JP2532098Y2

JP2532098Y2 - 作業車の検出器

Info

Publication number: JP2532098Y2
Application number: JP1990107412U
Authority: JP
Inventors: 修二藤原
Original assignee: Tadano Ltd
Current assignee: Tadano Ltd
Priority date: 1990-10-12
Filing date: 1990-10-12
Publication date: 1997-04-09
Anticipated expiration: 2005-10-12
Also published as: JPH0466198U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）車両上に基ブームより先ブームを伸縮可能とする起伏
自在な伸縮ブームを有し、当該伸縮ブームの起伏角を検
出する起伏角検出器と当該伸縮ブームの伸縮長さを検出
する伸縮長検出器をそれぞれ備えた作業車の検出器で器
に関するものである。

（従来の技術）従来からのこの種の作業車として、第３図に図示する
如くクレーン車Ａがあり、以下このクレーン車Ａを例に
説明する。クレーン車Ａは、車両１上に旋回自在に旋回
台２を備え、この旋回台２に伸縮ブーム３の基端部を枢
支させ、旋回台２と伸縮ブーム３の適所間に起伏シリン
ダ４を配置して旋回台２に対して伸縮ブーム３を起伏自
在としている。伸縮ブーム３は、基ブーム５に中間ブー
ム６を、中間ブーム６に先ブーム７を順次嵌挿させてお
り、各ブーム間には油圧シリンダを配置し、基ブーム５
に対して中間ブーム６を、中間ブーム６に対して先ブー
ム７を伸縮自在としている。旋回台２上にはウインチ８
を配置し、このウインチ８より繰り出したワイヤワープ
９により、先ブーム７の先端部よりフック10を吊下させ
ている。このように構成されたクレーン車Ａは、フック
10より吊り荷を吊下させ、旋回台２の旋回、伸縮ブーム
３の伸縮、起伏、及びウインチ８の巻き上げ巻き下げを
おこなって、適宜の位置に吊り荷を移動させるクレーン
作業を行えるようになっている。

このようなクレーン車Ａには定格以上の吊り荷を吊り
上げると、伸縮ブーム３の折損やクレーン車Ａの転倒事
故が生じることからAML（オートマチックモーメントリ
ミッタ）11なる安全装置を備えている。すなわちこのAM
L11は、予め伸縮ブーム３の長さと伸縮ブーム３の起伏
角の状態に応じた限界モーメント値を記憶させており、
起伏角検出器13、伸縮長検出器14からの信号を受け、そ
の伸縮ブーム状態に於ける限界モーメント値を算出する
とともに、モーメント検出器12からの信号を受けてその
伸縮ブーム状態に於ける実際モーメント値を求めるよう
になっており、実際モーメントが限界モーメント値に達
するとクレーンの操作を停止するようになっている。

ところで前記起伏角検出器13は、伸縮ブーム３に取り
付けられた振り子式の角度計であって、伸縮ブーム３の
起伏にかかわらず常に振り子が鉛直姿勢を維持するよう
その下端に重錘を備え、伸縮ブーム３の起伏にともなう
振り子との揺動角をポテンショメータで検出するように
なっている。また伸縮長検出器14は、基ブーム５に取り
付けられ、内部にコードを巻き取ったドラムを有するコ
ード巻取り器を備えており、このコード巻取り器より繰
り出したコードの先端部を先ブーム７の先端部に係止さ
せている。そしてコード巻取り器にはバネを備え常時コ
ードを巻取り方向に付勢させている。従って伸縮ブーム
３を伸縮させることにより、このコード巻取器よりコー
ドが引き出し入れされ、ドラムを回転させるようになっ
ている。このドラムの回転を減速器を介してポテンショ
メータに連結しこのポテンショメータの回転により、伸
縮ブーム３の長さを検出するようになっている。

（考案が解決しょうとする問題点）ところが前記起伏角検出器13と伸縮長検出器14を伸縮
ブーム３に個々に取付けねばならず、取付けに際しての
準備や取り付けが煩わしいものとなっていた。またそれ
ぞれの検出器からの信号を出力する配線（ケーブル）も
個々にコネクターを配置して接続しなければならなかっ
た。

