JP2531758B2 - インバ―タ装置 - Google Patents

インバ―タ装置

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JP2531758B2
JP2531758B2 JP63212899A JP21289988A JP2531758B2 JP 2531758 B2 JP2531758 B2 JP 2531758B2 JP 63212899 A JP63212899 A JP 63212899A JP 21289988 A JP21289988 A JP 21289988A JP 2531758 B2 JP2531758 B2 JP 2531758B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、放電ランプ等の負荷に給電するインバー
タ装置に関するもので、特にスイッチング素子のオンオ
フを制御する駆動・制御回路に対する制御電源の供給に
係る。
〔従来の技術〕
第9図は従来の第1の直列型のインバータ装置の基本
的な回路図を示している。第9図において、直流電源E
は、商用電源をそのまま、もしくは変圧器により昇圧ま
たは降圧したものを整流・平滑して得られるものであ
る。直流電源Eには、スイッチング素子Q1,Q2の直列回
路が接続されている。スイッチング素子Q1,Q2の接続点
と直流電源Eの負側との間には、インダクタンス素子L1
とコンデンサC1,C2の直列回路が接続されている。コン
デンサC1は共振用のコンデンサであり、その両端には負
荷LD1が並列接続されている。コンデンサC2は負荷LD1
直流成分が供給されることを防止するための直流成分カ
ット用のコンデンサであり、2個のスイッチング素子
Q1,Q2のオン・オフデューティが等しい場合には、ほぼ
電源電圧Eの半分の直流電圧が図示された極性で充電さ
れる。通常、直流成分カット用のコンデンサC2の容量値
は、共振用のコンデンサC1の容量値に比べて十分大きく
設定される。2個のスイッチング素子Q1,Q2は、その駆
動・制御回路DRによって交互にオン駆動されて、インダ
クタンス素子L1およびコンデンサC1からなる負荷用のLC
直列共振回路に高周波電圧を印加する。これによって、
負荷用のLC直列共振回路には、振動電流が流れて共振用
のコンデンサC1に発生する振動電圧によって負荷LD1
付勢される。
この第9図のインバータ装置は、一般的に入力電圧
(この場合は、直流電圧)が高く、この電圧をそのまま
駆動・制御回路DRに加えることはできない。したがっ
て、駆動・制御回路DRを作動させるための制御電源は、
制御電源供給回路A1を介して直流電源Eより供給され
る。この制御電源供給回路A1は、ダイオードD1,限流抵
抗R1および電解型のコンデンサC0からなる直列回路が直
流電源Eに対して並列接続されている。そして、コンデ
ンサC0には、ツェナーダイオードZD1と駆動・制御回路D
Rが並列接続されている。これにより、限流抵抗R1およ
びダイオードD1を介して駆動・制御回路DRに電圧V0,電
流I0の制御電源が供給される。コンデンサC0は制御電源
の電圧V0の平滑用であり、ツェナーダイオードZD1は過
電圧保護用兼電圧V0の安定化用であり、限流抵抗R1にE
−V0電圧を持たせることにより、駆動・制御回路DRを作
動させるための電圧V0,電流I0の制御電源を得ている。
第10図は、第9図のインバータ装置の動作を説明する
ためのタイムチャートである。同図(a)はスイッチン
グ素子Q2の両端電圧を、同図(b)はスイッチング素子
Q2に流れる電流を、同図(c)は負荷用のLC直列共振回
路に流れる振動電流(インダクタンス素子L1に流れる電
流)を、同図(d)は負荷電流を、同図(e)は直流成
分カット用のコンデンサC2の電圧VCをそれぞれ示してい
る。同図中、Eは直流電源Eの電圧を示している。
第11図は従来の第2のインバータ装置を示している。
このインバータ装置では、第9図の制御電源供給回路A1
に代えて、制御電源供給回路A2を用いたものである。こ
