JP2538021Y2 - メカニカルハンドリング装置 - Google Patents

メカニカルハンドリング装置

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JP2538021Y2
JP2538021Y2 JP4368691U JP4368691U JP2538021Y2 JP 2538021 Y2 JP2538021 Y2 JP 2538021Y2 JP 4368691 U JP4368691 U JP 4368691U JP 4368691 U JP4368691 U JP 4368691U JP 2538021 Y2 JP2538021 Y2 JP 2538021Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ワークを掴んで上昇,
旋回および降下して、所定の場所まで移動するメカニカ
ルハンドリング装置に関し、とりわけ、ワークを移動す
る一連の動作を1つの駆動源からの入力で行い、かつ、
この一連の動作全てを機械的に行わせることができるメ
カニカルハンドリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のメカニカルハンドリング
装置として、揺動回転と上下動とが組み合わされた複合
運動を創出するピックアンドプレースユニットにカムを
用い、またワークを掴んだり放したりする把持機構とし
てのハンドリングユニットに油圧とか空気圧を使用する
タイプのものとか、また、これらの複合動作機構として
全て油圧や空気圧を使用するタイプのものとかが各種提
案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
この種のハンドリング装置は、いずれも以下に述べるよ
うな課題が存在する。即ち、前者のピックアンドプレー
スユニットと油圧,空気圧のハンドリングユニットを使
用するタイプのものにおいては、まず、これらの装置を
運転するためにそれぞれ別個の駆動源、例えば、ピック
アンドプレースユニット駆動用の電動機および空気圧源
となるエアーコンプレッサ等を必要とする。特に、油
圧,空気圧を使用するためには、コンプレッサ,油圧ポ
ンプ等の駆動源のみならず、シリンダー,ソレノイドお
よび濾過器等の前記ワーク移動動作をおこなわせる機構
部品以外の付属品が不可欠となり、装置全体が複雑かつ
大型化してしまう。また、これら油圧および空気圧を使
用するものは、機械式のものに比べて高速性および信頼
性において劣ってしまう。
【0004】また、後者の全てを油圧および空気圧式と
したタイプのものにおいても、駆動源は油圧または空気
圧の1つであるが、これらを用いてハンドリング装置を
運転するためには、前者と同様に付属装置を必要とする
と共に、機械式のものに比べて更に高速性および信頼性
に劣ってしまう。
【0005】更には、特に空気圧を利用するものにおい
ては、エアーコンプレッサの運転騒音とシリンダーから
のエアー吐出音を伴うため、これらが作業環境を汚染し
てしまう。
【0006】本考案はかかる従来の課題に鑑みて、ワー
クを掴む,放すというハンドリング動作と、正転,逆転
の旋回動作および上下動の複合したピックアンドプレー
ス動作とを、一駆動源をもって全て機械式に行なわせる
ことにより、部品点数の削減を図りつつ動作の高速性お
よび高信頼性を得ることができるメカニカルハンドリン
グ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本考案は、回転運動および軸方向往復運動による複
合運動を行う出力軸と、この出力軸に固定する入力端お
よびこの出力軸と相対回転可能な出力端を有し、これら
入,出力端間に作用する回転負荷が所定値以下の時に接
続状態とし、かつ、この回転負荷が所定値以上の時に遮
断状態とするクラッチ装置と、前記出力軸に相対回転自
在に取り付けると共に、前記クラッチ装置の出力端にこ
れと一体回転可能に結合したベース板と、このベース板
に枢軸を介してそれぞれを開閉可能に取り付け、ワーク
を把持可能な一対のクランプ片と、前記出力軸と前記ク
ラッチ装置の出力端との間の相対回転量を取り出し、こ
