JP2535036Y2 - ねじ締め装置 - Google Patents
ねじ締め装置Info
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- JP2535036Y2 JP2535036Y2 JP1989132385U JP13238589U JP2535036Y2 JP 2535036 Y2 JP2535036 Y2 JP 2535036Y2 JP 1989132385 U JP1989132385 U JP 1989132385U JP 13238589 U JP13238589 U JP 13238589U JP 2535036 Y2 JP2535036 Y2 JP 2535036Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bit
- screw
- rotation
- coupling
- input
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ねじ締め機のビットによりビス等の締結用
ねじ部材を螺進させてねじ締めするねじ締め装置に関
し、特に、ねじ締め完了後のビットのねじ部材への噛付
きを防ぐ対策に関する。
ねじ部材を螺進させてねじ締めするねじ締め装置に関
し、特に、ねじ締め完了後のビットのねじ部材への噛付
きを防ぐ対策に関する。
(従来の技術) 従来より、ねじ部材のねじ締めを自動的に行うための
装置としてねじ締め機が知られている。このねじ締め機
は、例えば先端にねじ部材に係合可能な係合部を有しか
つ所定方向の回転によりねじ部材を螺進させるビット
と、該ビットを回転させる駆動手段と、上記ビットをね
じ部材に対し進退させるシリンダ手段とを備えたもの
で、駆動手段の作動によりビットを回転させてねじ部材
をねじ締めするようになっている。
装置としてねじ締め機が知られている。このねじ締め機
は、例えば先端にねじ部材に係合可能な係合部を有しか
つ所定方向の回転によりねじ部材を螺進させるビット
と、該ビットを回転させる駆動手段と、上記ビットをね
じ部材に対し進退させるシリンダ手段とを備えたもの
で、駆動手段の作動によりビットを回転させてねじ部材
をねじ締めするようになっている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記従来のものでは、ビットを回転させて
ねじ締めが完了すると、シリンダ手段によりビットを後
退させてビット先端の係合部とねじ部材との係合を解除
するが、そのとき、ビットとねじ部材との間に捩じれに
よる噛付きが生じると、シリンダ手段の作動によっても
ビットがねじ部材から離脱しなくなり、引き続いてその
後のねじ締め作業工程ができないという問題があった。
この噛付き現象は、とりわけ、例えば駆動手段からビッ
トに伝達される回転の減速比が大きくて、ビットの回転
トルクが大きいほど高率で発生する。
ねじ締めが完了すると、シリンダ手段によりビットを後
退させてビット先端の係合部とねじ部材との係合を解除
するが、そのとき、ビットとねじ部材との間に捩じれに
よる噛付きが生じると、シリンダ手段の作動によっても
ビットがねじ部材から離脱しなくなり、引き続いてその
後のねじ締め作業工程ができないという問題があった。
この噛付き現象は、とりわけ、例えば駆動手段からビッ
トに伝達される回転の減速比が大きくて、ビットの回転
トルクが大きいほど高率で発生する。
本考案は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目
的は、ねじ締めの完了後にビットとねじ部材との捩じれ
を低減する手段を講じて、ビットをねじ部材の緩み方向
に戻し回転させることなく、そのねじ部材への噛付きを
回避するようにすることにある。
的は、ねじ締めの完了後にビットとねじ部材との捩じれ
を低減する手段を講じて、ビットをねじ部材の緩み方向
に戻し回転させることなく、そのねじ部材への噛付きを
回避するようにすることにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的の達成のため、請求項(1)に係る考案で
は、ビットとその駆動手段との間に回転方向の所定角度
のがたを有するカップリングを配設し、ねじ締め完了
後、このカップリングのがた分だけ駆動手段を逆回転さ
せてビットとねじ部材との間の捩じれを吸収するように
している。
は、ビットとその駆動手段との間に回転方向の所定角度