の制御電源供給回路A2は、商用電源用の変圧器T1を用
い、商用電源ACの電圧を一次側入力として、変圧器T1
より降圧して得られる二次側出力電圧を、ダイオードD1
およびコンデンサC0により整流・平滑することにより電
圧V0,電流I0の制御電圧を得たもので、コンデンサC0
並列にツェナーダイオードZD1および駆動・制御回路DR
が第9図と同様に接続されている。その他も第9図のも
のと同様の構成である。
第12図は従来の第3のインバータ装置を示している。
このインバータ装置は、第9図における制御電源供給回
路A1に代えて、制御電源供給回路A3を用いたものであ
る。すなわち、第9図における直流成分カット用のコン
デンサC2を負荷LD1と直列に、直流電源Eの負側(グラ
ウンド側)と負荷LD1の一端との間に接続した構成にな
っており、この直流成分カット用のコンデンサC2からダ
イオードD1および限流抵抗R1を介してコンデンサC0を充
電し、駆動・制御回路DRの制御電源(電圧V0,電流I0
として使用したものである。その他は第9図と同様の構
成である。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記した第9図のインバータ装置によれば、比較的簡
単に駆動・制御回路DRを作動させるための電圧V0,電流I
0の制御電源を得ることができるが、必ず以下の電力損
失P1が限流抵抗R1において発生する。
そして、直流電源E等の変動にかかわらず、十分な制
御電源を得るためには、ある程度限流抵抗R1の抵抗値を
小さく設定する必要がある。したがって、直流電源Eの
電圧が高いような場合には、限流抵抗R1での電力損失P1
が急増する。このため、インバータ装置の効率が低下す
る。さらには、限流抵抗R1の発熱も大きな問題であり、
限流抵抗R1として高電力値の抵抗器の並列接続等が必要
であり、実装的にもコスト面で不利となる。したがって
以上の構成は実用的とはいえない。
また、第11図のインバータ装置によれば、電力損失を
増大させずに十分な制御電源を得ることができ、実用的
ではあるが、変圧器T1が必要となるので、制御電源供給
回路A2が高価となり、変圧器T1の寸法が大きく、重いと
いう問題があった。
さらに、第12図のインバータ装置によれば、直流成分
カット用のコンデンサC2から制御電源供給回路A3を介し
て制御電源を得るようにしているので、コンデンサC2
直流成分が電源電圧Eの約半分であるから、限流抵抗R1
の電力損失を、第9図に示した従来例に比べてほぼ半減
させることができる。
しかし、この第12図のインバータ装置は、駆動・制御
回路DRへ供給する電流I0をあまり大きい値にすることが
できないという問題があった。
この発明の目的は、駆動・制御回路に加える電圧と制
御電源供給回路への入力電圧との整合のための変圧器や
限流抵抗を不要にでき、軽量で安価でかつ制御電源供給
回路の構成部品の温度上昇を招くことがなくて効率が良
く、しかも制御電源供給回路から駆動・制御回路へ電流
を十分に供給することができるインバータ装置を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明のインバータ装置は、スイッチングによって
直流電源の電圧を交流電圧に変換するスイッチング素子
と、交流電圧が加えられる負荷用の第1のLC直列共振回
路と、第1のLC直列共振回路から給電される負荷と、ス
イッチング素子をオンオフ駆動する駆動・制御回路と、
交流電圧が加えられる制御電源用の第2のLC直列共振回
路,およびこの第2のLC直列共振回路に流れる振動電流
を整流・平滑して駆動・制御回路に制御電源電圧として
供給する整流・平滑回路からなる制御電源供給回路と、
直流電源の電圧を起動時に駆動・制御回路に供給する起
動回路とを備えている。
〔作用〕
この発明の構成によれば、起動後において、スイッチ
ング素子によって得られる交流電圧が第2のLC直列共振
回路に加えられて第2のLC直列共振回路に振動電流が流
れる。そして、整流・平滑回路が第2のLC直列共振回路