れを前記クランプ片の開閉作動量として変換する変換機
構と、前記クラッチ装置の出力端側と固定系との間に設
け、出力軸の軸方向往復運動に伴って係合および離脱
し、係合時にクラッチ装置に作用する回転負荷を増大し
てこのクラッチ装置を遮断状態にする係脱機構と、を備
えて構成する。
【0008】また、前記一対のクランプ片はそれぞれを
互いに交差し、この公差部分に共通する一本の枢軸を介
してベース板に支持する構成とする。
【0009】更に、前記一対のクランプ片は、それぞれ
の基端部にそれぞれ独立した一対の枢軸を介してベース
板に支持する構成とする。
【0010】
【作用】以上の構成により本考案のメカニカルハンドリ
ング装置にあっては、クラッチ装置が接続状態にある時
は出力軸回転をベース板に伝達し、このベース板に取り
付けたクランプ片が出力回転に伴って旋回する。一方、
クラッチ装置が遮断状態にある時は出力軸回転がベース
板に伝達されず、出力軸とクラッチ装置の出力端つまり
ベース板とは相対回転し、このときの相対回転により変
換機構を介して前記クランプ片が開閉作動する。このク
ランプ片は閉作動することによりワークを掴み、開作動
することによりワークを放す。また、出力軸の軸方向往
復運動により、係脱機構が係合状態にある時はクラッチ
装置の出力端側を強制的に回転阻止するため、クラッチ
装置に過大な回転負荷が作用してこのクラッチ装置を前
記遮断状態にする。一方、前記係脱機構が離脱状態にあ
る時はクラッチ装置に作用する回転負荷が所定値以下と
なるため、このクラッチ装置を前記接続状態とする。
【0011】従って、ワークを掴んだり放したりする前
記クランプ片の開閉動作および旋回動作,昇降動作は、
出力軸の複合運動つまり回転運動および往復運動で全て
を行うことができ、延いては、一駆動源により全ての動
作を機械的に行うことができる。
【0012】また、前記一対のクランプ片はそれぞれを
互いに交差し、この公差部分に共通する一本の枢軸を介
してベース板に支持する構成とすることができ、その構
造を簡単にすることができる。
【0013】更に、前記一対のクランプ片は、それぞれ
の基端部にそれぞれ独立した一対の枢軸を介してベース
板に支持する構成とした場合にも、その構造を簡単にす
ることができると共に、各クランプ片を短縮化すること
ができる。
【0014】
【実施例】以下本考案の実施例を図に基づいて詳細に説
明する。図1から図5は本考案にかかるメカニカルハン
ドリング装置の第1実施例を示し、図1は要部を断面し
た側面図、図2,図3は作動状態をそれぞれ示す平面
図、図4は図1中A−A線の拡大断面図、図5は図4中
B−B線の拡大断面図である。
【0015】本実施例のメカニカルハンドリング装置1
0は、図1に示したように入力軸12の等速回転運動
を、出力軸14の正逆回転運転とその軸方向への往復直
線運動との複合運動に変換するカム装置16と、前記出
力軸14の上端部に取り付けたクラッチ装置18と、図
外のワークを掴んだり放したりする一対のクランプ片2
0,22とを備えて構成する。
【0016】カム装置16の入力軸12はハウジング2
4に回転自在に軸支し、この入力軸12にグロボイダル
カム26を設けてある。このグロボイダルカム26は周
縁部にテーパリブ28を無端状に連続して形成し、入力
軸12の回転角度に応じてその入力軸12の軸方向の変
位を与える。一方、前記出力軸14は前記入力軸12に
対して直角に配置すると共に、上記ハウジング24に対
して回転可能かつ軸方向移動可能に支持してある。そし
て、前記出力軸14に設けたカムフォロアー30を前記
テーパリブ28に係合し、入力軸12が等速回転するこ
とにより、このテーパリブ28の軸方向変位量に応じ
て、出力軸14が適宜正逆回転するようになっている。
【0017】上記出力軸14の下端部には、係合溝32
を有するスリーブ34を設け、この係合溝32には揺動
レバー36が係合する。この揺動レバー36は一端36
aを支点として支軸38を介してハウジング24に枢支
し、他端36bは作用点として係合ピン40を介して上
記スリーブ34の係合溝32に係合する。また、上記揺
動レバー36の中央部36cを力点とし、この中央部3
