JP2537658B2 - エステル類またはアミド類を有効成分として含有する新規な製剤 - Google Patents
エステル類またはアミド類を有効成分として含有する新規な製剤Info
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- JP2537658B2 JP2537658B2 JP63089116A JP8911688A JP2537658B2 JP 2537658 B2 JP2537658 B2 JP 2537658B2 JP 63089116 A JP63089116 A JP 63089116A JP 8911688 A JP8911688 A JP 8911688A JP 2537658 B2 JP2537658 B2 JP 2537658B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エステル類またはアミド類を有効成分とし
て含有する新規な製剤に関する。さらに詳しく述べる
と、エステル類またはアミド類を1種または2種以上の
中鎖脂肪酸のグリセライド類(以下、MCG類と記す。)
中に懸濁または溶解させた製剤に関するものである。エ
ステル類またはアミド類をMCG類中に懸濁または溶解さ
せることにより、該エステル類またはアミド類が消化管
内酵素(例えば、エステラーゼ、ペプチダーゼ)によつ
て分解させるのを防止できる。
て含有する新規な製剤に関する。さらに詳しく述べる
と、エステル類またはアミド類を1種または2種以上の
中鎖脂肪酸のグリセライド類(以下、MCG類と記す。)
中に懸濁または溶解させた製剤に関するものである。エ
ステル類またはアミド類をMCG類中に懸濁または溶解さ
せることにより、該エステル類またはアミド類が消化管
内酵素(例えば、エステラーゼ、ペプチダーゼ)によつ
て分解させるのを防止できる。
エステル類のひとつであるグアニジノ安息香酸のエス
テル類には医薬として有用な物質が多数知られている。
例えば、抗プラスミン作用や抗トリプシン作用を有して
いるため急性膵炎等の治療に有用な化合物や、エラスタ
ーゼ阻害作用を有しているため肺気腫等の治療に有用な
化合物が知られている。
テル類には医薬として有用な物質が多数知られている。
例えば、抗プラスミン作用や抗トリプシン作用を有して
いるため急性膵炎等の治療に有用な化合物や、エラスタ
ーゼ阻害作用を有しているため肺気腫等の治療に有用な
化合物が知られている。
最近、本発明者らは上記のエステル類の経口投与時の
薬物動態について詳細に検討した結果、意外な事実が判
明した。すなわち、これらのエステル類は消化管内、特
に腸内において種々のエステラーゼの作用により比較的
急速に分解させることが判明した。
薬物動態について詳細に検討した結果、意外な事実が判
明した。すなわち、これらのエステル類は消化管内、特
に腸内において種々のエステラーゼの作用により比較的
急速に分解させることが判明した。
グアニジノ安息香酸のエステル類はグアニジノ安息香
酸とエステル部分に対応するアルコールに分解される
(薬物が複数のエステル結合を有している場合には、最
も切れやすい結合から順次切断され、最終的にはグアニ
ジノ安息香酸とその他の部分に分解させると予想され
る。)。いずれの分解物も目的とする薬効を呈さないか
あるいは吸収されない形であり、従って、グアニジノ安
息香酸のエステル類の生物学的利用率(bioavailabilit
y)が低下するという問題が生ずる。
酸とエステル部分に対応するアルコールに分解される
(薬物が複数のエステル結合を有している場合には、最
も切れやすい結合から順次切断され、最終的にはグアニ
ジノ安息香酸とその他の部分に分解させると予想され
る。)。いずれの分解物も目的とする薬効を呈さないか
あるいは吸収されない形であり、従って、グアニジノ安
息香酸のエステル類の生物学的利用率(bioavailabilit
y)が低下するという問題が生ずる。
本発明者らは、その他のエステル類や、同様に消化管
内の種々のペプチダーゼによつて分解させると予想され
るアミド類についても検討したところ、グアニジノ安息
香酸のエステル類と同様に比較的急速に分解されること
がわかつた。
内の種々のペプチダーゼによつて分解させると予想され
るアミド類についても検討したところ、グアニジノ安息
香酸のエステル類と同様に比較的急速に分解されること
がわかつた。
そこで、本発明者らはエステル類またはアミド類の消
化管内の分解酵素(例えば、種々のエステラーゼやペプ
チダーゼ)による分解を抑制することを目的として鋭意
検討を重ねた結果、該エステル類またはアミド類をMCG
類中に懸濁または溶解することによつて目的が達成され
ることを見い出し本発明を完成した。
化管内の分解酵素(例えば、種々のエステラーゼやペプ
チダーゼ)による分解を抑制することを目的として鋭意
検討を重ねた結果、該エステル類またはアミド類をMCG
類中に懸濁または溶解することによつて目的が達成され
ることを見い出し本発明を完成した。
グアニジノ安息香酸誘導体をMCG類中に懸濁または溶
解させた製剤は今まで全く知られていない。
解させた製剤は今まで全く知られていない。
特開昭55−17328号明細書には、有効成分としてイン
リュリンを用い、油性物質として中鎖脂肪酸のトリグリ
セライド(以下、MCTと略記する。)などを用いた、消
化酵素による分解を抑えたW/O/W型エマルジョン製剤が
開示されている。この技術はW/O/W型エマルジョンの油
相を構成する油性物質としてMCTを用いるものであり、
この点、本発明のMCG懸濁液または溶液とは根本的に構
成が異っており、また本発明を何ら示唆するものではな
い。
リュリンを用い、油性物質として中鎖脂肪酸のトリグリ
セライド(以下、MCTと略記する。)などを用いた、消
化酵素による分解を抑えたW/O/W型エマルジョン製剤が
開示されている。この技術はW/O/W型エマルジョンの油
相を構成する油性物質としてMCTを用いるものであり、
この点、本発明のMCG懸濁液または溶液とは根本的に構
成が異っており、また本発明を何ら示唆するものではな