の振動電流を整流および平滑して駆動・制御回路に制御
電源として供給することになる。
この場合、第2のLC直列共振回路の回路定数を適切に
設定することにより、駆動・制御回路に加える電圧と制
御電源供給回路への入力電圧との整合を図ることがで
き、したがって電圧整合用の変圧器や限流抵抗を不要に
できる。この結果、軽量で安価でかつ電力損失が少なく
て制御電源供給回路の構成部品の温度上昇を招くことが
なく、効率が良い。
しかも、制御電源供給回路は、負荷への給電路とは別
に設けた第2のLC直列共振回路から振動電流を取り込ん
で駆動・制御回路へ供給する構成であるので、駆動・制
御回路へ電流を充分に供給することができる。
〔実施例 1〕 この発明の第1の実施例を第1図および第2図に基づ
いて説明する。このインバータ装置は、第1図に示すよ
うに、駆動・制御回路DRでスイッチング素子Q1,Q2をオ
ンオフ駆動することにより、直流電源Eの電圧をスイッ
チング素子Q1,Q2で交流電圧に変換して負荷LD1に加える
ようにしたインバータ装置において、交流電圧が加えら
れるLC直列共振回路KY1とこのLC直列共振回路KY1の振動
電流を整流および平滑して駆動・制御回路DRに制御電源
として供給する整流・平滑回路SH1からなる制御電源供
給回路A4と、直流電源Eの電圧を起動時に駆動・制御回
路DRに供給する起動回路STとを備えている。
この実施例の構成によれば、起動後において、スイッ
チング素子Q1,Q2によって得られる交流電圧がLC直列共
振回路KY1に加えられてLC直列共振回路KY1に振動電流が
流れる。そして、整流・平滑回路SH1がLC直列共振回路K
Y1の振動電流を整流および平滑して駆動・制御回路DRに
制御電圧として供給することになる。
以下、この第1の実施例を詳しく説明する。
第1の実施例のインバータ装置は、直流電源Eと、直
流電源Eに接続されたスイッチング素子Q1,Q2の直流回
路と、各スイッチング素子Q1,Q2を交互にオンさせる駆
動・制御回路DRと、スイッチング素子Q1,Q2の接続点と
直流電源Eの負側との間にとの間に接続されたインダク
タンス素子L1と共振用のコンデンサC1と直流成分カット
用のコンデンサC2との直列回路と、共振用のコンデンサ
C1に並列接続された負荷LD1と、起動回路STと、制御電
源供給回路A4と、駆動・制御回路DRとからなるものであ
る。
制御電源供給回路A4は、スイッチング素子Q2に並列に
接続されたインダクタンス素子L2,コンデンサC3および
ダイオードD2の直列回路と、ダイオードD2に並列に接続
されたダイオードD1とコンデンサC0の直列回路と、コン
デンサC0に並列に接続された定電圧ダイオードZD1とか
らなる。
この場合、ダイオードD2とこのダイオードD2に並列接
続されたダイオードD1およびコンデンサC0の直列回路と
からなる整流・平滑回路SH1がインダクタンス素子L2
よびコンデンサC3からなる制御電源用のLC直列共振回路
KY1の振動電流から制御電源を得るようになっている。
起動回路STは、例えば第1図に示すような構成であ
る。すなわち、直流電源Eに並列に抵抗R3と定電圧ダイ
オードZD2の直列回路が接続されている。そして、PNP型
のトランジスタQ3のベースが抵抗R3と定電圧ダイオード
ZD2の接続点に接続され、トランジスタQ3のコレクタと
直流電源Eの正側との間に抵抗R2が接続されていて、ト
ランジスタQ3のエミッタはダイオードD3を介してダイオ
ードD1とコンデンサC0の接続点に接続されている。
この起動回路STの動作は、商用電源等、直流電源Eの
発生のための交流入力の投入時にトランジスタQ3が導通
するので、抵抗R2,トランジスタQ3およびダイオードD1
を通じて駆動・制御回路DRに制御電源が供給され、駆動
・制御回路DRはスイッチング素子Q1,Q2を交互にオン駆
動する。これによって、インダクタンス素子L1およびコ
ンデンサC1からなる負荷用のLC直列共振回路には高周波
電圧が印加され、負荷用のLC直列共振回路に振動電流が
流れて、共振用のコンデンサC1に発生する振動電圧によ
