JP2535700B2 - ガソリン機関の失火検出装置 - Google Patents

ガソリン機関の失火検出装置

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JP2535700B2
JP2535700B2 JP4066593A JP6659392A JP2535700B2 JP 2535700 B2 JP2535700 B2 JP 2535700B2 JP 4066593 A JP4066593 A JP 4066593A JP 6659392 A JP6659392 A JP 6659392A JP 2535700 B2 JP2535700 B2 JP 2535700B2
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    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
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    • F02P2017/125Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits

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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガソリン機関におい
て、正常に着火したときと着火ミス(失火)が生じたと
きとで、スパークプラグの火花放電間隙の電気抵抗値が
相違することを利用した失火検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンなどガソリン機関では、
排気浄化及び燃費向上の要求から、機関の全ての各気筒
毎に着火状態を検出し、失火防止対策のできる装置が要
請されている。また失火検出装置として、従来よりシリ
ンダーブロックに穴を開け燃焼光センサを装着したり、
スパークプラグの取り付け座に圧力センサを取り付けた
り、点火回路のイオン電流を測定する方法が公知であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法は、エンジ
ンテストなど実験的使用には適するが、実車エンジンの
全ての気筒に装着し、常時使用するにはセンサの装着が
面倒であったり、二次回路にイオン電流を流するために
実装上問題のある高圧ダイオードが必要であるなどの欠
点があった。この発明の目的は、実装、メンテナンスが
容易な構成で、正確に各気筒ごとの失火が検出できる失
火検出装置の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の失火検出装置
は、点火コイルと、その一次回路に流す電流を断続する
一次電流断続手段と、点火コイルの二次回路に設けた逆
流防止ダイオードと、スパークプラグとを有する点火装
置を備えたガソリン機関の失火検出装置であって、多極
スパークプラグと、該多極スパークプラグの電極間に印
加される二次電圧を分圧する分圧器と、火花放電終了前
後に設定した時期以降の、前記分圧の減衰特性を検出す
る二次電圧検出回路と、前記減衰特性により、失火を判
別する失火判別回路とからなる。
【0005】また、点火コイルと、その一次回路に流す
電流を断続する一次電流断続手段と、点火コイルの二次
回路に設けた配電器と、スパークプラグとを有する点火
回路を備えた火花点火機関の失火検出装置においては、
多極スパークプラグと、機関の低速低負荷運転時におい
て、多極スパークプラグでの火花放電終了後の所定時期
に、二次回路に多極スパークプラグの浮遊静電容量に充
電するための二次電圧を発生させる失火検出用二次電圧
発生手段と、多極スパークプラグの電極間に印加される
二次電圧を分圧する分圧器と、機関の高速運転時は、火
花放電終了後に設定した時期以降の、前記分圧の減衰特
性を検出し、機関の低速低負荷運転時は、前記失火検出
用二次電圧発生手段により発生させた前記失火検出用二
次電圧の前記分圧の減衰特性を検出する二次電圧検出回
路と、失火検出用二次電圧の減衰特性により、失火を判