のがたを有するカップリングを配設し、ねじ締め完了
後、このカップリングのがた分だけ駆動手段を逆回転さ
せてビットとねじ部材との間の捩じれを吸収するように
している。
すなわち、本考案では、先端にねじ部材に係合可能な
係合部を有しかつ正回転によりねじ部材を螺進させるビ
ットと、該ビットを回転させる駆動手段と、該駆動手段
からビットに至る動力伝達経路に配設され、かつ上記駆
動手段側に連結された入力部とビット側に連結された出
力部とが回転方向の間隙をあけて嵌合されてなり、駆動
手段により入力部が回転したときに出力部に対し上記間
隙に対応する所定角度だけ空回り状態で相対回転した後
に回転一体に連結されるカップリングとを備えたねじ締
め機を設ける。
係合部を有しかつ正回転によりねじ部材を螺進させるビ
ットと、該ビットを回転させる駆動手段と、該駆動手段
からビットに至る動力伝達経路に配設され、かつ上記駆
動手段側に連結された入力部とビット側に連結された出
力部とが回転方向の間隙をあけて嵌合されてなり、駆動
手段により入力部が回転したときに出力部に対し上記間
隙に対応する所定角度だけ空回り状態で相対回転した後
に回転一体に連結されるカップリングとを備えたねじ締
め機を設ける。
また、上記カップリングの入力部を出力部と一体的に
回転させてビットの正回転によりねじ部材をねじ締めし
た後、上記カップリングの入力部を出力部に対し上記入
出力部間の相対回転可能角度以下の回転角だけ逆回転さ
せるように上記駆動手段を制御する制御手段を設ける。
回転させてビットの正回転によりねじ部材をねじ締めし
た後、上記カップリングの入力部を出力部に対し上記入
出力部間の相対回転可能角度以下の回転角だけ逆回転さ
せるように上記駆動手段を制御する制御手段を設ける。
(作用) 上記の構成により、本考案では、ねじ部材のねじ締め
時、ビットの係合部をねじ部材に係合させた状態で、制
御手段により駆動手段が一方向に回転してその回転がカ
ップリングの入力部に伝達され、このカップリングでは
入力部が入出力部間の間隙分の回転角だけ出力部に対し
空回り状態で相対回転して、その回転方向の間隙がなく
なった状態で該入出力部が回転一体に連結され、駆動手
段の回転はこのカップリングを介してビットに伝達され
てビットが正回転し、このビットの正回転によりねじ部
材が螺進してねじ締めされる。
時、ビットの係合部をねじ部材に係合させた状態で、制
御手段により駆動手段が一方向に回転してその回転がカ
ップリングの入力部に伝達され、このカップリングでは
入力部が入出力部間の間隙分の回転角だけ出力部に対し
空回り状態で相対回転して、その回転方向の間隙がなく
なった状態で該入出力部が回転一体に連結され、駆動手
段の回転はこのカップリングを介してビットに伝達され
てビットが正回転し、このビットの正回転によりねじ部
材が螺進してねじ締めされる。
このねじ締めの完了状態では、ビットとねじ部材との
間に捩じれによりビット係合部による噛付きが生じてい
る。
間に捩じれによりビット係合部による噛付きが生じてい
る。
しかし、この後、上記制御手段により駆動手段がカッ
プリングの入力部を出力部に対し所定回転角だけ逆回転
させる。この逆回転の回転角は、カップリングの入出力
部間の相対回転可能角度以下の回転角であるので、その
カップリングでは出力部が停止したまま入力部が入出力
部間の間隙分の角度だけ出力部に対し相対的に逆回転す
る。このカップリングの入力部のみの逆回転によりカッ
プリングとねじ部材との間の捩じれが解消され、ビット
を逆回転させることなくそのねじ部材への噛付きが回避
される。このため、その後、ビットの係合部をねじ部材
から容易に離脱できることとなる。
プリングの入力部を出力部に対し所定回転角だけ逆回転
させる。この逆回転の回転角は、カップリングの入出力
部間の相対回転可能角度以下の回転角であるので、その
カップリングでは出力部が停止したまま入力部が入出力
部間の間隙分の角度だけ出力部に対し相対的に逆回転す
る。このカップリングの入力部のみの逆回転によりカッ
プリングとねじ部材との間の捩じれが解消され、ビット
を逆回転させることなくそのねじ部材への噛付きが回避
される。このため、その後、ビットの係合部をねじ部材
から容易に離脱できることとなる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本考案の実施例に係るねじ締め装置Aの全体
構成を示す。このねじ締め装置Aは、第2図に示すよう
に、第1ワークW1に第2ワークW2を締結するためのねじ
