JP2532869Y2 - 浸透気化装置 - Google Patents

浸透気化装置

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JP2532869Y2 JP1990093598U JP9359890U JP2532869Y2 JP 2532869 Y2 JP2532869 Y2 JP 2532869Y2 JP 1990093598 U JP1990093598 U JP 1990093598U JP 9359890 U JP9359890 U JP 9359890U JP 2532869 Y2 JP2532869 Y2 JP 2532869Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、浸透気化法によって水相溶性有機溶媒の水
溶液を濃縮する浸透気化装置に関する。
〔従来の技術〕
浸透気化法は、特に水相溶性有機溶媒の水溶液から水
を分離する方法として有効であり、最近、浸透気化法に
関する数多くの報告がなされている。
現在、浸透気化法の多くは、分離膜を組み込んだ浸透
気化器に水相溶性有機溶媒の水溶液を1回だけ通過させ
るワンパス方式が採用されている。
しかしながら、ワンパス方式は、供給液の濃度が変化
すると、一定流量で運転した場合には出口濃度が変化す
るという問題があった。
本考案者らは、上記した従来技術の欠点を克服するた
めに次のような浸透気化装置を既に提案した(実開平3-
102230号公報)。
即ち、水相溶性有機溶媒の水溶液を濃縮する浸透気化
器と、水相溶性有機溶媒の水溶液の貯槽と、水相溶性有
機溶媒の水溶液の浸透気化器への供給装置が互いに接続
されて閉回路を形成しており、貯槽又は貯槽から浸透気
化器に至る接続管に水相溶性有機溶媒の水溶液の即時濃
度測定装置が設けられてなる浸透気化装置である。
上記の浸透気化装置によると、供給液は浸透気化器を
含む閉回路を循環され、所望する濃度まで濃縮されるの
で、供給液の濃度が変化しても得られる水溶液濃度は常
に一定である。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の浸透気化装置で用いられる即時
濃度測定装置は、水相溶性有機溶媒の濃度が高い時、例
えば、水分量が1重量%未満の時に測定誤差が大きくな
る。このために、上記の浸透気化装置において99重量%
を超える濃度の水相溶性有機溶媒を得るために、99重量
%を超える設定濃度に達したときに自動的に循環を停止
するようにして運転を行なった場合、実際の濃度が設定
濃度以上に達しているにもかかわらず循環が停止しない
ことがあり、また、逆に実際の濃度が設定濃度に達して
いないのに循環が停止してしまうことがあった。このた
め、品質管理が容易でなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本考案者らは、上記した問題を克服するために次のよ
うなパーベーパレーション装置を提案する。
即ち、本考案は、水相溶性有機溶媒の水溶液を濃縮す
る浸透気化器と、水相溶性有機溶媒の水溶液の貯槽と、
水相溶性有機溶媒の水溶液の浸透気化器への供給装置が
互いに接続されて閉回路を形成してなり、貯槽又は貯槽
から浸透気化器に至る接続管に水相溶性有機溶媒の水溶
液の即時濃度測定装置が設けられてなり、さらに1個又
は2個以上が直列に配列された他の浸透気化器が該貯槽
に接続されてなる浸透気化装置である。
以下に、添付図面に従って本考案を詳細に説明する。
第1図は、本考案の浸透気化装置を示す概略図であ
る。
水相溶性有機溶媒の水溶液を濃縮する浸透気化器1と
水相溶性有機溶媒の水溶液の貯槽2とが連結されてお
り、該貯槽2と水相溶性有機溶媒の浸透気化器への供給
装置3とが連結されており、さらに該供給装置3と上記
の浸透気化器1とが連結されて閉回路を形成している。
そして、水相溶性有機溶媒の水溶液の即時濃度測定装置
4が上記貯槽2中に設けられている。即時濃度測定装置
4は、閉回路内を循環する水相溶性有機溶媒の水溶液の
濃度を測定するものである。ここで、即時とは、濃度測