別する失火判別回路とからなる。
【0006】請求項3に記載のガソリン機関の失火検出
装置の多極スパークプラグは、中心電極の先端部の外周
に貴金属層を有すると共に、各外側電極の先端面に、外
側電極の母材の先端面及び該先端面近傍の側面を覆う金
属層を形成した。
【0007】請求項4に記載のガソリン機関の失火検出
装置は、点火コイルと、その一次回路に流す電流を断続
する一次電流断続手段と、前記点火コイルの二次回路に
設けた逆流防止ダイオードと、前記点火コイルの両端子
に接続されたスパークプラグとを備えたガソリン機関の
DLI式点火装置に装着される失火検出装置であって、
多極スパークプラグと、該多極スパークプラグでの火花
放電後の所定時期に、二次回路に失火検出用二次電圧を
発生させてスパークプラグ浮遊静電容量に充電する失火
検出用二次電圧発生手段と、二次電圧の分圧を検出する
分圧器と、分圧された前記失火検出用二次電圧の減衰特
性を検出する二次電圧検出回路と、二次電圧の減衰特性
により、失火を判別する失火判別回路とからなる。
【0008】
【発明の作用】請求項1に記載の発明は、DLI式点火
装置において適用される。この点火装置では、火花放電
終了直後に点火コイルに残存する電気エネルギーが、逆
流防止ダイオードを通じて主に多極スパークプラグの浮
遊静電容量(10〜20ピコファラッド)に充電され
る。この充電電荷は、機関の高速回転時に5〜8キロボ
ルト、低速回転時に2〜3キロボルトの二次電圧とな
る。この二次電圧は、火花放電終了後に多極スパークプ
ラグの火花放電間隙においてイオン電流となって急速に
放電する(正常着火時)か、又は二次回路から漏洩して
ゆっくり放電(失火時)して降圧する。この充電電荷の
減衰特性は、多極スパークプラグの火花放電間隙に、燃
焼により生成した燃料分子のイオンが高密度で存在する
か否かで大きく異なる。従って、火花放電の終了後に多
極スパークプラグの静電容量に充電された失火検出用二
次電圧の減衰特性を検出し、この減衰特性と、あらかじ
め運転条件に応じて測定又は計算により求めたデータと
比較することにより、失火の有無が判別できる。
【0009】また、イオンが存在する場合においても、
燃焼室内に均一に分布しているのではなく、気筒内の燃
焼流の状態や燃焼の進行状況によってイオン電流の流れ
易さにばらつきが生じるため、イオン電流は放電電極と
なるスパークプラグの電極の面積により左右され、面積
が大きいほどイオン電流がスムーズに流れる確率が高く
なる。このとき、外側電極を複数有し、気筒内に露出し
た電極面積が大きい多極スパークプラグを用いるとイオ
ン電流が円滑に流れ、気筒内の燃焼気流のばらつき状態
によるイオン電流の電導不良が低減でき、失火検出精度
が向上できる。
【0010】請求項2に記載の発明は、主に配電器を有
する点火装置に適用される。この点火装置では、点火コ
イルと多極スパークプラグとの間にローターギャップな
どの気中ギャップがある。機関の低速低負荷運転時に
は、火花放電後に点火コイルに残存する電気エネルギー
が少なく、二次電圧の昇圧が小さいため多極スパークプ
ラグ静電容量に正確な失火の検出に十分な失火検出用二
次電圧を印加できない場合が生じる。このため、低速低
負荷運転時のみ、火花放電終了後の所定時期に、二次回
路に失火検出が正確に検出できるレベルの失火検出用二
次電圧を発生させる。この失火検出用二次電圧のレベル
は、配電器のローターギャップなどシリーズギャップの
絶縁破壊が可能で、かつ失火時のスパークプラグギャッ
プの絶縁破壊が不可能な大きさ(通常5〜7キロボル
ト)にコントロールする。失火検出用二次電圧は、点火
コイルの一次回路に一次電流を短時間流して遮断し、二
次回路に所定のレベルの二次電圧を発生させたり、点火
コイルとは別に昇圧コイルを付設し、この昇圧コイルで
二次電圧を生じさせることができる。これにより正確な
失火の検出に十分な二次電圧を、多極スパークプラグの
静電容量に充電させ、この充電電荷(前記分圧)の放電
特性を多極スパークプラグを用いて上記と同様に検出す
る。
【0011】なお、機関の高速運転中は、火花放電終了
後の二次電圧の昇圧レベルは高く、多極スパークプラグ
の静電容量には正確な失火の検出に十分なレベルの失火
検出用二次電圧が充電されるため、失火検出用二次電圧