6cに設けた係合ピン42が平面溝カム44に係合す
る。この平面溝カム44は前記グロボイダルカム26の
軸方向の一端面に刻設してある。
【0018】ところで、上記テーパリブ28および上記
平面溝カム44のそれぞれのカムプロフィールは、図6
の作動線図に示す出力軸14の作動特性(軸方向への移
動量および回転角度)を得るように相互に関連付けて形
成してある。
【0019】上記クラッチ装置18は、図4と図5にも
示すように出力軸14に固設したドライブボス46と一
体的に形成した入力端としてのドライブフランジ48
と、このドライブフランジ48の上方に対向して出力軸
14に相対回転可能に取り付けた出力端としてのドリブ
ンフランジ50とを備え、ドライブフランジ48の回転
力をローラ52およびスプリング54を介してドリブン
フランジ50に伝達する構成となっている。尚、上記ド
リブンフランジ50はベアリング56を介して上記ドラ
イブボス46の外周に回転自在に取り付けてある。
【0020】上記ドライブフランジ48にはローラ52
を嵌入する切欠口58をその周縁部に複数形成し、この
切欠口58に嵌入した複数の上記ローラ52は、プレッ
シャープレート60を介して上記スプリング54の押圧
力が作用し、ドリブンフランジ50に常時圧接する。上
記スプリング54はコイルスプリングで形成し、その下
端部をスプリングシート62に支持する。このスプリン
グシート62はドライブボス46の外周に螺合し、この
スプリングシート62の螺合位置を変化することによ
り、スプリング54の押圧力を調節できる構成となって
いる。
【0021】一方、ドリブンフランジ50には複数のロ
ーラ52に対応して、このローラ52を係合する係合溝
64を形成してある。この係合溝64は図4および図5
に示したようにそれぞれのローラ52に対して2つづつ
設け、これら対を成す2つの係合溝64a,64bは所
定角度θをもって離して形成してある。つまり、それぞ
れのローラ52はドライブフランジ48とドリブンフラ
ンジ50とが、所定角度θだけ相対回転したときにいず
れかの係合溝64a,64bに係合し、この係合時にド
ライブフランジ48側の回転力をドリブンフランジ50
側に伝達することができる。
【0022】前記ドライブボス46の上端部外周には図
1〜図3に示すように、径方向に延びるベース板66を
相対回転可能に嵌合すると共に、このベース板66を前
記ドリブンフランジ50に一体回転可能に結合する。前
記ベース板66の一端部には枢軸68を介して前記一対
のクランプ片20,22を開動可能に取り付けてある。
これら一対のクランプ片20,22はそれぞれを互いに
交差し、この公差部分を共通する1本の枢軸68で支持
する。従って、前記一対のクランプ片20,22は前記
枢軸68を支点として開閉でき、このクランプ片20,
22の先端部(出力軸14から離れる方向の端部)で図
外のワークを掴みまたは放すことができる。尚、本実施
例ではワークとしてコンデンサー等の電子部品を用い、
前記一対のクランプ片20,22でこの電子部品の導線
部分を掴むようになっている。
【0023】前記一対のクランプ片20,22の開閉作
動は、前記出力軸14と前記ベース板66つまり前記ド
リブンフランジ50との間の相対回転量を、このクラン
プ片20,22の開閉作動量として変換する変換機構7
0を介して行う。即ち、この変換機構70は出力軸14
の上端部にピン72を介して一体に結合した変換フラン
ジ74と、この変換フランジ74の周縁部に下方に突設
して前記クランプ片20,22の他端部内側に配置する
一対の作動ピン76,78とにより構成する。
【0024】前記作動ピン76,78は出力軸14を挾
んで対向配置し、クランプ片20,22の閉状態では図
2に示したようにクランプ片20,22の延設方向を指
向した位置となる。一方、このクランプ片20,22の
閉状態から出力軸14とドリブンフランジ50とが相対
回転したときには、図3に示したように変換フランジ7
4がベース板66に対して相対回転する。すると、この
変換フランジ74に伴って作動ピン76,78が出力軸
14を中心に回転し、前記クランプ片20,22の他端
部を押し広げ、このクランプ片20,22を開状態とす