い。
従って、本発明はエステル類またはアミド類(ただ
し、アスピリン、テオフィリン、プロスタグランジンI2
のエステル、グリコシド類、シクロスポリン類、抗生物
質及びニフェジピンを除く。)を1種または2種以上の
中鎖脂肪酸のグリセライド類(以下、MCG類と略記す
る。)中に懸濁または溶解させた製剤に関する。
し、アスピリン、テオフィリン、プロスタグランジンI2
のエステル、グリコシド類、シクロスポリン類、抗生物
質及びニフェジピンを除く。)を1種または2種以上の
中鎖脂肪酸のグリセライド類(以下、MCG類と略記す
る。)中に懸濁または溶解させた製剤に関する。
本発明で用いるエステル類としては、化学構造中にエ
ステル結合(−COO−)を有するすべての化合物が含ま
れる。ただし、アスピリン、テオフィリン、プロスタグ
ランジンI2のエステル、グリコシド類、エステル結合を
有する抗生物質及びニフェジピンのそれぞれとMCGとか
ら成る製剤は、それぞれ西ドイツ特許出願公開第304297
5号及び特開昭53−136513号、同53−29917号、同58−17
0788号及び59−104312号、及び同59−106418号の各明細
書に開示されているので本発明の範囲からは削除され
る。
ステル結合(−COO−)を有するすべての化合物が含ま
れる。ただし、アスピリン、テオフィリン、プロスタグ
ランジンI2のエステル、グリコシド類、エステル結合を
有する抗生物質及びニフェジピンのそれぞれとMCGとか
ら成る製剤は、それぞれ西ドイツ特許出願公開第304297
5号及び特開昭53−136513号、同53−29917号、同58−17
0788号及び59−104312号、及び同59−106418号の各明細
書に開示されているので本発明の範囲からは削除され
る。
好ましいエステル類としては安息香酸のエステル類及
びトロンボキサン類似化合物のエステル類が挙げられ
る。安息香酸のエステル類のうち、好ましいものはp−
グアニジノ安息香酸のエステルを基本構造とする化合物
群である。特に好ましくは、一般式 (式中、Rは有機基を表わす。)で示される化合物、及
びそれらの非毒性の酸付加塩である。これらの化合物
は、例えば特開昭50−4038号、同51−16631号、同51−5
43530号、同51−75042号、同52−89640号、同53−14704
4号、同54−70241号、同55−55154号、同55−100356
号、同55−115863号、号55−115865号、同56−34662号
及び同57−53454号、及び特願昭61−262008号の各明細
書、及び英国特許第1472700号、同2007653号、同204476
0号及び同2057435号の各明細書、さらに欧州特許公開第
222608号明細書に詳しく記載されている。より好ましく
は、一般式(I)においてRが置換芳香族基を表わす化
合物である。そのような化合物としてはp−(p−グア
ニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸N,N−ジメチル
カルバモイルメチルエステル、p−グアニジノ安息香酸
p−スルファモイルフェニルエステル、p−グアニジノ
安息香酸6−アミジノナフト−2−イルエステル等及び
それらの非毒性の酸付加塩が挙げられる。p−グアニジ
ノ安息香酸メチルエステル及びそれらの非毒性の酸付加
塩も好ましい。
びトロンボキサン類似化合物のエステル類が挙げられ
る。安息香酸のエステル類のうち、好ましいものはp−
グアニジノ安息香酸のエステルを基本構造とする化合物
群である。特に好ましくは、一般式 (式中、Rは有機基を表わす。)で示される化合物、及
びそれらの非毒性の酸付加塩である。これらの化合物
は、例えば特開昭50−4038号、同51−16631号、同51−5
43530号、同51−75042号、同52−89640号、同53−14704
4号、同54−70241号、同55−55154号、同55−100356
号、同55−115863号、号55−115865号、同56−34662号
及び同57−53454号、及び特願昭61−262008号の各明細
書、及び英国特許第1472700号、同2007653号、同204476
0号及び同2057435号の各明細書、さらに欧州特許公開第
222608号明細書に詳しく記載されている。より好ましく
は、一般式(I)においてRが置換芳香族基を表わす化
合物である。そのような化合物としてはp−(p−グア
ニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸N,N−ジメチル
カルバモイルメチルエステル、p−グアニジノ安息香酸
p−スルファモイルフェニルエステル、p−グアニジノ
安息香酸6−アミジノナフト−2−イルエステル等及び
それらの非毒性の酸付加塩が挙げられる。p−グアニジ
ノ安息香酸メチルエステル及びそれらの非毒性の酸付加
塩も好ましい。
その他の好ましい安息香酸のエステル類としてはサリ
チル酸のエステル類が挙げられる。そのような化合物に
はサリチル酸エチルが含まれる。
チル酸のエステル類が挙げられる。そのような化合物に
はサリチル酸エチルが含まれる。
もうひとつの好ましいエステル類としてトロンボキサ
ン類似化合物のエステル類が挙げられる。中でも好まし
いものは、欧州特許公開第44771号及び同第171146号、
及び英国特許公開第2184118号の各明細書に記載された
化合物群である。そのような化合物としては、例えば7
−(3−トシルアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2
−イル)−5Z−ヘプテン酸アルキルエステルが挙げられ
る。
ン類似化合物のエステル類が挙げられる。中でも好まし
いものは、欧州特許公開第44771号及び同第171146号、
及び英国特許公開第2184118号の各明細書に記載された
化合物群である。そのような化合物としては、例えば7
−(3−トシルアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2
