JP2534723B2 - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents

四輪駆動車の駆動力配分制御装置

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JP2534723B2 JP62217727A JP21772787A JP2534723B2 JP 2534723 B2 JP2534723 B2 JP 2534723B2 JP 62217727 A JP62217727 A JP 62217727A JP 21772787 A JP21772787 A JP 21772787A JP 2534723 B2 JP2534723 B2 JP 2534723B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、四輪駆動車のトランスファ装置の駆動力配
分クラッチに用いられる四輪駆動車の駆動力配分制御装
置に関する。
(従来の技術) 従来の四輪駆動車の駆動力配分制御装置としては、例
えば特開昭61-157437号公報に記載されているような装
置が知られている。
この従来装置は、前後輪回転速度センサからのセンサ
信号に基づいて前後輪の回転速度差を演算し、この前後
輪回転速度差が大きい程、すなわち駆動輪スリップの発
生が大きい程トランスファクラッチの締結力を増大させ
て4輪駆動側に駆動力配分を変更し、速やかに駆動輪ス
リップを抑制させようとするものであった。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来装置にあっては、前後
輪回転速度差に対するクラッチ締結力制御特性は一義的
に定まったものであった為、走行路面の摩擦係数変化に
即座に対応出来ないという問題点を残していた。
例えば、乾燥良路で軽快に走り易い制御特性(前輪側に
駆動力を多く配分しない特性)に設定すると、氷雪路等
の低摩擦係数路でスピン傾向が強く、走行安定性やスタ
ック脱出性が十分でなくなってしまうし、逆に、低摩擦
係数路で走行安定性が得られる制御特性(前輪側に駆動
力を多く配分する特性)に設定すると、高摩擦係数路の
場合に前輪側への伝達トルクが多くて、早期にドリフト
アウトする傾向になってしまう。
これに対し、本出願人は、特願昭61-288498号の先行
出願で、前後輪回転速度差と横加速度によりトランスフ
ァの締結力を決める内容の装置を提案した。
しかし、制御条件である前後輪回転速度差も横加速度も
ドライバーが所定のアクセル操作や旋回操作を行なった
後に生じる車両状態である為、パワースライド等をアク
ティブにドライバーが操作しても現実に車両状態が変化
しないことには制御が開始されず、ダイレクト感に欠
け、スポーツ走行時のフィーリングが悪いという問題点
を残していた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上述のような問題点を解決することを目的
としてなされたもので、この目的達成のために本発明で
は、以下に述べるような解決手段とした。
本発明の解決手段を第1図に示すクレーム概念図によ
り説明すると、エンジン駆動力を前後輪に分配伝達する
エンジン駆動系の途中に設けられ、外部からのクラッチ
締結力により伝達トルクの変更ができる駆動系クラッチ
手段1と、所定の検出手段2からの検出信号に基づいて
前記駆動系クラッチ手段1の締結力を増減制御する制御
信号を出力するクラッチ制御手段3と、を備えた四輪駆
動車の駆動力配分制御装置において、前記検出手段2と
して、前後輪回転速度差検出手段201と横加速度検出手
段202とアクセル踏み速度検出手段203を含み、前記クラ
ッチ制御手段3を、前後輪回転速度差に応じてクラッチ
締結力を4輪駆動方向に増大させると共に、横加速度が
大きい時はクラッチ締結力の増大割合が小さく、横加速
度が小さい時には増大割合が大きな制御特性が得られ、
更に、横加速度が設定値以上且つアクセル踏み速度が設
定値以上の時、前記アクセル踏み速度に応じてクラッチ
締結力を一定時間減じる手段とした事を特徴とする。
(作用) 本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置では、上述
のように、横加速度検出手段により旋回走行時に発生す
る横加速度を監視することにより路面摩擦係数情報、特
に、大きな横加速度の検出により高摩擦係数路での旋回
