JP2539478B2 - テルル含有銅合金の製造法 - Google Patents

テルル含有銅合金の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱伝導性及び耐熱性に優れている、たとえ
ば自動車のラジエーターフィン又は半導体用リードフレ
ームなどに用いられるテルル含有銅合金の製造法に関す
るものである。
[従来の技術] たとえば自動車のラジエーターのような熱交換器のフ
ィン用材としては、次に述べるような理由から、熱伝導
性、耐熱性、強度、加工性などに優れた金属材料が要求
されている。すなわち、熱伝導性は、熱交換器本体の熱
交換性をより高める必要性に基づいて要求されているも
のであり、耐熱性は、熱交換器本体を組立てる際にチュ
ーブ部材にフィン部材を半田付けする工程が存在し、高
温域での半田付け処理における部材組立の確実性をはか
るためには、熱交換器の構成部材であるフィン部材及び
チューブ部材が熱影響を受けて軟化するようなことがあ
れば、熱交換器本体の構成強度を下げる恐れがあるから
耐熱性が優れていることが望まれるものである。又、強
度は、加工性の許容範囲において構成部材の強度を上げ
ることによって熱交換器の小型化をはかり得るためであ
り、加工性は、熱交換器の機能を十分に発揮させるため
に小型で高能率の熱交換を十分に行ない得る機構をみた
す材料として加工性に富む材料であることが望まれるも
のである。
以上の特性を表わすものとして、より具体的には、熱
伝導性に代るものとして、導電率90%IACS以上、耐熱性
は、350℃に5分間加熱した後における硬度がヴィッカ
ース硬度で90以上であることなどが望まれている。
一方、半導体においても、集積度の向上、電流容量の
粗大化、リードフレームの薄肉化などが強く望まれて来
ているが、これにしたがって、従来にも増して高強度、
易加工性、高導電性、高耐熱の材料の出現が待たれてい
た。
しかして、これらの要求を満たす材料として、テルル
を40〜250重量ppm、酸素を20重量ppm以下、残部が銅及
び不可避不純物からなる銅合金が提案されている(特開
昭59−1653号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来、この銅合金を製造する際には、
溶解−鋳造−熱間圧延の後に、中間焼鈍処理を間に介在
せしめ、最終的に、冷間圧延して銅合金薄板製品として
いる。しかして、前記の中間焼鈍処理は、材料を完全に
再結晶させる一方で再結晶後の結晶粒径の粗大化を防ぐ
ために行なうものであって、スズ入り銅など他の銅合金
と同様に、熱間圧延後の材料を400〜650℃の温度範囲内
において、1〜2時間に亘る熱処理を施す工程であっ
た。
しかしながら、この場合、最終製品に耐熱不良を少な
からず生ずることがあるという問題があり、熱交換器フ
ィン用又は半導体素子接続リードフレーム用の材料とし
て、さらに耐熱性に優れている材料供給の要望が高まっ
ている。
本発明は、前記問題を解決し、前記要望を満たし得る
材料を得ることを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、前記問題を解決し、前記目的を達成す
るために鋭意研究を重ねた結果、前記のテルル含有銅合
金の特性をさらに向上させるためには、銅合金素材の加
工工程中の焼鈍処理が大きな影響力を有することを見出
し、冷間圧延を重ねる段階における400〜650℃で行なう
焼鈍処理において特定処理時間焼鈍処理を行なうことに
よって目的を達し得ることを見出して本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、40〜250重量ppmのテル
ルを含有し、残部が銅及び不可避不純物からなる銅合金
の製造法において、冷間圧延に際して行なわれる400〜6
50℃での焼鈍処理における中間焼鈍材の処理時間を10秒
間乃至6分間とするテルル含有銅合金の製造法である。
本発明における焼鈍処理においては、焼鈍温度を従来
通り400〜650℃としながら、焼鈍処理時間を10秒間乃至
6分間としている。
この理由は、テルルを40〜250重量ppm含有する銅合金
では、400〜650℃の焼鈍加熱温度域で6分間を超えて焼
鈍処理することは、テルルの析出量が多くなり、元来保