部材としての星状の溝付ビスVを正回転により螺進させ
て両ワークW1,W2を一体に締結するもので、上記第1ワ
ークW1にはビスVを螺合するねじ孔Wh1が、また第2ワ
ークW2にはビスVを挿通するビス挿通孔Wh2がそれぞれ
形成されている。
構成を示す。このねじ締め装置Aは、第2図に示すよう
に、第1ワークW1に第2ワークW2を締結するためのねじ
部材としての星状の溝付ビスVを正回転により螺進させ
て両ワークW1,W2を一体に締結するもので、上記第1ワ
ークW1にはビスVを螺合するねじ孔Wh1が、また第2ワ
ークW2にはビスVを挿通するビス挿通孔Wh2がそれぞれ
形成されている。
第1図において、1はXYZの直角座標系で三次元の位
置決めをしながら移動する可動台で、この可動台1には
ねじ締め機2が一体に取り付けられている。このねじ締
め機2は、上記可動台1から垂下された多段円筒形状の
ハウジング3を有し、このハウジング3内には第1〜第
3の回転軸8〜10及びビット18が上方から順に同心状に
配設されている。
置決めをしながら移動する可動台で、この可動台1には
ねじ締め機2が一体に取り付けられている。このねじ締
め機2は、上記可動台1から垂下された多段円筒形状の
ハウジング3を有し、このハウジング3内には第1〜第
3の回転軸8〜10及びビット18が上方から順に同心状に
配設されている。
上記第1回転軸8はハウジング3に対し図外のベアリ
ングを介して回転自在にかつ軸方向にスライド不能に支
持されている。また、第2回転軸9はハウジング3に対
しベアリング11,11を介して回転自在にかつ軸方向にス
ライド不能に支持され、その下端にはスプライン9aが形
成されている。また、第3回転軸10はベアリング12,12
を介して回転自在にかつ軸方向に所定ストロークだけ摺
動可能に支持され、その上端中心部にはスプライン孔10
aが形成され、このスプライン孔10aには上記第2回転軸
9下端のスプライン9aが回転一体にかつ摺動可能に嵌挿
されている。また、第2回転軸9の中間フランジ部9bと
第3回転軸10の上端との間には第2回転軸9周りに配置
したスプリング13が縮装されており、このスプリング13
によって第3回転軸10を常時下方(第2回転軸9から離
れる方向)に付勢している。
ングを介して回転自在にかつ軸方向にスライド不能に支
持されている。また、第2回転軸9はハウジング3に対
しベアリング11,11を介して回転自在にかつ軸方向にス
ライド不能に支持され、その下端にはスプライン9aが形
成されている。また、第3回転軸10はベアリング12,12
を介して回転自在にかつ軸方向に所定ストロークだけ摺
動可能に支持され、その上端中心部にはスプライン孔10
aが形成され、このスプライン孔10aには上記第2回転軸
9下端のスプライン9aが回転一体にかつ摺動可能に嵌挿
されている。また、第2回転軸9の中間フランジ部9bと
第3回転軸10の上端との間には第2回転軸9周りに配置
したスプリング13が縮装されており、このスプリング13
によって第3回転軸10を常時下方(第2回転軸9から離
れる方向)に付勢している。
さらに、第3回転軸10の中間部にはフランジ部10bが
形成され、該フランジ部10b側方のハウジング3には上
下方向に長い長孔4が貫通形成されている。この長孔4
上側のハウジング3外周には上下方向のシリンダ軸心を
有するエアシリンダ14がブラケット15を介して取り付け
られている。このシリンダ14のピストンロッド14aは下
方に延び、その先端には細長い板状の連結部材16の一端
が固定されている。この連結部材16は上記ハウジング3
の長孔4を挿通してハウジング3内に延び、そのハウジ
ング3内に位置する中間部には、上記第3回転軸10のフ
ランジ部10b下側部分を摺動可能に挿通するがフランジ
部10bは係止する挿通孔16aが形成されており、シリンダ
14を収縮作動させることで、第3回転軸10を上記スプリ
ング13の付勢力に抗して上方に移動させるようになって
いる。尚、上記連結部材16の他端にはガイド棒17の下端
が固定され、該ガイド棒17はハウジング3壁部の案内穴
5にスライドベアリング5a,5aを介して摺動可能に支持
されており、このガイド棒17によって第3回転軸10を位
置決めしてガイドするようにしている。
形成され、該フランジ部10b側方のハウジング3には上
下方向に長い長孔4が貫通形成されている。この長孔4
上側のハウジング3外周には上下方向のシリンダ軸心を
有するエアシリンダ14がブラケット15を介して取り付け