本考案は、上記問題点を解決することを目的とするも
のである。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するために本考案の作業車の検出器
は、車両上に基ブームより先ブームを伸縮可能とする起伏
自在な伸縮ブームを有し、当該伸縮ブームの起伏角を検
出する起伏角検出器と当該伸縮ブームの伸縮長さを検出
する伸縮長検出器をそれぞれ備えた作業車の検出器で器
であって、前記伸縮長検出器は、ケース内に配置されたドラムに
巻き取ったコードを引き出し入れすることでドラム軸を
回転させるコード巻取り器と、前記ケースの一側面上に
突出配置されドラム軸にその入力軸を連結しドラムの回
転を減速させる減速器と、当該減速器を配置したケース
の同一一側面上に突出配置したポテンショメータ、およ
び前記減速器の出力軸からの回転を前記ポテンショメー
タに回転伝達させる伝達手段とを備え、前記ケースの他
側面を基ブームの側面に対向させて取付けコードの先端
を先ブームに係止させてブーム長さをポテンショメータ
による電気信号に変換して検出するように構成してな
り、前記起伏角検出器は、常時鉛直姿勢を維持する振り子
と、振り子とブームのなす角を検出するポテンショメー
タとを備え、ブームの起伏角をポテンショメータにる電
気信号に変換して検出するよう構成してなり、前記減速
器を配置したケースの同一一側面上の適所位置に突出配
置し、伸縮長検出器と起伏角検出器を一体状に構成した
ことを特徴とするものである。

（作用）コード巻取り器のケースの一側面上に減速器とポテン
ショメータを突出させて配置した伸縮長検出器に、当該
ケースの一側面上に起伏角検出器を突出させて配置し、
伸縮長検出器と起伏角検出器を一体状に構成してあるも
のだから、伸縮長検出器の中に起伏角検出器を配置でき
検出器のコンパクト化が図ることができる。また、伸縮
ブームには伸縮長検出器のみを取付ければ、起伏角検出
器も取り付けたことになり、取付けに際しての準備や取
付けを簡単にすることができる。更に、それぞれの検出
器からの信号を出力する配線（ケーブル）も１個のコネ
クターで接続することができる。

（実施例）以下本考案の実施例について第１図及び第２図に基い
て説明する。なお本考案の実施例を説明するにあたっ
て、従来の技術で説明したクレーン車Ａに実施した場合
を以下に説明する。従って従来の技術で説明した符号１
〜符号12は、以下の説明でも同じものとして同符号を用
い説明を略する。

19は、伸縮長検出器であって、次のように構成されて
いる。20は、コード巻取り器であって、ケース28内に配
置されたドラム22に巻き取ったコード21を引き出し入れ
することでドラム軸を回転させるようになっている。こ
のコード巻取り器20より引き出したコード21の先端部を
先ブーム７の先端部に係止させている。そしてコード巻
取り器20にはバネ23を備え常時コード21を巻取り方向に
付勢させている。従って伸縮ブーム３を伸縮させること
により、このコード巻取器20よりコード21が引き出し入
れされ、ドラム22を回転させるようになっている。24
は、コード21の他端とコード25をスリップリングとブラ
シを用いて電気的に接続するロータリジョイントであ
る。コード21の先端には、ウインチ８を渦巻してフック
10が先ブーム７の先端部に当接しそうになっていること
を検出する渦巻検出器（図示しない）に接続され、この
渦巻検出器からの信号をコード25の先端に取り付けたコ
ネクター26を介してオペレータに知らせる警報装置（図
示しない）に接続している。29は、前記ケース28の一側
面上に突出配置され、ドラム軸にその入力軸を連結しド
ラム22の回転を減速させる減速器である。27は、前記減
速器29を配置したケース28の同一一側面上に突出配置し
たポテンショメータである。30,31は、前記減速器29の
出力軸からの回転を前記ポテンショメータ27に回転伝達
させる伝達手段であって、ギア30、31で構成している。
このように伸縮長検出器19は前記ケース28の他側面を基
ブーム５の側面に対向させて取付け前記コード21の先端
を先ブーム７に係止させてブーム長さをポテンショメー
タ27による電気信号に変換して検出するようにしてい
る。

32は、起伏角検出器であって、前記減速器29を配置し
たケース28の同一一側面上の適所位置に突出配置してい
る。この起伏角検出器32は、振り子式の角度計であっ
て、伸縮ブーム３の起伏にかかわらず常に振り子34が鉛
直姿勢を維持するようその下端に重錘を備え、伸縮ブー
ム３の起伏にともない振り子34と基ブーム５のなす角を
ポテンショメータ35で検出し、ブームの起伏角をポテン
ショメータ35による電気信号に変換して検出するように
なっている。

