JP2533820B2 - 水道水の改良方法および装置 - Google Patents
水道水の改良方法および装置Info
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Description
び装置に関する。詳しくはランゲリア指数が低く腐食性
の強い水に炭酸ガスおよび消石灰水溶液を注入してラン
ゲリア指数を改良する方法およびそのための装置に関す
る。
防止するため、水道水のpHを高くする方法として、苛
性ソーダ注入法、ソーダ灰注入法、消石灰注入法等が知
られている。しかし、赤水防止のためには、単に水道水
のpHを高くするだけでは充分でなく、水道水の腐食性
の指標として知られているランゲリア指数を改善するこ
とが重要であることが認識されてきている。
ランゲリア氏によって提案された、水の腐食性の判定指
数であり、次式によって表される。
出する状態、−なら水中へ溶解する状態、0なら析出と
溶解が同時に起っている状態であるとされている。通
常、LIを−1より大にすると、腐食防止に有効である
と云われている。
う)中の遊離炭酸濃度が充分高いときは、消石灰を注入
するだけで中和反応により炭酸水素カルシウムを生成
し、大きなpHの変動なしにLIを改善し得る。しか
し、原水の遊離炭酸濃度が小さいときは少量の消石灰の
注入によって炭酸水素カルシウムの生成は終了し、あと
はpHのみが上昇してLIの充分な改善がなされない。
このため原水に予め炭酸ガスを溶解させておき、消石灰
水溶液を注入する方法が提案されている。
水質基準(日本の場合上水道水のpHは5.8 〜8.6 )以
上に高くすることなく、原水のLIを改善するために炭
酸ガスおよび消石灰を注入する際に、例えば特開平2-19
4893号公報で提案されているように、それぞれの溶解槽
を設けることは設置面積が大きくなり好ましくない。更
に炭酸ガスの溶解を前記公報に記載されているように、
貯槽内の水に炭酸ガスを吹き込む方法のみでは炭酸ガス
の利用効率が悪く好ましくない。
の改善を図ろうとする場合、敷地上の問題があり、設備
は小型であることが望まれる。また炭酸ガスも有効に利
用できることが望まれる。
ての上述のような要望に応じた方法および装置を提案す
ることを課題とする。
良方法は水道水に炭酸ガスおよび消石灰水溶液を注入し
て水道水のLIを改良する方法において、下部に流通孔
を有する仕切り装置で受水部と送水部に仕切られている
LI調整槽の受水部から送水部へ送水される水道水の管
路に処理すべき水のLIと所望LIとから決定される濃
度になる量の炭酸ガスを吹込み、管路に設けられたライ
ンミキサーにより混合溶解せしめた後、該ラインミキサ
ー出口水に消石灰水溶液を送水量に連動して自動比例制
御注水し、LI調整槽の送水部へ送水することを特徴と
する。
部に流通孔を有する仕切り装置で受水部と送水部に仕切
られたLI指数調整槽の受水部から送水部に至る管路に
ラインミキサーを設け、ラインミキサーの給水側に炭酸
ガス吹込み装置、該ラインミキサーの出口水側に消石灰
水溶液を注入する比例制御注入装置を設けることを特徴
とする。
く説明する。
あり、ラインミキサーを2個設けた場合である。図1に
おいて、1はLI調整槽であり、通常の浄水処理された
原水の受水槽で、ビルなどの地下受水槽(貯水槽)など
をLIの改良調整するための槽として兼ねさせる。尤も
本発明の実施のために配水池の手前に設けられることも
ある。従って、本発明の処理後の水の貯水槽2が別途設
けられる。
は連続的にLI調整槽1から送水され、LI調整槽1も
また給水管3より給水され水位を略一定に保つ。LI調
整槽1は、下部に流通孔を有する仕切り装置4によって
受水部と送水部とに仕切られており、この受水部からポ
ンプ12等で揚水された水道水がLI調整槽の外部に設け
られたパイプ等の管路5を通って、LI調整槽の送水部
に送水される。この管路5に2個のラインミキサー6,
6′を設ける。第1のラインミキサー6の手前に炭酸ガ
ス吹き込み装置7を、第2のラインミキサー6′の手前
に消石灰水溶液注入装置9を取り付ける。
水と処理後の水の混合を避けるためのものであり、また
仕切り装置に設ける流通孔は受水部と送水部とで水位が
異なることから生じる不都合を避けることにある。
量に応じた量の水を管路5に通し、この水に遊離炭酸が
所定濃度になるよう炭酸ガスを吹き込む。遊離炭酸の所
定濃度とは、原水のLIと所望LIから、実験的に決め
られる濃度である。
炭酸ガスボンベ)8より炭酸ガス吹き込み装置7で水の