られている。このシリンダ14のピストンロッド14aは下
方に延び、その先端には細長い板状の連結部材16の一端
が固定されている。この連結部材16は上記ハウジング3
の長孔4を挿通してハウジング3内に延び、そのハウジ
ング3内に位置する中間部には、上記第3回転軸10のフ
ランジ部10b下側部分を摺動可能に挿通するがフランジ
部10bは係止する挿通孔16aが形成されており、シリンダ
14を収縮作動させることで、第3回転軸10を上記スプリ
ング13の付勢力に抗して上方に移動させるようになって
いる。尚、上記連結部材16の他端にはガイド棒17の下端
が固定され、該ガイド棒17はハウジング3壁部の案内穴
5にスライドベアリング5a,5aを介して摺動可能に支持
されており、このガイド棒17によって第3回転軸10を位
置決めしてガイドするようにしている。
また、上記ビット18はハウジング3に対し回転自在に
かつ摺動可能に支持されている。このビット18の上端部
と上記第3回転軸10の下端部とはスリーブ19a及び2本
のピン19b,19bからなるジョイント19により回転一体に
かつ軸方向に移動一体に連結されている。一方、上記ビ
ット18の下端(先端)には上記ビスVのヘッドV1におけ
る星状の溝V2に係合する断面星状の係合部18aが形成さ
れており、この係合部18aをビスVの星状の溝V2に係合
した状態でビット18を正回転させることにより、ビスV
を螺進させてねじ締めするようになっている。また、ビ
ット18下方のハウジング3下端にはビスVのヘッドV1を
嵌装可能なビス吸着部6が形成されている一方、ビット
18下端部側方のハウジング3には上記ビス吸着部6に連
通する吸引口7が開口され、この吸引口7は図示しない
がエア吸引装置に接続されており、エア吸引装置によっ
て吸引口7ないしビス吸着部6を負圧状態とすること
で、ハウジング3にビスVをそのヘッドV1をビス吸着部
6に吸着した正立状態で保持するようにしている。
かつ摺動可能に支持されている。このビット18の上端部
と上記第3回転軸10の下端部とはスリーブ19a及び2本
のピン19b,19bからなるジョイント19により回転一体に
かつ軸方向に移動一体に連結されている。一方、上記ビ
ット18の下端(先端)には上記ビスVのヘッドV1におけ
る星状の溝V2に係合する断面星状の係合部18aが形成さ
れており、この係合部18aをビスVの星状の溝V2に係合
した状態でビット18を正回転させることにより、ビスV
を螺進させてねじ締めするようになっている。また、ビ
ット18下方のハウジング3下端にはビスVのヘッドV1を
嵌装可能なビス吸着部6が形成されている一方、ビット
18下端部側方のハウジング3には上記ビス吸着部6に連
通する吸引口7が開口され、この吸引口7は図示しない
がエア吸引装置に接続されており、エア吸引装置によっ
て吸引口7ないしビス吸着部6を負圧状態とすること
で、ハウジング3にビスVをそのヘッドV1をビス吸着部
6に吸着した正立状態で保持するようにしている。
上記ハウジング3の側方には上記ビット18を回転駆動
するための駆動手段としてのサーボモータ20が配設され
ている。このサーボモータ20はエンコーダを内蔵したも
ので、その出力軸(図示せず)は減速機21及び動力伝達
ギヤ機構22を介して上記第1回転軸8に駆動連結されて
いる。また、サーボモータ20は上記減速機21を介して可
動台1に吊下げ状態で支持されている。
するための駆動手段としてのサーボモータ20が配設され
ている。このサーボモータ20はエンコーダを内蔵したも
ので、その出力軸(図示せず)は減速機21及び動力伝達
ギヤ機構22を介して上記第1回転軸8に駆動連結されて
いる。また、サーボモータ20は上記減速機21を介して可
動台1に吊下げ状態で支持されている。
さらに、上記第1及び第2回転軸8,9間にはカップリ
ング23が配設されている。このカップリング23は、第3
図にも示すように、サーボモータ20側(駆動手段側)の
第1回転軸8とビット18側の第2回転軸9とを所定角度
θだけ相対回転可能に連結するもので、具体的には、第
1回転軸8下端に固定された入力部24と、第2回転軸9
上端に固定された出力部25とからなり、これらは有底円
筒状の部材で構成されている。そして、入力部24の下端
及び出力部25の上端にはそれぞれ4つの係止凹部24a,25
a及び4つの係止爪24b,25bが交互に円周方向に等間隔を
あけて形成され、入力部24の各係止凹部24aに出力部25
の係止爪25bが、また出力部25の係止凹部25aに入力部24