ポテンショメータ27、35への電源供給と出力信号は、
第２図に図示する如くケーブル36とコネクター37を介し
て行われる。すなわち、コネクター37のａ、ｂ端子より
各ポテンショメータ27、35へ電源が供給され、各ポテン
ショメータ27、35の出力信号は、コネクター37のｃ、ｄ
端子より出力されるようになっている。このように本考
案の作業車の検出器Ｂは、伸縮長検出器19と起伏各検出
器32を一体状に構成している。

このように構成された本考案の作業車の検出器Ｂは、
次の様に作用する。ケース28の一側面上に減速器29とポ
テンショメータ27を突出させて配置した伸縮長検出器19
に、当該ケース28の一側面上に起伏角検出器32を突出さ
せて配置し、伸縮長検出器19と起伏角検出器32を一体状
に構成してあるものだから、検出器のコンパクト化がは
かれ、伸縮ブーム３には伸縮長検出器19のみを取り付け
れば、起伏角検出器32も取り付けたことになり、取り付
けに際しての準備や取付けを簡単にすることができる。
また、起伏角検出器32を取付けるスペースを必要としな
いものであるから、伸縮ブーム３の一側面を看板として
利用する場合、広いスペースを確保出来る。更に、それ
ぞれの検出器からの信号を出力する配線（ケーブル）も
電源ラインを共有することができるとともに、１個のコ
ネクター37で接続することができる。。

なお第１図に図示する上記実施例では、コード25から
の信号は、コネクター37とは別にコネクター26を用いて
いるが、コネクター26を用いずにコード25からの信号も
第２図に図示する如くコネクター37を用いるようにして
もよい。この場合前記ロータリジョイント24をケース28
の一側面上に取り付けた減速器29側に配置すればよい。

また上記実施例では、クレーン車Ａを例に説明した
が、車両上に起伏及び伸縮自在なブームを有し、当該ブ
ームの起伏角を検出する起伏角検出器と当該ブームの伸
縮長さを検出する伸縮長検出器をそれぞれ備えた高所作
業車、穴掘建柱車、等の作業車であっても同様に実施で
きる。

（考案の効果）本考案の作業車の検出器は、上記の如く構成し作用す
るものであるから、検出器のコンパクト化がはかれ、伸
縮ブームに伸縮長検出器のみを取り付ければ、起伏角検
出器も取付けたことになり、取付けに際しての準備や取
付けを簡単にすることができる。また、それぞれの検出
器からの信号を出力する配線（ケーブル）も１個のコネ
クターで接続することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、本考案に係る作業車の検出器の説明
図、第３図は、従来の作業車の検出器を取り付けたクレ
ーン車の説明図である。 1:車両、3:伸縮ブーム、19:伸縮長検出器、20:コード巻
取り器、21:コード、22:ドラム、27:ポテンショメー
タ、28:ケース、29:減速器、30:ギァ（伝達手段）、31:
ギァ（伝達手段）、32:起伏角検出器、34:振り子、35:
ポテンショメータ、B:作業車の検出器

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車両上に基ブームより先ブームを伸縮可能
とする起伏自在な伸縮ブームを有し、当該伸縮ブームの
起伏角を検出する起伏角検出器と当該伸縮ブームの伸縮
長さを検出する伸縮長検出器をそれぞれ備えた作業車の
検出器であって、前記伸縮長検出器は、ケース内に配置されたドラムに巻
き取ったコードを引き出し入れすることでドラム軸を回
転させるコード巻取り器と、前記ケースの一側面上に突
出配置されドラム軸にその入力軸を連結しドラムの回転
を減速させる減速器と、当該減速器を配置したケースの
同一一側面上に突出配置したポテンショメータ、および
前記減速器の出力軸からの回転を前記ポテンショメータ
に回転伝達させる伝達手段とを備え、前記ケースの他側
面を基ブームの側面に対向させて取付けコードの先端を
先ブームに係止させてブーム長さをポテンショメータに
よる電気信号に変換して検出するように構成してなり、前記起伏角検出器は、常時鉛直姿勢を維持する振り子
と、振り子とブームのなす角を検出するポテンショメー
タとを備え、ブームの起伏角をポテンショメータによる
電気信号に変換して検出するよう構成してなり、前記減
速器を配置したケースの同一一側面上の適所位置に突出
配置し、伸縮長検出器と起伏角検出器を一体状に構成し
たことを特徴とする作業車の検出器。