って負荷LD1が付勢される。
つぎに、この発明の特徴となっている制御電源供給回
路A4の動作について詳しく説明する。起動後、スイッチ
ング素子Q1,Q2は交互にオンとなる。そして、スイッチ
ング素子Q1がオンでスイッチング素子Q2がオフの時は、
直流電源E−インダクタンス素子L2−コンデンサC3の経
路により、LC直列共振回路KY1に正弦波状の振動電流I1
が流れる。また、スイッチング素子Q1がオフでスイッチ
ング素子Q2がオンの時は、コンデンサC3に充電されてい
る電荷がインダクタンス素子L2を通じて放電し、同様に
LC直列共振回路KY1に振動電流I1が流れる。
以上のように、スイッチング素子Q1のオン時およびス
イッチング素子Q2のオン時の何れの場合にも、LC直列共
振回路KY1に振動電流I1が流れることになる。
そして、第1図に示すように、ダイオードD1,D2を接
続することによって、振動電流I1が矢印の向きに流れる
場合にはダイオードD1が導通し、ダイオードD1を介して
振動電流I1がコンデンサC0を充電して、また駆動・制御
回路DRによって消費される。このようにして、電圧V0,
電流I0の制御電源が得られることになる。
また、振動電流I1が矢印の向きと逆向きに流れる場合
には、ダイオードD2が導通してインダクタンス素子L2
よびコンデンサC3による直列共振が持続し、このとき、
駆動・制御回路DRへはコンデンサC0から制御電源が供給
される。この場合、コンデンサC0の充電電荷が消費され
るものの、コンデンサC0に充電されている電荷量が十分
多いため、支障なく電源供給することができる。この
際、LC直列共振回路KY1を流れる振動電流I1より制御電
源を得るようにしており、LC直列共振回路KY1の回路定
数を適切に設定することにより、駆動・制御回路DRへの
印加電圧との整合をとることができ、限流抵抗は設ける
必要はなくなるので、制御電源供給回路A4における電力
損失は皆無である。
なお、振動電流I1と負荷用のLC直列共振回路に流れる
電流(インダクタンス素子L1に流れる電流)IL1の合成
電流がスイッチング素子Q1,Q2に流れることから、スイ
ッチング素子Q1,Q2での電力損失を低減させるために
は、振動電流I1はできるだけ小さい方が望ましい。した
がって、制御電源用のLC直列共振回路KY1の共振周波数f
0は、第(2)式のように、スイッチング素子Q1,Q2のス
イッチング周波数fswよりかなり高く設定される。
また、駆動・制御回路DRは、電力を消費する負荷、つ
まり抵抗分であるので、振動電流I1は、実際には自由振
動を行いながら減衰していくことになる。
以上のようにして、起動後、LC直列共振回路KY1の振
動電流I1から制御電源を得ている。そして、LC直列共振
回路KY1の振動電流I1より得られる制御電源の電圧V0
定電圧ダイオードZD2のツェナー電圧V1より高く設定し
ているので、起動後ダイオードD3には逆方向の電圧が加
わり、トランジスタQ3は遮断し、起動回路STから駆動・
制御回路DRへの電源供給はなくなる。したがって、起動
の瞬間のみ、トランジスタQ3と抵抗R2に電圧損失が生じ
るが、起動後は起動回路STにおける電力損失は生じな
い。
なお、起動回路STについては、起動時のみ、駆動・制
御回路DRに必要な制御電源を供給でき、かつ起動後は制
御電源の供給を停止できるものであれば、どのような回
路構成であってもよい。
第2図は、前記した第1図のインバータ装置の動作説
明のためのタイムチャートを示している。同図(a)は
スイッチング素子Q2の両端電圧、同図(b)はスイッチ
ング素子Q2に流れる電流IQ2、同図(c)は負荷用のLC
直列共振回路に流れる振動電流(インダクタンス素子L1
に流れる電流IL1)、同図(d)は制御電源用のLC直列
共振回路KY1に流れる振動電流I1、同図(e)は正弦波
状に流れる負荷電流である。
以上のように、この実施例においては、負荷用のLC直
列共振回路(インダクタンス素子L1およびコンデンサC1
からなる)の他に制御電源用のLC直列共振回路KY1を設
