JP2535321B2 - エチルベンゼンの製造方法 - Google Patents

エチルベンゼンの製造方法

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JP2535321B2 JP5517159A JP51715993A JP2535321B2 JP 2535321 B2 JP2535321 B2 JP 2535321B2 JP 5517159 A JP5517159 A JP 5517159A JP 51715993 A JP51715993 A JP 51715993A JP 2535321 B2 JP2535321 B2 JP 2535321B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C15/00Cyclic hydrocarbons containing only six-membered aromatic rings as cyclic parts
    • C07C15/02Monocyclic hydrocarbons
    • C07C15/067C8H10 hydrocarbons
    • C07C15/073Ethylbenzene

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は石油精製および石油化学の技術分野に関する
ものであり、特に、ベンゼンを含む組成物とエチレンを
含む別の組成物とからエチルベンゼンを製造する方法に
関するものである。
エチルベンゼンは主としてスチレン製造原料として使
用されている。
公知のエテルベンゼン製造法はフリーデル−クラフト
型反応を用いたエチレンによるベンゼンのアルキル化で
ある。
この反応の触媒はブロンステッド酸またはルイス酸、
特に塩化アルミニウム、アルミナに担持させた三弗化硼
素または液相または気相で用いるゼオライトの中から選
択される。
この反応を実施する上での1つの問題点は、生成した
エチルベンゼンがベンゼンよりもエチレンと反応し易い
ためにジエチルベンゼンが生じ、これがエチルベンゼン
よりも反応性が高いためにトリエチルベンゼンを生成し
易いことである。
しかし、ベンゼンのこの六置換傾向は立体障害効果で
制限され、生成する芳香族化合物の電子数が次第に増加
して最後にはこのアルキル化反応で用いた電子受容体触
媒と極めて安定な錯体を形成して終わる。
こうしたポリアルキル化反応を制限するために、実際
にはアルキル化反応器入口でエチレンに対してベンゼン
を大過剰に使用している。すなわち、ベンゼン/エチレ
ンのモル比は塩化アルミニウムを用いるプロセスでは一
般に2〜2.5であり、気相でゼオライトを用いるプロセ
スでは8〜16にも達する。
エチレンに対してベンゼンを過剰に用いればポリエチ
ルベンゼンの生成を減らすことはできるが、完全に防ぐ
ことはできない。事実、文献“Petrpchemical Processe
s"(Technip発行、第I巻、第400頁、1985)には、反応
器出口で得られる典型的なアルキル化物の全体重量に対
する重量パーセントは以下のように記載されている: ベンゼン 38〜40% エチルベンゼン 41〜43% ジエチルベンゼン 12〜14% トリエチルベンゼン 2〜 3% エチル基の数が4以上の高級ポリエチレン他 3〜 4% 公知の全てのプロセスでは、ポリエチルベンゼンすな
わち少なくも2つのエチル基で置換されたフェニル化合
物を分離した後に、過剰なベンゼンを用いて下記アルキ
ル交換反応を起こさせている: このアルキル交換反応は上記のアルキル化反応と同じ
触媒によって触媒され、アルキル化反応の反応器とは別
の反応器で行うこともできるが、アルキル化反応を行う
装置(これはエチルベンゼンの生成を促進するために過
剰なベンゼンを用いて運転されている)で行うこともで
きる。
公知のエチルベンゼン製造法は上記の文献“Petroche
mical processes"や“Encyclopedia of Chemical Thchn
ology"(第3巻、John Wiley and Sons Vol.21,p.772)
