JP2533419B2 - 医療廃棄物の処理方法 - Google Patents

医療廃棄物の処理方法

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JP2533419B2
JP2533419B2 JP3203457A JP20345791A JP2533419B2 JP 2533419 B2 JP2533419 B2 JP 2533419B2 JP 3203457 A JP3203457 A JP 3203457A JP 20345791 A JP20345791 A JP 20345791A JP 2533419 B2 JP2533419 B2 JP 2533419B2
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hot air
medical waste
heating
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temperature
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孝志 亀田
宏一 野間
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用済血液透析器、使
用済注射器、使用済注射針、使用済ガーゼ、使用済容器
等の医療廃棄物を効率よく均一に加熱して、短時間で滅
菌・減容化処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】病院、透析施設等から排出される感染性
医療廃棄物による2次感染防止のため、このような廃棄
物の処理方法を規定した厚生省のガイドラインが平成1
年11月7日に発表され、平成2年4月1日から施行さ
れている。これにより、病院、透析施設等は、原則とし
て、院内又は施設内での医療廃棄物の滅菌処理が義務付
けられている。医療廃棄物を加熱・滅菌するには、スチ
ーム加熱、ヒーターによる加熱、熱風循環による加熱、
高周波加熱等が考えられる。
【0003】従来、特開平1−176486号公報に
は、使用済合成樹脂製注射器及び注射針を、耐熱容器に
収容し、電熱ヒータ及び遠赤外線ヒータにより所定温度
に加熱・溶融して殺菌した後、冷却固化する処理法及び
装置が記載されている。また、実開平1−144040
号公報には、廃棄物を熱風により加熱・滅菌した後、破
砕機にて破砕・減容する廃棄物加熱・滅菌装置が記載さ
れている。また、特公昭51−25470号公報には、
シリンダ内部にプラスチック廃棄物を入れておき、底板
及びピストンに内蔵したヒータで加熱し、圧縮すると同
時に、表面を中心に溶融し一体成形するプラスチック廃
棄物の処理装置が記載されている。また、特開平1−3
15383号公報には、使用済の使い捨て注射器を、加
熱炉の側面及び底面に設けられた電熱ヒータ、及び遠赤
外線ヒータで加熱・滅菌する装置が記載されている。ま
た、実施例として、処理物を耐熱容器内で溶融させた
後、針を含む一体物として、冷却した後、取り出す方法
が記載されている。さらに、特開平1−263410号
公報には、廃棄物をマイクロ波で加熱して、乾燥・燃焼
・灰化させる装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スチーム加熱は、廃水
の発生、圧力容器の法規制の問題があり、また、バンド
ヒータ等による加熱は、局部過熱が発生して伝熱が悪
い。また、熱風循環による加熱においては、単なる吹き
付けでは伝熱が悪く、局部過熱のおそれがある。さら
に、高周波加熱では、水分蒸発後は材質によって局部過
熱が生じる等の問題がある。また、前記の特開平1−1
76486号公報記載の処理法及び装置を用いて、特に
血液透析器のように複数の融点の異なるプラスチック類
から構成されるものを処理する場合には、処理温度によ
り溶融しないものが多数残っているため、減容化(成
形)が不十分である。また、前記の実開平1−1440
40号公報記載の廃棄物加熱・滅菌装置における破砕機
による破砕方法では、減容の効果が必ずしも大きくな
く、その上、破砕機のカッターのメンテナンスが必要で
あり、かつ、騒音、振動が大きい、多くの動力源を必要
とする等の不都合点がある。さらに、熱風の流れ方向を
一定としているため、処理物の加熱にむらが生じ易く、
処理物の低温部分(コールドスポット)を所定の温度ま
で昇温させるのに長時間を要する。そして、このコール
ドスポットの昇温速度が処理時間を決定していた。ま
た、前記の特公昭51−25470号公報記載のプラス
チック廃棄物の処理装置においては、滅菌は全く意図さ
れておらず、また、表面のみを溶融物でコーティングす
るという考え方のため、成形物の安定性が悪いという不
都合点がある。
【0005】また、前記の特開平1−315383号公
報記載の装置では、使用済血液透析器の如く大型の処理
物で、かつ、内部に水分を含む処理物については、熱風
循環のみではなかなか昇温できず、滅菌が十分でなく、
かつ、処理時間も長くかかる等の問題が多い。さらに、
血液透析器は複数のプラスチック類から構成されている
ので、処理温度によっては、溶融するものと溶融しない
ものとが混在し、減容化を十分に図ることができない。
さらに、前記の特開平1−263410号公報記載の装
置においては、マイクロ波で灰化まで行なって減容化す
るので、多くの電力を要するとともに、装置自体が高温
となり、病院内やクリニック内への設置に適さない等の
不具合がある。
【0006】一方、医療廃棄物は複数種類のプラスチッ
ク類を含んでいる。例えば、血液回路(チューブ他)、
注射器、生理食塩液容器等を含む血液透析器一式を構成
する材料の原料比率を分析したところ、次のような結果
を得た。 (1) ポリ塩化ビニル 50重量% (2) ポリスチレン又はポリカーボネート 30重量% (3) セルロース又は合成膜 5重量% (4) ポリエチレン又はポリプロピレン又はシリコン 5重量% (5) ポリウレタン及びSUS 10重量% ちなみに、上記の材料のうち、主要なプラスチックの性