の係止爪24bがそれぞれ嵌合されている。そして、各係
止凹部24a,25aの幅寸法は係止爪24b,25bよりも所定寸法
だけ大とされていて、係止爪24b,25bが係止凹部24a,25a
内に遊嵌合しており、この構造によりカップリング23
は、その入力部24と出力部25とが回転方向の間隙をあけ
て嵌合されていて、サーボモータ20により入力部24が回
転したときに出力部25に対し上記間隙に対応する所定角
度θだけ空回り状態で相対回転した後に回転一体に連結
されるようになっている。
ング23が配設されている。このカップリング23は、第3
図にも示すように、サーボモータ20側(駆動手段側)の
第1回転軸8とビット18側の第2回転軸9とを所定角度
θだけ相対回転可能に連結するもので、具体的には、第
1回転軸8下端に固定された入力部24と、第2回転軸9
上端に固定された出力部25とからなり、これらは有底円
筒状の部材で構成されている。そして、入力部24の下端
及び出力部25の上端にはそれぞれ4つの係止凹部24a,25
a及び4つの係止爪24b,25bが交互に円周方向に等間隔を
あけて形成され、入力部24の各係止凹部24aに出力部25
の係止爪25bが、また出力部25の係止凹部25aに入力部24
の係止爪24bがそれぞれ嵌合されている。そして、各係
止凹部24a,25aの幅寸法は係止爪24b,25bよりも所定寸法
だけ大とされていて、係止爪24b,25bが係止凹部24a,25a
内に遊嵌合しており、この構造によりカップリング23
は、その入力部24と出力部25とが回転方向の間隙をあけ
て嵌合されていて、サーボモータ20により入力部24が回
転したときに出力部25に対し上記間隙に対応する所定角
度θだけ空回り状態で相対回転した後に回転一体に連結
されるようになっている。
また、上記サーボモータ20は制御手段としての制御装
置26により作動制御される。この制御装置26は、ビスV
を螺進させてねじ締めを行う場合、先ず、ビット18が正
回転するようにサーボモータ20を一方向に回転させ、ビ
ット18の正回転によりビスVがねじ締めされた後、サー
ボモータ20を今度は所定回転角だけ他方向に回転させ
て、カップリング23の入力部24つまりサーボモータ20側
をそれまでの回転方向とは逆の方向に入/出力部24,25
間の相対回転可能角度θ以下の回転角だけ回転させるよ
うに構成されている。
置26により作動制御される。この制御装置26は、ビスV
を螺進させてねじ締めを行う場合、先ず、ビット18が正
回転するようにサーボモータ20を一方向に回転させ、ビ
ット18の正回転によりビスVがねじ締めされた後、サー
ボモータ20を今度は所定回転角だけ他方向に回転させ
て、カップリング23の入力部24つまりサーボモータ20側
をそれまでの回転方向とは逆の方向に入/出力部24,25
間の相対回転可能角度θ以下の回転角だけ回転させるよ
うに構成されている。
この制御装置26での具体的な制御手順を第4図により
説明するに、まず、最初のステップS1でサーボモータ20
を正回転させるとともに、シリンダ14を伸長させ、次の
ステップS2でエンコーダからの単位時間当たりの出力パ
ルス数が一定値以下かどうかを判定する。この判定がNO
のときにはステップS1に戻るが、YESになると、ステッ
プS3に進んで一定時間が経過したかどうかを判定する。
このステップS3は、ねじの締付けを十分に行うためのも
ので、この必要がない場合には省略してもよい。次い
で、ステップS4でモータ20を停止した後、ステップS5で
同モータ20を逆回転させる。そして、ステップS6でエン
コーダから所定パルス数が出力されたかどうかを判定
し、この判定がYESになるのを持ってステップS7に進
み、サーボモータ20を停止した後、制御を終了する。
説明するに、まず、最初のステップS1でサーボモータ20
を正回転させるとともに、シリンダ14を伸長させ、次の
ステップS2でエンコーダからの単位時間当たりの出力パ
ルス数が一定値以下かどうかを判定する。この判定がNO
のときにはステップS1に戻るが、YESになると、ステッ
プS3に進んで一定時間が経過したかどうかを判定する。
このステップS3は、ねじの締付けを十分に行うためのも
ので、この必要がない場合には省略してもよい。次い
で、ステップS4でモータ20を停止した後、ステップS5で
同モータ20を逆回転させる。そして、ステップS6でエン
コーダから所定パルス数が出力されたかどうかを判定
し、この判定がYESになるのを持ってステップS7に進
