JP2533858B2 - 精密切削性に優れたアルミニウム合金製感光体ドラム用素材とその製造方法 - Google Patents

精密切削性に優れたアルミニウム合金製感光体ドラム用素材とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、精密切削性に優れたアルミニウム合金製感
光体ドラム用素材の製造方法に関する。
[従来の技術] 近年、非晶質金属、たとえばアモルファスシリコン
は、その優れた光導電性、耐擦性、耐熱性等のために複
写機等の感光体として利用されている。
しかし、アモルファスシリコンは、従来のSe感光体に
比べ上記特性で優れるものの膜厚が薄く、そのため、成
膜時に、ドラムの表面状態の影響を受けやすい。すなわ
ち、アルミドラムの表面にむしれ等があると、それが成
膜欠陥の起点となってしまう。
そのため、ドラム表面は天然ダイヤモンド工具を用い
て精密切削が行なわれ、成膜欠陥の起点となる表面のむ
しれ等のないよう加工される。
ところで、ドラム用素材としては、Fe含有量が2000pp
m以下のアルミニウム合金が知られている(特開昭59−1
93463号公報)。
すなわち、特開昭59−193463号公報記載の技術は、Fe
不純物の量が多いと精密切削時における表面のむしれ、
ひっかき傷が生じるものと考え、Fe不純物の混入を2000
ppm以下(素材純度99.8重量%以上)にすることにより
精密切削時における成膜欠陥の起点となる表面のむしれ
等の発生を防止しようとするものである。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、特開昭59−193463号公報に開示された技術に
は次のような問題点がある。
純度が高いアルミニウム合金を使用して必ずしもむし
れ、ひっかき傷等の欠陥を防止しえない。
高純度のアルミニウム合金を使用しているためコスト
が高い。
[問題点を解決するための手段] 本出願に係る発明は、 鋳塊中心部の冷却速度を2.5℃/秒以上として該鋳塊
を冷却する溶解・鋳造工程と、 該鋳塊を500℃以上615℃以下で4〜12時間加熱する均
熱処理工程と、 該鋳塊を押出比10以上で押出す工程とを有する、 Mg:0.5〜5.5重量%、Mn:0.5〜1.5重量%を1種又は2
種含有し、不可避的不純物Feが3000ppm以下であり、晶
出物の最大径の平均が5μm以下であり、晶出物の数が
2000個/mm2以下であることを特徴とする精密切削性に優
れたアルミニウム合金製感光体ドラム用素材の製造方法
である。
以下に本出願に係る発明を詳細に説明する。
本発明者の研究により感光体の成膜欠陥は切削表面欠
陥の大きさと数とに関係することがわかった。
さらに、精密切削時、晶出物のむしれ等が切削表面欠
陥となり、その表面欠陥は晶出物の大きさと数に影響さ
れることもわかった。つまり、高純度のアルミニウム合
金を用いても大きな晶出物が存在すれば切削欠陥から成
膜欠陥となり得る。また、反射に不純物が多くとも晶出
物が小さければ、成膜欠陥の起点となるドラムの切削表
面欠陥にはならないことがわかった。同時に晶出物の数
も少ない方がむしれ等を生じる度合が小さいことがわか
った。
以上より本発明では晶出物の最大径の平均を5μ以下
とし、晶出物の数を2000個mm2以下として、切削欠陥及
び成膜欠陥になる晶出物のむしれ、ひっかき傷をおさえ
る。
また、Fe不純物は3000ppm以下とする。Fe不純物が300
0ppmを超えると、晶出物を5μm以下にすることができ
ない。
Mg,Mnの1種又は2種を添加する。
Mgは、強度を上げ、また切削性を向上させる効果が大
きく、0.5重量%以下では効果がなく、5.5重量%より多
くては押出し加工性を阻害するためMgは0.5〜5.5重量%
とする。Mnも同様に強度を上げる効果があり、0.5重量
%未満では効果がなく、1.5重量%より多いと晶出物を
粗大化するためMnは0.5〜1.5重量%とする。
なお、Znを選択的に添加してもよい。Znは表面仕上り
性を向上させ、0.1重量%より少なくてはその効果がな
く、1.5重量%を超えると耐食性を阻害するためZnは0.1
〜1.5重量%とする。
また、結晶粒を微細化するためCr,Zr,Tiを0.1重量%
以下添加することもできる。
上記の晶出物の最大径及び数を制御するには次の方法
によればよい。
まず、鋳造後の鋳塊の凝固スピードを上げ、晶出物の
微細化のために鋳造時、鋳塊中心部の冷却速度は2.5℃
/秒以上とする。
次に、鋳造時に晶出したFeの固溶を促進し、晶出物を
小さくするために500℃以上の均熱処理を行なう。た
だ、バーニングを避けるため、615℃以下で均熱処理を
行なわなければならない。
次に、熱間押出加工時、大きさ晶出物を割って小さく