時であることが入力情報としてもたらされることにな
る。
従って、横加速度が大きい時には、クラッチ締結力の
増大割合が小さな制御特性が得られる為、主に2輪駆動
側の駆動力配分傾向となり、早期にドリフトアウトする
ことなく、高摩擦係数路での良好な旋回性が実現出来
る。
また、横加速度が小さい時(高摩擦係数路又は低摩擦
係数路での直進,発進及び低摩擦係数路旋回等)には、
増大割合が大きな制御特性が得られる為、主に4輪駆動
側の駆動力配分傾向となり、発進性能の向上や直進安定
性の向上や旋回時に早期にスピンやドリフトアウトする
ことが防止される。
更に、パワースライドによる旋回走行を行なう場合に
は、旋回時を示す横加速度条件とパワースライド操作を
示すアクセル踏み速度条件によってクラッチ締結力が減
じられ、駆動力配分がアクセル操作に対応して2輪駆動
力配分側に移行する為、ドライバーのアクセル操作に対
してダイレクトにパワースライドのきっかけが出来るこ
とになり、スポーツ走行がアクティビティにフィーリン
グ良く行なえる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。尚、こ
の実施例を述べるにあたって、後輪駆動をベースにした
四輪駆動車の駆動力配分制御装置を例にとる。
まず、構成を説明する。
実施例の駆動力配分制御装置Dが適用される四輪駆動
車は、第2図に示すように、トランスファ装置10,エン
ジン11,トランスミッション12,トランスファ入力軸13,
後輪側駆動軸14,多板摩擦クラッチ(駆動系クラッチ手
段)15,リヤディファレンシャル16,後輪17,フロントデ
ィファレンシャル18,前輪19,ギヤトレーン20,前輪側駆
動軸21を備えている。
上記トランスミッション12は、前記エンジン11からの
回転駆動力をシフト操作により選択した変速段位置に応
じて変速させるもので、実施例では平行な二本のシャフ
トに異なるギヤ比の歯車組を設けたタイプのものを用い
ている。
上記トランスファ入力軸13は、トランスファ装置10内
の多板摩擦クラッチ15へ前記トランスミッション12から
の回転駆動力を入力させる軸である。
上記後輪側駆動軸14は、前記トランスファ入力軸13と
同芯上に直結させたもので、トランスファ入力軸13から
の回転駆動力がそのまま伝達される。
上記多板摩擦クラッチ15は、クラッチ油圧により前輪
側への伝達トルクの変更が可能なクラッチで、前記トラ
ンスファ入力軸13及び後輪側駆動軸14に固定させたクラ
ッチドラム15aと、該クラッチドラム15aに回転方向係合
させたフリクションプレート15bと、前記入力軸13の外
周部に回転可能に支持させたクラッチハブ15cと、該ク
ラッチハブ15cに回転方向係合させたフリクションディ
スク15dと、交互に配置されるフリクションプレート15b
とフリクションディスク15dとの一端側に設けられるク
ラッチピストン15eと、該クラッチピストン15eと前記ク
ラッチドラム15aとの間に形成されるシリンダ室15fと、
を備えている。
上記リヤディファレンシャル16及びフロントディファ
レンシャル18は、左右の後輪17,17及び左右の前輪19,19
に差動を許しながら駆動力を分配伝達する差動装置であ
る。
上記ギヤトレーン20は、前記クラッチハブ15cに設け
られた第1ギヤ20aと、中間シャフト20bに設けられた第
2ギヤ20cと、前輪側駆動軸21に設けられた第3ギヤ20d
と、によって構成され、多板摩擦クラッチ15の締結によ
る前輪側への駆動力を伝達させる手段である。
上記前輪側駆動軸21は、車両の前輪19,19に回転駆動
力を伝達させる軸である。
尚、第4図はトランスファ装置10の具体例を示したも
ので、トランスファケース22の中に前記多板摩擦クラッ
チ15やギヤ類やシャフト類が納められている。
第4図中15gはディシュプレート、15hはリターンスプリ
ング,24はクラッチ圧油入力ポート,25はクラッチ圧油
路,26は後輪側出力軸,27は潤滑用油路,28はスピードメ
ータ用ピニオン,29はオイルシール,30はベアリング,31
はニードルベアリング,32はスラストベアリング,33は継
手フランジである。
次に、実施例の駆動力配分クラッチ制御装置Dは、第
3図に示すように、前記多板摩擦クラッチ15を締結させ
るための油圧力を発生させる外部装置としての油圧発生
装置50と、この油圧発生装置50からの油圧を所定のクラ