る。また、一対のクランプ片20,22はリターンスプ
リング79を介して閉じ方向に付勢してある。
【0025】尚、前記ベース板66はクランプ片20,
22と共に、出力軸14の回転に伴って略90°となる
所定角度α(90°に限ることはない)旋回し、図2,
図3中2点鎖線で示す位置と実線で示す位置との間を移
動する。
【0026】また、前記ベース板66の他端部(図1中
右端部)と、ハウジング24にボルト固定した固定系と
しての軸受ケース80との間には、出力軸の軸方向往復
運動に伴って係合または離脱し、係合時にクラッチ装置
18に作用する回転負荷を増大してこのクラッチ装置1
8を遮断状態にする係脱機構82を設けてある。
【0027】前記係脱機構82は、前記軸受ケース80
から上方に突設した係止ピン84と、前記ベース板66
の他端部に形成した前記係止ピン84の挿入穴86とで
構成する。前記係止ピン84の長さは、出力軸14と共
に上下移動するベース板66の上昇位置でこの係止ピン
84が挿入穴86から抜脱(離脱)し、かつ、このベー
ス板66の下降位置で係止ピン84が挿入穴86に嵌合
(係合)するように設定する。尚、前記係止ピン84は
図2,図3に示したように、出力軸14を中心として前
記所定角度αだけ離間して84aと84bの2本設けて
ある。
【0028】そして、前記係止ピン84が挿入穴86か
ら抜脱した状態では、ベース板66の旋回を自由に許容
してドリブンフランジ50つまりクラッチ装置18に入
力する回転負荷を所定値以下とする。一方、係止ピン8
4が挿入穴86に嵌合した状態では、ベース板66の旋
回を強制的に阻止し、前記回転負荷を著しく増大して所
定値以上とする。即ち、前記回転負荷が所定値以下のと
きはローラ52が係合溝64に係合した状態を維持し
て、クラッチ装置18を接続状態に設定する一方、回転
負荷が所定値以上のときはローラ52がスプリング54
の押圧力に抗して係合溝64から離脱して、クラッチ装
置18を遮断状態に設定する。
【0029】以上の構成になる本実施例のメカニカルハ
ンドリング装置10の機能を以下述べる。即ち、カム装
置16の入力軸12を図外の電動モータ等により等速回
転すると、図6の作動線図に示すように出力軸14は同
図(イ)の正逆回転運動と、同図(ロ)の往復直線運動
との複合運動を行う。また、前記出力軸14の複合運動
に伴って一対のクランプ片20,22は、同図(ハ)の
開閉動作を行う。尚、前記作動線図の横軸は入力軸12
の1回転中(0〜360°)の回転角を表し、前記
(イ),(ロ),(ハ)の特性をこの回転角に関連付け
たタイムチャートとして示す。また、前記横軸には
(イ),(ロ),(ハ)の各特性の回転角に対応した動
作変化点を順を追ってa〜pのアルファベットをもって
示す。
【0030】即ち、(イ)特性に示した出力軸14の回
転運動は、a〜d間で正方向(ここでは、図2中反時計
回り方向を正方向とする。)に所定角度αだけ等速回転
を行うが、この間に(ロ)特性に示した直線運動では、
b〜c間で上死点位置となって出力軸14が最も上昇し
た位置となる。従って、この上昇位置では図1の実線状
態に示すように係止ピン84が挿入穴86から抜脱して
クラッチ装置18が接続状態となり、出力軸14とベー
ス板66とは一体に回転可能な状態となる。
【0031】次に、出力軸14は(イ)特性のd〜f間
で回転停止状態となる一方、(ロ)特性ではc〜e間で
出力軸14はベース板66と共に下降する。この下降途
中において係止ピン84は図1中一点鎖線に示すように
挿入穴86に嵌合し、クラッチ装置18を遮断状態にす
る。尚、(ロ)特性中、係止ピン84と挿入穴86とが
係脱する境界位置、つまり、クラッチ装置18の接続状
態と遮断状態との切換え位置をラインLで示す。従っ
て、出力軸14がc〜e間で下降する間にクラッチ装置
18は遮断するが、この遮断点Rは出力軸14が回転停
止するd〜f間にある。
【0032】次に、出力軸14は(イ)特性のf〜g間
で正方向に所定角度θだけ等速回転を行った後、g〜h
間で回転停止状態となる。一方、出力軸14は(ロ)特
性のe〜g間で下死点位置を維持した後、g〜i間で上
昇する。この上昇中に前記ラインLを横切るためX点で