に詳細に記載されている。
公知の全ての方法では、アルキル化反応で用いるベン
ゼンとエチレンは生成したエチルベンゼンを蒸留/精留
によって必要な程度まで精製できるだけの純度を有して
いる。
この石油精製法と得られる主生成物とは“Encycloped
ia of Chemical Technology"(第3巻、Vol.17,p.183)
に記載されている。
一方、石油の蒸留で得られる重い留分は、流動接触分
解装置(F.C.C.)で触媒によりクラッキングされてより
軽い物質すなわち価格の高い高オクタン価のガソリンに
変えられる。このクラッキングではFCCガスと呼ばれる
気体が一定の割合で得られる。このFCCガスの軽質成分
は炭素数が2以下の飽和炭化水素とエチレンとで構成さ
れており、一般に、エチレンはこの軽質成分中に30重量
%以下の比率で含まれている。このエチレンを液化し、
蒸留して回収することは経済的に採算に合わない。
このエチレンをメタンおよびエタンで希釈して使用す
る方法は既に公知で、例えば英国特許第90,505号、第1,
013,268号や米国特許第3,131,230号、第3,200,164号、
第3,205,277号に記載されている。
これらの特許に記載のアルキル化方法でのベンゼン/
エチレンの比は2以上であり、一般には、ほぼ純粋なエ
チレンを用いる公知の方法で用いている比よりも大きく
して軽質成分中に存在するエチレンを使い尽すようにし
ている(この点に関してはPeocess economics program,
Standford Research Institute Report No.33,Oct.198
6,p37も参照)。
こうして得られたアルキル化物は主としてベンゼン
で、少量のエチルベンゼンとポリエチルベンゼンとを含
んでいるため、この混合物からエチルベンゼンを分離す
るには高いコストがかかり、エチレンの価値を高めるた
めのこの方法は現在のところ工業的な開発の対象とはな
りそうにない。事実、FCCガスの軽質留分はエチレンを
含んでいてもその価値は高くない。
上記の方法で用いられるベンゼンは一般に石油化学プ
ラントの蒸気クラッキング装置からのカットまたは原油
製油所の改質装置からのカットである。改質装置の頭部
留分は大量のベンゼンを含み、世界のベンゼン生産量の
大部分を占めている。
しかし、改質装置の容量が製油プラントに対して小さ
すぎる場合や、改質装置に供給される原料の重質成分が
多いため十分な量のベンゼンを生成できない場合には、
経済的な理由からベンゼンをガソリン中に残したままに
している。しかし、ベンゼンには公知のように毒性があ
るので、ガソリン中に残しておくことは現存および将来
の規制上問題を発生させる。
本発明の主目的は、希釈されたエチレン、特にFCCガ
スからくる希釈エチレンを経済的レベルまで価値を高め
ることにある。
本発明の他の目的は、軽質改質油からベンゼンを除去
し、それからエチルベンゼンを作り、それから脱水素し
てスチレンへ変えて、その価値を高めることにある。ベ
ンゼンを除去した軽質改質油は蒸留/精留によってベン
ゼンを含まないガソリンにすることができる。
本発明のさらに他の目的は、軽質改質油からベンゼン
を除去するとともに、ベンゼン以外の主要部分をオクタ
ン化の高い製品へ異性化することにある。
本発明の対象は、純粋なベンゼンまたは希釈されたベ
ンゼンと、エチレンを含む組成物(B)とからエチルベ
ンゼンを製造する方法において、 a)純粋なベンゼンまたは希釈されたベンゼンを組成物
(b)とを反応させ、その際、ベンゼン/エチレンのモ
ル比を0.3〜1にしてベンゼンをエチレンによってアル
キル化してモノ−、ジ−、およびトリ−エチルベンゼン
を含み且つ残留ベンゼンをほとんど含まないアルキル化
物を作り、 b)このアルキル化物を少なくとも1回蒸留/精留して
ジ−およびトリ−エチルベンゼンを含む蒸留物を作り、 c)この蒸留物をベンゼンでアルキル交換して蒸留物中
のジ−およびトリ−エチルベンゼンから作られるモノエ
チルベンゼンの含有量を高くしたアルキル交換物を作
り、 (d)このアルキル交換物を少なくとも1回蒸留/精留
してエチルベンゼンを得る、 ことを特徴とする方法にある。