ッチ圧Pに制御する油圧制御装置40とを備えている。
上記油圧発生装置50は、オイルポンプ51、ポンプ圧油
路52、クラッチ圧油路53、分岐ドレーン油路54、リザー
ブタンク55、吸込油路56を備えている。
上記油圧制御装置40は、検知手段として、前輪回転速
度センサ41,後輪回転速度センサ42,横加速度センサ43,
アクセル開度センサ44を備え、制御回路として、コント
ロールユニット45を備え、制御アクチュエータとして、
バルブソレノイド46a及びチェック油路46bを有する前記
電磁比例リリーフバルブ46(分岐ドレーン油路54に設け
られている)を備えている。
前輪回転速度センサ41及び後輪回転速度センサ42は、
それぞれ前輪側駆動軸21及び後輪側駆動軸14の途中や左
右の前輪19,19位置等に設けられたもので、軸に固定さ
れたセンサロータと、センサロータに近接配置され、磁
力変化を検知するピックアップセンサと、による回転速
度センサ等が用いられ、この両回転速度センサ41,42か
らは軸回転に応じた正弦波信号等による回転信号(n
f),(nr)が出力される。
前記横加速度センサ43は、Gセンサと呼ばれるセンサ
が用いられ、旋回時等において車両に加わる横加速度Yg
を検出し、横加速度Ygに応じた横加速度信号(yg)が出
力される。
前記アクセル開度センサ44は、アクセルペダル踏み量
であるアクセル開度Aを検出し、アクセル開度Aに応じ
たアクセル開度信号(a)が出力される。
前記コントロールユニット45は、車載のマイクロコン
ピュータを中心とする制御回路が用いられ、前記回転速
度センサ41,42からの回転信号(nf),(nr)を入力
し、基本的には前後輪の駆動軸21,14の回転速度差ΔN
(Nr-Nf)を演算し、回転速度差ΔNが大きくなるに従
って前輪側への伝達トルクΔT(クラッチ油圧P)を高
めて駆動力配分を4輪駆動状態に近づける指令電流信号
(i)を前記電磁比例リリーフバルブ46に出力するもの
で、第5図に示すように、内部回路として、入力インタ
ーフェース451、RAM452、ROM453、CPU454、出力インタ
ーフェース455を備えている。
上記ROM454(リード.オンリー.メモリ)は読出し専
用のメモリで、このROM454には、第8図に示すように、
前後輪回転速度差ΔNと前輪側への伝達トルクΔTとの
制御特性との関係がΔT=Kt・ΔN(Kt;制御定数)と
して予め演算式の形で記憶されている。
上記電磁比例リリーフバルブ46は、指令電流信号
(i)の出力が指令電流値I*=0の場合はクラッチ圧P
=0となるが、指令電流信号(i)の出力が指令電流値
I*>0の場合はバルブが閉じ方向に移動し、オイルポン
プ51からのポンプ圧をドレーン油量制御により指令電流
値I*の大きさに応じたクラッチ圧Pとなす(第6図)。
尚、クラッチ圧Pと前輪側への伝達トルクΔTとの関係
は次式であらわされる(第7図)。
P=ΔT/(μ・S・2n・Rm) 但しμ;クラッチ板の摩擦係数 S;ピストンへの圧力作
用面積 n;フリクションディスク枚数 Rm;フリクショ
ンディスクのトルク伝達有効半径 従って、クラッチ圧Pを増大させると、前輪側への伝達
トルクΔTも比例して増大する。
次に、作用を説明する。
実施例での駆動力配分制御作動の流れを、第9図に示
すフローチャート図により説明する。
ステップ100では、各センサ41,42,43,44から前輪回転
速度Nf,後輪回転速度Nr,横加速度Yg,アクセル開度Aが
読み込まれる。
ステップ101では、前記ステップ100で読み込まれた前
輪回転速度Nfと後輪回転速度Nrから前後輪回転速度差Δ
Nが演算により求められる。
尚、演算式は、ΔN=Nr-Nfである。
ステップ102では、前記ステップ100で読み込まれた横
加速度Ygから制御定数Ktが演算により求められる。
尚、演算式は、Kt=f1(Yg)であり、具体的には、0≦
Yg<Y1の時にKt=Ka、Y1≦Yg<Y2の時にKt=Kb、Y2≦Yg
の時にKt=Kc(但し、Ka>Kb>Kc)のようにして求め
る。
ステップ103では、前記ステップ101で求めた前後輪回
転速度差ΔNとステップ102で求めた制御定数Ktとによ
って前輪側伝達トルクΔTが求められる。
尚、演算式は、ΔT=f2(ΔN)であり、ΔN≧0の時
にΔT=Kt*ΔNとし、ΔN<0の時にΔT=0とす
る。
ここで、ステップ102では制御定数Ktを3段階的に求
めたが、制御定数Ktを横加速度Ygに反比例する値として