み、サーボモータ20を停止した後、制御を終了する。
次に、上記構成のねじ締め装置Aの作動について説明
する。
する。
作動開始状態では、シリンダ14が収縮作動してねじ締
め機2の第3回転軸10及びそれと一体のビット18は上昇
位置にある。
め機2の第3回転軸10及びそれと一体のビット18は上昇
位置にある。
この状態から、先ず、可動台1が移動してねじ締め機
2のハウジング3下端がビス供給ステーションに位置付
けられ、その状態でエア吸引装置が作動して、ビスVの
ヘッドV1がハウジング3下端の吸着部6に吸引され、ビ
スVがハウジング3に吸着保持される。
2のハウジング3下端がビス供給ステーションに位置付
けられ、その状態でエア吸引装置が作動して、ビスVの
ヘッドV1がハウジング3下端の吸着部6に吸引され、ビ
スVがハウジング3に吸着保持される。
次いで、可動台1が移動して、締結しようとするワー
クW1,W2のビス挿通孔Wh2ないしねじ孔Wh1にビスVの下
端が挿入される。この後、制御装置26の制御によりサー
ボモータ20が一方向に回転し、その出力軸の回転が減速
機21、動力伝達ギヤ機構48、第1回転軸8、カップリン
グ23、第2回転軸9及び第3回転軸10を介してビット18
に伝達されて、該ビット18が正回転する。上記カップリ
ング23では、入力部24が入出力部24,25間の間隙分の回
転角θだけ出力部25に対し空回り状態で相対回転し、そ
の回転方向の間隙がなくなった時点で該入出力部24,25
同士が回転一体に連結され、サーボモータ20の回転はこ
のカップリング18を介してビットに伝達されてビット18
が正回転する。また同時に、上記シリンダ14の作動が停
止し、これにより第3回転軸10及びビット18がスプリン
グ13の付勢力により下降する。このビット18の下降移動
によりその下端の係合部18aが上記吸着部6にビスVの
ヘッドV1の星状の溝V2に係合し、、この係合によりビス
Vが下降しながら正回転する。このように、ビスVがス
プリング13の付勢力によりねじ孔Wh1に押し込められな
がら正転するので、そのねじ部がねじ孔Wh1に係合して
奥部に螺進する。そして、この実施例では、エンコーダ
からの単位時間当たりの出力パルス数が一定値以下とな
れば、ねじ締め完了と判定され、サーボモータ20が停止
し、両ワークW1,W2が一体に締結されたこととなる。
クW1,W2のビス挿通孔Wh2ないしねじ孔Wh1にビスVの下
端が挿入される。この後、制御装置26の制御によりサー
ボモータ20が一方向に回転し、その出力軸の回転が減速
機21、動力伝達ギヤ機構48、第1回転軸8、カップリン
グ23、第2回転軸9及び第3回転軸10を介してビット18
に伝達されて、該ビット18が正回転する。上記カップリ
ング23では、入力部24が入出力部24,25間の間隙分の回
転角θだけ出力部25に対し空回り状態で相対回転し、そ
の回転方向の間隙がなくなった時点で該入出力部24,25
同士が回転一体に連結され、サーボモータ20の回転はこ
のカップリング18を介してビットに伝達されてビット18
が正回転する。また同時に、上記シリンダ14の作動が停
止し、これにより第3回転軸10及びビット18がスプリン
グ13の付勢力により下降する。このビット18の下降移動
によりその下端の係合部18aが上記吸着部6にビスVの
ヘッドV1の星状の溝V2に係合し、、この係合によりビス
Vが下降しながら正回転する。このように、ビスVがス
プリング13の付勢力によりねじ孔Wh1に押し込められな
がら正転するので、そのねじ部がねじ孔Wh1に係合して
奥部に螺進する。そして、この実施例では、エンコーダ
からの単位時間当たりの出力パルス数が一定値以下とな
れば、ねじ締め完了と判定され、サーボモータ20が停止
し、両ワークW1,W2が一体に締結されたこととなる。
このとき、上記カップリング23の入力部24と出力部25
とは角度θだけ相対回転可能であるので、上記ビスVが
ねじ孔Wh1を螺進し始めた時点からねじ締めが完了する
までの間、第3図(a)に示す如く、入力部24における
各係止爪24bの回転方向前側の側面が出力部25の係止凹
部25aの側面を押圧した状態でトルクが伝達され、上記
各係止爪24bの回転方向後側側面と係止凹部25aの側面と
の間には回転角θの間隙が形成される。
とは角度θだけ相対回転可能であるので、上記ビスVが
ねじ孔Wh1を螺進し始めた時点からねじ締めが完了する
までの間、第3図(a)に示す如く、入力部24における
各係止爪24bの回転方向前側の側面が出力部25の係止凹
