JP2534329B2 - ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法 - Google Patents

ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法

Info

Publication number
JP2534329B2
JP2534329B2 JP63226464A JP22646488A JP2534329B2 JP 2534329 B2 JP2534329 B2 JP 2534329B2 JP 63226464 A JP63226464 A JP 63226464A JP 22646488 A JP22646488 A JP 22646488A JP 2534329 B2 JP2534329 B2 JP 2534329B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead alloy
lead
tin
sheets
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63226464A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0275481A (ja
Inventor
忠之 植松
鉄男 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP63226464A priority Critical patent/JP2534329B2/ja
Publication of JPH0275481A publication Critical patent/JPH0275481A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2534329B2 publication Critical patent/JP2534329B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はピンホールのないケーブル遮水用鉛合金薄葉
体の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に高電圧用ゴム,プラスチック絶縁電力ケーブル
は、導体の外側に内部半導電層、ポリエチレン、架橋ポ
リエチレン,エチレンプロピレンゴム等の絶縁体層、外
部半導電層、銅テープ又は銅線、アルミ線等による金属
遮蔽層、そして必要に応じて防食層がこれ等の順に設け
られた基本構成を有している。
この様な高電圧用ゴム,プラスチック絶縁電力ケーブ
ルにおいては、そのケーブル製造時、保管時又はケーブ
ル布設作業時に、ケーブル端末部又はケーブル接続部よ
り、ケーブルの外周又は/及び導体を伝わって水分がケ
ーブル内部に浸入し、内部半導電層や、更には絶縁体層
まで水分が浸透したりする。このようにして水を多量に
含んだ状態の絶縁体層をもったケーブルに課電すると、
短時間に絶縁体層にトリー状の微細な欠陥部(通常水ト
リーと呼ばれている。)が発生し、ケーブルの電気的絶
縁性能を低下させる。そしてこの現象は時間の経過に従
い増大し、最終的にはケーブルの電気的破壊事故に至る
ことが知られている。
従って近年高電圧用ゴム、プラスチック絶縁電力ケー
ブルにおいては、ケーブルの外周又は/及びケーブルの
導体を通してケーブル内に水分が浸入するのを防止する
ことが強く望まれている。このような目的要望に応じて
ケーブルコアの周囲又はケーブルの防食用プラスチック
外被層の下などに柔軟性で、しかも耐薬品性に優れてい
る鉛又は鉛合金の数十ミクロン程度の薄葉体からなる遮
水層を取り付けることが、上記問題の抑制手段として実
用化されている。このような鉛合金薄葉体としては、一
般に厚さ50〜100μm程度のものが使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし1枚のストリップから所定厚さまで圧延する方
法では、厚さが50μm以下になると、ピンホールを急激
に発生し、薄葉体の機械的性質や遮水性能を著しく低下
し、そのため充分な遮水性能を喪失する問題があり、厚
さ50μm以下の鉛合金薄葉体の実用化は困難であった。
鉛合金の薄葉化に伴なうピンホールの発生原因を調査
したところ、 (1)鋳造工程における溶解時に吸収される水素 (2)鋳造工程における鋳造時の非鉄金属介在物及び金
属間化合物 (3)素材及び箔圧延時の表面傷(スクラッチ)及び異
物の飛び込みや酸化物 等が原因であることを知見した。これ等の原因に対し
て、鋳造環境や圧延環境を清浄化することで対処するこ
とが可能であるが、それでも厚さ50μm以下の圧延加工
において、鉛合金薄葉体のピンホールを皆無にすること
はできなかった。
このような薄膜でのピンホール防止のため、複数枚の
鉛合金箔を貼り合わせて使用する方法が提案されている
が、この方法では充分な機械的強度が得られないという
問題があった。また圧延の途中段階で2枚の鉛合金箔を
重ねた後、強圧下率の圧延を行なう重合箔により、ピン
ホールのない鉛合金薄葉体とすることも行なわれてい
る。しかしこの方法では、2枚の鉛合金箔の界面にボイ
ドや空隙等の発生の危険性があり、安定した鉛合金薄葉
体を得ることは困難であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、充分な強度を有
し、かつピンホールのないケーブル遮水用鉛合金薄葉体
の製造方法を開発したものである。
即ち本発明製造方法の一つは、鉛又は鉛合金シートを
圧延する薄葉体の製造において、鉛又は鉛合金シートを
複数枚重ね合せ、重ね合せたシート間に厚さ0.03〜0.10
mmの錫50wt%以上を含む錫−鉛合金箔を積層し、これを
同時に圧延することを特徴とするものである。
また本発明製造法の他の一つは、鉛又は鉛合金シート
を圧延する薄葉体の製造において、鉛又は鉛合金シート
を複数枚重ね合せ、重ね合せたシート間と重ね合せたシ
ートの外表面に、厚さ0.03〜0.10mmの錫50wt%以上を含
む錫−鉛合金箔を積層し、これを同時に圧延することを
特徴とするものである。
〔作 用〕
本発明は上記の如く、鉛又は鉛合金シートを所定厚さ
に圧延加工する段階で鉛又は鉛合金シートを複数枚重ね
合せ、重ね合せたシート間又は重ね合せたシート間と重
ね合せたシートの外表面に、厚さ0.03〜0.10mmの錫を50
wt%(以下wt%を%と略記)以上含む錫−鉛合金箔を積
層し、この積層体を同時に圧延して接合することにより
ピンホールのない疲労特性,耐食性,プラスチックフィ
ルムとの接着性に優れた鉛合金薄葉体とするものであ
る。
この方法において最も重要なことは重ね合せた鉛又は
鉛合金シート間又は重ね合せた鉛又は鉛合金シート間と
その外表面に積層する錫−鉛合金箔の組成とその厚さで
ある。積層する錫−鉛合金箔は接合しようとする鉛又は
鉛合金シートの表面を均一に濡らすと共に、圧延中ハン
ダとしての役目をし、冶金的結合を容易に形成し易くす
る役目を果す。
しかして錫−鉛合金箔の錫含有量を50%以上と限定し
たのは錫含有量が50%未満では鉛又は鉛合金シートの間
に積層して強圧延を行なっても、重ね合せ界面にボイド
や空隙等を完全になくし、かつ良好な冶金的接合を得る
ことが困難となるためである。また積層する錫−鉛合金
箔の厚さを0.03〜0.10mmに限定したのは0.03mm未満では
圧延中接合する鉛又は鉛合金シートの表面全体が濡れ
ず、所々破れが発生し、その箇所で完全な冶金的結合層
が得られないためであり、0.10mmを越えるものでは経済
的に不利となるためである。また積層体の表面に錫−鉛
合金箔を積層するのは、薄葉体の耐食性を向上し、プラ
スチックフィルムとの複合テープ形成の際の接合力を向
上し、プラスチックフィルムとの複合テープ形成の際の
接着力を向上するためである。尚本発明に係るケーブル
遮水用鉛合金薄葉体は厚さ10〜80μm厚の範囲で好適に
利用しうるものである。
〔実施例〕
第1表に示す各組成のPb−Sn−Sb合金を、それぞれ大
気中400℃で溶解し、金型に鋳造してストリップを製造
した。このストリップを室温で厚さ約10mmまで圧延し
た。この圧延シートを4枚重ね合せ、各シート間と重ね
合せたシートの外表面に第1表に示す厚さ0.05mmの錫−
鉛合金箔を積層し、同時圧延を行ない、厚さ0.01mmの鉛
合金薄葉体を約500m製造した。これ等についてピンホー
ル及び強度を調べると共に断面を観察した。その結果を
第1表に併記した。
尚第1表中比較例4は重ね合せたシート間に錫−鉛合
金箔を挿入することなく重ね圧延を行なった。また比較
例5〜7は鋳造した1枚のストリップを重ね合せること
なく、室温で繰返し圧延を行なって厚さ0.01mmの薄葉体
とした。
またピンホール頻度は暗室中で光の透過によってピン
ホールの存在を検知する手法を用い、厚さ10μmの薄葉
体1m2当たりに存在する径30μm以上のピンホール数を
肉眼で数え、その個数をもって評価した。またシート界
面評価は厚さ10μmの薄葉体を樹脂に埋込み、薄葉体の
断面観察を光学顕微鏡並びに走査型電子顕微鏡によって
行ない、その結果により評価した。
第1表から明らかなように本発明の実施例No.1〜4は
何れもピンホールが認められず、シート界面の接着性も
完全であることが判る。これに対し、錫含有量が10%と
低い比較例No.1〜3は何れもピンホール頻度が1〜10と
なり、シート界面では一部で界面が観察される。また重
ね合せたシート間に錫−鉛合金箔を挿入することなく重
ね圧延を行なった比較例4ではピンホール頻度が10〜50
個と増大し、シート界面には界面が明瞭に観察される。
更に一枚のストリップから圧延した比較例5〜7ではピ
ンホール頻度が著しく大きいことが判る。また第1表か
ら本発明の実施例No.1〜4によれば安定して高い機械的
強度が得られることが判る。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば、ピンホールのない極薄鉛
合金薄葉体(厚さ10〜80μm)が得られ、しかも錫−鉛
合金によって完全に金属結合されて一体化しているた
め、安定した機械的特性を長期に亘って保持でき、実用
上極めて有益であり、遮水ケーブル用の鉛合金薄葉体と
して最適である等工業上顕著な効果を奏するものであ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛又は鉛合金シートを圧延加工する薄葉体
    の製造において、鉛又は鉛合金シートを複数枚重ね合
    せ、重ね合せたシート間に厚さ0.03〜0.10mmの錫50wt%
    以上を含む錫−鉛合金箔を積層し、これを同時に圧延す
    ることを特徴とするケーブル遮水用鉛合金薄葉体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】鉛又は鉛合金シートを圧延加工する薄葉体
    の製造において、鉛又は鉛合金シートを複数枚重ね合
    せ、重ね合せたシート間と重ね合せたシートの外表面
    に、厚さ0.03〜0.10mmの錫50wt%以上を含む錫−鉛合金
    箔を積層し、これを同時に圧延することを特徴とするケ
    ーブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法。
JP63226464A 1988-09-12 1988-09-12 ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法 Expired - Lifetime JP2534329B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63226464A JP2534329B2 (ja) 1988-09-12 1988-09-12 ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63226464A JP2534329B2 (ja) 1988-09-12 1988-09-12 ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0275481A JPH0275481A (ja) 1990-03-15
JP2534329B2 true JP2534329B2 (ja) 1996-09-11