演算式、Kt=Ka/Yg(但し、Kc<Kt<Ka)等により、無
段階的に求めてもよいし、前輪側伝達トルクΔTをYgと
ΔNとから直接求めてもよい。
ステップ104では、今回読み込んだアクセル開度Anと
前回読み込んだアクセル開度An-1と1回の演算処理時間
tとからアクセル踏み速度を求める。
ステップ105では、ステップ104で求められたアクセル
踏み速度が設定値0より大きいかどうかが判断され
る。
ステップ106では、横加速度Ygが設定値Yg0より大きい
かどうかが判断される。
ステップ107では、前記ステップ105及びステップ106
での判断が、>0且つYg>Yg0である場合に、アクセ
ル踏み速度に応じて前輪側伝達トルクΔTを一定時間
減少させる指令を出す。
尚、前輪側伝達トルクΔTの減少分は、第10図に示すよ
うに、アクセル踏み速度が大きくなる程大きくなる値
として求められる。
ステップ108では、前記ステップ103で求められた前輪
側伝達トルクΔT及びステップ107で求められた前輪側
伝達トルクΔTの減少分に対応したクラッチ圧Pが得ら
れる指令電流値I*による指令電流信号(i)が出力され
る。
以上説明してきたように、実施例の駆動力配分クラッ
チ制御装置Dにあっては、以下に述べるような効果が得
られる。
横加速度センサ43により旋回走行時に発生する横加
速度Ygを監視するようにした為、路面摩擦係数センサを
用いることなく、路面摩擦係数の情報、特に、大きな横
加速度Ygの検出により高摩擦係数路での旋回時であるこ
とが入力情報としてもたらされることになる。
横加速度Ygが大きい時はクラッチ締結力の増大割合
が小さな制御特性(例えば制御定数Kcによる特性)が得
られる為、前輪側への伝達トルクΔTが小さく、主に2
輪駆動側の駆動力配分傾向となり、早期にドリフトアウ
トすることなく、高摩擦係数路での良好な旋回性が実現
出来る。
横加速度Ygが小さい時(高摩擦係数路旋向時以外で
直進,発進,低摩擦係数路旋回等)には増大割合が大き
な制御特性(例えば制御定数Kaによる特性)が得られる
為、前輪側への伝達トルクΔTが大きく、主に4輪駆動
側の駆動力配分傾向となり、発進性能の向上や直進安定
性の向上や旋回時に早期にスピンやドリフトアウトする
ことが防止される。
制御定数Ktを変更することで異なる制御特性が得ら
れるようにしている為、コントロールユニット45に予め
設定しておく演算式が一つでよく、メモリの記憶容量が
小さくて済む。
パワースライドによる旋回走行を行なう場合には、
旋回時を示す横加速度条件(Yg>Yg0)とパワースライ
ド操作を示すアクセル踏み速度条件(>0)によっ
て前輪側伝達トルクΔTが減少し、後輪側へ多くの駆動
力が配分される方向へ移行する為、ドライバーのアクセ
ル操作に対してダイレクトにパワースライドのきっかけ
が出来ることになり、スポーツ走行がアクティビィにフ
ィーリング良く行なえる。
次に、第11図及び第12図に示す他の制御例について説
明する。
この例での駆動力配分制御作動の流れは第11図のフロ
ーチャート図に示す通りであり、第9図に示す前述の制
御では、ステップ107でアクセル踏み速度のみに応じ
て前輪側伝達トルクΔTを一定時間減少させるものであ
ったのに対し、ステップ109では、ステップ105及びステ
ップ106での判断が、>0且つYg>Yg0である場合
に、アクセル踏み速度及び横加速度Ygに応じて前輪側
伝達トルクΔTを一定時間減少させる指令を出す。
尚、前輪側伝達トルクΔTの減少分は、第12図に示すよ
うに、アクセル踏み速度が大きくなる程大きく、また
横加速度Yg大きくなる程小さくなる値として求められ
る。
これは、横加速度Ygが大きい場合には、旋回が限界に近
いので比較的少ない前輪側伝達トルクΔTの減少でもパ
ワースライドに持ち込むことが出来ることによる。
従って、この制御方法を採用することで、横加速度Yg
の大きさに応じて前輪側伝達トルクΔTの減少分が決定
される、即ち、横加速度Ygが大きい時には前輪側伝達ト
ルクΔTの減少分が小さくなり、車両がスピン方向にな
るスピン速度が抑えられ、横加速度Ygが小さい時には前
輪側伝達トルクΔTの減少分が大きくなり、パワースラ
イドを助長する。
この為、横加速度対応制御で、パワースライドがコント
ローラブルになり、ドライバーがコントロールし易い。
以上、本発明の実施腕を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、横加速度Ygに応じて制御定数Kt