け、起動後にLC直列共振回路KY1の振動電流I1から制御
電源を得る整流・平滑回路SH1を設けているので、LC直
列共振回路KY1の回路定数を適切に設定することによ
り、駆動・制御回路DRに加える電圧と制御電源供給回路
A4への入力電圧との整合を図ることができ、したがって
電圧整合用の変圧器で限流抵抗を不要にできる。この結
果、軽量で安価でかつ電力損失が少なくて制御電源供給
回路A4の構成部品の温度上昇を招くことがなく、効率が
良い。
しかも、制御電源供給回路A4は、負荷LDへの給電路と
は別に設けたLC直列共振回路KY1から振動電流I1を取り
込んで駆動・制御回路DRへ供給する構成であるので、駆
動・制御回路DRへ電流を十分に供給することができる。
〔実施例 2〕 この発明の第2の実施例を第3図に基づいて説明す
る。このインバータ装置は、第3図に示すように、直流
電源Eの正側とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間
にとの間にインダクタンス素子L1と共振用のコンデンサ
C1と直流成分カット用のコンデンサC2との直列回路を接
続した点が第1図の実施例との相違点で、その他は第1
図のものと同様である。
この実施例は第1の実施例と同様の効果を奏する。
〔実施例 3〕 この発明の第3の実施例を第4図および第5図に基づ
いて説明する。このインバータ装置は、第4図に示すよ
うに、負荷LD2として放電ランプを用い、かつ負荷用のL
C直列共振回路を構成するインダクタンス素子L1を制御
電源用のLC直列共振回路KY2のインダクタンス素子に兼
用した実施例を示している。
第4図において、整流・平滑回路SSは、商用電源ACの
電圧を整流・平滑して直流電源電圧を作成する。この整
流・平滑回路SSの直流出力端には、トランジスタからな
るスイッチング素子Q1,Q2の直列回路が接続されてい
る。また、各スイッチング素子Q1,Q2のコレクタ・エミ
ッタ間には、それぞれダイオードD6,D7が逆並列接続さ
れている。スイッチング素子Q2の両端には、直流成分カ
ット用のコンデンサC2とインダクタンス素子L1と負荷LD
2である放電ランプとの直列回路が接続されている。さ
らに、負荷LD2である放電ランプの両フィラメントf1,f2
の非電源側電極端子間に共振用のコンデンサC1が接続さ
れている。このコンデンサC1は、インダクタンス素子L1
とで負荷用のLC直列共振回路を構成し、負荷LD2へ給電
する。
コンデンサC3はインダクタンス素子L1とで制御電源用
のLC直列共振回路KY2を構成し、コンデンサC3とダイオ
ードD2の直列回路は、負荷LD2である放電ランプの電源
側に接続され、ダイオードD2には、ダイオードD1および
コンデンサC0の直列回路が並列に接続され、これらが前
記と同様に整流・平滑回路SH1を構成している。さら
に、コンデンサC0と並列に駆動・制御回路DRおよびツェ
ナーダイオードZD1が接続されている。上記のLC直列共
振回路KY2と整流・平滑回路SH1とで制御電源供給回路A5
が構成される。
駆動・制御回路DRの構成は第1図の回路と同様であ
る。また、起動回路STの構成も第1図と同様である。
以下、第4図の回路の動作を説明する。商用電源ACが
投入されると、整流・平滑回路SSにより整流・平滑され
た直流電源電圧が得られる。起動回路STを通じて前記直
流電源電圧より駆動・制御回路DRに電圧V0,電流I0の制
御電源が供給され、駆動・制御回路DRにより、スイッチ
ング素子Q1,Q2であるトランジスタのベースには、交互
にハイレベルとなる駆動信号が与えられ、スイッチング
素子Q1,Q2は交互にオンオフを繰り返す。これにより、
X点の電圧は矩形波状の電圧となり、この電圧はインダ
クタンス素子L1,コンデンサC1による負荷用のLC直列共
振回路に印加され、負荷用のLC直列共振回路に振動電流
が流れる。なお、上記の直流成分カット用のコンデンサ
C2の容量は共振用のコンデンサC1の容量に比べて十分大
きく設定される。
また、制御電源用のLC直列共振回路KY2にも同様に、