Family

ID=16845509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63226464A Expired - Lifetime JP2534329B2 (ja) 1988-09-12 1988-09-12 ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2534329B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5499088A (en) * 1991-01-25 1996-03-12 Canon Kabushiki Kaisha Color toner image fixing apparatus having a back-up member, heater and film with a deformable surface layer

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0275481A (ja) 1990-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4125739A (en) Cable shielding tape and cable
US4322574A (en) Cable shielding tape and cable
US3233036A (en) Corrosion proof shielding tape for shielding telephone cables
US4132857A (en) Electrical cable
US3340353A (en) Double-shielded electric cable
US4292463A (en) Cable shielding tape and cable
JP3580405B2 (ja) 二次電池用外装材料の製造方法
JPS6372539A (ja) 多層フィルム構造体と同構造体を含む電気ケ−ブル
US4769514A (en) Lead alloy foil for laminated tape
JP2002525819A (ja) 電線絶縁体
KR860000077B1 (ko) 플라스틱과 금속의 적층물 및 이것으로 만든 케이블 보호 또는 외장 테이프와 전기 케이블
JP2534329B2 (ja) ケ―ブル遮水用鉛合金薄葉体の製造方法
GB1576513A (en) Cable shielding tape and cable
JPS637009B2 (ja)
KR20210082228A (ko) 리튬 이온 전지 집전체용 압연 구리박 및 리튬 이온 전지
GB2099639A (en) Pressure dam cable
JP2001291436A (ja) ケーブル用遮水テープおよび遮水ケーブル
JP5043262B2 (ja) 遮水テープ
JP2019192459A (ja) ケーブル
JPS62103909A (ja) ケ−ブル被覆用鉛ラミネ−トテ−プ
JP3382014B2 (ja) 絞り加工用アルミニウム積層体
CA1121303A (en) Cable shielding tape and cable
CN206210429U (zh) 一种便于焊接的漆包线
JPS6096455A (ja) 多層の金属/有機重合体積層物
JPS62199279A (ja) 鉛合金薄葉体の製造方法