定を開始してから濃度の値が計算される迄の間にほとん
ど時間遅れがないことをいう。
本考案の浸透気化装置を十分に機能させるためには、
上記の時間遅れ(応答時間)が1分以内であることが好
ましい。従って、本考案においては従来の浸透気化装置
において濃度測定に用いられていたサンプリングから分
析結果が出るまでに10分以上もかかるようなガスクロマ
トグラフイーは不適当であり、液体の比重を利用した濃
度計や超音波を利用した濃度計が好適に用いられる。
即時濃度測定装置4は、連続して濃度を測定できるも
のであることが好ましいが、上記した時間遅れが大きく
ならない程度に間欠的に濃度を測定できるものであって
もよい。
即時濃度測定装置4の設置位置は、第1図に示したよ
うに貯槽2であってもよく、また、貯槽2から浸透気化
器1に至る接続管であってもよい。
そして、本考案においては、他の浸透気化器6が供給
装置3′を介して貯槽2に接続されている。浸透気化器
1及び他の浸透気化器6に通じるラインにバルブを設け
れば、供給装置3と供給装置3′とは兼用することがで
きる。
第1図においては、他の浸透気化器6は1個である
が、これらを2個以上直列に配列させることも可能であ
る。この場合、他の浸透気化器6の数は、所望する濃度
に応じて決定すればよい。また、水相溶性有機溶媒がか
なり高濃度になっているために他の浸透気化器を通過す
ることによる液温の低下はわずかであるために、複数個
の他の浸透気化器の間には水相溶性有機溶媒の加温装置
は必ずしも設ける必要はない。
本考案の浸透気化装置の運転は、次のようにして行な
われる。
即時濃度測定装置4のセツトされた貯槽2に入ってい
る水相溶性有機溶媒の水溶液は、貯槽2に取りつけられ
たヒーター5により加熱され、一定温度になった後に供
給装置3により浸透気化器1に供給され、分離膜により
脱水された後、貯槽2に戻る。時間経過とともに水相溶
性有機溶媒の水溶液は脱水され、濃縮される。水相溶性
有機溶媒の水溶液濃度は即時濃度測定装置4により連続
して測定され、測定誤差の小さい比較的低濃度、例え
ば、95〜99重量%の範囲の設定値に達したときに供給装
置3が停止される。その後、貯槽2内の水相溶性有機溶
媒は、供給装置3′により浸透気化器6に供給され、さ
らに脱水される。
ヒーター5は、水相溶性有機溶媒の水溶液が浸透気化
器1で失われる熱量を補給するためのものである。
浸透気化器1に供給された水相溶性有機溶媒の水溶液
は分離膜の表面で脱水される時、その蒸発潜熱により熱
量を奪われるので、流量が少ない程浸透気化器1の入口
と出口間の温度差が生じ、分離膜の分離効率が低下す
る。膜性能を最高に発揮するためには、流速を上げるこ
とにより温度降下を出来るだけ押えることが好ましい。
通常は濃度が30〜99重量%の水相溶性有機溶媒の水溶液
を浸透気化器への入口温度が40〜70℃で供給したときに
温度降下が5℃、さらに3℃以下となるように流量や分
離膜面積等の条件を選択することが好ましい。
本発明において用いられる水相溶性有機溶媒の水溶液
は、水/エチルアルコール,水/イソプロピルアルコー
ル,水/n−プロピルアルコール,水/アリルアルコー
ル,水/2,3−ジクロロ−1−プロパノール,水/2−メト
キシエタノール,水/イソブチルアルコール,水/1−ブ
タノール,水/2−ブタノール,水/フルフリルアルコー
ル,水/ペンタノール,水/2−ペンタノール,水/4−メ
チル−1−ブタノールなどの水/アルコール系混合物;
水/テトラヒドロフラン,水/メチルエチルケトンなど
の水相溶性有機溶媒の水溶液を挙げることができる。こ
れらの中でも特に共沸混合物の水/アルコール系混合物
が好適である。
本発明において用いられる浸透気化器に組み込まれた
分離膜は、公知のものが何ら制限なく用いることがで
き、例えば、セルロース,ポリビニル,ポリアミド,ポ
リエステル,ポリスルホン,ポリカーボネート,ポリイ
ミド系のポリマーなどが挙げられる。分離膜の形状は、
例えば、平膜を積層したプレートアンドフレーム型,中
空系をポツテイングしたモジユール型などが挙げられる
がこれらに限られるものではない。
〔効果〕
本考案の浸透気化装置を用いれば、濃縮の対象となる
