JP2540528Y2 - コインドア - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ピンボール、アップラ
イトタイプのゲーム機等に使用されるコインドアに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】図１に示すのは、これまでピンボール、
アップライトタイプのゲーム機等の前面開口に取り付け
られるコインドアである。すなわち、サービス扉１にコ
インを投入するためのコイン投入口２、コインを返却す
るためのコイン返却口３、一旦投入されたコインを返却
させるためのキャンセルボタン（図示せず）、コイン投
入口２から投入されたコインをコインセレクター７へ案
内するコイン投入シュート４、コインセレクター７を通
過したコインをコイン金庫（図示せず）へ案内するコイ
ン受入れシュートおよび通過コインをカウントする受入
信号用マイクロスイッチ（図示せず）等が一体に取り付
けられている。

【０００３】サービス扉１は、サービス扉枠６を介して
ゲーム機等の前面開口に取り付けられていて、ヒンジ手
段によってサービス扉枠６に対して開閉できるようにな
っている。コインセレクター７は、コイン投入シュート
４とコイン受入シュート５の間にドロップタイプ（上端
面からコインを受け入れるタイプ）のコインセレクター
７が取り付けられるようになっている。

【０００４】コインセレクター７は、それを修理したり
交換したりすることができるようにサービス扉１に対し
て取り付け取り外しができるようになっている。一般に
は、図１に例示するように、コイン投入シュート４およ
びコイン受入れシュート５のそれぞれにセレクター保持
片８（図１においてはコイン投入シュート４に設けられ
たもののみ示す）を設け、これらのセレクター保持片８
をコインセレクター７の内側フランジ９に当て、止めね
じ１０によってセレクター保持片８とコインセレクター
７とを連結すると共にサービス扉１のパネル面に対して
押しつけるようになっている。

【０００５】しかし、上述したようなコインドアには次
のような問題がある。すなわち、上述したドロップタイ
プのコインセレクターは、複数のメーカーにより製造さ
れており、各メーカーの製造するセレクターの外形寸法
に一定の共通性があるものの若干の違いがある。

【０００６】このため、これまでのコインドアは、取り
付けるセレクターの外形寸法に合わせて製造しなければ
ならなかった。その結果、外形寸法の異なる他メーカー
のセレクターを取り付けようとしてもそれができないの
で汎用性に欠けること、また、無理に取り付けようとす
るとセレクターを変形させ動作不良の原因となることな
どの問題を生じさせていた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
する課題は、上述した問題を解消することにある。すな
わち、コインセレクターの外見寸法に或る程度の違いが
あってもこれに関係なく、かつ、無理なく取り付け取り
外しができるようなコインドアを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】すなわち、本考案にかか
るコインドアは、ドロップタイプのコインセレクター７
の両側面にフランジ１１，１２が設けられ、これらのフ
ランジ１１，１２のそれぞれにその垂直方向に所定の間
隔をもって複数個の取付ピン（ハンガースクリュー）１
３，１４が突設されたタイプのものに対応するものであ
って、これらの取付ピン１３，１４をそのまま利用して
コインセレクター７をサービス扉１に固定できるように
したものである。

【０００９】すなわち、請求項１記載の考案にかかるコ
インドアは、アップライトタイプのゲーム機等の前面開
口に取り付けられたサービス扉枠６と、サービス扉枠６
に対して開閉自在にヒンジ結合されたサービス扉１と、
サービス扉１の上方に開口されたコイン投入口２と、コ
イン投入口２から投入されたコインを案内するためにサ
ービス扉１の内面１８側に設けられたコイン投入シュー
ト４と、コイン投入シュート４により案内されたコイン
を上端面から受け入れるコインセレクター７と、コイン
セレクター７の両側面に設けられた前端側フランジ１２
および後端側フランジ１１と、前端側フランジ１２およ
び後端側フランジ１１のそれぞれにその垂直方向に所定
間隔をもって突設された複数個の取付ピンと、コインセ
レクター７により受け入れるべきと判断されたコインを
受け入れるために、コインセレクター７の下端に配され
たコイン受入れシュート５と、コイン投入シュート４の
後端部１５とコイン受入シュートの後端部１６の間に固
定連結された保持部材１７と、後端側フランジ１１の取
付ピン１３，１３を側方開口から挿入し得るように設け
られた後端側ピン掛合ｕ字溝１９，１９と、サービス扉
１の内面１８に固定されたコインセレクター前端側保持
部材２１と、前端側フランジ２１の取付ピン１４，１４
のうち下側にあるものを摺動可能に挿入し得るようにコ
インセレクター前端側保持部材２１に設けられた前端側
ピン掛合ｕ字溝２０とから構成され、コインセレクター
７が着脱自在に取り付け得るように構成されている。