有している材料特性としての耐熱性を低下せしめるもの
であり、又、10秒間未満の焼鈍処理では、目的とする材
料の加工性の引出すための歪取り処理が十分でなくなる
ためである。
焼鈍処理後の冷却速度は、テルルの析出を防ぐ面から
早いほど好ましいが、テルルの原子間隔が大きいことか
ら銅中のテルルの拡散は遅くなっているので、炉冷では
不十分であるが、それ以上の冷却速度が得られる水冷や
空冷を行なえば十分である。
なお、焼鈍処理の処理時間を除いた他の溶解−鋳造−
熱間圧延−焼鈍処理−冷間圧延などの諸条件及びテルル
含有銅合金の調製方法などは、従来の銅合金の処理条件
や調製方法と同様に行なえばよい。
[実施例] 次に、本発明の実施例を述べる。
実施例 市販の電気銅を黒鉛ルツボにいれて高周波大気溶解炉
を用いて溶解した後、ただちに溶湯表面を木炭系のフラ
ックスで被覆し、引続き脱酸剤としてリン15%銅合金を
用いてリンを添加し、さらに、目的とするテルル100重
量ppmとするために、テルル含有量に相当するテルルを
テルル50重量%銅合金を用いて添加し、総重量で8kgの
原料を用いて溶解を行なった。ついで、溶解作業により
得られた銅合金の溶湯を金型に鋳込んで、厚さ35mm、幅
105mm、長さ210mmの鋳塊6.8kgを得た。この鋳塊の組成
は、テルル100重量ppm、酸素10重量ppm、リン10重量pp
m、残部銅及び不可避不純物であった。
ついで、前記鋳塊を厚さ方向及び幅方向の各面を5mm
づつ面削した後、900℃で2時間加熱した鋳塊を板厚が1
1mmになるように900〜800℃の間で熱間圧延し、熱間圧
延の終了時点にて赤熱している熱間圧延材を水中に投入
して急冷した。
急冷した熱間圧延材の上下両面を0.5mmづつ面削した
後、板厚1mmまで冷間圧延して中間圧延材を得た。この
中間圧延材の硬度を荷重1kgのヴイッカース硬度測定法
によって測定した結果、硬度は、122を示した。
このような中間圧延材を使用して、第1表に示すよう
な各処理温度及び各処理時間で焼鈍処理して中間焼鈍材
とし、この中間焼鈍材を0.5mmまで冷間圧延して仕上圧
延材を得た。
得られた仕上圧延材について耐熱性及び歪除去度を荷
重1kgヴイッカース硬度を測定することによって求め
た。すなわち、仕上圧延材をNaNo2とNaNO3がそれぞれモ
ル比で1:1となるように設定された塩浴炉にて、350℃で
5分間加熱処理して耐熱試験用の加熱処理材を得た。こ
れら中間焼鈍材、仕上圧延材及び加熱処理材について荷
重1kgのヴイッカース硬度を測定した。この測定値に基
づいて、耐熱性評価は、ヴイッカース硬度が90以下のも
のは耐熱性を不良として認定し、中間焼鈍材のヴイッカ
ース硬度が70以上のものは、中間焼鈍時における歪除去
度が不良であると認定した。
これらの結果を第1表に示す。
比較例 中間焼鈍処理における処理時間を第1表に示したよう
にした以外は、実施例と同様にして、中間焼鈍材、仕上
圧延材及び加熱処理材を得、実施例と同様な硬度測定と
評価を行なった。これらの結果を第1表に示す。
上表にみられるように、本発明方法による場合(実施
例1〜11)には、すべての試料について、耐熱性及び歪
除去度が良好であるのに対して、従来方法による場合
(比較例1〜6)では、比較例1及び2については、歪
除去度が不良であり、後加工に支障が出るものであり、
さらに、比較例3〜6のものは、耐熱性が要求数値を満
たし得ず、耐熱性が劣ることが認められる。
[発明の効果] 本発明は、テルル含有銅合金の中間焼鈍処理に際し
て、特定の焼鈍処理時間処理するようにしたので、耐熱
性を十分に保有し、熱交換器フィン用や電子機器用に利
用されているリードフレーム用などの高性能材料として
きわめて効果的なテルル含有銅合金を製造し得たもので
あって、きわめて優れた効果が認められる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】40〜250重量ppmのテルルを含有し、残部が
    銅及び不可避不純物からなる銅合金の製造法において、
    冷間圧延に際して行なわれる400〜650℃での焼鈍処理に
    おける中間焼鈍材の処理時間を10秒間乃至6分間とする
    ことを特徴とするテルル含有銅合金の製造法。
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