ベンゼンとエチレンのモル比は0.3〜1にして、反応
に関与する全てのベンゼンを実質的に無くし且つエチレ
ンによるベンゼンのアルキル化反応の速度を十分に速く
するのが好ましい。
アルキル化反応は、さらにベンゼンを希釈するための
炭化水素を含むベンゼンを用いて、工業的に行うことが
できる点が有利である。
工業的に行う場合には、飽和炭化水素で希釈されたベ
ンゼンは原油精製で出る軽質改質油にするのが有利であ
る。一般に、軽質改質油は極めて豊富にあり、しかも、
軽質改質油を使用すると、それに含まれるベンゼンを無
くすことができ、従って、規制に合ったガソリンを得る
ことができる。
組成物(B)は飽和炭化水素で希釈されたエチレンを
含み、しかもエチレン以外の不飽和炭化水素を含まなの
が有利である。すなわち、不飽和炭化水素、例えばプロ
ピレンが存在しないと生成するアルキル化物の組成が簡
単になり、構成成分の分離が容易になり、蒸留/精留で
容易に分離することができる。
組成物(B)は炭素数が2以下の炭化水素を含む「流
動接触分解(F.C.C.、Fluid Catalytic Cracking)」ガ
スの蒸留留分にするのが好ましい。
本発明方法の利点は組成物(A)として製油所で得ら
れる軽質の改質油留分を用いて、製油所のF.C.C.ガスに
含まれるエチレンの大部分を軽質改質油中のベンゼンの
全量で処理した場合に最も発揮される。
段階b)の蒸留/精留は、段階b)からの蒸留物がモ
ノエチルベンゼンを含まないように調節するのが好まし
い。そうすることによって少なくとも1回の蒸留/精留
によって、モノエチルベンゼンを含む塔頂留分と、ジ−
およびトリ−エチルベンゼンと重質生成物とを含む塔底
留分とが得られる。
モノエチルベンゼンを含む塔頂留分は段階a)へ再循
環してモノ−エチルベンゼンをジ−およびトリ−エチル
ベンゼンへアルキル化するのが好ましい。従って、アル
キル化反応器から出たアルキル化物は、再循環を行わな
い場合のアルキル化物よりもジ−およびトリ−エチルベ
ンゼンを豊富に含み、組成物(A)に含まれていたベン
ゼンは段階c)のアルキル交換でエチル基より良いベク
ターとなってより多数のエチレン分子と化合する。
好ましくは、組成物(A)を軽質改質油とし、段階
b)で別の蒸留/精留を行ってベンゼンを基本的に含ま
ない飽和炭化水素からなるガソリン留分を回収する。
本発明方法の段階c)でのアルキル交換は公知の方法
で行うことができ、使用するベンゼン流を通常使用する
ベンゼン/エチルの比となるように調節する。このアル
キル交換は段階a)のアルキル化を行う場所と同じでも
よいが、十分な量のベンゼンが得られる別の場所で行う
こともできる。後者の場合には、ジ−エチルベンゼンお
よびトリ−エチルベンゼンをベースとしたポリエチルベ
ンゼンを従来のアルキル化設備のアルキル化またはアル
キル交換を行う反応器へ導入する。
本発明は以下の実施例の説明でより良く理解できよ
う。しかし、下記実施例は単なる例示であって、本発明
を何ら限定するものではない。
添付の図面は実施例5を参照して説明する。
実施例1 攪拌器を備えた耐圧性オートクレーブ中にモレキュラ
ーシーブを通して脱水した下記重量組成の軽質改質油1,
000gを導入する: C−6パラフィン(炭素数6) :72% C−6シクロパラフィン(炭素数6) :22% ベンゼン : 6% さらに、1グラムの塩化アルミニウムAlCl3と、1.4g
の塩化エチルとを添加した後にオートクレーブを閉じ
る。
攪拌開始後、オートクレーブの温度を160℃にする。
弁を介してオートクレーブ中に下記モル組成の加圧気体
を標準状態の圧力・温度の条件下の相当量が180リット
ルとなるように導入する: メタン 51% エタン 33% エチレン 16% 塩化エチルの形で導入したエチル基も考慮したベンゼ
ン/エチレンのモル比は0.59になる。
1時間経過後に冷却し、圧力ガスをドライアイスで冷
却したトラップ(−78℃ )へ放出し、オートクレーブ
の内容物とトラップ内に回収した液体成分とを合わせ、
水で洗浄し、1Nの水酸化ナトリウム溶液で洗浄・中和
し、再度水で洗浄する。
一方、炭素数8以上の炭化水素化物を含む重質留分の