発生手段の作動は不要である。さらに、機関が高速でか
つ高負荷運転されているときは、火花放電終了後の二次
電圧が高くなりすぎ、多極スパークプラグの火花放電間
隙で火花放電する場合がある。この場合、多極スパーク
プラグの浮遊静電容量などに充電された電荷は一時に放
出されるため、たとえ失火が生じていても失火検出用二
次電圧の降圧は急速である。このため、失火検出用二次
電圧の降下(減衰)特性のみの検出では正常着火との判
別が困難になる。
【0012】しかるに、この高速高負荷運転において、
正常着火と失火とでは火花放電終了後の二次電圧の昇圧
レベルが著しく異なる。すなわち、正常着火して多極ス
パークプラグの火花放電間隙にイオンが存在し、多極ス
パークプラグの充電電荷がイオン電流として放電される
ときは、3〜5キロボルト程度までしか昇圧しないのに
対し、失火で火花放電するときは、10キロボルトを越
える電圧まで昇圧する。このため、火花放電終了後の二
次電圧を検出し、そのレベルを判別することで、高速高
負荷運転時の失火の判別が可能になる。
【0013】請求項3に記載の発明の多極スパークプラ
グは、中心電極の先端部の外周に貴金属層を設けたり各
外側電極の母材の先端面や先端面近傍の側面を覆う貴金
属層を設けているために、火花放電の発火面の酸化揮発
による消耗を防ぐことができる。
【0014】請求項4のDLI式点火装置の場合は、イ
グニションコイルの両端が、それぞれの多極スパークプ
ラグの中心電極に接続されるために、マイナス極性の中
心電極と、プラス極性の中心電極とがある。このとき、
プラス極性の中心電極は、二次電圧の減衰特性検出に優
れるが、マイナス極性の中心電極は、その露出面積を大
きくすることで、イオン電流をスムーズに流すことがで
き、プラス極性の中心電極と同程度の二次電圧の減衰特
性検出精度を維持することができる。この発明の多極ス
パークプラグのDLI式点火装置は、プラス極性の中心
電極であっても、マイナス極性の中心電極であっても減
衰特性が明確とすることができる。
【0015】
【発明の効果】このように、この発明の失火検出装置で
は、スパークプラグを、複数の外側電極を有する多極型
としているため、気筒内での露出面積を大きくでき、気
筒内の燃焼気流のばらつき等による失火検出精度の低下
を防ぐことができる。このため燃焼光センサ、圧力セン
サ、高圧ダイオードは不要であり、構成が簡潔で自動車
エンジンへの装着性に優れ、メンテナンスが容易で、各
気筒ごとに失火の発生が長期間正確に検出できる実用性
の高い失火検出装置を得ることができる。
【0016】
【実施例】図1は、気筒数と同数の点火コイル1及び多
極スパークプラグ3を備えたガソリン機関のDLI式点
火装置100を示す。各点火コイル1の一次回路11
は、車載電源Vと、一次電流断続手段4とに接続され、
二次回路12は、逆流防止ダイオード13を介して多極
スパークプラグ3に接続されている。逆流防止ダイオー
ド13と多極スパークプラグ3の火花放電間隙31との
間の二次回路12には、分圧器5と、二次電圧検出回路
6と、失火判別回路7とが接続されている。
【0017】多極スパークプラグ3は、図2及び図3に
示す如く、先端面に2つの略L字形の外側電極32が対
向して溶接された筒状の主体金具33内に、軸穴付き絶
縁碍子34を嵌め込んでなる。絶縁碍子34の軸穴の先
端側部には該先端部より突出した中心電極35が挿入さ
れている。2つの外側電極32、32は、それぞれ基部
3Aが前記主体金具33の先端面の対向位置に溶接さ
れ、その先端面3B、3Bは、中心電極35の先端部方
向に曲げられ、火花放電間隙31を形成している。
【0018】外側電極32は、15.0重量%のクロム
(Cr)を含むニッケル(Ni)合金製母材の軸芯部に
銅(Cu)芯を配した複合母材36の先端面及び該先端
面近傍の側面に20.0重量%のイリジウム(Ir)又
はNiを含む白金(Pt)合金製貴金属層37を被せて
なる。貴金属層37は、厚さが0.1〜0.5mm、側
面の巾は、1.0〜2.0mmに設定されている。中心
電極35は、図3に示すごとく、20.0重量%のCr
を含むNi合金製で、円柱状を呈する母材と、母材の軸
心部に埋め込まれたCu又は銀(Ag)を主体とする良
熱伝導金属製の芯とからなる複合母材38の先端部外周
に被せられて溶接された貴金属層39とからなる。この
実施例の如く、外側電極32の先端面及びその近傍の外
周面を耐火花消耗性に優れた貴金属層37で被覆する
と、中心電極35の先端部との間で最も火花放電が生じ
易く、火花消耗が起きやすい外側電極32の角Eは確実
に保護されている。これにより、耐火花消耗性に優れる
という利点がある。一次電流断続手段4は、スイッチ素
子41及びシグナルジェネレータ42からなり、エンジ
ンのクランク角及びスロットル開度を検出し、火花放電
時期がエンジンの負荷及び回転速度に適応した点火進角
となるよう一次電流を断続する。
【0019】この実施例では、分圧器5は、二次回路1
2の高電圧リードとの間に1pF(ピコファラッド)静
電容量を生じるよう配設された導電体からなるセンサ5
1が使用され、低インピーダンス素子として3000p
Fの静電容量のコンデンサ52を用い、二次回路12に
生じた二次電圧を1/3000程度に分圧する。この場
合、コンデンサ52の放電回路を形成する3メガオーム
の抵抗53を並列接続すると、分圧器5の時定数が9m
s(ミリ秒)となり、後記する2〜3msという比較的
長い二次電圧波形の減衰時間の判別が確実にできる。こ
れにより最高3万ボルト前後の高電圧波形が10ボルト
のレベルに下げられ二次電圧検出回路6に入力する。
【0020】二次電圧検出回路6は、図4に示す如く、
シグナルジェネレータ42で設定した時期において、リ
セットがなされると共に、分圧器5の分圧をホールドす
るピークホールド回路61、ピークホールド回路61の
出力電圧を分圧する分圧回路62、分圧回路62の分圧
(基準電圧)と前記分圧器5の出力とを比較し、パルス
出力を発する比較回路63からなる。失火判別回路7
は、マイクロコンピュータが使用され、前記二次電圧検
出回路6の出力パルスを予め実験又は計算により求めた
データと比較し、失火を判別する。
【0021】作用を図5と共に説明する。シグナルジェ
ネレータ42でスイッチ素子41をオン、オフさせ、
のパルス波aの如き一次電流を一次回路11に生じさせ
る。この一次電流の断続により、点火コイル1の二次コ
イルL2にはに示す二次電圧が生じる。前記パルス波
aの終了時点で発生した火花放電間隙31の絶縁破壊電
圧(要求電圧)pにより火花放電が開始し、これにつづ
き誘導放電によるなだらかな二次電圧波形qが生じる。
二次電圧波形qは、機関の低速運転時において、火花放
電は2ミリ秒間程度持続し、点火コイル1の電気エネル
ギーの低減と共に終了する。この終了の直前から点火コ
イル1に残存する電気エネルギーにより二次電圧が昇圧
し始め、終了直後に2〜3キロボルトに昇圧したのち降
圧する。また機関の高速運転時は、火花放電は1ミリ秒
間程度持続し、この後5〜8キロボルトまで昇圧したの
ち降圧する。
【0022】火花放電終了後における逆流防止ダイオー
ド13と多極スパークプラグ3との間の二次電圧波形
は、主に多極スパークプラグ3の静電容量に充電された
電荷の放電状態を示しており、に示す如く、正常に着
火した場合(実線)と、失火したとき(二点鎖線)とで
減衰時間に差が生じる。すなわち、正常着火したとき
は、充電電荷は多極スパークプラグ3の火花放電間隙3
1に存在するイオンを介してイオン電流となって放電さ
れるため、q1 の如く急速に減衰する。なおイオン電流
は、後記する如く多極スパークプラグ3の電極面積によ
り流れ易さが大きく左右される。これに対し、失火した
ときは多極スパークプラグ3の絶縁碍子34、プラグキ
ャップなどを介する漏電となるため、q2の如く緩やか
に降圧する。
【0023】シグナルジェネレータ42は、たとえば、
回転速度、負荷、点火系の仕様に応じて、実験又は計算
により求めた各運転条件における平均的火花放電持続時
間より0.5ミリ秒あとを、リセット及びピークホール
ド時期に設定し、ピークホールド回路61を作動させ
る。この時期の充電電圧値をピークホールド回路61で
ホールドし、分圧回路62で分圧したその1/3のレベ
ルを基準電圧vとして、前記分圧器5の出力波形と、比
較回路63において比較する。この比較回路63の出力
パルスは、正常に着火が生じたときは図5のに示す短
いパルス波t1 を出力し、失火したときは図5のに示
す長いパルス波t2 を失火判別回路7に出力する。
【0024】失火判別回路7は、この減衰時間が、たと
えばエンジン回転速度が1000rpmのときは3ms
以上で失火と判別し、6000rpmのときは、1ms
以上で失火と判別し、この中間の運転条件の場合は、そ
の比例値以上で失火が生じたと判別する。なお、多極ス
パークプラグ3の中心電極35の露出面積の小さいとき
は、プラスの電位であるときの方が、マイナスのときと
比較し、イオン電流がスムーズに流れるので減衰特性が
明確となる。このため、点火コイル1は通常と逆に接続
するなどにより、失火検出用二次電圧はプラスの電位に
設定しておくことが望ましい。
【0025】図6は請求項2にかかる発明の実施例を示
す。図1と同一符号は同一物を示す。この点火装置は、
配電器2を備える。この実施例では、一次電流断続手段
4がその機能を兼ねている多極スパークプラグ静電容量
を充電するための失火検出用二次電圧発生手段を備え
る。これは機関が低速回転、かつ低負荷で運転されてい
るときは、点火コイル1に残存している電気エネルギー
が少なく、火花放電終了後の二次電圧の昇圧レベルで
は、多極スパークプラグ3の静電容量に失火の検出を正
確に行うレベルの二次電圧を充電できず、別途発生させ
る必要があることによる。
【0026】よって、この多極スパークプラグ3の静電
容量に充電するための失火検出用二次電圧発生手段
(4)は、機関が例えば3000rpm以下の低速回転
中のみ作動し、失火検出用二次電圧を発生させる。機関
が3000rpm以上の高速回転中は、上記二次電圧の
昇圧レベルが5〜8キロボルトと高く、作動させる必要
はない。なお失火検出用二次電圧発生手段(4)の作動
範囲は、機関の型式により適宜決定され、エンジンの負
荷、冷却水温、バッテリー電圧などの運転条件により調
整できる。
【0027】機関の高速回転中の作用は、上記請求項1
の発明と同じであり、低速回転中の作用を図7と共に説
明する。シグナルジェネレータ42で一次電流断続のた
めのパルス信号を出力し、の如き一次電流を一次回路
11に生じさせる。巾の大きいパルス波aは多極スパー
クプラグ3で火花放電を発生させるための信号であり、
これらパルス波aの終了後、1.5〜2.0ms程度の
遅延時間iだけ遅延した巾の小さいパルス波bは多極ス
パークプラグ静電容量充電用電圧(イオン検出電圧)発
生用の信号である。配電器2のローターギャップ21
は、ロータとサイドエレクトロードとの近接時間が、エ
ンジン回転速度により変化するため、エンジンの中速運
転時は、遅延時間iは1.5ms程度に短く設定するこ
とが望ましい。
【0028】上記一次電流の断続により、二次回路12
の点火コイル1にはに示す二次電圧が生じる。前記パ
ルス波aの終了時点で発生した絶縁破壊電圧pにより火
花放電が開始し、これにつづき誘導放電によるなだらか
な二次電圧波形qが生じて火花放電は終了する。つぎ
に、前記パルス波bの立ち上がりに対応し、二次回路1
2には逆起電力によるプラス波形rが生じ、この一次コ
イルへの通電において点火コイル1には電気エネルギー
が蓄積されるため、通電の停止後、二次電圧は再昇圧
し、波形sが現れる。この二次電圧の再昇圧レベルは、
前記遅延時間iとパルス波bの巾により所望に設定する
ことができる。この発明では波形sのレベルは、ロータ
ーギャップ21の絶縁破壊が可能であり、多極スパーク
プラグ3の火花放電間隙31に燃焼中の燃料イオンが存
在しない場合には放電が不可能となるよう、5〜7キロ
ボルトに設定される。
【0029】これにより、配電器2のローターギャップ
21と多極スパークプラグ3の火花放電間隙31との間
の、主に多極スパークプラグ3の静電容量に充電された
二次電圧はに示す如く、正常に着火した場合と、失火
したときとで減衰時間に差が生じる。すなわち、正常着
火したときは、実線s1 の如く急速に降圧する電圧波形
となり、失火したときは、二点鎖線s2 の如く緩やかに
減衰する二次電圧波形となる。失火の判別は、請求項1
の発明と同様に、設定時期におけるリセット及びピーク
ホールド、このピークホールド電圧の1/3のレベルま
での減衰時間の検出、及び判別によりなされる。
【0030】なお点火コイル1と配電器2との間に、逆