流量に比例した量の炭酸ガスを吹き込む。炭酸ガスを圧
入された水は第1のラインミキサー6で加圧下に炭酸ガ
スを強制溶解し、所定濃度の遊離炭酸含有水とし、第2
のラインミキサー6′に送られる。第2のラインミキサ
ー6′の直前に設けた消石灰水溶液注入装置9より、流
れる水の量および遊離炭酸濃度に比例した量の消石灰水
溶液が自動制御のもとに注入され、第2のラインミキサ
ー6′内で遊離炭酸含有水と反応して所望LIの炭酸水
素カルシウム含有水が得られる。消石灰水溶液の注入
は、具体的には処理後の水のpHを指標にpH計信号と
連動させて行なうのが簡便である。
槽である。水道水の改善に用いる消石灰水溶液は、消石
灰の注入量を調整する上から略飽和水溶液として調整し
ておくのが好ましい。消石灰略飽和水溶液とは、約1600
ppm 濃度の消石灰水溶液を指す。このような消石灰水溶
液の調整は、例えば特公昭 63-2890号公報に記載されて
いるような装置、即ち数十時間から数百時間連続運転し
得る量の消石灰を予め充填した溶解槽の下部から水を供
給して低速で攪拌しながら槽上部から消石灰水溶液を連
続的に取り出す装置を用いて行なうことができる。
触混合を良好に行わせるエレメント(多孔板、充填材
等)を内蔵したものが用いられ、管路の長さにより異な
るが一般に長さ20〜100cm のものが用いられる。
び消石灰はともにラインミキサーで強制混合するのが混
合及び反応が完全となるので好ましい。しかし、場合に
よっては、即ち使用水量に対し比較的大容量のLI調整
槽1を設置し得る場合には、図2に示すように消石灰水
溶液は注入筒11を通してLI調整槽1に直接注入しても
よい。なお、図中12は水中ポンプ、13はpH計を示す。
明する。
、総アルカリ度23ppm、遊離炭酸濃度7.2ppm、pH6.4
、LI−2.8 であった。
善するべく予備的に、原水に炭酸ガスを溶解させて遊離
炭酸濃度が10〜40ppm の水を調整し、濃度約1600ppm 、
pH12.7の消石灰水溶液を添加してpHが8.0 〜8.6 に
おさまり、且つ、LIが+0.5 になる遊離炭酸濃度を実
験的に求めたところ、遊離炭酸濃度28.8ppm 、pH5.8
であった。LIを+0.5 としたときのpHは8.5 であっ
た。
の改善を行なった。
填し、槽下部より原水を供給し低速攪拌機により攪拌し
て濃度約1600ppm の消石灰水溶液(pH12.7)を生成さ
せた。
り受水部と送水部に仕切られたLI調整槽(容積6
M3 )に原水を 12m3 /Hr で供給し、長さ50cmのライン
ミキサー2個を有する受水部から送水部に至る管路に 1
2m3 /Hr で揚水し、該管路の第1のラインミキサーの上
流の管内に炭酸ガスボンベより炭酸ガスを0.34kg/Hr で
吹込み、ラインミキサーにより水に混合吸収させ、pH
5.8 、遊離炭酸濃度28.8ppm の水とし、ついでこの遊離
炭酸含有水にpH12.7の消石灰水溶液を第2のラインミ
キサー出口水のpHが8.5 になるように注入しながら第
2のラインミキサーに供給しLI調整槽の送水部に戻
し、送水部に設置されている送水ポンプで貯水槽に送水
した。このようにしてpH6.4 、LI−2.8 の水から、
pH8.5 、LI+0.5 の水を連続的に貯水槽に送ること
ができた。
、総アルカリ度23ppm、遊離炭酸濃度7.2ppm、pH6.4
でLI−2.8 であった。
善するべく予備的に、原水に炭酸ガスを溶解させて遊離
炭酸濃度が10〜40ppm の水を調整し、濃度約1600ppm の
消石灰水溶液を添加してpHが8.0 〜8.6 におさまり、
且つ、LIが+0.3 になる遊離炭酸濃度を実験的に求め
たところ、遊離炭酸濃度17.2ppm であった。LI+0.3
としたときのpHは8.3 であった。
の改善を行なった。
填し、槽下部より原水を供給し低速攪拌機により攪拌し
て濃度約1600ppm の消石灰水溶液(pH12.7)を生成さ
せた。
り受水部と送水部に仕切られたLI調整槽(容積25
M3 )に原水を12m3 /Hr で供給し、受水部から送水部
に至る管路に12m3 /Hr で揚水し、該管路に設けた長さ
1mのラインミキサー上流の管内に炭酸ガスボンベより
調整弁で圧力を2kg/ cm3 になるようにして炭酸ガスを
0.12kg/Hr で吹込み、ラインミキサーにより水に混合吸
収させ、pH6.2 の遊離炭酸含有水とし、LI調整槽の
送水部に戻した。これと同時にLI調整槽からの出口水
のpHが8.3 になるように消石灰溶解槽よりpH12.7の