部25aの側面を押圧した状態でトルクが伝達され、上記
各係止爪24bの回転方向後側側面と係止凹部25aの側面と
の間には回転角θの間隙が形成される。
そして、上記ねじ締めの完了状態では、サーボモータ
20がそのトルクがビット18に加わった状態で停止するの
で、ビット18とビスVとの間に捩じれによりビット18の
係合部18aがビスVの星状の溝V2に噛み付いた状態とな
り、そのままではシリンダ14を収縮作動させてもビット
18がビスVから離脱し難い。しかし、この後、上記制御
装置26によりサーボモータ20が予め定めたパルス数に相
当する回転量だけ逆回転し、すなわち、カップリング23
の入力部24が上記カップリング23の相対回転可能角度θ
以下の回転角だけ逆回転する。この逆回転により第3図
(b)に示すように入力部24の各係止爪24bが出力部25
の係止凹部25aの側面から離れ、出力部25に連結された
ビット18が逆回転することなく、該ビット18にかかって
いたトルクがなくなって、そのビスVとの間の捩じれが
解消され、このことによりビット18のビスVに対する噛
付きが解消される。従って、この後、シリンダ14を収縮
作動させてビット18を上昇させると、ビット18の係合部
18aがビスVの星状の溝V2から容易に離脱する。以上に
より1つのビスVによるねじ締めが終了し、以後、各ビ
スVについて上記と同様の動きが繰り返される。
20がそのトルクがビット18に加わった状態で停止するの
で、ビット18とビスVとの間に捩じれによりビット18の
係合部18aがビスVの星状の溝V2に噛み付いた状態とな
り、そのままではシリンダ14を収縮作動させてもビット
18がビスVから離脱し難い。しかし、この後、上記制御
装置26によりサーボモータ20が予め定めたパルス数に相
当する回転量だけ逆回転し、すなわち、カップリング23
の入力部24が上記カップリング23の相対回転可能角度θ
以下の回転角だけ逆回転する。この逆回転により第3図
(b)に示すように入力部24の各係止爪24bが出力部25
の係止凹部25aの側面から離れ、出力部25に連結された
ビット18が逆回転することなく、該ビット18にかかって
いたトルクがなくなって、そのビスVとの間の捩じれが
解消され、このことによりビット18のビスVに対する噛
付きが解消される。従って、この後、シリンダ14を収縮
作動させてビット18を上昇させると、ビット18の係合部
18aがビスVの星状の溝V2から容易に離脱する。以上に
より1つのビスVによるねじ締めが終了し、以後、各ビ
スVについて上記と同様の動きが繰り返される。
尚、上記実施例では、ねじ部材をビスVとしたが、本
考案は、その他、例えばボルトやナットを螺進させてね
じ締めする場合にも適用できる。
考案は、その他、例えばボルトやナットを螺進させてね
じ締めする場合にも適用できる。
(考案の効果) 以上説明したように、請求項(1)に係る考案による
と、ねじ締め機の駆動手段とビットとの間の動力伝達経
路に、駆動手段側の入力部とビット側の出力部とを回転
方向の間隙をあけて互いに嵌合してその間隙に対応する
所定角度だけ空回り状態で相対回転させた後に回転一体
に連結するカップリングを配設し、ねじ締めの完了後、
駆動手段をねじ締め方向とは逆方向に上記カップリング
の入出力部間の間隙分を限度として回転させるようにし
たものであるので、ねじ締め完了時にビットの逆回転を
招くことなくそのねじ部材への噛付きを確実に回避で
き、ねじ締め作業工程の円滑化等を図ることができるも
のである。
と、ねじ締め機の駆動手段とビットとの間の動力伝達経
路に、駆動手段側の入力部とビット側の出力部とを回転
方向の間隙をあけて互いに嵌合してその間隙に対応する
所定角度だけ空回り状態で相対回転させた後に回転一体
に連結するカップリングを配設し、ねじ締めの完了後、
駆動手段をねじ締め方向とは逆方向に上記カップリング
の入出力部間の間隙分を限度として回転させるようにし
たものであるので、ねじ締め完了時にビットの逆回転を
招くことなくそのねじ部材への噛付きを確実に回避で
き、ねじ締め作業工程の円滑化等を図ることができるも
のである。
図面は本考案の一実施例を示し、第1図はねじ締め装置
の全体をその要部を破断した状態で示す正面図、第2図
はビットの正回転によるビスのねじ締め完了状態を示す
縦断面図、第3図は駆動手段の回転に応じたカップリン
グの挙動を示す横断面図、第4図は制御装置での制御手