流防止ダイオードを挿入しておくと、上記多極スパーク
プラグ3の静電容量に充電された5〜7キロボルトの電
圧が、ローターギャップ21を飛び越えて点火コイル1
に逆流して3〜4キロボルトに瞬時に降圧する現象を防
止でき、失火検出精度が向上できる。上記実施例では、
いずれも分圧器5により分圧した二次電圧波形の、設定
時期における二次電圧をホールドし、その減衰時間を失
火検出の基準としているが、前記設定時期から一定時間
後の二次電圧レベルを検出してもよい。
【0031】中心電極35がプラス極性の場合、動きの
遅いプラスイオンは、中心電極35と比べ表面積の大き
な複数の外側電極32に引き寄せられるため、電荷の交
換スピードは、外側電極32と中心電極35との表面積
比程度早くなる。プラスイオン比べて十分軽い電子は素
早く中心電極35側へ移動できるため、律速はプラスイ
オン側のスピードになると考えられる。しかし、中心電
極35がマイナス極性の場合であっても、絶縁碍子34
の先端より突出した中心電極35の露出面積が十分大き
い時は(望ましくは25mm2 以上)、多くのプラスイ
オンが中心電極35に引き寄せられ、電荷の交換するこ
とによって、イオン電流が流れ、二次電圧の明確な減衰
特性が観測される。
【0032】特に、請求項4のDLI式点火装置では、
イグニションコイルの両端子が、それぞれの多極スパー
クプラグ3の中心電極に接続されるために、マイナス極
性の中心電極と、プラス極性の中心電極とがある。この
とき、プラス極性の中心電極は、減衰特性が明確とな
り、マイナス極性の中心電極と比べて失火検出用の二次
電圧の減衰特性検出に優れる。しかし、マイナス極性の
中心電極は、その露出面積を大きくすることで、前述の
ようにイオン電流をスムーズに流すことができ、プラス
極性の中心電極と同程度の二次電圧の減衰特性検出精度
を維持することができる。
【0033】図8は、2000cc、4サイクル、4気
筒のガソリン機関に装着した、1極スパークプラグ、2
極スパークプラグ、3極スパークプラグの各多極スパー
クプラグと、火花放電終了直後に各多極スパークプラグ
を流れるイオン電流波形(2)の形状との測定結果を示
す。この測定結果から、多極化の度合いが増大につれ
て、イオン電流が増大すると共に、電流波形のピークが
明確になり、ノイズとの識別が明確にでき、イオン電流
の検出が容易になることが分かる。
【0034】図9は、上記ガソリン機関における多極ス
パークプラグ3の外側電極32の極数nと、火花放電終
了直後多極スパークプラグ3に流れるイオン電流のピー
クレベルの平均値との関係を示すグラフである。極数n
が2以上の多極スパークプラグ3においては、8マイク
ロアンペア(μA)以上のイオン電流が流れる。イオン
電流検出回路のノイズレベルは数μAであるため、極数
nが2以上の多極スパークプラグでは、イオン電流の検
出精度が高い。
【0035】図10は、上記ガソリン機関において、多
極スパークプラグ3の外側電極32の極数nをパラメー
タとし、該多極スパークプラグ3を流れるイオン電流を
測定し、失火を検出した実験における失火検出精度を示
す。図示の如く、極数1では、イオン電流のピークレベ
ルが低く、ノイズとの区別がしにくいため、失火検出率
が急速に低下する。
【0036】図11に中心電極35をプラス極性に接続
した場合と、マイナス極性に接続した場合の放電間隙増
加量との関係を示す。グラフに示すように、中心電極3
5と外側電極32は、形状の違いから、中心電極35を
マイナス極性となるように接続したほうが、単極のスパ
ークプラグであっても、多極スパークプラグであっても
放電間隙増加量が少ない。しかし、単極のスパークプラ
グと比べて、多極スパークプラグのでは電極消耗を少な
くすることができる。
【0037】図12に中心電極35をプラス極性に接続
した場合と、マイナス極性に接続した場合のスパークプ
ラグ要求電圧との関係を示す。外側電極32の極数が増
えるに連れて、要求電圧を低くすることができる。ま
た、中心電極35をプラス極性とした場合でもスパーク
プラグの要求電圧を低く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の失火検出装置を装着した火花点火機
関の点火回路図である。