【００１０】そして、サービス扉１の内面１８上にロッ
クレバー２２が枢支ピン３３により回動自在に枢着され
ロックレバー２２と一体に扇形クランプ片２３が設けら
れ、クランプ片２３と反対側のロックレバー２２上には
ピン３５が固定され、を当該サービス扉１の内面１８上
には固定ピン３４が固定され、ピン３５と固定ピン３４
との間にスプリング２４が連結され、スプリング２４の
スプリング力により扇形クランプ片２３がロックレバー
２２とともに回動して前端側掛合ｕ字溝２０を常に塞ぐ
ように構成されている。

【００１１】請求項２記載の考案にかかるコインドア
は、請求項１記載の考案にかかるコインドアの構成に加
え、コインセレクターを２個並べて取り付け得るように
コインドアが構成され、他のコインセレクター７の前端
側掛合ｕ字溝２０を塞ぐ他のクランプ片３６が当該サー
ビス扉１の内面１８上の前端側掛合ｕ字溝２０が扇形ク
ランプ片２３が枢支ピン３７により回動自在に枢着さ
れ、ロックレバー２２を操作することによりクランプ片
２３とクランプ片３６が連動するように、クランプ片２
３とクランプ片３６が連動ロッド２５により連結されて
いる。

【００１２】

【作用】上側のコイン投入シュート４と下側のコイン受
入シュート５との間の空間内にコインセレクター７を側
方から押し込み、後端側フランジ１１上の取り付けピン
１３を後端側保持部材１７のｕ字溝１９内に挿入し、前
端側フランジ１２の下端部の取付ピン１４を前端側保持
部材２１のｕ字溝２０内にスプリング２４に抗してクラ
ンプ片２３を押しあげて側方から挿入し、コインセレク
ター７を前後に摺動させながら位置を決める。

【００１３】これによって、コインセレクター７の取付
ピン１３，１４は、それぞれｕ字溝１９，２０内に横方
向の移動を規制されつつ保持され、垂直方向への移動は
前端側取付ピン１４がｕ字溝２０内にクランプ片２３に
よって塞がれることにより阻止され、コインセレクター
７を所定位置に確実に固定することができる。

【００１４】また、クランプ片２３とクランプ片３６を
連動ロッド２５によって相互に連結したことにより、１
個のコインセレクター７のために設けたロックレバー２
２を１回操作するだけで複数個のコインセレクターの着
脱のために使用することができる。

【００１５】

【実施例】本考案にかかるコインドアの一実施例を、図
２〜５に示す。図１に示すものを共通する部材について
は、図１における部材名および符号を用いて説明する。
コインドアは、サービス扉枠６とサービス扉１から構成
されている。サービス扉枠６はゲーム機等の前面開口
（図示せず）に固定され、サービス扉枠６に囲まれたサ
ービス扉１がサービス扉枠６に対して開けたり閉めたり
できるようにヒンジ手段３０により結合されている。

【００１６】サービス扉１の外面には、図２に示すよう
にコインを投入するコイン投入口２、コインを返却する
コイン返却口３および投入したコインを返却させるキャ
ンセルレバー３１が設けられている。

【００１７】サービス扉１の内面には、図３および４に
示すように上側にコイン受入れシュート４、下側にコイ
ン受入れシュート５および受入れ信号用マイクロスイッ
チ３２等が一体に設けられ、コイン投入シュート４をコ
イン受入シュート５との間にドロップタイプのコインセ
レクター７が取り付け取り外しできるようになってい
る。

【００１８】コインセレクター７の両側面には、図３に
示すように、サービス扉１の内面１８から遠い側に後端
側フランジ１１が、近い側に前端側フランジ１２がそれ
ぞれ設けられている。後端側フランジ１１および前端側
フランジ１２のそれぞれにその垂直方向に所定の間隔を
もって複数個の取付ピン１３，１３および１４，１４が
突設されている。

【００１９】図３〜４に示すように、コイン投入シュー
ト４の後端部１５およびコイン受入シュート５の後端部
１７の間に保持部材１７が固定連結され、保持部材１７
には、コインセレクター７の後端側取付ピン１３，１３
を側方開口から挿入し得るように複数個の後端側ピン掛
合ｕ字溝１９，１９が設けられている。

