JP2535152Y2 - 電着塗装用吊り治具 - Google Patents

電着塗装用吊り治具

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JP2535152Y2
JP2535152Y2 JP1992014936U JP1493692U JP2535152Y2 JP 2535152 Y2 JP2535152 Y2 JP 2535152Y2 JP 1992014936 U JP1992014936 U JP 1992014936U JP 1493692 U JP1493692 U JP 1493692U JP 2535152 Y2 JP2535152 Y2 JP 2535152Y2
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electrodeposition coating
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JP1992014936U
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村 弘 今
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今村 弘
上村工業 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、被塗物を陰極として塗
装するカチオン電着塗装や、被塗物を陽極として塗装す
るアニオン電着塗装に用いる被塗物の吊り治具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】塗料層内に導電性のある被塗物を陰極ま
たは陽極として入れ、他方の電極との間に電流を流すこ
とによって被塗物に塗料の被膜を形成する電着塗装にお
いては、被塗物の塗料槽内への浸漬および塗料槽内から
の引上げ、移送のために、多数の被塗物を吊り下げる吊
り治具が使用される。
【0003】吊り治具は、被塗物を懸けることにより支
承する多数のブレードを突出状に有しており、これらの
ブレードには電着塗装工程を通して被塗物が掛けられ
る。このような吊り治具の一例は、例えば実開昭59−
141575号公報に記載されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、被塗物およ
びそれを支持する吊り治具には電着塗装工程中に電流を
流さなければならないが、吊り治具は、電着が行われる
ことによりそれに塗料被膜が付着して通電性が悪化す
る。このため、吊り治具のブレードに新しい被塗物を掛
ける時に、被塗物をブレードをこじるように回動させ
て、被塗物によりブレード面の塗料皮膜を剥がし、被塗
物とブレード面が直接接触するようにしなければならな
い。しかし、ブレード面が平滑であると、被塗物で強く
こじってもブレードの塗膜は簡単には剥離せず、通電不
良となる。
【0005】このような問題の解決は、前記実開昭59
−141575号公報に記載のように、ブレードのエツ
ジにのこ刃状凹凸を形成することにより一応可能であ
る。すなわち、凹凸の鋭端は塗膜を貫いて被塗物と点接
触し、通電性を確保するのに役立つ。しかしながら、そ
れでも通電不良が生じることもあり、またブレードに掛
けた被塗物が落下することがある。
【0006】よって、本考案は、通電不良の発生がより
少なく、しかも被塗物の落下を有効に防止することがで
きる電着塗装用吊り治具を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、導電性
材料により形成された被塗物懸吊用ブレードの縁部に沿
って、ブレードの板厚の範囲外にほぼ板厚方向へ突出す
る多数の連続山形リブが設けられ、連続山形リブの外側
と前記ブレードの縁部外面にわたり、ブレード板厚方向
に延びる多数の微細な平行突条が刻設され、さらに前記
連続山形リブの内側はブレードの表面に連なる斜面とさ
れる。
【0008】
【作用】電着塗装の結果、懸吊用ブレードの表面に塗膜
が付着する。ところが、ブレード板厚範囲外へ突出する
連続山形リブに被塗物を掛けると、そのリブの山形尖端
が被塗物にくい込んで通電を可能にする。そして、連続
山形リブは被塗物を下方から支えてその落下を防止す
る。一方、ブレード縁部の微細な平行山形突条は、被塗
物の左右の揺れ等に伴って同様に側方から被塗物にくい
込む。また、連続山形リブの内面の斜面は、リブ先端が
くい込みのために薄く鋭くても、根元部分を厚くしてリ
ブ全体の剛性を大としてそれを補強し、くい込み作用を
一層確実なものとする。
【0009】
【実施例】以下、図面について本考案の実施例を説明す
る。
【0010】図1において、2は電着塗装用吊り治具を
示し、この吊り治具2は、四角形の外枠2aに横桟2b
を設けたフレームと、横桟2b上に固定した多数の懸吊
用ブレード3と、吊りフック4とから構成されている。
【0011】ブレード3は、図2に示すように、横桟2
b上に溶接等により固定された支持ロッド4の両端に溶
接等により固定されており、両側へ斜め上向きに突出し
ている。これらのブレード3は例えば三角形状をなし、
その両斜辺をなす縁部には連続山形リブ5が設けられて
いる。図3にも示すように、被塗物Aはその孔等を利用
してブレード3に掛けられる。
【0012】図4に拡大して示すように、連続山形リブ
5はブレード3の板厚tの範囲外に上方へ向って突出し
ている。また、連続山形リブ5の外面には多数の微細な
平行山形突条5aが形成されている。図5に示すように
連続山形リブ5の内面は斜面5bとされている。これに
より、リブ5の剛性が増しリブは強化される。
【0013】被塗物Aを吊り治具のブレード3に図2、
図3に示すように掛けると、塗膜があってもそれを貫い
て、連続山形リブ5の山の尖端が被塗物の孔にくい込み
