JP2537522B2 - アルミニウム箔圧延用潤滑油組成物 - Google Patents

アルミニウム箔圧延用潤滑油組成物

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JP2537522B2 JP62221225A JP22122587A JP2537522B2 JP 2537522 B2 JP2537522 B2 JP 2537522B2 JP 62221225 A JP62221225 A JP 62221225A JP 22122587 A JP22122587 A JP 22122587A JP 2537522 B2 JP2537522 B2 JP 2537522B2
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康則 迫
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルミニウム箔圧延用潤滑油組成物に関し、
詳しくは一定の動粘度を有する基油に、特定のアルコー
ルとモノエステルを一定割合で配合してなり、ヘリング
ボーンと称する表面損傷を発生せず、効率よくアルミニ
ウム板又はアルミニウム箔を圧延してアルミニウム箔を
製造することのできる潤滑油組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来から使用されているアルミニウム箔圧延油は、例
えば軽質鉱油にラウリルアルコール,オレイルアルコー
ル等のアルコールとブチルステアレート等のモノエステ
ルあるいはオレイン酸等の高級脂肪酸を単独でまたは組
み合わせて配合したものである。しかし、これらの化合
物を配合した圧延油は、アルミニウム箔を圧延するにあ
たって、ヘリングボーンが発生しやすいという問題があ
る。
一方、鋼板等の圧延油としては、炭素数8〜22のアル
コールや炭素数11〜32のエステル等を鉱油の配合したも
のが知られている(特開昭59−75994号公報など)。し
かし、ここに示されている圧延油は、鋼板の圧延を主目
的とするものであり、ワークロール間のロールクリアラ
ンスが零の状態で圧延されるアルミニウム箔の圧延油と
は用途ならびに要求特性が全く異なるものである。ま
た、その実施例からもわかるように、ラウリルアルコー
ル,ミリスチルアルコール,ブチルステアレートなど炭
素数12以上のアルコールや炭素数12以上の脂肪酸のアル
コールによるエステルが用いられており、これらをその
ままアルミニウム箔の圧延油として用いても、優れた効
果を発現することはできない。
そこで、本発明者らは上記従来のアルミニウム箔圧延
油の問題点を解消し、得られるアルミニウム箔にヘリン
グボーンが発生せず、しかも圧下率が大きくて圧延効率
のよい優れたアルミニウム箔圧延油を開発すべく鋭意研
究を重ねた。
〔問題点を解決するための手段〕
その結果、基油にデシルアルコールと炭素数7〜12の
特定のモノエステルを一定範囲で加えた組成物が、上記
課題を達成しうることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいて完成したもので
ある。すなわち、本発明は40℃における動粘度が1.0〜
4.5cStである基油に対して、(a)デシルアルコール0.
5〜5重量%および(b)一般式R2COOR3(式中、R2は炭
素数5〜10のアルキル基を示し、R3はメチル基を示
す。)で表わされるモノエステル0.5〜4重量%であっ
て、かつ前記(a)デシルアルコールと(b)モノエス
テルの合計を1〜8重量%の割合で混合してなるアルミ
ニウム箔圧延用潤滑油組成物を提供するものである。
本発明の組成物に用いる基油としては、40℃における
動粘度が1.0〜4.5cStのものであれば、鉱油,合成油を
問わず様々なものをあげることができる。鉱油として
は、通常はナフテン基系,中間基系あるいはパラフィン
基系原油を常圧蒸留,減圧蒸留して得られる潤滑油留分
に各種の精製処理(溶剤精製,硫酸処理,水添精製,白
土処理など)を施したもの、例えば、軽質潤滑油留分,
灯油留分,軽油留分及びこれらの再分留々分などがあ
り、また合成油としては軽質ポリブテンなどがある。こ
こで、基油の動粘度が1.0cSt未満のものでは、蒸発,飛
散による損失が大きく、性状の変動が激しいという問題
がある。一方、4.5cStを越えると、得られるアルミニウ
ム箔の光沢が低下すると共に、巻取りの際に巻きずれが
生ずるおそれがある。
本発明の組成物では、上記基油に(a)アルコール及
び(b)モノエステルを加えるが、ここで(a)成分と
してデシルアルコールを用いるのは、特に、炭素数7以
下のアルコールでは、引火点が低く、消防法上問題があ
り、工場内での取扱いが不可能であり、また、炭素数が
12以上のアルコールでは、添加量のわずかな過不足によ
り、ヘリングホーンが発生しやすくなるという問題があ
るからである。
また、この(a)デシルアルコールの添加割合は、上
述の基油に対して、0.5〜5重量%である。ここで0.5重
量%未満では、潤滑不足によるスクラッチ性のヘリング
ボーンが発生しやすくなる。逆に5重量%を越えると、
オイルピットによる光沢ムラのヘリングボーンが発生し
やすくなる。
一方、(b)成分であるモノエステルとしては、上述
の如く、一般式R2COOR3で示されるものであり、式中、R