−イル)−5Z−ヘプテン酸アルキルエステルが挙げられ
る。
本発明で用いるアミド類としては、化学構造中にアミ
ド結合(−CONH−)を含有するすべての化合物が含まれ
る。ただし、テオフィリン、シクロスポリン類及びアミ
ド結合を有する抗生物質のそれぞれとMCGとから成る製
剤は、それぞれ西ドイツ特許出願公開第3411910号、特
開昭54−132223号及び同58−170788号と同59−104312号
の各明細書に開示されているので本発明の範囲からは削
除される。
ド結合(−CONH−)を含有するすべての化合物が含まれ
る。ただし、テオフィリン、シクロスポリン類及びアミ
ド結合を有する抗生物質のそれぞれとMCGとから成る製
剤は、それぞれ西ドイツ特許出願公開第3411910号、特
開昭54−132223号及び同58−170788号と同59−104312号
の各明細書に開示されているので本発明の範囲からは削
除される。
好ましいアミド類としては、プロスタグランジン類似
化合物のアミド類、安息香酸のアミド類、トロンボキサ
ン類似化合物のアミド類及びアミド結合を含有するプロ
リナールまたはチアゾリジン化合物が挙げられる。
化合物のアミド類、安息香酸のアミド類、トロンボキサ
ン類似化合物のアミド類及びアミド結合を含有するプロ
リナールまたはチアゾリジン化合物が挙げられる。
プロスタグランジン類似化合物のアミド類のうち、好
ましいものは欧州特許公開第156611号、同第182231号及
び同第232126号、及び仏国特許公開第2376134号の各明
細書、及びケミカルアブストラクツ、アブストラクト番
号77743g(1976)、同43438a(1976)及び同131213h(1
975)に記載された化合物群である。そのような化合物
としては、例えば、6−ケト−16S,18S−エタノ−20−
エチル−PGE1とアミノ酸とのアミドが挙げられる。
ましいものは欧州特許公開第156611号、同第182231号及
び同第232126号、及び仏国特許公開第2376134号の各明
細書、及びケミカルアブストラクツ、アブストラクト番
号77743g(1976)、同43438a(1976)及び同131213h(1
975)に記載された化合物群である。そのような化合物
としては、例えば、6−ケト−16S,18S−エタノ−20−
エチル−PGE1とアミノ酸とのアミドが挙げられる。
安息香酸のアミドのうち、好ましいものは欧州特許公
開第173516号明細書に記載された化合物群である。
開第173516号明細書に記載された化合物群である。
トロンボキサン類似化合物のアミド類のうち、好まし
いものは特願昭62−266501号明細書に記載された化合物
群であり、そのような化合物としては、例えば7−(3
−トシルアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−イ
ル)−5Z−ヘプテン酸とアミノ酸とのアミドが挙げられ
る。
いものは特願昭62−266501号明細書に記載された化合物
群であり、そのような化合物としては、例えば7−(3
−トシルアミノビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−イ
ル)−5Z−ヘプテン酸とアミノ酸とのアミドが挙げられ
る。
アミド結合を含有するプロリナールまたはチアゾリジ
ン化合物のうち、好ましいものは欧州特許出願番号第87
116613.8号及び特願昭62−37844号の各明細書に記載さ
れた化合物群であり、そのような化合物としては、例え
ばN−〔3−〔N−(4−クロロベンジル)カルバモイ
ル〕プロパノイル〕−L−プロリナールが挙げられる。
ン化合物のうち、好ましいものは欧州特許出願番号第87
116613.8号及び特願昭62−37844号の各明細書に記載さ
れた化合物群であり、そのような化合物としては、例え
ばN−〔3−〔N−(4−クロロベンジル)カルバモイ
ル〕プロパノイル〕−L−プロリナールが挙げられる。
本発明製剤に用いるエステル類及びアミド類の薬理的
効果は特に限定されることはない。例えば前記の一般式
(I)で示されるp−グアニジノ安息香酸のエステルは
抗プラスミン作用、抗トリプシン作用等のタン白分解酵
素阻害作用を有しており、急性膵炎等の治療に有用であ
り、またエラスターゼ阻害作用を有しているため肺気腫
等の治療に有用である。
効果は特に限定されることはない。例えば前記の一般式
(I)で示されるp−グアニジノ安息香酸のエステルは
抗プラスミン作用、抗トリプシン作用等のタン白分解酵
素阻害作用を有しており、急性膵炎等の治療に有用であ
り、またエラスターゼ阻害作用を有しているため肺気腫
等の治療に有用である。
本発明で用いるMCG類とは炭素数4〜10の脂肪酸のモ
ノグリセライド(以下、MCMと記す。)、相当するジグ
リセライド(以下、MCDと記す。)または相当するトリ
グリセライド(以下、MCTと記す。)、またはそれらの
2種以上の混合物を意味する。いずれの炭素数のものも
好ましいが、より好ましくはカプリル酸またはカプリン
酸のグリセリド類であり、特に好ましいは、モノカプリ
ル酸グリセリン、ジカプリル酸グリセリンまたはトリカ
プリル酸グリセリンまたはそれらの混合物である。本発
明で用いるMCG類は、例えばミグリオールまたはインバ
イター(以上、ダイナマイトノーベル社製)、またはパ
ナセート(日本油脂社製)等の商品名で市販されてい
る。
ノグリセライド(以下、MCMと記す。)、相当するジグ
リセライド(以下、MCDと記す。)または相当するトリ
グリセライド(以下、MCTと記す。)、またはそれらの
2種以上の混合物を意味する。いずれの炭素数のものも
好ましいが、より好ましくはカプリル酸またはカプリン
酸のグリセリド類であり、特に好ましいは、モノカプリ
ル酸グリセリン、ジカプリル酸グリセリンまたはトリカ
プリル酸グリセリンまたはそれらの混合物である。本発
明で用いるMCG類は、例えばミグリオールまたはインバ
イター(以上、ダイナマイトノーベル社製)、またはパ
ナセート(日本油脂社製)等の商品名で市販されてい
る。