導電性を確保する。この際、リブ尖端が上向きでしかも
薄いため、被塗物の重量が直接上向き尖端に作用してく
い込みは良好になされる。また、上向きの連続山形は、
掛けてある被塗物の落下を有効に防止する。さらに、連
続山形リブ5の外面の山形平行突条5aも特に被塗物を
左右に揺らすと被塗物の孔の内壁にくい込んで通電性を
確保するのに役立つ。一方、山形リブ5の内側の斜面は
山形リブ先端を鋭く薄くしても山形リブ全体の剛性を高
めて補強し、強い力でくい込みを行っても山形リブが変
形するなどの問題をなくする。また、山形リブ5および
平行突条5aは、被塗物が前処理洗浄、電着槽中での浮
力等によってブレード3から外れるのを防止する。
【0014】図6は本考案の変形実施例を示す。このブ
レード3′は本体が中央で折曲げられてV字形をなし、
その両端縁に連続山形リブ5が設けられている。V字形
ブレード3′は、図7に示すような素材3″を中央で折
曲げて形成することができる。なお、図6および図7で
は、図4および図5に示した微細平行突条5aは図示を
省略してある。
【0015】ブレード3は、図8に示すように本体6が
例えば鋼で形成され、その本体6の外面には、必要に応
じてニッケルを主成分としこれに粒径1μm未満のフッ
素樹脂を分散させた皮膜7を施すことができる。
【0016】皮膜7の主成分であるニッケル(Ni)は
例えば83乃至90重量パーセント含ませることができ
る。また、フッ素樹脂としては4フッ化エチレンを微粒
状にして1.5乃至6.5重量パーセント含ませ、これ
にさらに7.5乃至9.5重量パーセントのリン(p)
を含ませることができる。図9に示すように、このよう
なニッケル・フッ素樹脂皮膜7にはフッ素樹脂の微粒子
8が均一に分散している。
【0017】ニッケル・フッ素皮膜7は例えば無電解メ
ッキにより施すことができる。なお、この皮膜7を施す
前にブレード3に焼入れを施すこともできる。ブレード
3に掛ける被塗物Aが軽い場合は焼入れの必要はない
が、被塗物Aが重量物である場合には、焼入れをしてブ
レードの表面を硬化しておく必要がある。
【0018】ニッケル・フッ素皮膜7に含まれるニッケ
ルは皮膜に通電性を与える。一方、フッ素樹脂は、皮膜
7の表面に塗装により付着する塗膜9(図9)の剥離を
容易にするのに役立つ。フッ素樹脂の量が多くなると皮
膜7の硬度は低下する。ニッケル・フッ素樹脂皮膜7と
鋼本体6との付着性は良好であり、皮膜7は簡単には剥
がれない。一方、塗膜9と鋼本体6との付着性も強い。
しかし、塗膜9とニッケル・フッ素樹脂皮膜7の付着性
はかなり低く、塗膜9はこじりや衝撃により簡単に皮膜
7から剥がれ、導電性のよい皮膜7が露出する。
【0019】
【考案の効果】以上のように、本考案では電着塗装用吊
り治具の被塗物支持用ブレードの縁部に、ブレード板厚
の範囲外にほぼ板厚方向へ突出する連続山形をもつリブ
を設けたことにより、被塗物の重量が直接山形の尖端に
より支持されるようになり、山形尖端の被塗物へのくい
込みが確実になされ、このため通電性の確保が確実にな
り、被塗物の落下が防止される。また、連続山形リブの
外面とブレード縁部とにわたって形成した微細な山形平
行突条は、被塗物の左右への揺動を行った場合には特
に、被塗物の孔の内壁にくい込んで通電性を確保し、前
処理洗浄、電着槽中での浮力等に伴って被塗物がブレー
ドから外れるのを防ぐ。また、連続山形リブの内側斜面
は、山形リブ先端を鋭く薄くしても、山形リブ全体の剛
性、特にその根元部の剛性を高めて補強し、強い力によ
るくい込み時にも山形リブの変形を防ぐ。したがって、
ブレードの寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電着塗装用吊り治具の一例を示す斜視図。
【図2】図1の一部の拡大図。
【図3】図2に示す部分の縦断面図。
【図4】本考案の吊り治具のブレードの拡大斜視図。
【図5】図4のブレードの断面図。
【図6】変形ブレードの端面図。
【図7】変形ブレードの形成素材の端面図。
【図8】ブレードの皮膜の説明図。
【図9】ブレードへの塗膜の付着を示す拡大断面図。
【符号の説明】
2 吊り治具 3 懸吊用ブレード 5 連続山形リブ 6 ブレードの本体 7 ニッケル・フッ素樹脂皮膜 9 塗膜 t ブレードの板厚

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性材料により形成された被塗物懸吊用
    ブレードの縁部に沿って、ブレードの板厚の範囲外にほ
    ぼ板厚方向へ突出する多数の連続山形をもつリブを設
    け、連続山形リブの外側と前記ブレードの縁部外面にわ
    たり、ブレード板厚方向に延びる多数の微細な平行突条
    を刻設し、さらに前記連続山形リブの内側はブレードの
    表面に連なる斜面としたことを特徴とする電着塗装用吊
    り治具。
JP1992014936U 1992-03-19 1992-03-19 電着塗装用吊り治具 Expired - Lifetime JP2535152Y2 (ja)

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JPH0577262U JPH0577262U (ja) 1993-10-22
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59141575U (ja) * 1983-03-09 1984-09-21 小島プレス工業株式会社 電着塗装用懸吊ハンガ−

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JPH0577262U (ja) 1993-10-22

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