JP2538733B2 - アシル化アミンの製造方法 - Google Patents

アシル化アミンの製造方法

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JP2538733B2 JP3334826A JP33482691A JP2538733B2 JP 2538733 B2 JP2538733 B2 JP 2538733B2 JP 3334826 A JP3334826 A JP 3334826A JP 33482691 A JP33482691 A JP 33482691A JP 2538733 B2 JP2538733 B2 JP 2538733B2
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宇一郎 西本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟剤基材に有用なア
シル化アミンの製造方法に関する。更に詳細には、反応
中及び反応後、又は反応後に系内にスチームの吹き込み
(以下、スチーミングと称す)を行うことにより、匂い
の良好な柔軟剤基材を得る製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、特開昭63−150288号
公報に、化粧料の製造でジメチルポリシロキサンジオー
ルと脂肪酸とをエステル化反応させた後、生成物に脱色
及び水蒸気による脱臭精製を順次施すとあるが、これは
エステル化反応の反応終了後、精製を行うと記載されて
いる。又、特開昭63−198648号公報にメタクリル酸を主
成分として含有する蒸留缶残液に特定量のメタノール及
び硫酸を加えて、エステル化しつつ、水蒸気蒸留して、
メタクリル酸をメタクリル酸メチルとして容易に効率良
く回収する方法が記載され、更に特開昭53−13698 号公
報に、アルキド樹脂の製法にて多塩基性酸及び多価アル
コールをエステル化反応する際に水又は水蒸気を加えて
ゲル化を逆転又は遅延させると記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、匂いの
良好なアシル化アミンの製造方法はなく、従来のアシル
化アミンは柔軟剤基材としては使用不可能であった。本
発明はこのような問題を解決する為になされたもので、
スチーミングを反応中及び反応後、又は反応後に行うこ
とにより問題点を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一般式
(I) 、(II)及び(III) で示されるアミンと一般式(IV)で
示される脂肪酸との反応中及び反応後、又は反応後にス
チーミングを行うことで、匂いの良好なアシル化アミン
を得られることに着目して鋭意研究を行い、本発明を完
成するに至ったものである。即ち、本発明は、下記に示
す一般式(I) 、(II)、及び(III) で示されるアミンと、
一般式(IV)で示される脂肪酸との反応中及び反応後、又
は反応後にスチームを反応系内に吹き込み、一般式(V)
、(VI)及び(VII) で示されるアシル化アミンを得るこ
とを特徴とするアシル化アミンの製造方法に関する。
【0005】
【化8】
【0006】(式中、R :直鎖又は分岐鎖のC8〜C22
アルキル基、又はアルケニル基、R1:C1〜C6のアルキル
基、又はアルケニル基、R2:C2〜C6のアミノアルキル
基、又はC2〜C6のヒドロキシアルキル基である。)
【0007】
【化9】
【0008】(式中、R1 :C1〜C6のアルキル基、又
はアルケニル基、R2,R3:それぞれ同一又は異なってい
ても良いC2〜C6のアミノアルキル基、又はC2〜C6のヒド
ロキシアルキル基である。)
【0009】
【化10】
【0010】(式中、R2,R3,R4:それぞれ同一又は異
なっていても良いC2〜C6のアミノアルキル基、又はC2
C6のヒドロキシアルキル基である。)
【0011】
【化11】
【0012】(式中、R5:直鎖又は分岐鎖のC8〜C22
アルキル基、又はアルケニル基である。)
【0013】
【化12】
【0014】(式中、R :直鎖又は分岐鎖のC8〜C22
のアルキル基、又はアルケニル基、R1 :C1〜C6のアル
キル基、又はアルケニル基、R2' :C2〜C6のアミノアル
キル基、又はC2〜C6のヒドロキシアルキル基と式(IV)で
示される脂肪酸との縮合反応で得られるアシル化アミノ
アルキル基又はアシル化オキシアルキル基である。)