本発明の懸濁製剤または溶液剤には、所望により不活
性なその他の賦形剤を加えることができる。例えばリン
脂質類および非イオン性界面活性剤のような粘度低下
剤、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウムおよびグルコ
ン酸カルシウムのような比重調節剤があげられる。
性なその他の賦形剤を加えることができる。例えばリン
脂質類および非イオン性界面活性剤のような粘度低下
剤、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウムおよびグルコ
ン酸カルシウムのような比重調節剤があげられる。
本発明製剤は、MCG類中にエステル類またはアミド
類、および所望によりその他の賦形剤を加えて常法によ
り懸濁または溶解させることにより製造することができ
る。
類、および所望によりその他の賦形剤を加えて常法によ
り懸濁または溶解させることにより製造することができ
る。
得られた懸濁剤または溶液剤は直接投与することも可
能であるが、好ましくは、ゼラチン製の軟カプセルまた
は硬カプセルに充填されたカプセル製剤として投与され
る。必要により、該カプセル製剤は腸溶性の被膜でコー
トすることができる。ここで用いる被膜剤としては薬物
と相互作用を示さず、かつ吸収に悪影響を及ぼさないも
のであれば何でもよいが、例えば、カルボキシメチルエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
アセテートサクシネート、リン脂質類等が好適に用いら
れる。カプセル製剤の製造及び腸溶性のコーティングは
いずれも公知の方法により行なわれる。
能であるが、好ましくは、ゼラチン製の軟カプセルまた
は硬カプセルに充填されたカプセル製剤として投与され
る。必要により、該カプセル製剤は腸溶性の被膜でコー
トすることができる。ここで用いる被膜剤としては薬物
と相互作用を示さず、かつ吸収に悪影響を及ぼさないも
のであれば何でもよいが、例えば、カルボキシメチルエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
アセテートサクシネート、リン脂質類等が好適に用いら
れる。カプセル製剤の製造及び腸溶性のコーティングは
いずれも公知の方法により行なわれる。
本発明の製剤はエステル類またはアミド類が消化管内
酵素(例えば、種々のエステラーゼやペプチダーゼ)に
より分解されるのを抑制し、その結果有効成分の生物学
的利用率が著しく向上する。
酵素(例えば、種々のエステラーゼやペプチダーゼ)に
より分解されるのを抑制し、その結果有効成分の生物学
的利用率が著しく向上する。
以下、実施例、参考例及び実験例によつて本発明を詳
述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
実施例1 p−(p−グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢
酸N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルメタンス
ルホン酸塩250g、トリカプリル酸グリセリン(商品名:
パナセート800、日本油脂社製)740g及び大豆レシチン
(豊年製油社製)10gを充分に混合撹拌した後、100メッ
シュ篩過して目的とする本発明の懸濁液を得た。
酸N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルメタンス
ルホン酸塩250g、トリカプリル酸グリセリン(商品名:
パナセート800、日本油脂社製)740g及び大豆レシチン
(豊年製油社製)10gを充分に混合撹拌した後、100メッ
シュ篩過して目的とする本発明の懸濁液を得た。
実施例2 p−グアニジノ安息香酸6−アミジノナフト−2−イ
ルエステルジメタンスルホン酸塩250g、トリカプリル酸
グリセリン740g及び大豆レシチン10gを用いて、実施例
1と同様にして本発明の懸濁液を得た。
ルエステルジメタンスルホン酸塩250g、トリカプリル酸
グリセリン740g及び大豆レシチン10gを用いて、実施例
1と同様にして本発明の懸濁液を得た。
実施例3 p−グアニジノ安息香酸p−スルファモイルフェニル
エステルメタンスルホン酸塩50g、モノカプリン酸グリ
セリン(商品名:パナセート1000、日本油脂社製)940g
及び大豆レシチン10gを用いて、実施例1と同様にして
本発明の懸濁液を得た。
エステルメタンスルホン酸塩50g、モノカプリン酸グリ
セリン(商品名:パナセート1000、日本油脂社製)940g
及び大豆レシチン10gを用いて、実施例1と同様にして
本発明の懸濁液を得た。
実施例4 p−グアニジノ安息香酸メチルエステルメタンスルホ
ン酸塩50g、モノカプリル酸グリセリン(商品名:イン
バイター42g、ダイナマイトイーベル社製)940g及び大
豆レシチン10gを用いて、実施例1と同様にして本発明
の懸濁液を得た。
ン酸塩50g、モノカプリル酸グリセリン(商品名:イン
バイター42g、ダイナマイトイーベル社製)940g及び大
豆レシチン10gを用いて、実施例1と同様にして本発明
の懸濁液を得た。
実施例5 p−(p−グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢
酸N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルメタンス
ルホン酸塩250g、モノカプリル酸グリセリンとジカプリ
ル酸グリセリン(6:4)の混合物(商品名:インバイタ
ー908、ダイナマイトノーベル社製)740g及び大豆レシ
チン10gを用いて、実施例1と同様にして本発明の懸濁
液を得た。
酸N,N−ジメチルカルバモイルメチルエステルメタンス
ルホン酸塩250g、モノカプリル酸グリセリンとジカプリ
ル酸グリセリン(6:4)の混合物(商品名:インバイタ
ー908、ダイナマイトノーベル社製)740g及び大豆レシ
チン10gを用いて、実施例1と同様にして本発明の懸濁
液を得た。