重量組成は気相クロマトグラフィー分析の結果下記の通
りであった: エチルベンゼン 41% ジエチルベンゼン 43% トリエチルベンゼン 13% 重い生成物 3% また、炭素数6の炭化水素からなる塔頂留分を蒸留で
除去して、38gのエチルベンゼンと下記組成を有するジ
エチルベンゼンとトリエチルベンゼンとの混合物52gを
得た: ジエチルベンゼン 77% トリエチルベンゼン 23% 得られた38gのエチルベンゼンは原則としてそれがな
くなるまで同じアルキル化反応へ再循環することができ
るので、この混合物は重量組成が77/23のジエチルベン
ゼン/トリエチルベンゼン混合物、約50gとなる。
従って、アルキル化反応をベンゼン/エチレンのモル
比を上記の条件の0.59とし、生成したエチルベンゼンの
全量を再循環した場合、理論上は1,000gの軽質改質油か
ら約102gのジエチルベンゼン/トリエチルベンゼン混合
物(重量比77/23)が得られる。
このジ−およびトリ−エチルベンゼン混合物(77/2
3)を、120gのベンゼンと、0.17gの塩化アルミニウム
と、0.24gの塩化エチルとを収容したオートクレーブに
導入する。ベンゼン/エチル基のモル比は2,3である。
オートクレーブを閉じ、攪拌し、温度を160℃に上げ
る。この温度で1時間反応させた後、混合物を冷却し、
オートクレーブ内の圧力を下げてオートクレーブを開
く。内容物を上記アルキル化反応後と同じ方法で洗浄
し、中和すると、下記重量組成の混合物172gが得られ
る: ベンゼン 50% エチルベンゼン 40% ジエチルベンゼン 7% 重質生成物 1% この混合物を蒸留/精留すると、約68gのエチルベン
ゼンと11gのジエチルベンゼンとが得られる。
エチルベンゼンの収量を上げるために、ジエチルベン
ゼンはアルキル交換反応へ再循環させることもできる。
使用した52gの混合物から製造可能なエチルベンゼン
の全量は約86gであると計算できる。
上記のガス180リットルから得られるジエチルベンゼ
ンとトリエチルベンゼンとの混合物102gから得られるエ
チルベンゼンは約169gであ。
従って、軽質改質油1,000gから約169gのエチルベンゼ
ンができる。
実施例2(比較例) 比較のために、実施例1と同じ条件で同じ軽質改質油
1,000gを処理したが、公知方法を用いた。すなわちポリ
エチルベンゼンの生成を最小限に抑えるためのベンゼン
/エチレンのモル比を2.5にして、実施例1のガス40リ
ットルのみをオートクレーブに導入した。
実施例1と同様に反応、冷却、中和および洗浄して得
られる炭素数が少なくとも8の炭化水素の重量組成は以
下の通りである: エチルベンゼン 84% ジエチルエンゼン 15% トリチルベンゼン 1% 蒸留/精留によって22.7gのエチルベンゼンと、4.2g
のポリエチルベンゼンとが回収される。ポリエチルベン
ゼンをアルキル交換反応へ再循環すると、エチルベンゼ
ンの生成量は約7gになる。
従って、この方法一段階で1,000gの軽質改質油から得
られるエチルベンゼンは約29gである。また、軽質改質
油中に含まれるベンゼン60gの中で反応したのはわずか2
0gであることが分かる。この改質油を再循環することも
考えられるが、そうすると、再循環と共にベンゼンの希
釈度が極めて低くなり、非常に大きな反応容量が必要に
なるので、実際には不可能である。また、そうしたと仮
定しても、計算上は、ベンゼンが消滅するまで再循環さ
せても理論上のエチルベンゼンの最大値は約55gにしか
ならない。すなわち、1,000gの改質油をこの比較実施例
に従って処理した場合に理論上得られるエチルベンゼン
はわずか85gに過ぎない。
実施例3 攪拌器を備えた耐圧ステンレス鋼のオートクレーブ中
に、実施例1の改質油原料500gと、Si/Al比が25の気孔
の小さい脱アルミナ(desalumine)モルデン沸石175gと
を導入する。
オートクレーブを閉じ、温度を270℃にした後、実施
例1と同じガスを140Nリットル相当量だけ弁を介してオ
ートクレーブ中へに注入する。
従って、ベンゼン/エチレンのモル比は0.38になる。
270℃で2時間反応させた後、実施例1と同様に冷却