【0015】
【化13】
【0016】(式中、R1 :C1〜C6のアルキル
基、又はアルケニル基、R2' ,R3' :それぞれ同一又は
異なっていても良いC2〜C6のアミノアルキル基、又はC2
〜C6のヒドロキシアルキル基と式(IV)で示される脂肪酸
との縮合反応で得られるアシル化アミノアルキル基又は
アシル化オキシアルキル基である。)
【0017】
【化14】
【0018】(式中、R2',R3',R4':それぞれ同一又は異
なっていても良いC2〜C6のヒドロキシアルキル基、又は
C2〜C6のヒドロキシアルキル基と式(IV)で示される脂肪
酸との縮合反応で得られるアシル化アミノアルキル基又
はアシル化オキシアルキル基である。)以下、本発明を
詳細に説明する。本発明において、反応原料であるアミ
ンとしては、上記の一般式(I) 、(II)及び(III) で示さ
れる化合物が挙げられ、具体的には、 N−ヒドロキシエ
チル− N−メチルステアリルアミン、 N,N−ビス( 2−
ヒドロキシエチル)ステアリルアミン、トリエタノール
アミン、 N−(2−ヒドロキシエチル)− N−メチル−
1,3−プロピレンジアミン等が挙げられる。もう一方の
反応原料である脂肪酸としては、上記の一般式(IV)で示
される化合物が挙げられ、具体的には、ステアリン酸、
パルミチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エルシン酸等
が挙げられる。
【0019】アシル化反応の反応温度は 100℃〜300
℃、好ましくは 160℃〜220 ℃が良い。反応温度が 100
℃より低い場合は、反応時間が長くなり、生産性が著し
く低下する。一方 300℃より高い場合は、熱による色相
の劣化が避けられない。反応圧力は常圧から減圧の範囲
の何れでも良いが、反応は脱水反応であることから、減
圧の方が反応速度が向上し反応時間はより短くて済む。
【0020】反応系内に吹き込むスチームの総量は、反
応に供される上記の一般式(I) 、(II)及び(III) で示さ
れるアミンと一般式(IV)で示される脂肪酸の合計量1Kg
当り、0.01〜10Kgが好ましく、0.05〜5Kgが更に好まし
い。スチームの総量が0.01Kg未満では匂いの良好なもの
が得られなく、一方10Kgを超えてもスチームを反応系内
に吹き込む効果が10Kg未満の場合と変わらないので、ス
チームの経済的ロスが大きく、好ましくない。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に制限されるものではない。実施例1 N−ヒドロキシエチル− N−メチルステアリルアミン165
gとステアリン酸285gとを1リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、200Torr の減圧下で180 ℃に昇温後10時間反
応させた。その後、 200Torr、 100℃の条件下でスチー
ムを78g/Hrの供給量で10時間吹き込んだ。得られた反応
生成物の色相、匂いは、それぞれガードナー3と○であ
り、色相、匂いとも良好であった。尚、反応生成物の色
相はガードナー比色管で測定し、又匂いは官能試験を行
い、下記の二段階で評価した。 ○ : 匂いが良好である。 × : 匂いが悪い。
【0022】実施例2 実施例1と同様に N−ヒドロキシエチル− N−メチルス
テアリルアミン165gとステアリン酸285gとを1リットル
の四つ口フラスコに仕込み、200Torr の減圧下で180 ℃
に昇温し、5時間反応を行った後、スチームを78g/Hrの
供給量で吹き込み始めた。その後、5時間反応を行い反
応時間の合計を10時間とした。次に、 100℃まで冷却し
た後、同供給量でスチームを更に5時間吹き込んだ。得
られた反応生成物の色相、匂いは、それぞれガードナー
3と○であり、色相、匂いとも良好であった。
【0023】実施例3 N−メチル− N−オレイル− 1,3−プロピレンジアミン1
70gとオレイン酸140gとを1リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、50Torrの減圧下で 180℃に昇温後、5時間反
応させた。その後50Torr、 100℃の条件下で30g/Hrの供
給量で、5時間スチームを吹き込んだ。得られた反応生
成物の色相、匂いは、それぞれガードナー3と○であ
り、色相、匂いとも良好であった。
【0024】実施例4 トリエタノールアミン75gとステアリン酸428gとを1リ