を変更させる例を示したが、先行出願の第3実施例で示
されるように、横加速度Ygに応じて立上り回転速度差値
ΔNxを変更させる例でも良いし、また、予め複数の制御
特性マップを設定しておいて、これらのマップの中から
横加速度Ygに応じたマップを選択するような例であって
もよい。
また、実施例では、油圧制御アクチュエータとして電
磁比例式リリーフバルブを用いた例を示したが、他の手
段、例えばデューティ制御信号を用いる場合にはソレノ
イド開閉弁構造のもの等としてもよい。
また、実施例では、クラッチ手段として油圧締結によ
る多板摩擦クラッチを示したが、電磁クラッチや粘性ク
ラッチ等他のクラッチを用いてもよい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の四輪駆動車の駆動
力配分制御装置にあっては、クラッチ制御手段を、前後
輪回転速度差に応じてクラッチ締結力を4輪駆動方向に
増大させると共に、横加速度が大きい時はクラッチ締結
力の増大割合が小さく、横加速度が小さい時には増大割
合が大きな制御特性が得られる手段とした為、横加速度
が路面摩擦係数情報もたらすことになり、横加速度の大
きな高摩擦係数路の旋回時には、早期にドリフトアウト
することなく良好な旋回性が実現出来るし、また、横加
速度の小さな直進,発進,低摩擦係数路旋回等には、発
進性能の向上や直進安定性の向上や旋回時に早期にスピ
ンやドリフトアウトすることが防止されるという効果が
得られる。
また、クラッチ制御手段は、横加速度が設定値以上且
つアクセル踏み速度が設定値以上の時、前記アクセル踏
み速度に応じてクラッチ締結力を一定時間減じる手段で
ある為、ドライバーのアクセル操作に対してダイレクト
にパワースライドのきっかけが出来ることになり、スポ
ーツ走行がアクティビティにフィーリング良く行なえる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置を示
すクレーム概念図、第2図は実施例の駆動系クラッチ制
御装置が適用される四輪駆動車を示す図、第3図は実施
例の四輪駆動車の駆動力配分制御装置を示す全体図、第
4図は実施例装置のトランスファ装置を示す断面図、第
5図は実施例装置のコントロールユニットを示すブロッ
ク線図、第6図はクラッチ油圧と前輪側への伝達トルク
の関係特性図、第7図は指令電流値とクラッチ圧の関係
特性図、第8図は実施例装置のコントロールユニットに
予め設定されている前後輪回転速度差に対する前輪側へ
の伝達トルクの制御特性線図、第9図は実施例装置のコ
ントロールユニットにおける駆動系クラッチ制御作動の
流れを示すフローチャート図、第10図は第9図制御での
前輪側伝達トルクの減少分特性図、第11図はコントロー
ルユニットにおける駆動系クラッチ制御作動の流れを示
す他例のフローチャート図、第12図は第11図制御での前
輪側伝達トルクの減少分特性図である。 1……駆動系クラッチ手段 2……検出手段 201……前後輪回転速度差検出手段 202……横加速度検出手段 203……アクセル踏み速度検出手段 3……クラッチ制御手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン駆動力を前後輪に分配伝達するエ
    ンジン駆動系の途中に設けられ、外部からのクラッチ締
    結力により伝達トルクの変更ができる駆動系クラッチ手
    段と、所定の検出手段からの検出信号に基づいて前記駆
    動系クラッチ手段の締結力を増減制御する制御信号を出
    力するクラッチ制御手段とを備えた四輪駆動車の駆動力
    配分制御装置において、 前記検出手段として、前後輪回転速度差検出手段と横加
    速度検出手段とアクセル踏み速度検出手段を含み、 前記クラッチ制御手段を、前後輪回転速度差に応じてク
    ラッチ締結力を4輪駆動方向に増大させると共に、横加
    速度が大きい時はクラッチ締結力の増大割合が小さく、
    横加速度が小さい時には増大割合が大きな制御特性が得
    られ、更に、横加速度が設定値以上且つアクセル踏み速
    度が設定値以上の時、前記アクセル踏み速度に応じてク
    ラッチ締結力を一定時間減じる手段とした事を特徴とす
    る四輪駆動車の駆動力配分制御装置。
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