実施例6 7−〔(1R,2S,3S,4S)−3−トシルアミノビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン−2−イル〕−5Z−ヘプテン酸エチ
ルエステル20gにトリカプリル酸グリセリン980gを少量
ずつ加えて充分に混合攪拌して、目的とする本発明の溶
液を得た。
〔2.2.1〕ヘプタン−2−イル〕−5Z−ヘプテン酸エチ
ルエステル20gにトリカプリル酸グリセリン980gを少量
ずつ加えて充分に混合攪拌して、目的とする本発明の溶
液を得た。
実施例7 N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼンスルホニ
ルアミノ)ベンゾイル]グリシン・モノナトリウム塩・
4水和物250g、トリカプリル酸グリセリン740g及び大豆
レシチン10gを用いて、実施例1と同様にして本発明の
懸濁液を得た。
ルアミノ)ベンゾイル]グリシン・モノナトリウム塩・
4水和物250g、トリカプリル酸グリセリン740g及び大豆
レシチン10gを用いて、実施例1と同様にして本発明の
懸濁液を得た。
実施例8 サリチル酸エチル250gにエタノール50mlを加えて半溶
液とした後、トリカプリル酸グリセリン750gを加えて充
分攪拌した。エタノールを真空ポンプで一夜以上かけて
充分に除いて本発明の懸濁液を得た。
液とした後、トリカプリル酸グリセリン750gを加えて充
分攪拌した。エタノールを真空ポンプで一夜以上かけて
充分に除いて本発明の懸濁液を得た。
実施例9 6−ケト−16S,18S−エタノ−20−エチル−PGE1のL
−ロイシンアミド20gにエタノール10mlを加えて溶液と
した後、トリカプリル酸グリセリン980gを加えて充分攪
拌した。エタノールを真空ポンプで一夜以上かけて充分
に除いて本発明の溶液を得た。
−ロイシンアミド20gにエタノール10mlを加えて溶液と
した後、トリカプリル酸グリセリン980gを加えて充分攪
拌した。エタノールを真空ポンプで一夜以上かけて充分
に除いて本発明の溶液を得た。
実施例10 7−〔(1R,2S,3S,4S)−3−トシルアミノビシクロ
〔2.2.1〕ヘプタン−2−イル〕−5Z−ヘプテン酸のグ
リシンアミド50g、モノカプリル酸グリセリン940g及び
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(商品名:HCO−60、
日光ケミカルズ社製)10gを充分に混合攪拌して本発明
の懸濁液を得た。
〔2.2.1〕ヘプタン−2−イル〕−5Z−ヘプテン酸のグ
リシンアミド50g、モノカプリル酸グリセリン940g及び
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(商品名:HCO−60、
日光ケミカルズ社製)10gを充分に混合攪拌して本発明
の懸濁液を得た。
実施例11 N−〔3−〔N−(4−クロロベンジル)カルバモイ
ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール250g、トリカプ
リル酸グリセリン740g及び大豆レシチン10gを用いて、
実施例1と同様にして本発明の懸濁液を得た。
ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール250g、トリカプ
リル酸グリセリン740g及び大豆レシチン10gを用いて、
実施例1と同様にして本発明の懸濁液を得た。
参考例1 実施例1で得た懸濁液1000gを常法に従ってロータリ
ーカプセル機で充填し、胃溶性軟カプセル剤約2500個を
得た。
ーカプセル機で充填し、胃溶性軟カプセル剤約2500個を
得た。
参考例2 参考例1で得た軟カプセル剤にカルボキシメチルエチ
ルセルロース(商品名:CMEC・AQ,フロイント産業社
製)、グリセリンカプリル酸エステル及びクエン酸ナト
リウムのそれぞれ12%、3%および1%(w/v)水溶液
を用いてパンコーティング法によりコーティングし、腸
溶性コーティングを施した軟カプセル剤を得た。
ルセルロース(商品名:CMEC・AQ,フロイント産業社
製)、グリセリンカプリル酸エステル及びクエン酸ナト
リウムのそれぞれ12%、3%および1%(w/v)水溶液
を用いてパンコーティング法によりコーティングし、腸
溶性コーティングを施した軟カプセル剤を得た。
参考例3 参考例1で得た軟カプセル剤にヒドロキシプロピルメ
チルセルロースアセテートサクシネート(商品名:HPMCA
S、信越化学社製)、クエン酸トリエチル、タルク及び
ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−MF、信越
化学社製)のそれぞれ10%、2%、5%及び0.05%(w/
v)水溶液を用いて、パンコーティング法によりコーテ
ィングし、腸溶性コーティングを施した軟カプセル剤を
得た。
チルセルロースアセテートサクシネート(商品名:HPMCA
S、信越化学社製)、クエン酸トリエチル、タルク及び
ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−MF、信越
化学社製)のそれぞれ10%、2%、5%及び0.05%(w/
v)水溶液を用いて、パンコーティング法によりコーテ
ィングし、腸溶性コーティングを施した軟カプセル剤を
得た。
参考例4 実施例2〜11で得た懸濁液1000gを常法に従ってロー
タリーカプセル機で充填し、それぞれ約2500個の胃溶性
軟カプセル剤(実施例2、5、7、8及び11は1カプセ
ル当り100mgの活性成分を含有し、また実施例3、4及
び10は1カプセル当り20mgの活性成分を含有し、さらに
実施例6及び9は1カプセル当り8mgの活性成分を含有
する。)を得た。
タリーカプセル機で充填し、それぞれ約2500個の胃溶性
軟カプセル剤(実施例2、5、7、8及び11は1カプセ
ル当り100mgの活性成分を含有し、また実施例3、4及
び10は1カプセル当り20mgの活性成分を含有し、さらに
実施例6及び9は1カプセル当り8mgの活性成分を含有
する。)を得た。
参考例5 参考例4で得た軟カプセル剤に参考例2と同様にして
コーティングし、腸溶性コーティングを施した軟カプセ
ル剤を得た。
コーティングし、腸溶性コーティングを施した軟カプセ
ル剤を得た。
参考例6 参考例4で得た軟カプセル剤に参考例3と同様にして
コーティングし、腸溶性コーティングを施した軟カプセ
ル剤を得た。
コーティングし、腸溶性コーティングを施した軟カプセ
ル剤を得た。
参考例7 実施例1〜11で得た懸濁液1000gを常法に従ってオイ
ルペースト充填機で充填し、それぞれ約2500個の胃溶性
硬カプセル剤を得た。
ルペースト充填機で充填し、それぞれ約2500個の胃溶性
硬カプセル剤を得た。
参考例8 参考例7で得た硬カプセル剤に参考例2または3と同
様にしてコーティングし、腸溶性コーティングを施した
硬カプセル剤を得た。
様にしてコーティングし、腸溶性コーティングを施した
硬カプセル剤を得た。
実験例1 グアニジノ安息香酸エステル類の小腸内での分解に対
するMCGの効果 実験は安原らのラットの腸ループを用いる方法〔ジャ
ーナル オブ ファーマコバイオーダイナミックス(Jo
urnal of Pharmacobio−Dynamics),2,251(1979)参
照のこと〕に従って行なった。すなわち、一晩絶食した
(ただし、水は自由に飲める状態にある。)雄性Speaqu
e−Dawleyラット(体重:220〜260g)をペントバルビタ
ールナトリウム塩50mg/Kgを腹腔内に投与して麻酔し開
腹した。実験に用いるループ部位として胆管導出口より
約2cm下からの十二指腸から空腸までの約15cmを用い
た。
するMCGの効果 実験は安原らのラットの腸ループを用いる方法〔ジャ
ーナル オブ ファーマコバイオーダイナミックス(Jo
urnal of Pharmacobio−Dynamics),2,251(1979)参
照のこと〕に従って行なった。すなわち、一晩絶食した
(ただし、水は自由に飲める状態にある。)雄性Speaqu
e−Dawleyラット(体重:220〜260g)をペントバルビタ
ールナトリウム塩50mg/Kgを腹腔内に投与して麻酔し開
腹した。実験に用いるループ部位として胆管導出口より
約2cm下からの十二指腸から空腸までの約15cmを用い
た。
薬物含有懸濁液または薬物含有溶液をループ内に直接
投与し、ループ上下を結さつし、一定時間経過後ループ
を摘出した。なお、化合物G及びIの場合には、別のラ
ットの胆、膵液をカニューレでループ内に導入して検討
した。内容物を生理食塩水及び/またはエタノールで洗
い出し、0.1Nメタンスルホン酸水溶液、1,2−ジクロロ
エタン及びイソプロパノールの混合液を加えて遠心分離
し、得られた上清をサンプルとした(化合物DからHに
ついては洗い出した液をそのままサンプルとした。)。
サンプル中の薬物と分解物を高速液体クロマトグラフィ
ーで定量した。
投与し、ループ上下を結さつし、一定時間経過後ループ
を摘出した。なお、化合物G及びIの場合には、別のラ
ットの胆、膵液をカニューレでループ内に導入して検討
した。内容物を生理食塩水及び/またはエタノールで洗
い出し、0.1Nメタンスルホン酸水溶液、1,2−ジクロロ
エタン及びイソプロパノールの混合液を加えて遠心分離
し、得られた上清をサンプルとした(化合物DからHに
ついては洗い出した液をそのままサンプルとした。)。
サンプル中の薬物と分解物を高速液体クロマトグラフィ
ーで定量した。
実験に用いて種々のエステル類及びアミド類とそれらの
投与方法 化合物A: 化合物B: 化合物C: 化合物D: 化合物E: 化合物F: 化合物G: 化合物H: 化合物I: (各式中、Gはグアニジノ基を表わす。) 投与方法 H2O:化合物5mg/0.5ml水/動物の割合で溶解 MCM(モノカプリル酸グリセリン):化合物5mg/0.5mlMC
M/動物の割合で懸濁 MCT(トリカプリル酸グリセリン):化合物5mg/0.5mlMC
M/動物の割合で懸濁 注1.化合物Cは溶解度が低いため薬物料を0.5mgとし、H
2Oの場合も懸濁液として投与した。
投与方法 化合物A: 化合物B: 化合物C: 化合物D: 化合物E: 化合物F: 化合物G: 化合物H: 化合物I: (各式中、Gはグアニジノ基を表わす。) 投与方法 H2O:化合物5mg/0.5ml水/動物の割合で溶解 MCM(モノカプリル酸グリセリン):化合物5mg/0.5mlMC
M/動物の割合で懸濁 MCT(トリカプリル酸グリセリン):化合物5mg/0.5mlMC
M/動物の割合で懸濁 注1.化合物Cは溶解度が低いため薬物料を0.5mgとし、H
2Oの場合も懸濁液として投与した。
2.化合物Dは水に不溶のため、H2Oの代わりに生理食
塩水0.5mlを用いた。
塩水0.5mlを用いた。
3.化合物Gは薬理効果が強いため、薬物量を0.1mgと
した。さらに水に不溶のため、H2Oの代わりに等張リン
酸緩衝液(pH6.5)を用いた。
した。さらに水に不溶のため、H2Oの代わりに等張リン
酸緩衝液(pH6.5)を用いた。
4.化合物D、E、G、H及びIの場合、予め所定量の
薬物をエタノール25μlで溶解した後、投与のためのH2
O、MCM及びMCTの各製剤を調製した。
薬物をエタノール25μlで溶解した後、投与のためのH2
O、MCM及びMCTの各製剤を調製した。
結果を表1と第1図から第8図に示す。
実験例1の結果から、種々のエステル類やアミド類を
MCG中に懸濁または溶解させて投与した場合には、水溶
液として投与した場合に比べて、薬物の分解を抑えてい
ることがわかる。
MCG中に懸濁または溶解させて投与した場合には、水溶
液として投与した場合に比べて、薬物の分解を抑えてい
ることがわかる。
実験例2 MCGの生物学的利用率に与える効果(1) 化合物A,D及びFについて、実験例1を行なうと同時
に、一定時間経過後(0、15、30、60及び120分後)に
採血し高速液体クロマトグラフィーにて血中の薬物濃度
を測定し、血中濃度時間曲線下面積(AUC)を求め、静
脈内投与時のAUCとの比較により、下記式に従って生物
学的利用率(BA)を求めた。
に、一定時間経過後(0、15、30、60及び120分後)に
採血し高速液体クロマトグラフィーにて血中の薬物濃度
を測定し、血中濃度時間曲線下面積(AUC)を求め、静
脈内投与時のAUCとの比較により、下記式に従って生物
学的利用率(BA)を求めた。
その結果を表2に示す。
〔AUCid〕:十二指腸投与時のAUC 〔AUCiv〕:静脈内投与時のAUC 〔Did〕:十二指腸投与時の投与量 〔Div〕:静脈内投与時の投与量 1)化合物Aを静脈内投与するために生理食塩水に溶解
した。
した。
2)化合物Dのエタノール溶液を生理食塩水で希釈し
た。
た。
3)化合物Fを静脈内投与するために生理食塩水に溶解
した。
した。
4)化合物Fを等張リン酸緩衝液(pH7.4)に溶解し
た。
た。
結果から、エステル類をMCG中に懸濁または溶解させ
て投与した場合には、水溶液として投与した場合に比べ
てBAが約1.6〜9.8倍向上したことがわかる。この改善は
画期的なことである。
て投与した場合には、水溶液として投与した場合に比べ
てBAが約1.6〜9.8倍向上したことがわかる。この改善は
画期的なことである。
実験例3 MCGの生物学的利用率に与える効果(2) 一晩絶食した雄性ビーグル犬(年令1〜2才、体重10
±1Kg)6匹に、参考例1、2、3、4、5及び6(参
考例4、5及び6については実施例2の化合物(化合物
B)のみ)で製造した軟カプセル製剤それぞれ1個を水
50mlとともに経口投与し、実験例2と同様にして血中の
薬物濃度、AUCを求め、それらの値からBAを求めた。そ
の結果を表3に示す。
±1Kg)6匹に、参考例1、2、3、4、5及び6(参
考例4、5及び6については実施例2の化合物(化合物
B)のみ)で製造した軟カプセル製剤それぞれ1個を水
50mlとともに経口投与し、実験例2と同様にして血中の
薬物濃度、AUCを求め、それらの値からBAを求めた。そ
の結果を表3に示す。
1)比較例:化合物AまたはBを10mg/5ml水/Kg動物体
重で溶解し経口投与した。
重で溶解し経口投与した。
表3から、経口投与の場合でもMCGに懸濁させた製剤
はMCGに懸濁させない製剤に比べBAが約1.5〜3倍向上し
ていることがわかる。
はMCGに懸濁させない製剤に比べBAが約1.5〜3倍向上し
ていることがわかる。
第1図から第8図は、それぞれ腸内での本発明製剤の薬
物残存率の経時変化を示すグラフであり、第1図は化合
物A、第2図は化合物B、第3図は化合物C、第4図は
化合物D、第5図は化合物E、第6図は化合物G、第7
図は化合物H、第8図は化合物Iに関するものである。
物残存率の経時変化を示すグラフであり、第1図は化合
物A、第2図は化合物B、第3図は化合物C、第4図は
化合物D、第5図は化合物E、第6図は化合物G、第7
図は化合物H、第8図は化合物Iに関するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/557 A61K 31/557 31/63 31/63 47/44 47/44 G
Claims (22)
- 【請求項1】エステル類またはアミド類(ただし、アス
ピリン、テオフィリン、プロスタグランジンI2のエステ
ル、グリコシド類、シクロスポリン類、抗生物質及びニ
フェジピンを除く。)を1種または2種以上の中鎖脂肪
酸のグリセライド類中に懸濁または溶解させた製剤。 - 【請求項2】エステル類が安息香酸のエステル類である
特許請求の範囲第1項記載の製剤。 - 【請求項3】安息香酸のエステル類が一般式 (式中、Rは有機基を表わす。)で示される化合物、ま
たはそれらの非毒性の酸付加塩である特許請求の範囲第
2項記載の製剤。 - 【請求項4】一般式(I)において、Rが置換芳香族基
を表わす特許請求の範囲第3項記載の製剤。 - 【請求項5】安息香酸のエステル類がp−(p−グアニ
ジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸 N,N−ジメチル
カルバモイルメチルエステル、 p−グアニジノ安息香酸 p−スルファモイルフェニル
エステルまたは p−グアニジノ安息香酸 6−アミジノナフト−2−イ
ルエステル、またはそれらの非毒性の酸付加塩である特
許請求の範囲第4項記載の製剤。 - 【請求項6】安息香酸のエステル類がp−グアジニノ安
息香酸メチルエステルまたはそれらの非毒性の酸付加塩
である特許請求の範囲第3項記載の製剤。 - 【請求項7】安息香酸のエステル類がサリチル酸エチル
である特許請求の範囲第2項記載の製剤。 - 【請求項8】エステル類がトロンボキサン類似化合物の
エステル類である特許請求の範囲第1項記載の製剤。 - 【請求項9】トロンボキサン類似化合物のエステル類が
7−(3−トシルアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2−イル)−5Z−ヘプテン酸のアルキルエステルである
特許請求の範囲第8項記載の製剤。 - 【請求項10】アミド類がプロスタグランジン類似化合
物のアミド類である特許請求の範囲第1項記載の製剤。 - 【請求項11】プロスタグランジン類似化合物のアミド
類が6−ケト−16S,18S−エタノ−20−エチル−プロス
タグランジンE1とアミノ酸とのアミドである特許請求の
範囲第10項記載の製剤。 - 【請求項12】アミド類が安息香酸のアミド類である特
許請求の範囲第1項記載の製剤。 - 【請求項13】安息香酸のアミド類がN−[o−(p−
ピバロイルオキシベンゼンスルホニルアミノ)ベンゾイ
ル]グリシン・モノナトリウム塩・4水和物である特許
請求の範囲第12項記載の製剤。 - 【請求項14】アミド類がトロンボキサン類似化合物の
アミド類である特許請求の範囲第1項記載の製剤。 - 【請求項15】トロンボキサン類似化合物のアミド類が
7−(3−トシルアミノビシクロ[2.2.1]ペプタン−
2−イル)−5Z−ヘプテン酸とアミノ酸とのアミドであ
る特許請求の範囲第14項記載の製剤。 - 【請求項16】アミド類がアミド結合を含有するプロリ
ナールまたはチアゾリジン化合物である特許請求の範囲