ットルの四つ口フラスコに仕込み、760Torr の常圧下で
160 ℃に昇温し、5時間反応を行った後、スチームを50
g/Hrの供給量で吹き込み始めた。その後、5時間反応を
行い反応時間の合計を10時間とした。次に、 100℃まで
冷却した後、同供給量でスチームを更に5時間吹き込ん
だ。得られた反応生成物の色相、匂いは、それぞれガー
ドナー1と○であり、色相、匂いとも良好であった。
【0025】比較例1 実施例1と同様に N−ヒドロキシエチル− N−メチルス
テアリルアミン165gとステアリン酸300gとを1リットル
の四つ口フラスコに仕込み、200Torr の減圧下で 180℃
に昇温後、10時間反応させた。得られた反応生成物の色
相はガードナー2であったが、匂いは×であり、使用不
可能であった。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果より、スチーミングを行う本発
明の製造方法を用いれば、色相と匂いの良好なアシル化
アミンが得られることが判る。
【0028】
【発明の効果】本発明のアシル化アミンの製造方法によ
れば、匂い及び色相の良好なアシル化アミンを得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 233/38 C07C 233/38 (72)発明者 加藤 徹 和歌山県和歌山市西浜1450 花王水軒社 宅 (56)参考文献 特開 昭59−76044(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記に示す一般式(I) 、(II)、及び(II
    I) で示されるアミンと、一般式(IV)で示される脂肪酸
    との反応中及び反応後、又は反応後にスチームを反応系
    内に吹き込み、一般式(V) 、(VI)及び(VII) で示される
    アシル化アミンを得ることを特徴とするアシル化アミン
    の製造方法。 【化1】 (式中、R :直鎖又は分岐鎖のC8〜C22のアルキル基、
    又はアルケニル基、 R1:C1〜C6のアルキル基、又はアルケニル基、 R2:C2〜C6のアミノアルキル基、又はC2〜C6のヒドロキ
    シアルキル基である。) 【化2】 (式中、R1 :C1〜C6のアルキル基、又はアルケニル
    基、 R2,R3:それぞれ同一又は異なっていても良いC2〜C6
    アミノアルキル基、又はC2〜C6のヒドロキシアルキル基
    である。) 【化3】 (式中、R2,R3,R4:それぞれ同一又は異なっていても
    良いC2〜C6のアミノアルキル基、又はC2〜C6のヒドロキ
    シアルキル基である。) 【化4】 (式中、R5:直鎖又は分岐鎖のC8〜C22のアルキル基、
    又はアルケニル基である。) 【化5】 (式中、R :直鎖又は分岐鎖のC8〜C22のアルキル
    基、又はアルケニル基、 R1 :C1〜C6のアルキル基、又はアルケニル基、 R2' :C2〜C6のアミノアルキル基、又はC2〜C6のヒドロ
    キシアルキル基と式(IV)で示される脂肪酸との縮合反応
    で得られるアシル化アミノアルキル基又はアシル化オキ
    シアルキル基である。) 【化6】 (式中、R1 :C1〜C6のアルキル基、又はアルケ
    ニル基、 R2' ,R3' :それぞれ同一又は異なっていても良いC2
    C6のアミノアルキル基、又はC2〜C6のヒドロキシアルキ
    ル基と式(IV)で示される脂肪酸との縮合反応で得られる
    アシル化アミノアルキル基又はアシル化オキシアルキル
    基である。) 【化7】 (式中、R2',R3',R4':それぞれ同一又は異なっていても
    良いC2〜C6のヒドロキシアルキル基、又はC2〜C6のヒド
    ロキシアルキル基と式(IV)で示される脂肪酸との縮合反
    応で得られるアシル化アミノアルキル基又はアシル化オ
    キシアルキル基である。)
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US5939059A (en) * 1997-08-13 1999-08-17 Akzo Nobel Nv Hair conditioner and 2 in 1 conditioning shampoo
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