し、気体の圧力を下げる。得られた炭素数が少なくとも
8の炭化水素成分の重量組成は以下の通り: エチルベンゼン 12% ジエチルベンゼン 43% トリエチルベンゼン 31% 重質生成物 14% 蒸留によって5.5gのエチルベンゼンと、下記重量組成
を有するポリエチルベンゼンとの混合物36gが回収され
る: ジエチルベンゼン 58% トリエチルベンゼン 42% 上記の5.5gのエチルベンゼンを再循環することによっ
て約7.6gのジエチルベンゼン/トリエチルベンゼン(58
/42)混合物ができる。
アルキル化反応で生成するエチルベンゼンの全量を再
循環させると、500gの軽質改質油から約44gのジエチル
ベンゼン/トリエチルベンゼン(58/42)混合物ができ
る。
実施例4 実施1と同じアルキル交換オートクレーブ中に、上記
ポリエチルベンゼン混合物36gと、モレキュラーシーブ
で乾燥させたベンゼン110gと、塩化アルミニウム0.15g
と、塩化エチル0.22gとを導入する。実施例1と同じ操
作で下記重量組成を有する混合物136gを回収した。
ベンゼン 54% エチルベンゼン 38% ジエチルベンゼン 6% 重質生成物 2% 蒸留/精留によって51.7gのエチルベンゼンと、8.2g
のジエチルベンゼンとが回収され、これを同じアルキル
交換反応へ再循環すると、約13gのエチルベンゼンが得
られる。
従って、ジエチルベンゼンをそれが消滅するまで再循
環することによって、使用した36gの混合物から67.4gの
エチルベンが得られる。
すなわち、500gの改質油を実施例3の操作で処理して
得られる44gの混合物から、82.4gのエチルベンゼンが得
られる。従って、1,000gの改質油からは約165gのエチル
ベンゼンが得られる。
実施例5 図1はアルキル化反応器1と、アルキル交換反応器6
と、蒸留カラム2〜5および7〜9とを有するプラント
での本発明実施例の概念図である。
反応器および蒸留カラム自体は公知のものである。こ
のプラントは連続的に運転される。以下の重量、体積ま
たはモル量は1,000gの軽質改質油に対する値である。
軽質改質油Aは、C6パラフィンおよびC6シクロパラフ
ィン(両方合わせて11モル)と、ベンゼン(0.77モル)
とを含んでいる。
F.C.C.ガス(249リットル)Bは、メタンとエタンの
混合物(両方合わせて9.34モル)と、エチレン(1.78モ
ル)とを含有している。
この改質油AおよびガスBを、AlCl3(0.0075モル)
および塩化エチル(0.0217モル)からなる触媒11と一緒
にアルキル化反応器1へ導入する。十分な滞留時間の
後、得られた反応混合物をカラム2へと送る。このカラ
ムで反応混合物を塔頂留分12と塔底留分15とに分離す
る。カラム5へ送られる塔頂留分12はメタンおよびエタ
ン(合わせて9.34モル)と、エチレン(0.02モル)とを
含む気体留分13と、ベンゼンをほとんど含まないガソリ
ン(11モル)とからなる塔底留分14とに分離される。塔
底留分15はモノエチルベンゼン(0.72モル)と、ジエチ
ルベンゼン(0.59モル)と、トリエチルベンゼン(0.15
モル)と、重質生成物(0.03モル)とを含んでいる。こ
の留分はカラム3へ送られる。カラム3では塔頂から反
応器1へ再循環されるエチルベンゼン16が得られ、塔底
17ではカラム4へ導入されるジ−およびトリエチルベン
ゼンが得られる。カラム4では重質生成物がその塔底か
ら分離される。この塔底での重質生成物19は0.03モルで
ある。
カラム4の塔頂から出る蒸留物18(段階b)はジエチ
ルベンゼン(0.59モル)とトリエチルベンゼンとを含ん
できいる。
この蒸留物18をAlCl3(0.0013モル)と塩化エチル
(0.0037モル)とからなる触媒と一緒にアルキル交換反
応器6へ導入する。このアルキル交換反応器6にはベン
ゼン22(0.86モル)も導入される。アルキル交換反応器
6を出たアルキル交換体25はカラム7へと送られ、この
カラム7の塔頂からは反応器6へ再循環されるベンゼン
23が得られ、その塔底からはエチルベンゼン(1.58モ
ル)と、エジエチルベンゼン(0.27モル)と、重質生成
