃で
あった。
【0023】前記条件で角形ガラス5を順次研磨したと
ころ、仕上がり精度(平面精度)を最後まで低下させる
ことなく1283枚処理することができた。研磨処理し
た角形ガラス5の仕上がり平面精度は、25mm×25mm
当たり0.2μm以内であり高精度であった。 〔比較例2〕 一方、従来の積層ベークライト板を用いた被研磨物保持
具では同条件下において580枚程度の角形ガラスを研
磨処理すると被研磨物嵌合穴の周縁部に損傷(層間剥
離)が生じた。
【0024】上記の実施例の被研磨物保持具は従来のよ
うな積層板ではなく単層ベークライト板を用いているた
め層間剥離を起こすことはない。従って、被研磨物保持
具の寿命を大きく延ばすことが可能となる。型材1が損
傷し被研磨物が被研磨物嵌合穴10内で遊嵌状態となる
と、被研磨物の摩耗が促進するとともに研磨精度が低下
する。
【0025】また、使用可能寿命を延長し交換頻度を軽
減することができるため、研磨作業効率を著しく向上さ
せることができ経済性に優れるという利点がある。即
ち、被研磨物保持具を長寿命化することができ、その寿
命の期間内においては被研磨物嵌合穴10内の被研磨物
の遊嵌状態を極力抑制し得るので、加工精度を安定的に
保持しながら高い生産性をあげることができるという利
点がある。
【0026】
【考案の効果】この考案は上述のような構成を有するも
のであり、次の効果を有する。
【0027】従来用いられている積層板のような層間剥
離を起こすことがなく型材の被研磨物嵌合穴の当接部か
ら早期に損傷が生じるという問題を解消できるので、従
来よりも長期にわたって被研磨物を安定保持し得る被研
磨物保持具を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の被研磨物保持具の実施例を説明する
断面図。
【図2】被研磨物保持具の平面図。
【図3】従来の被研磨物保持具を説明する断面図。
【符号の説明】
1 型材 2 バッキング材 10 被研磨物嵌合穴

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型材と一定の弾性を有するバッキング材
    とを固着してなる被研磨物保持具に於いて、前記型材は
    織布、不織布又は紙等に強度と寸法安定性を有する樹脂
    を含浸させたものを単層で加熱圧縮硬化させるととも
    に、被研磨物を嵌合させる被研磨物嵌合穴が開設された
    ものであることを特徴とする被研磨物保持具。
JP1992085047U 1992-12-10 1992-12-10 被研磨物保持具 Expired - Lifetime JP2540674Y2 (ja)

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JPH0650751U JPH0650751U (ja) 1994-07-12
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0453896Y2 (ja) * 1986-07-07 1992-12-17
JP2524692Y2 (ja) * 1990-09-07 1997-02-05 ロデール・ニッタ株式会社 被研磨物保持具

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JPH0650751U (ja) 1994-07-12

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