順を示すフローチャート図である。 A…ねじ締め装置 2…ねし締め機 18…ビット 18a…係合部 20…サーボモータ(駆動手段) 23…カップリング 24…入力部 25…出力部 26…制御装置(制御手段) θ…カップリングの相対回転可能角度 V…ビス(ねじ部材)
の全体をその要部を破断した状態で示す正面図、第2図
はビットの正回転によるビスのねじ締め完了状態を示す
縦断面図、第3図は駆動手段の回転に応じたカップリン
グの挙動を示す横断面図、第4図は制御装置での制御手
順を示すフローチャート図である。 A…ねじ締め装置 2…ねし締め機 18…ビット 18a…係合部 20…サーボモータ(駆動手段) 23…カップリング 24…入力部 25…出力部 26…制御装置(制御手段) θ…カップリングの相対回転可能角度 V…ビス(ねじ部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 吉村 真由美 兵庫県西宮市田近野町6番107号 新明 和工業株式会社開発技術本部内 (56)参考文献 特開 昭62−48466(JP,A) 実開 平1−79570(JP,U) 実開 昭55−89566(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】先端にねじ部材に係合可能な係合部を有
し、正回転によりねじ部材を螺進させるビットと、該ビ
ットを回転させる駆動手段と、該駆動手段からビットに
至る動力伝達経路に配設され、かつ上記駆動手段側に連
結された入力部とビット側に連結された出力部とが回転
方向の間隙をあけて嵌合されてなり、駆動手段により入
力部が回転したときに出力部に対し上記間隙に対応する
所定角度だけ空回り状態で相対回転した後に回転一体に
連結されるカップリングとを備えたねじ締め機と、 上記カップリングの入力部を出力部と一体的に回転させ
てビットの正回転によりねじ部材をねじ締めした後、上
記カップリングの入力部を出力部に対し上記入出力部間
の相対回転可能角度以下の回転角だけ逆回転させるよう
に上記駆動手段を制御する制御手段とを設けたことを特
徴とするねじ締め装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989132385U JP2535036Y2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | ねじ締め装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989132385U JP2535036Y2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | ねじ締め装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0371831U JPH0371831U (ja) | 1991-07-19 |
JP2535036Y2 true JP2535036Y2 (ja) | 1997-05-07 |
Family
ID=31679844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989132385U Expired - Fee Related JP2535036Y2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | ねじ締め装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2535036Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4552329B2 (ja) * | 2000-08-23 | 2010-09-29 | 味の素株式会社 | 水蒸気排出細孔を有するパン用ピロー袋 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6248466A (ja) * | 1985-08-29 | 1987-03-03 | 株式会社東芝 | ねじ締め装置 |
-
1989
- 1989-11-13 JP JP1989132385U patent/JP2535036Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0371831U (ja) | 1991-07-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |