JP2539273B2 - 船体損傷時における復原方法 - Google Patents
船体損傷時における復原方法Info
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- JP2539273B2 JP2539273B2 JP1263851A JP26385189A JP2539273B2 JP 2539273 B2 JP2539273 B2 JP 2539273B2 JP 1263851 A JP1263851 A JP 1263851A JP 26385189 A JP26385189 A JP 26385189A JP 2539273 B2 JP2539273 B2 JP 2539273B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、減揺タンクを備えた船体が浸水した時、船
体の横傾斜を軽減すると共に、船体の安全性を回復させ
るようにした船体損傷時における復原方法に関する。
体の横傾斜を軽減すると共に、船体の安全性を回復させ
るようにした船体損傷時における復原方法に関する。
従来、船体の揺れを軽減するため、その左右両舷にア
ンチ・ローリング・タンク、即ち、減揺タンクを装備し
た船体があるが、船体の損傷により船内が浸水し、横傾
斜を生じた際に、連通管を通って一方の減揺タンクから
他方の減揺タンクに減揺水が移動(フリーウォーター現
象)して船体の横傾斜が増大するという問題があった。
ンチ・ローリング・タンク、即ち、減揺タンクを装備し
た船体があるが、船体の損傷により船内が浸水し、横傾
斜を生じた際に、連通管を通って一方の減揺タンクから
他方の減揺タンクに減揺水が移動(フリーウォーター現
象)して船体の横傾斜が増大するという問題があった。
本発明は、係る従来の問題を解消するためになされた
ものであり、その目的は、減揺タンクを設けた船体が浸
水した時に、船体の横傾斜を軽減させることができる船
体損傷時における復原方法を提供することにある。
ものであり、その目的は、減揺タンクを設けた船体が浸
水した時に、船体の横傾斜を軽減させることができる船
体損傷時における復原方法を提供することにある。
すなわち、本発明の船体損傷時における復原方法は、
減揺タンクを備えた船体において、浸水時に、減揺タン
ク内の減揺水を船外に緊急排出することを特徴とするも
のである。
減揺タンクを備えた船体において、浸水時に、減揺タン
ク内の減揺水を船外に緊急排出することを特徴とするも
のである。
上記のように、浸水時に、減揺タンク内の減揺水を船
外に緊急排出すると、減揺タンクにおけるフリーウォー
ター現象が無くなるために、船体の横傾斜が軽減する。
また、船体は、減揺タンクから減揺水が排出された分、
軽量化して浮上すると共に、船体の重心が下がることに
より、船体の復原力が回復し、安全性が増加する。
外に緊急排出すると、減揺タンクにおけるフリーウォー
ター現象が無くなるために、船体の横傾斜が軽減する。
また、船体は、減揺タンクから減揺水が排出された分、
軽量化して浮上すると共に、船体の重心が下がることに
より、船体の復原力が回復し、安全性が増加する。
以下、図面により本方法を実施するための復原装置に
ついて説明する。
ついて説明する。
第1図に示すように、船体1の横揺れを軽減するため
に、船体1の船橋甲板3の左右両舷にアンチ・ローリン
グ・タンク、即ち、減揺タンク2が設置されている。
に、船体1の船橋甲板3の左右両舷にアンチ・ローリン
グ・タンク、即ち、減揺タンク2が設置されている。
この左右の減揺タンク2の下部は、絞り4を有する連
通管5によって相互に連通し、左右の減揺タンク2内の
減揺水、つまり、海水Wが自由に行き来できるようにな
っている。
通管5によって相互に連通し、左右の減揺タンク2内の
減揺水、つまり、海水Wが自由に行き来できるようにな
っている。
一方、減揺タンク2の底部には、それぞれ、開閉弁8
を備えた排水管7の一端が接続されている。この排水管
7の他端は、甲板6の上方において船外に向けて開口す
る排出口7Aになっている。この排水管7及び開閉弁8
は、左右の減揺タンク2内の海水Wが、規定時間、例え
ば、15分以内に船外に全て排出できるように十分な大き
さを有することが必要である。
を備えた排水管7の一端が接続されている。この排水管
7の他端は、甲板6の上方において船外に向けて開口す
る排出口7Aになっている。この排水管7及び開閉弁8
は、左右の減揺タンク2内の海水Wが、規定時間、例え
ば、15分以内に船外に全て排出できるように十分な大き
さを有することが必要である。
また、各減揺タンク2には、空気抜き9を設けてい
る。
る。
ここで、排水管7の管内摩擦抵抗による損失水頭をh
(m)、排水管7の管内流体流速をv(m/sec)、重力
の加速度gを9.8(m/sec2)とすると、排水管7の船外
排出口7Aから減揺タンク2内の水面lまでの垂直高さで
ある押込水頭H(m)は、次式で表される。
(m)、排水管7の管内流体流速をv(m/sec)、重力
の加速度gを9.8(m/sec2)とすると、排水管7の船外
排出口7Aから減揺タンク2内の水面lまでの垂直高さで
ある押込水頭H(m)は、次式で表される。
即ち、 今、排出管7の径を125mm、押込水頭Hを4,000mmとし
て計算すると、 初期排水流量:232m3/Hr 終了時排水流量:162m3/Hr 平均排水量:198m3/Hr となり、2本の排水管の流量は、396m3/Hrになる。
て計算すると、 初期排水流量:232m3/Hr 終了時排水流量:162m3/Hr 平均排水量:198m3/Hr となり、2本の排水管の流量は、396m3/Hrになる。
従って、左右の減揺タンク2内の海水Wの全量を70m3
とすると、その排水時間は、 70m3/396m3/Hr=0.177Hr 即ち、約10.5分になる。
とすると、その排水時間は、 70m3/396m3/Hr=0.177Hr 即ち、約10.5分になる。
上記の復原装置を備えた船体1は、通常、連通管5に
よって連通された左右両舷の減揺タンク2,2が本来の機
能を発揮し、船体1の横揺れが軽減される。
よって連通された左右両舷の減揺タンク2,2が本来の機
能を発揮し、船体1の横揺れが軽減される。
そして、船体1の外板部等が損傷して船内が浸水した
時は、船内に、その旨を緊急に伝達する一方、左右の減
揺タンク2に設けられている排水管7の開閉弁8を開放
し、減揺タンク2,2内の海水Wを水頭落差を利用して所
要時間内に全量排水させる。
時は、船内に、その旨を緊急に伝達する一方、左右の減