【図2】スパークプラグの要部断面図である。
【図3】図2の要部断面図である。
【図4】二次電圧検出回路のブロック図である。
【図5】作動説明のための波形図である。
【図6】他の実施例の失火検出装置を装着した火花点火
機関の点火回路図である。
【図7】図6に示す失火検出装置の作動説明のための波
形図である。
【図8】多極スパークプラグの電極数とイオン電流波形
との関係を示す表である。
【図9】多極スパークプラグの電極数とイオン電流のレ
ベルとの関係を示すグラフである。
【図10】多極スパークプラグの電極数と失火検出精度
との関係を示すグラフである。
【図11】中心電極の極性と放電間隙増加量との関係を
示すグラフである。
【図12】中心電極の極性とスパークプラグ要求電圧と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 点火コイル 2 配電器 3 多極スパークプラグ 4 一次電流断続手段(失火検出用二次電圧発生手段) 5 分圧器 6 二次電圧検出回路 7 失火判別回路 32 外側電極 33 主体金具 34 絶縁碍子 35 中心電極

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルと、その一次回路に流す電流
    を断続する一次電流断続手段と、点火コイルの二次回路
    に設けた逆流防止ダイオードと、スパークプラグとを有
    する点火装置を備えたガソリン機関の失火検出装置であ
    って、 多極スパークプラグと、 該多極スパークプラグの電極間に印加される二次電圧を
    分圧する分圧器と、 火花放電終了前後に設定した時期以降の、前記分圧の減
    衰特性を検出する二次電圧検出回路と、 前記減衰特性により、失火を判別する失火判別回路とか
    らなるガソリン機関の失火検出装置。
  2. 【請求項2】 点火コイルと、その一次回路に流す電流
    を断続する一次電流断続手段と、点火コイルの二次回路
    に設けた配電器と、スパークプラグとを有する点火回路
    を備えた火花点火機関の失火検出装置であって、 多極スパークプラグと、 機関の低速低負荷運転時において、多極スパークプラグ
    での火花放電終了後の所定時期に、二次回路に多極スパ
    ークプラグの浮遊静電容量に充電するための二次電圧を
    発生させる失火検出用二次電圧発生手段と、 多極スパークプラグの電極間に印加される二次電圧を分
    圧する分圧器と、 機関の高速運転時は、火花放電終了後に設定した時期以
    降の、前記分圧の減衰特性を検出し、 機関の低速低負荷運転時は、前記失火検出用二次電圧発
    生手段により発生させた失火検出用二次電圧の前記分圧
    の減衰特性を検出する二次電圧検出回路と、 失火検出用二次電圧の減衰特性により、失火を判別する
    失火判別回路とからなるガソリン機関の失火検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、多極ス
    パークプラグは、中心電極の先端部の外周に貴金属層を
    有すると共に、各外側電極の先端面に、外側電極の母材
    の先端面及び該先端面近傍の側面を覆う金属層を形成し
    たガソリン機関の失火検出装置。
  4. 【請求項4】 点火コイルと、その一次回路に流す電流
    を断続する一次電流断続手段と、前記点火コイルの二次
    回路に設けた逆流防止ダイオードと、前記点火コイルの
    両端子に接続されたスパークプラグとを備えたガソリン
    機関のDLI式点火装置に装着される失火検出装置であ
    って、 多極スパークプラグと、該多極スパークプラグでの火花
    放電後の所定時期に、二次回路に失火検出用二次電圧を
    発生させてスパークプラグ浮遊静電容量に充電する失火
    検出用二次電圧発生手段と、二次電圧の分圧を検出する
    分圧器と、分圧された前記失火検出用二次電圧の減衰特
    性を検出する二次電圧検出回路と、二次電圧の減衰特性
    により、失火を判別する失火判別回路とからなるガソリ
    ン機関の失火検出装置。
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