クラッチ装置18は接続状態に切り換わる。また、この
接続点Xは出力軸14の回転停止状態(g〜h)にあ
る。
【0033】以下同様にして、(イ)特性では出力軸1
4はh〜k間で所定角度αに亘って逆転し、k〜l間で
回転停止し、l〜n間で所定角度θに亘って再度逆転
し、n〜p(a)間で再度回転停止する。また、(ロ)
特性では出力軸14はi〜j間で上死点位置となり、j
〜m間でクラッチ装置18の遮断点Yを通過して下降
し、m〜n間で下死点位置となり、更にn〜b間でクラ
ッチ装置18の接続点Zを通過して上昇する。尚、前記
遮断点Yおよび接続点Zは、前記遮断点Rおよび接続点
Xと同様にいずれも出力軸14の回転停止状態にあり、
係止ピン84と挿入穴86との間の係脱をスムーズに行
う。
【0034】従って、前記出力軸14が(イ)特性およ
び(ロ)特性をもって複合運動することにより、(ハ)
特性に示すクランプ片20,22の開閉動作は、a〜f
間およびn〜p間で連続して閉状態、つまり、ワークを
掴んだ状態を維持し、g〜l間は開状態、つまり、ワー
クを放した状態を維持することができる。尚、(ハ)特
性においてf〜g間およびl〜n間は開閉動作切換えの
過度状態となる。
【0035】このように本実施例では、(イ)特性およ
び(ロ)特性をもって出力軸14を複合運動することに
より、ベース板66が図1中一点鎖線位置にあるk〜p
(a)間において、クランプ片20,22は下降しつつ
ワークを掴み、この掴んだ状態を維持しつつ上昇し、そ
して、a〜d間でワークを図1中実線位置に旋回する。
次に、c〜g間では旋回した位置で下降しつつクラン
プ片20,22を開いてワークを放し、その後、g〜k
間ではクランプ片20,22を開いた状態で、上昇,旋
回および下降を行って前記一点鎖線位置に戻る。そし
て、この動作を繰り返すことにより、ワークを自動的に
所定角度αだけ移動することができる。
【0036】従って、本実施例のメカニカルハンドリン
グ装置10にあっては、入力軸12の等速回転によりク
ランプ片20,22の開閉および旋回,昇降の各動作を
行わせることができる。つまり、かかる開閉,旋回,昇
降の一連の動作を行なわせるためには、入力軸12を電
動モータ等の一駆動源で回転すれば良い。このため、油
圧または空気圧等の駆動源を用いる必要がなく、全て機
械式として迅速かつ正確な作動を可能とする。また、機
械式としたことにより、装置全体をコンパクトにまとめ
ることができ、メカニカルハンドリング装置10の小型
化を達成することができる。
【0037】図7から図9は本考案の第2実施例を示
し、前記第1実施例と同一構成部分には同一符号を付し
て重複する説明を省略して述べる。尚、図7は図1に対
応した側面図、図8,図9は図2,図3にそれぞれ対応
した平面図である。即ち、この第2実施例ではクランプ
片100,102および変換機構104の構造が前記第
1実施例と異なっており、以下この異なった部分の構成
を述べる。
【0038】前記クランプ片100,102は、ベース
板66の一端部にそれぞれ独立した一対の枢軸106,
108を介して回動可能に取り付け、これらクランプ片
100,102は互いに開閉可能となっている。一方、
変換機構104は、前記クランプ片100,102の各
枢軸106,108を中心とする基端部外周に形成した
ギア112,114と、出力軸14の上端部に一体回転
可能に取り付けたセクタギア116とで構成する。前記
クランプ片100,102のギア112,114は互い
に噛合して、それぞれのクランプ片100,102を連
動すると共に、前記セクタギア116はこれらギア11
2,114の内、一方のギア114に噛合する。
【0039】従って、クラッチ装置18の遮断により出
力軸14とベース板66とが相対回転すると、前記セク
タギア116は前記ギア114と相対回転する。する
と、一方のクランプ片102が枢軸108を中心に回転
し、この回転力をギア112,114を介して他方のク
ランプ片100に逆方向の回転として伝達する。図8は
クランプ片100,102の開状態を示し、この開状態
ではセクタギア116はベース板66の中心線上に位置
する。また、図9はクランプ片100,102の閉状態
を示す。