水相溶性有機溶媒の水溶液の濃度が種々のものであって
も、常に一定の濃度まで濃縮することができる。しか
も、系内の濃度を監視することにより任意の濃度まで濃
縮した水相溶性有機溶媒の水溶液を得ることができる。
さらに、即時濃度測定装置の測定誤差が大きくなる高
濃度領域まで濃縮する場合には、測定誤差の小さい比較
的低濃度までは循環により濃縮し、次いで、他の浸透気
化器により濃縮することにより、得られる水相溶性有機
溶媒の濃度管理を十分に行なうことができる。
〔実施例〕
以下に実施例を示すが、本考案はこれらの実施例に限
定されるものではない。
実施例1 第1図に示した浸透気化装置を用いて、イソプロピル
アルコール(以下、IPAという。)と水の混合液の脱水
を行なった。原液となるIPAと水の混合液は、貯槽2に1
0l供給され、濃度は即時濃度測定装置(東レエンジニア
リング(株)製:標準形液体密度形DFL−5:応答時間
(1秒以内)4により測定した結果、82.4重量%であっ
た。このIPAと水の混合物をヒーター5により加温し、5
5℃になった時にポンプ3によって内径0.8mm、全長50cm
の中空糸を2000本ポツテイングした浸透気化器1に供給
し、浸透気化器1の出口温度が52℃〜55℃の範囲になる
ような条件で脱水操作を行った。その時の入口流量は6.
3l/min,真空度は8.5Torrであった。1時間後IPAの濃度
は99.0重量%になったのでポンプ3が停止した。その時
の濃度をガスクロマトグラフイーで測定したところ99.0
重量%であった。
その後、ポンプ3′を起動して、内径0.8mm,全長25cm
の中空糸が2000本ポツテイングされた浸透気化器6に供
給した。その時の入口流量は1.6l/min,真空度は8.5Torr
であった。浸透気化器6の上部から出てくるIPAの濃度
を測定したところ99.9重量%であった。
実施例2 実施例1と同様にしてエチルアルコール(以下、EtOH
という。)と水の混合液の脱水を行なった。原液となる
EtOHと水の混合液は、貯槽2に50l供給され、濃度は実
施例1と同様に測定したところ、91.4重量%であり、55
℃に加温された後、内径0.8mm,全長50cmの中空糸が1500
本ポツテイングした浸透気化器1に供給された。その時
の浸透気化器1からの出口温度が57℃〜58℃になるよう
な条件であり、入口流量は5.6l/min,真空度は8.5Torrで
あった。1.4時間後EtOHの濃度は98.5重量%になったの
でポンプ3が停止した。その時の濃度をガスクロマトグ
ラフイーで測定したところ98.5重量%であった。その後
ポンプ3′を起動して、直列に2個配列された内径0.8m
m,全長20cmの中空糸が2000本ポツテイングされた浸透気
化器6に供給した。その時の入口流量は1.8l/min,真空
度は8.5Torrであった。2個目の浸透気化器6の上部か
ら出てくるEtOHの濃度を測定したところ99.9重量%であ
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の浸透気化装置を示す概略図である。 図中、1は浸透気化器,2は貯槽,3及び3′は供給装置,4
は即時濃度測定装置,5はヒーター,6は他の浸透気化器を
夫々示す。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水相溶性有機溶媒の水溶液を濃縮する浸透
    気化器と、水相溶性有機溶媒の水溶液の貯槽と、水相溶
    性有機溶媒の水溶液の浸透気化器への供給装置が互いに
    接続されて閉回路を形成してなり、貯槽又は貯槽から浸
    透気化器に至る接続管に水相溶性有機溶媒の水溶液の即
    時濃度測定装置が設けられてなり、さらに、1個又は2
    個以上が直列に配列された他の浸透気化器が該貯槽に接
    続されてなる浸透気化装置。
JP1990093598U 1990-09-07 1990-09-07 浸透気化装置 Expired - Lifetime JP2532869Y2 (ja)

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