揺タンク2に設けられている排水管7の開閉弁8を開放
し、減揺タンク2,2内の海水Wを水頭落差を利用して所
要時間内に全量排水させる。
すると、左右の減揺タンク2内が空になり、所謂減揺
タンク2におけるフリーウォーター現象がなくなるため
に、船体の横傾斜が軽減する。また、船体1は、左右の
減揺タンク2から排出した海水Wの分だけ軽量になって
浮き上がると共に、船体1の重心が下がるため、船体1
の復原力が回復し、安全性が増加する。
タンク2におけるフリーウォーター現象がなくなるため
に、船体の横傾斜が軽減する。また、船体1は、左右の
減揺タンク2から排出した海水Wの分だけ軽量になって
浮き上がると共に、船体1の重心が下がるため、船体1
の復原力が回復し、安全性が増加する。
更に、本発明の復原装置は、船体損傷時における操舵
室での緊急押ボタン操作が従来の多数のクロス・フラッ
ディング装置における複雑な操作に比べて著しく単純化
し、安全性をより高め得るという利点がある。
室での緊急押ボタン操作が従来の多数のクロス・フラッ
ディング装置における複雑な操作に比べて著しく単純化
し、安全性をより高め得るという利点がある。
上記のように、本発明は、浸水時に、減揺タンク内の
減揺水を船外に緊急排出するようにしたので、減揺タン
クにおけるフリーウォーター現象が無くなり、船体の横
傾斜を軽減させることができる。
減揺水を船外に緊急排出するようにしたので、減揺タン
クにおけるフリーウォーター現象が無くなり、船体の横
傾斜を軽減させることができる。
また、本発明によれば、船体は、左右の減揺タンクか
ら排出した減揺水(海水)の分だけ軽量になって浮き上
がると共に、船体の重心が下がり、その分、船体の復原
力が回復し、安全性が増加する。
ら排出した減揺水(海水)の分だけ軽量になって浮き上
がると共に、船体の重心が下がり、その分、船体の復原
力が回復し、安全性が増加する。
第1図は本方法を実施するための復原装置を備えた船体
の断面図、第2図は減揺タンクの押込水頭を説明するた
めの説明図である。 1……船体、2……減揺タンク、W……減揺水。
の断面図、第2図は減揺タンクの押込水頭を説明するた
めの説明図である。 1……船体、2……減揺タンク、W……減揺水。
Claims (1)
- 【請求項1】減揺タンクを備えた船体において、浸水時
に、減揺タンク内の減揺水を船外に緊急排出することを
特徴とする船体損傷時における復原方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1263851A JP2539273B2 (ja) | 1989-10-12 | 1989-10-12 | 船体損傷時における復原方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1263851A JP2539273B2 (ja) | 1989-10-12 | 1989-10-12 | 船体損傷時における復原方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03193590A JPH03193590A (ja) | 1991-08-23 |
JP2539273B2 true JP2539273B2 (ja) | 1996-10-02 |
Family
ID=17395112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1263851A Expired - Fee Related JP2539273B2 (ja) | 1989-10-12 | 1989-10-12 | 船体損傷時における復原方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539273B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150021303A (ko) * | 2013-08-20 | 2015-03-02 | 대우조선해양 주식회사 | CoG 제어가 가능한 탑사이드 모듈 및 CoG 제어를 통한 탑사이드 모듈의 리프팅 방법 |
CN109625204A (zh) * | 2018-12-27 | 2019-04-16 | 国家海洋局第海洋研究所 | 基于被动式减摇水舱的快速减摇装置 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014191586A1 (es) * | 2013-05-30 | 2014-12-04 | Seaplace, S.L. | Sistema de lastrado de tanques en doble cubierta para el control del balance |
JP6734381B2 (ja) * | 2016-09-15 | 2020-08-05 | 三菱造船株式会社 | 船舶 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01109193A (ja) * | 1987-10-22 | 1989-04-26 | Furuno Electric Co Ltd | 船舶用減揺装置 |
-
1989
- 1989-10-12 JP JP1263851A patent/JP2539273B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150021303A (ko) * | 2013-08-20 | 2015-03-02 | 대우조선해양 주식회사 | CoG 제어가 가능한 탑사이드 모듈 및 CoG 제어를 통한 탑사이드 모듈의 리프팅 방법 |
KR102201250B1 (ko) * | 2013-08-20 | 2021-01-11 | 대우조선해양 주식회사 | CoG 제어가 가능한 탑사이드 모듈 및 CoG 제어를 통한 탑사이드 모듈의 리프팅 방법 |
CN109625204A (zh) * | 2018-12-27 | 2019-04-16 | 国家海洋局第海洋研究所 | 基于被动式减摇水舱的快速减摇装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03193590A (ja) | 1991-08-23 |
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Legal Events
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