【0040】尚、前記セクタギア116が図8に示す中
心位置にある時、このセクタギア116と他方のクラン
プ片100のギア112とが噛合しないように、クラン
プ片100の枢軸106はオフセット配置去れている。
また、前記クランプ片100,102の先端部にスリッ
ト118,120を形成し、ワークの把持部分に弾力性
を持たせると共に、前記セクタギア116にあっても、
出力軸114の取付け部分116aとギア形成部分11
6bとの間に可撓腕部116cを形成し、この可撓腕部
116cにより弾力性を持たせてある。従って、これら
弾力性付与部分により出力軸14の微妙な回転誤差を吸
収して、細かいワークの把持を確実に行わせることがで
きる。
【0041】図10から図12は本考案の第3実施例を
示し、前記第1実施例および第2実施例と同一構成部分
には同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
尚、図10は図1に対応した側面図、図11,図12は
図2,図3にそれぞれ対応した平面図である。即ち、こ
の第3実施例にあってもクランプ片200,202およ
び変換機構204の構造が前記第1,第2実施例と異な
っており、以下この異なった部分の構成を述べる。
【0042】前記クランプ片200,202は、前記第
2実施例と同様にベース板66の一端部にそれぞれ独立
した一対の枢軸206,208を介して回動可能に取り
付け、これらクランプ片200,202は互いに開閉可
能となっている。一方、前記変換機構204は、ベース
板66に取り付けられた径方向の案内板210に沿って
摺動するT形スライダー212と、このT形スライダー
212に形成した接線方向の溝214に摺動可能に嵌合
されて前記クランプ片200,202から突設された係
合子216,218と、出力軸14の上端部に一体回転
可能に取り付けられたアーム220と、このアーム22
0の先端部と前記T形スライダー212とを連結するリ
ンク222とで構成する。
【0043】従って、前記T形スライダー212は出力
軸14とベース板66との間が相対回転すると、この相
対回転量がリンク222を介して径方向の直線移動量と
して伝達される。そして、このようにT形スライダー2
12が径方向移動することにより、係合子216,21
8は溝214に沿って移動するため、クランプ片20
0,202が図11,図12に示したように開閉作動す
る。
【0044】尚、この実施例にあっては前記クランプ片
200,202の先端部内側、つまり、ワークの把持部
分にそれぞれラバー224,226を固着し、このラバ
ー224,226の圧縮変形分により弾力性を持たせ、
出力軸14の微妙な回転誤差を吸収する構成となってい
る。
【0045】
【考案の効果】以上説明したように本考案のメカニカル
ハンドリング装置にあっては、回転運動および軸方向往
復運動による複合運動を行う出力軸に、入力する回転負
荷により断,続するクラッチ装置を介してベース板を取
付け、このベース板にワークを把持可能な一対のクラン
プ片を設け、このクランプ片を変換機構を介して出力軸
とクラッチ装置の出力端との間の相対回転量をもって開
閉すると共に、前記クラッチ装置に入力する回転負荷の
制御を、出力軸の軸方向運動によりこのクラッチ装置の
出力端と固定系との間で係合および離脱する係脱機構を
介して行うようにしたので、かかるクランプ片の開閉お
よび旋回,昇降の一連の動作を前記出力軸の複合運動に
より行うことができる。従って、前記出力軸の複合運動
を一駆動源をもって行わせることにより、前記クランプ
片の一連の動作を機械的に行わせることができる。この
ため、メカニカルハンドリング装置の小型化を達成でき
ると共に、迅速かつ確実な動作を可能として、ワークの
移送作業の高能率化を図ることができる。
【0046】また、前記一対のクランプ片はそれぞれを
互いに交差し、この公差部分に共通の一本の枢軸を介し
てベース板に支持する構成とした場合には、その構造を
著しく簡単にすることができる。更に、前記一対のクラ
ンプ片は、それぞれの出力軸側端部にそれぞれ独立した
一対の枢軸を介してベース板に支持する構成とした場合
には、その構造を簡単できるのは勿論のこと、各クラン