振動電流が流れる。
ここで、共振用のコンデンサC1に流れる振動電流をI
C1とし、共振用のコンデンサC3に流れる振動電流をI1
すると、振動電流I1は振動電流IC1に対し、ほぼ I1≒(C3/C1)・IC1 ……(3) という関係になっており、コンデンサC3の容量は、コン
デンサC1の容量に比べて小さくなっており、振動電流I1
は振動電流IC1に比べて小さい電流となっている。ゆえ
に、スイッチング素子Q1,Q2であるトランジスタの振動
電流I1による損失は無視できる。
一方、共振用のインダクタンス素子L1に流れる電流I
L1は、振動電流I1と振動電流IC1との合成電流であり、 IL1≒〔1+(C3/C1)〕・IC1 ……(4) で表される。
そして、第1図の実施例でも説明したとおり、振動電
流I1が矢印の向きに流れる場合(すなわち、電流IL1
矢印の向きに流れる場合)に、ダイオードD1が導通し、
ダイオードD1を介して振動電流I1はコンデンサC0を直流
に充電し、また駆動・制御回路DRによって消費される。
こうして電圧V0,電流I0の制御電源が得られる。
また、振動電流I1が矢印の向きと逆の向きに流れる場
合(すなわち、電流IL1が矢印と逆の向きに流れる場
合)には、ダイオードD2が導通し、インダクタンス素子
L1およびコンデンサC3による直列共振が持続し、コンデ
ンサC0が駆動・制御回路DRに対して制御電源を供給する
ことになる。このときには駆動・制御回路DRでコンデン
サC0の電荷が消費される。
この実施例の場合、第1図の実施例と同様に、LCの直
列共振回路KY2の振動電流I1により電圧V0,電流I0の制御
電源を得ているので、制御電源供給回路A5での電力損失
は皆無である。
そして、前記制御電源供給回路A5から駆動・制御回路
DRに制御電源が供給されると同時に、起動回路STからの
制御電源の供給は停止する。
この後、駆動信号の周波数を徐々に共振周波数に近づ
けると、コンデンサC1には、振動電流が多く流れ、その
両端電圧が上昇し、負荷LD2である放電ランプが始動・
点灯する。点灯後も、点灯前と同様に第(3)式を満た
す振動電流I1が流れ、同様に振動電流I1によりダイオー
ドD1を介して制御電源が得られる。
第5図は第4図のインバータ装置の実施例における放
電ランプ(負荷LD2)の点灯後における各部のタイムチ
ャートである。同図(a)はトランジスタからなるスイ
ッチング素子Q2の両端電圧、同図(b)はスイッチング
素子Q2に流れる電流とダイオードD7に流れる電流とを合
成した合成電流IS、同図(c)はインダクタンス素子L1
に流れる振動電流IL1、同図(d)はコンデンサC3に流
れる振動電流I1、同図(e)は正弦波状に流れる負荷電
流である。
このような構成においては、負荷LD2である放電ラン
プの異常、例えば放電ランプの離脱による無負荷時や放
電ランプの寿命末期時の半波放電状態においても、LC直
列共振回路KY2に振動電流I1が流れているので、駆動・
制御回路DRの制御電源を得ることができるという効果も
ある。さらに、交流入力変動によっても、振動電流I1
あまり変化しないので、交流入力電圧(商用電源電圧)
変動に対しても安定に動作させることができる。
以上のように、この実施例においては、負荷用のLC直
列共振回路のインダクタンス素子L1を、制御電源用のLC
直列共振回路を構成するインダクタンス素子に兼用し、
制御電源用のLC直列共振回路KY2の振動電流I1から電圧V
0,電流I0の制御電源を得る整流・平滑回路SH1を設けて
いるので、前記第1および第2の実施例より部品点数が
少なくなり、簡単かつ安価に構成できる。その点の効果
は、第1の実施例と同様である。
〔実施例 4〕 この発明の第4の実施例を第6図に基づいて説明す
る。このインバータ装置は、第6図に示すように、直流
電源Eの正側とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間
にインダクタンス素子L1と共振用のコンデンサC1と直流
成分カット用のコンデンサC2との直列回路を接続した点