状をあげると表1のようになる。
【0007】
【表1】
【0008】上記の諸点に鑑み、医療廃棄物を効率よく
加熱・滅菌処理するために、マイクロ波と熱風循環とを
組み合わせた装置を発明したが、この場合でも熱風の流
れ方向が一定であるため、熱風の入口側に比べ出口側の
方が低温になり易く、熱風の下流側に位置する処理物は
昇温速度が遅くなり、滅菌処理に長時間を要することに
なる。本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、医療
廃棄物収納部の循環熱風の流れ方向を抜出し方向が変化
するように切り換えて、処理物を均一に、かつ短時間で
加熱・滅菌処理する方法を提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の医療廃棄物の処理方法は、医療廃棄物を
熱風を用いて加熱・滅菌する方法において、熱風が循環
熱風であり、医療廃棄物収納部10の熱風の流れ方向
、流入方向が同じで抜出し方向のみが変化するように
切り換えることを特徴としている。
【0010】
【作用】医療廃棄物収納部10内の医療廃棄物は、循環
熱風により加熱され、次第に温度が上昇してくるが、熱
風の入口側に比べ出口側の方が低温になり易い。そこ
で、コントロールユニット22及びコントロール弁によ
り医療廃棄物収納部10の熱風の流れ方向を、流入方向
が同じで抜出し方向のみが変化するように切り換えて、
均一な加熱・滅菌処理を行なう。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の好適な実施例
を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されてい
る構成機器の形状、その相対配置などは、とくに特定的
な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定
する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。 実施例 本実施例は、図及び図に示すように、熱風循環ダク
ト17に開閉可能な2方弁であるコントロール弁V7、
V8をともに熱風出口12側に設けて、熱風の流れ方向
を切り換えるものである。図1及び図2において、10
は医療廃棄物収 納部で、熱風入口11及び熱風出口12
を備えている。熱風入口11と熱風出口12とは、熱風
ピータ14及び熱風循環ブロワ16を備えた熱風循環ダ
クト17により接続される。熱風循環ダクト17には、
開閉可能な2方弁であるコントロール弁V7、V8が設
けられ、それぞれコントロールユニット22と図中の破
線により接続され、熱風の流れ方向を制御している。コ
ントロールユニット22としては、例えばタイマーなど
が用いられ、適宜、熱風の流れ方向が切り換えられる。
医療廃棄物収納部10又は熱風循環ダクト17には、誘
引ファン18を介して排ガス処理装置20が接続され、
排ガス中の塩化水素ガス、可燃性ガス、臭気ガスなどが
除去される。15は温度指示調節計である。のよう
にコントロール弁V7を開いてコントロール弁V8を閉
じると、実線の太線のように一方の熱風出口から熱風が
循環し、図のようにコントロール弁V7を閉じてコン
トロール弁V8を開くと、実線の太線のように他方の熱
風出口から図と逆の出口方向に熱風が循環する。本実
施例では、熱風入口11側の熱風の流れ方向が逆になる
ことはなく、熱風出口12側のみで熱風の流れ方向が切
り換わるようになっている。本実施例では、タイマー等
により図に示すモード1と、図に示すモード2とを
適宜入れ替える。また、処理物上下の温度信号により、
モード1とモード2とを切り替えるようにすることも可
能である。なお、Oは開状態を、Cは閉状態を示してい
る。 以上は、医療廃棄物の処理装置を縦置きにして用い
る場合について説明したが、横置きにして用いることも
勿論可能である。
【0012】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 医療廃棄物収納部の循環熱風の流れ方向を、流
入方向が同じで抜出し方向のみが変化するように切り換
えることにより、熱風の流れ方向が一定の場合に流れ方
向の下流側に発生していた低温部分(コールドスポッ
ト)がなくなるので、昇温特性を著しく改善して、均一
で、かつ短時間で効率のよい加熱・滅菌処理を行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の医療廃棄物の処理方法を実施する装置
の一例を示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示す医療廃棄物の処理装置において、熱
風の流れ方向を抜出し方向のみが変わるように切り換え
た場合を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 医療廃棄物収納部 11 熱風入口 12 熱風出口 14 熱風ヒータ 15 温度指示調節計 16 熱風循環ブロワ 17 熱風循環ダクト 18 誘引ファン 20 排ガス処理装置 22 コントロールユニット 7 コントロール弁 V8 コントロール弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療廃棄物を熱風を用いて加熱・滅菌す
    る方法において、熱風が循環熱風であり、 医療廃棄物収納部(10)の熱
    風の流れ方向を、流入方向が同じで抜出し方向のみが変
    化するように切り換えることを特徴とする医療廃棄物の
    処理方法。
JP3203457A 1991-07-18 1991-07-18 医療廃棄物の処理方法 Expired - Lifetime JP2533419B2 (ja)

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