2は炭素数5〜10のアルキル基を示し、R3はメチル基を
示す。このモノエステルの具体例を示せば、カプロン酸
メチル,カプリル酸メチル,カプリン酸メチル,などを
あげることができる。ここで、R2が炭素数4以下のもの
では、引火点が低く、消防法上使用することができず、
また臭いが激しく、この点でも実用に供し得ないもので
ある。一方、R2が炭素数11以上のものやR3がメチル基以
外のものでは、添加量のわずかな過不足により、ヘリン
グボーンが発生しやすくなるという問題がある。
また、この(b)モノエステルの添加割合は、上述の
基油に対して、0.5〜4重量%である。ここで0.5重量%
未満では、潤滑不足によるスクラッチ性のヘリングボー
ンが発生しやすくなり、4重量%を越えると、オイルピ
ットによる光沢ムラのヘリングボーンが発生しやすくな
るという問題がある。
本発明の組成物では、(a),(b)成分の添加割合
は、上述の如く基油に対して、それぞれ0.5〜5重量
%、0.5〜4重量%であるが、さらに、この(a),
(b)両成分の添加割合の合計を基油に対して、1〜8
重量%の範囲内に調整することが必要である。ここで、
(a),(b)両成分の添加割合がそれぞれ上記した範
囲内であっても、例えば両成分の合計量が8重量%を越
えた場合には、オイルピットによるヘリングボーンが発
生しやすくなる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説
明する。
実施例1〜3及び比較例8 圧延機として可逆式四段圧延機(第二吉田記念鉄工所
製)(バックアップロール:径135×200mm,速度100m/
分、ワークロール:径40×200mm、ワークロールクラウ
ン3/100mm、前張力5kg/mm2,後張力3kg/mm2)を用い、圧
延材として純アルミニウムH18(厚さ0.09mm,幅60mm)を
用いて、アルミニウム箔の圧延を行った。なお、この際
に用いた圧延油(潤滑油組成物)は、40℃における動粘
度が2.1cStの鉱油系潤滑油基油(出光ダフニーオイルAL
−35)に、第1表に示す(a),(b)成分を所定割合
で加えてなるものである。
各種圧延油を用いた場合において、各圧延荷重下での
アルミニウム箔の厚さとヘリングボーンの状態を測定し
た。結果を第1表に示す。
上記実施例及び比較例の結果から明らかなように、
(a)成分が、デシルアルコール以外でであるもの(比
較例1,8)ならびに(b)成分であるモノエステルの炭
素数が本発明の範囲を逸脱するもの(比較例1,2)は、
ヘリングボーンの発生が見られ、モノエステルの配合
量が不足するもの(比較例3,6)、多すぎるもの(比較
例5)、デシルアルコールの配合量が不足するもの(比
較例7)、多すぎるもの(比較例4)は、いずれもヘリ
ングボーンが発生する傾向が大きい、デシルアルコー
ルとモノエステルの合計配合量が多すぎる場合(比較例
9)も、ヘリングボーンの発生が多いことがわかる。
〔発明の効果〕 以上の如く、本発明の潤滑油組成物を用いてアルミニ
ウム箔の圧延を行うと、箔表面にヘリングボーンはほと
んど発生せず、また圧下率も大きくとることができ、し
かも添加成分の濃度が多少変動しても圧延性能の変化が
少ないため、組成物中の濃度管理が容易である。
したがって、本発明の潤滑油組成物を用いれば、圧延
操作を容易かつ効率よく行うことができると同時に、得
られるアルミニウム箔は表面状態の優れた高品質なもの
となる。
それ故、本発明の潤滑油組成物は、アルミニウム箔の
圧延油として有効に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:08 C10M 107:08 129:06 129:06 129:70) 129:70) C10N 20:02 C10N 20:02 40:24 40:24 A (72)発明者 三反崎 裕雄 東京都千代田区丸の内3丁目1番1号 出光興産株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−185600(JP,A) 特公 昭42−15387(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】40℃における動粘度が1.0〜4.5cStである
    基油に対して、(a)デシルアルコール0.5〜5重量%
    および(b)一般式R2COOR3(式中、R2は炭素数5〜10
    のアルキル基を示し、R3はメチル基を示す。)で表わさ
    れるモノエステル0.5〜4重量%であって、かつ前記
    (a)デシルアルコールと(b)モノエステルの合計を
    1〜8重量%の割合で配合してなるアルミニウム箔圧延
    用潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】(b)モノエステルが、カプロン酸メチル
    及びカプリン酸メチルから選ばれた少なくともいずれか
    1種のものである特許請求の範囲第1項記載の潤滑油組
    成物。
JP62221225A 1987-09-05 1987-09-05 アルミニウム箔圧延用潤滑油組成物 Expired - Lifetime JP2537522B2 (ja)

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