物(0.02モル)とを含む得られる混合物26が得られる。
この混合物26はカラム9へ送られ、その塔底からは重質
生成物30(0.02モル)が除去され、塔頂からはエチルベ
ンゼン(1.58モル)とジエチルベンゼン(0.27モル)と
の混合物が得られる。この混合物27はカラム8へ送ら
れ、このカラム8の塔頂から純粋またはほぼ純粋なエチ
ルベンゼン29(1.58モル)が得られ、塔底からはジエチ
ルベンゼン28(0.27モル)が分離される。このジエチル
ベンゼン28は反応器6へ再循環される。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】純粋なベンゼンまたは希釈されたベンゼン
    と、エチレンを含む組成物(B)とからエチルベンゼン
    を製造する方法において、 a)純粋なベンゼンまたは希釈されたベンゼンを組成物
    (b)とを反応させ、その際、ベンゼン/エチレンのモ
    ル比を0.3〜1にしてベンゼンをエチレンによってアル
    キル化してモノ−、ジ−、およびトリ−エチルベンゼン
    を含み且つ残留ベンゼンをほとんど含まないアルキル化
    物を作り、 b)このアルキル化物を少なくとも1回蒸留/精留して
    ジ−およびトリ−エチルベンゼンを含む蒸留物(18)を
    作り、 c)この蒸留物(18)をベンゼン(22)でアルキル交換
    して蒸留物(18)中のジ−およびトリ−エチルベンゼン
    から作られるモノエチルベンゼンの含有量を高くしたア
    ルキル交換物(25)を作り、 d)このアルキル交換物(25)を少なくとも1回蒸留/
    精留してエチルベンゼン(29)を得る、 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】希釈されたベンゼンが飽和炭化水素をさら
    に含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】希釈されたベンゼンが軽質改質油である請
    求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】組成物(B)が飽和炭化水素を含み、エチ
    レン以外の不飽和炭化水素は含まない請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】組成物(B)が炭素数が2以下の炭化水素
    を含む流動接触分解ガスの蒸留留分である請求項4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】段階b)での蒸留物がモノエチルベンゼン
    をさらに含み、この蒸留物を少なくとも1回蒸留/精留
    して、モノエチルベンゼンを含む塔頂留分と、ジ−およ
    びトリエチルベンゼンを含む塔底留分とを得る請求項1
    〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】モノエチルベンゼンを含む塔頂留分を段階
    a)へ再循環してモノエチルベンゼンをジ−およびトリ
    −エチルベンゼンへアルキル化する請求項6に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】段階b)さらに別の蒸留/精留を行ってベ
    ンゼンを基本的に含まない飽和炭化水素からなるガソリ
    ン留分を回収する請求項3および請求項4〜7のいずれ
    か一項に記載の方法。
JP5517159A 1992-04-01 1993-03-30 エチルベンゼンの製造方法 Expired - Fee Related JP2535321B2 (ja)

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FR92/03955 1992-04-01
CN93108241A CN1042221C (zh) 1992-04-01 1993-07-05 生产乙苯的方法

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