【００２０】また、サービス扉１の内面１８には、コイ
ンセレクター前端側保持部材２１が固定され、コインセ
レクター前端側保持部材２１には、コインセレクター７
の前端側取付ピン１４のうち下側のものをを摺動可能に
挿入し得る前端側ピン掛合ｕ字溝２０が設けられてい
る。したがって、この場合、上側の前端側取付ピン１４
は使用されないことになる。

【００２１】次に、図４〜５に基づいて説明する。サー
ビス扉１の内面１８上にはロックレバー２２が枢支ピン
３３により内面１８に対して回動自在に枢着されてい
る。ロックレバー２２には、扇形のクランプ片２３が一
体に設けられ、ロックレバー２２を押し下げられたとき
（取付ピンロック位置にあるとき）に、扇形クランプが
ロックレバー２２とともに回動して前端側掛合ｕ字溝２
０を上側から塞ぎ、その中に挿入された前端側取付ピン
１４をロックするようになっている。

【００２２】サービス扉１の内面１８上には固定ピン３
４が固定され、ロックレバー２２のクランプ片２３と反
対側に（内面１８に向かって）ピン３５が固定されてい
る。固定ピン３４とピン３５とはスプリング２４により
連結され、これによりピン３５を固定ピン３４側に引き
寄せてロックレバー２２が取付ピンロック位置（ロック
レバー２２が押し下げられた位置）に常にくるようにな
っている。

【００２３】すなわち、コインセレクター７を取り付け
るには、上側のコイン投入シュート４と下側のコイン受
け入れシュート５との間にコインセレクター７を側方か
ら押し込み、前後に摺動させて位置決めしながら取付ピ
ン１３、１３をｕ字溝１９、１９内に挿入するとともに
取付ピン１４をｕ字溝２０内に挿入するようにする。

【００２４】このとき、取付ピン１４を挿入するために
は、スプリング２４のスプリング力に抗しつつクランプ
片２３（ロックレバー２２）を押し上げて挿入しなけれ
ばならない。挿入が完了すると、クランプ片２３が、ス
プリング力により復帰し、ｕ字溝２０内に取付ピン１４
をロックすることになる。

【００２５】以上により、コインセレクター７の取付ピ
ン１３，１３はｕ字溝１９，１９内において、また、取
付ピン１４はｕ字溝２０内においてそれぞれ保持され、
横方向（サービス扉１と平行方向）および上下方向にに
移動できなくなるので、コインセレクター７を所定位置
に確実に固定することができる。

【００２６】一方、コインセレクター７を取り外すため
には、次の手順で行う。すなわち、ロックレバー２２を
スプリング２４のスプリング力に抗しながら押し上げて
扇形クランプ片２３を回動させ、これにより前端側掛合
ｕ字溝２０を開放し、この状態でコインセレクター７を
保持しながら前端側取付ピン１４を前端側掛合ｕ字溝２
０から取り外すようにする。

【００２７】本実施例においては、図４に示すようにコ
インセレクター（図示せず）を２個並べて取り付けるこ
とができるようにサービス扉１が構成されている。これ
らのセレクターを、便宜上、本明細書において右側セレ
クター（図４に向かって右側）と左側セレクター（図４
に向かって左側）と呼ぶこととして説明を続ける。本実
施例においては、１個のロックレバー２２を操作するだ
けで、既に取り付けられている右側セレクターと左側セ
レクターを順次取り外すことができるようになってい
る。具体的な構成を、次に説明する。

【００２８】図４及び５に基づいて説明する。まず、図
５において、符号３６は、クランプ片２３と同じ働きを
するクランプ片である。クランプ片３６は、図４に示す
ように、サービス扉１の内面１８上に枢支ピン３７によ
り枢着されている。クランプ片３６はクランプ片２３と
連動ロッド２５によりピン連結され、ロックレバー２２
を操作することによりクランプ片２３とクランプ片３６
が連動するようになっている。

【００２９】すなわち、ロックレバー２２を押し上げる
ことにより、左側セレクターの取付ピン１４と右側セレ
クターの取付ピン１４を同時に取り外すことができる状
態とすることができるわけであり、ロックレバー２２と
いう単一の部品をもって２個のコインセレクターの着脱
ができるというわけである。

【００３０】

【発明の効果】本考案にかかるコインドアによれば、通
常のドロップタイプのコインセレクターの両側面に取り
付けられている取付ピンをｕ字溝に挿入するようにし、
かつ、ロッドレバーを操作することによりこのｕ字溝を
塞ぐようにしたので、或る程度バラツキのあるコインセ
レクターであっても無理なく取り付けることができる。
しかも、容易にこのコインセレクターを固定保持し得る
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のコインドアを示す概略側面図である。