するために、押出比は10以上とする。より好ましくは15
以上である。
なお、該鋳塊を必要に応じて抽伸焼鈍してもよい。
[実施例] 以下に本出願に係る発明の実施例を説明する。
表1に示す組成のアルミニウム合金を溶製した。
溶製後鋳造を行ない鋳塊を得た。鋳造後、鋳塊の中心
部において表2に示す冷却速度で該鋳塊を冷却した。
冷却後、該鋳塊を表2に示す温度において均熱処理を
行なった。
均熱処理後、表2に示す10以上の押出比で該鋳塊を熱
間押出し、90φ×5×400のドラムを製作した。
このようにして製作したドラムにつき、その表面にお
ける晶出物の最大径及び数を定量した。定量は、画像解
析装置を用いて行なった。その結果を表2に示す。
表1及び表2をとおし、No.2,No.3,No.5は本発明によ
って製造したドラム用素材である実施例である。
No.6はFe量が発明の範囲より多く、また、晶出物の最
大径及び数が発明の範囲より大きい比較例である。
No.7は、成分組成は発明の範囲内であるが、製造条件
として均熱処理を450℃×4時間と、発明の範囲外であ
り、製造されたドラムの晶出物の最大径の平均及び数が
発明の範囲より大きい比較例である。
No.8はFe量がNo.6よりもさらに多く、発明の範囲外で
あり、また、均熱処理が450℃×4時間と発明の範囲外
であり、さらに製造されたドラムの晶出物の最大径及び
数が発明の範囲より大きい比較例である。
No.1,No.4はMg,Mnのいずれをも含まない比較例であ
る。
以上の各試料につき下記の切削条件で精密切削を行な
った。
精密切削 工具 天然ダイヤモンド工具(市販品) 送り 0.1mm rev 切り込み 0.1mm 回転数 1600rpm 精密切削の後、切削面を暗視野で観察し、画像解析装
置により表面欠陥の径、数を調べた。その結果を表2に
示す。
実施例においては、むしれの最大径の平均はいずれも
5μm以下であり、またむしれの数は多くても250個/mm
2であり、特なNo.1は皆無であった。
それに対し、Fe量が発明範囲より多く、晶出物の最大
径の平均が発明範囲より大きく、晶出物の数が発明範囲
より多いNo.6,No.8は、精密切削後のむしれの最大径、
数とも極めて大きかった。
また、Fe量は発明の範囲内であるが、晶出物の最大径
の平均が発明範囲より大きく、晶出物の数が発明の範囲
より多いNo.7は、精密切削後のむしれの最大径の平均は
本発明の実施例の倍以上であり、数は、本発明の実施例
の最も多いもの(No.3)の倍以上はあった。No.7に示す
ように、むしれ等の表面欠陥は、Feだけに影響されるも
のではなく、晶出物の最大径及びその数も影響されるこ
とがわかる。
以上に示したように、本発明の実施例は比較例に比べ
て切削表面欠陥が小さく、数において格段に優れてい
る。
[発明の効果] 本出願に係るによれば次の効果が生じる。
低コストである。
精密切削性を行なっても切削表面欠陥が小さく、かつ
数が少ない。従って、表面に成膜を行なっても成膜欠陥
が少なく、かつ数が少ないアルミニウム合金製感光体ド
ラム用素材を製造することができる。
フロントページの続き (73)特許権者 999999999 キヤノン株式会社 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 (72)発明者 相浦 直 下関市長府黒門東町3番地 (72)発明者 浅野 和彦 下関市長府黒門東町3番地 (72)発明者 辻 美紘 下関市長府印内町1番地 (72)発明者 大内 権一郎 神戸市西区伊川谷町有瀬131―1―1222 (56)参考文献 特開 昭61−159545(JP,A) 特開 昭60−221545(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳塊中心部の冷却速度を2.5℃/秒以上と
    して該鋳塊を冷却する溶解・鋳造工程と、 該鋳塊を500℃以上615℃以下で4〜12時間加熱する均熱
    処理工程と、 該鋳塊を押出比10以上で押出す工程とを有する、 Mg:0.5〜5.5重量%、Mn:0.5〜1.5重量%を1種又は2種
    含有し、不可避的不純物Feが3000ppm以下であり、晶出
    物の最大径の平均が5μm以下であり、晶出物の数が20
    00個/mm2以下であることを特徴とする精密切削性に優れ
    たアルミニウム合金製感光体ドラム用素材の製造方法。
  2. 【請求項2】Zn:0.1〜1.5重量%を含有する特許請求の
    範囲第1項記載の精密切削性に優れたアルミニウム合金
    製感光体ドラム用素材の製造方法。
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