プ片を短縮化して更なる小型化を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置の
第1実施例を示す要部を断面した側面図である。
【図2】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置の
第1実施例の平面図である。
【図3】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置の
第1実施例の作動状態を示す平面図である。
【図4】図1中のA−A線からのの拡大断面図である。
【図5】図4中のB−B線からのの拡大断面図である。
【図6】入力軸の一回転に対応する出力軸の複合運動特
性およびクランプ片の開閉動作特性を示す作動線図であ
る。
【図7】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置の
第2実施例を示す要部を断面した側面図である。
【図8】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置の
第2実施例の平面図である。
【図9】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置の
第2実施例の作動状態を示す平面図である。
【図10】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置
の第3実施例を示す要部を断面した側面図である。
【図11】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置
の第3実施例の平面図である。
【図12】本考案にかかるメカニカルハンドリング装置
の第3実施例の作動状態を示す平面図である。
【符号の説明】
10 メカニカルハンドリング装置 12 入力軸 14 出力軸 16 カム装置 18 クラッチ装置 20,22 クラ
ンプ片 24 ハウジング 46 ドライブボ
ス(入力端) 50 ドリブンフランジ(出力端) 66 ベース板 68 枢軸 70 変換機構 80 軸受ケース(固定系) 82 係脱機構 100,102 クランプ片 104 変換機構 106,108 枢軸 200,202
クランプ片 204 変換機構 206,208
枢軸

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転運動および軸方向往復運動による複
    合運動を行う出力軸と、 この出力軸に固定する入力端およびこの出力軸と相対回
    転可能な出力端を有し、これら入,出力端間に作用する
    回転負荷が所定値以下の時に接続状態とし、かつ、この
    回転負荷が所定値以上の時に遮断状態とするクラッチ装
    置と、 前記出力軸に相対回転自在に取り付けると共に、前記ク
    ラッチ装置の出力端にこれと一体回転可能に結合したベ
    ース板と、 このベース板に枢軸を介してそれぞれを開閉可能に取り
    付け、ワークを把持可能な一対のクランプ片と、 前記出力軸と前記クラッチ装置の出力端との間の相対回
    転量を取り出し、これを前記クランプ片の開閉作動量と
    して変換する変換機構と、 前記クラッチ装置の出力端側と固定系との間に設け、出
    力軸の軸方向往復運動に伴って係合または離脱し、係合
    時にクラッチ装置に作用する回転負荷を増大してこのク
    ラッチ装置を遮断状態にする係脱機構と、を備えたこと
    を特徴とするメカニカルハンドリング装置。
  2. 【請求項2】 前記一対のクランプ片はそれぞれを互い
    に交差し、この公差部分に共通する一本の枢軸を介して
    ベース板に支持したことを特徴とする請求項1のメカニ
    カルハンドリング装置。
  3. 【請求項3】 前記一対のクランプ片は、それぞれの基
    端部にそれぞれ独立した一対の枢軸を介してベース板に
    支持したことを特徴とする請求項1のメカニカルハンド
    リング装置。
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