消石灰水溶液を注入筒を通して直接注入した。この水の
LIは+0.3 であった。
の炭酸ガスの溶解を特別な炭酸ガス溶解槽を用いること
なく管路内のラインミキサー内で行なわせることにより
装置はコンパクトになる。従って本発明によればビルの
地下受水槽のように既に貯水槽がある場合、これをLI
調整槽として利用し、新たな設置面積を殆ど要すること
なくLIの改良を行うことができる。更に消石灰水溶液
と遊離炭酸含有水との反応を第2のラインミキサーで行
なわせる場合はより炭酸水素カルシウムの生成が容易と
なり小容量のLI調整槽の場合に適する。
示すフローシートである。
すフローシートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 水道水に炭酸ガスおよび消石灰水溶液を
注入して水道水のランゲリア指数を改良する方法におい
て、下部に流通孔を有する仕切り装置で受水部と送水部
に仕切られているランゲリア指数調整槽の受水部から送
水部へ送水される水道水の管路に処理すべき水のランゲ
リア指数と所望ランゲリア指数とから決定される濃度に
なる量の炭酸ガスを吹込み、管路に設けられたラインミ
キサーにより混合溶解せしめた後、該ラインミキサー出
口水に消石灰水溶液を送水量に連動して自動比例制御注
水し、ランゲリア指数調整槽の送水部へ送水することを
特徴とする水道水の改良方法。 - 【請求項2】 水道水に炭酸ガスおよび消石灰水溶液を
注入して水道水のランゲリア指数を改良する方法におい
て、下部に流通孔を有する仕切り装置で受水部と送水部
に仕切られているランゲリア指数調整槽の受水部から送
水部へ送水される水道水の管路に処理すべき水のランゲ
リア指数と所望ランゲリア指数とから決定される濃度に
なる量の炭酸ガスを吹込み、管路に設けられた第1のラ
インミキサーにより混合溶解せしめた後、該ラインミキ
サー出口水に消石灰水溶液を送水量に連動して自動比例
制御注水し、第2のラインミキサーで混合した後、ラン
ゲリア指数調整槽の送水部へ送水することを特徴とする
水道水の改良方法。 - 【請求項3】 下部に流通孔を有する仕切り装置で受水
部と送水部に仕切られたランゲリア指数調整槽の受水部
から送水部に至る管路にラインミキサーを設け、ライン
ミキサーの給水側に炭酸ガス吹込み装置、該ラインミキ
サーの出口水側に消石灰水溶液を注入する比例制御注入
装置を設けることを特徴とする水道水の改良装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4010301A JP2533820B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 水道水の改良方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4010301A JP2533820B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 水道水の改良方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05200390A JPH05200390A (ja) | 1993-08-10 |
JP2533820B2 true JP2533820B2 (ja) | 1996-09-11 |
Family
ID=11746439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4010301A Expired - Fee Related JP2533820B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | 水道水の改良方法および装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2533820B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010137224A (ja) * | 2010-02-12 | 2010-06-24 | Kureha Engineering Co Ltd | 浄水処理方法 |
-
1992
- 1992-01-23 JP JP4010301A patent/JP2533820B2/ja not_active Expired - Fee Related
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