【図２】本考案にかかるコインドアを示す正面図であ
る。

【図３】本考案によるコインドアにドロップタイプのコ
インせくレターを取り付けた状態を示すが略側面図であ
る。

【図４】本考案にかかるコインドアの背面斜視図であ
る。

【図５】連動ロッドによって連結されたクランプ片を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１ サービス扉 ２ コイン投入口 ３ コイン返却口 ４ コイン投入シュート ５ コイン受入シュート ７ コインセレクター １１ 後端側フランジ １２ 前端側フランジ １３ 後端側フランジ １４ 前端側取付ピン １５ コイン投入シュート後端部 １６ コイン受入シュート前端部 １７ コインセレクター後端側保持部材 １８ サービス扉内面 １９ 後端側ピン掛合ｕ字溝 ２０ 前端側ピン掛合ｕ字溝 ２１ コインセレクター前端側保持部材 ２２ ロックレバー ２３ クランプ片 ２４ スプリング ２５ 連動ロッド

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アップライトタイプのゲーム機等の前面
   開口に取り付けられたサービス扉枠（６）と、 当該サービス扉枠（６）に対して開閉自在にヒンジ結合
   されたサービス扉（１）と、当該サービス扉（２）の上
   方に開口されたコイン投入口（２）と、 当該コイン投入口（２）から投入されたコインを案内す
   るために当該サービス扉（１）の内面（１８）側に設け
   られたコイン投入シュート（４）と、 当該コイン投入シュート（４）により案内されたコイン
   を上端面から受け入れるコインセレクター（７）と、 当該コインセレクター（７）の両側面に設けられた前端
   側フランジ（１２）および後端側フランジ（１１）と、 当該前端側フランジ（１２）および後端側フランジ（１
   １）のそれぞれにその垂直方向に所定間隔をもって突設
   された複数個の取付ピン（１３，１４）と、 当該コインセレクター（７）により受け入れるべきと判
   断されたコインを受け入れるために、当該コインセレク
   ター（７）の下端に配されたコイン受入れシュート
   （５）と、 当該コイン投入シュート（４）の後端部（１５）と当該
   コイン受入シュートの後端部（１６）の間に固定連結さ
   れた保持部材（１７）と、 当該後端側フランジ（１１）の取付ピン（１３，１３）
   を側方開口から挿入し得るように設けられた後端側ピン
   掛合ｕ字溝（１９，１９）と、 当該サービス扉（１）の内面（１８）に固定されたコイ
   ンセレクター前端側保持部材（２１）と、 当該前端側フランジ（１２）の取付ピン（１４，１４）
   のうち下側にあるものを摺動可能に挿入し得るように当
   該コインセレクター前端側保持部材（２１）に設けられ
   た前端側ピン掛合ｕ字溝（２０）とから構成され、 当該コインセレクター（７）が着脱自在に取り付け得る
   ように構成されたコインドアにおいて、 当該サービス扉（１）の内面（１８）上にロックレバー
   （２２）が枢支ピン（３３）により回動自在に枢着さ
   れ、 当該ロックレバー（２２）と一体に扇形クランプ片（２
   ３）が設けられ、 当該クランプ片（２３）と反対側の当該ロックレバー
   （２２）上にはピン（３５）が固定され、 当該サービス扉（１）の内面（１８）上には固定ピン
   （３４）が固定され、 当該ピン（３５）と当該固定ピン（３４）との間にスプ
   リング（２４）が連結され、当該スプリング（２４）の
   スプリング力により当該扇形クランプ片（２３）がロッ
   クレバー（２２）とともに回動して当該前端側掛合ｕ字
   溝（２０）を常に塞ぐように構成されていること を特徴
   とするコインドア。
2. 【請求項２】 当該コインセレクターを２個並べて取り
   付け得るように当該コインドアが構成され、 他のコインセレクター（７）の前端側掛合ｕ字溝（２
   ０）を塞ぐ他のクランプ片（３６）が当該サービス扉
   （１）の内面（１８）上の当該前端側掛合ｕ字溝（２
   ０）が当該扇形クランプ片（２３）が枢支ピン（３７）
   により回動自在に枢着され、 当該ロックレバー（２２）を操作することにより当該ク
   ランプ片（２３）と当該クランプ片（３６）が連動する
   ように、当該クランプ片（２３）と当該クランプ片（３
   ６）が連動ロッド（２５）により連結されている ことを
   特徴とする請求項１記載のコインドア。