第1項記載の製剤。 - 【請求項17】アミド結合を含有するプロリナールまた
はチアゾリジン化合物がN−[3−[N−(4−クロロ
ベンジル)カルバモイル]プロパノイル]−L−プロリ
ナールである特許請求の範囲第16項記載の製剤。 - 【請求項18】中鎖脂肪酸のグリセライド類がカプリル
酸またはカプリン酸のグリセライド類である特許請求の
範囲第1項乃至第17項のいずれかの項に記載の製剤。 - 【請求項19】中鎖脂肪酸のグリセライド類がモノカプ
リル酸グリセリン、ジカプリル酸グリセリンまたはトリ
カプリル酸グリセリン、またはそれらの混合物である特
許請求の範囲第18項記載の製剤。 - 【請求項20】カプセルに充填された特許請求の範囲第
1項記載の製剤。 - 【請求項21】カプセルが腸溶性の被膜でコートされた
特許請求の範囲第20項記載の製剤。 - 【請求項22】腸溶性の被膜剤がカルボキシメチルエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースア
セテートサクシネートまたはリン脂質類である特許請求
の範囲第21項記載の製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63089116A JP2537658B2 (ja) | 1987-04-13 | 1988-04-13 | エステル類またはアミド類を有効成分として含有する新規な製剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-88785 | 1987-04-13 | ||
JP8878587 | 1987-04-13 | ||
JP63089116A JP2537658B2 (ja) | 1987-04-13 | 1988-04-13 | エステル類またはアミド類を有効成分として含有する新規な製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6425715A JPS6425715A (en) | 1989-01-27 |
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Family
ID=26430127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63089116A Expired - Lifetime JP2537658B2 (ja) | 1987-04-13 | 1988-04-13 | エステル類またはアミド類を有効成分として含有する新規な製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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CA2850187C (en) * | 2011-09-29 | 2021-12-07 | Plx Pharma Inc. | Ph dependent carriers for targeted release of pharmaceuticals along the gastrointestinal tract, compositions therefrom, and making and using same |
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JPS60218318A (ja) * | 1984-04-16 | 1985-11-01 | Ss Pharmaceut Co Ltd | 軟カプセル充填用組成物 |
JPS6156122A (ja) * | 1984-06-08 | 1986-03-20 | ドクトル レンチユレル アルツナイミツテル ゲ−エムベ−ハ− ウント コ− | 経口投与用医薬含有担体システム |
JPS6193129A (ja) * | 1984-10-04 | 1986-05-12 | ジエネンテク,インコーポレイテツド | 治療活性を有するタンパク質の経口投与製剤 |
-
1988
- 1988-04-13 JP JP63089116A patent/JP2537658B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (10)
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JPS54160713A (en) * | 1978-06-05 | 1979-12-19 | Kali Chemie Pharma Gmbh | Medical preparation with improved absorbability and production |
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JPS59172417A (ja) * | 1983-03-23 | 1984-09-29 | Nisshin Kagaku Kk | リボフラビン酪酸エステル含有軟カプセル |
JPS60218318A (ja) * | 1984-04-16 | 1985-11-01 | Ss Pharmaceut Co Ltd | 軟カプセル充填用組成物 |
JPS6156122A (ja) * | 1984-06-08 | 1986-03-20 | ドクトル レンチユレル アルツナイミツテル ゲ−エムベ−ハ− ウント コ− | 経口投与用医薬含有担体システム |
JPS6193129A (ja) * | 1984-10-04 | 1986-05-12 | ジエネンテク,インコーポレイテツド | 治療活性を有するタンパク質の経口投与製剤 |
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---|---|
JPS6425715A (en) | 1989-01-27 |
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