が第4図の実施例との相違点で、その他は第4図のもの
と同様である。
この実施例は第3の実施例と同様の効果を奏する。
〔実施例 5〕 この発明の第5の実施例を第7図に基づいて説明す
る。この実施例は、この発明をハーフブリッジ型のイン
バータ装置に適用したものであり、制御電源供給回路A5
の構成および動作は第4図の実施例で説明したのと同様
である。
第7図において、C6,C7はそれぞれコンデンサであ
り、その他の部品については、第1図および第4図にて
説明したものと同様の機能を有するので、同一符号を付
して説明を省略している。
この実施例は第1図の実施例と同様の効果を奏する。
なお、この実施例では、負荷用のLC直列共振回路を構
成するインダクタンス素子L1を制御電源用のLC直列共振
回路KY2のインダクタンス素子に兼用していたが、両イ
ンダクタンス素子を第1図の実施例のように個別に設け
てもよい。
さらに、インバータ装置の構成も、ハーフブリッジ型
でなく、フルブリッジ型であってもよい。この場合、第
7図におけるコンデンサC6,C7がスイッチング素子に置
き換わる。
また、インバータ装置は、1石型であってもよい。
〔実施例 6〕 この発明の第6の実施例を第8図に基づいて説明す
る。この実施例は、多数の放電ランプを並列点灯させる
放電灯点灯装置に適用したものである。
このインバータ装置は、インダクタンス素子L11およ
び放電ランプからなる負荷LD11の直列回路からインダク
タンス素子L1nおよび放電ランプからなる負荷LD1nの直
列回路までのn個の直列回路を並列に接続し、この並列
回路を直流成分カット用のコンデンサC2と直列に接続し
てスイッチング素子Q1,Q2接続点と直流電源Eの負側と
の間に接続している。また、負荷LD11〜LD1nである各放
電ランプの非電源側電極端子間にそれぞれ共振用のコン
デンサC11〜C1nを接続し、コンデンサC11〜C1nにそれぞ
れ共振用のコンデンサC31およびダイオードD21の直列回
路から共振用のコンデンサC3nおよびダイオードD2nの直
列回路までの各直列回路を並列に接続し、上記各直列回
路のコンデンサC31〜C3nとダイオードD21〜D2nの接続点
にダイオードD11〜D1nのアノードを接続し、ダイオード
D11〜D1nのカソードを共通接続してコンデンサC0に接続
している。その他は第4図のものと同様である。
この第8図の回路構成によれば、負荷LD11〜LD1nの着
脱にかかわらず、すくなくとも1本が接続されておれ
ば、コンデンサC0が充電され、制御電源を得ることがで
きる。また、すべての負荷LD11〜LD1nが取り外された完
全な無負荷状態になれば、ダイオードD11〜D1nを通じて
の電源供給がなくなるため、駆動・制御回路DRに対する
制御電源が遮断され、発振動作が停止することになり、
無負荷時の安全を確保できる。
その他の効果は前記第1の実施例と同様である。
〔発明の効果〕
この発明のインバータ装置によれば、負荷用の第1の
LC直列共振回路の他に制御電源用の第2のLC直列共振回
路を設け、起動後に第2のLC直列共振回路の振動電流か
ら制御電源電圧を得る整流・平滑回路を設けているの
で、第2のLC直列共振回路の回路定数を適切に設定する
ことにより、駆動・制御回路に加える電源と制御電源供
給回路への入力電圧との整合を図ることができ、したが
って電圧整合用の変圧器や限流抵抗を不要にできる。こ
の結果、軽量で安価でかつ電力損失が少なくて制御電源
供給回路の構成部品の温度上昇を招くことがなく、効率
が良い。
しかも、制御電源供給回路は、負荷への給電路とは別
に設けた第2のLC直列共振回路から振動電流を取り込ん
で駆動・制御回路へ供給する構成であるので、駆動・制
御回路へ電流を充分に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例の構成を示す回路図、
第2図は第1図のインバータ装置の各部のタイムチャー
ト、第3図はこの発明の第2の実施例の構成を示す回路
図、第4図はこの発明の第3の実施例の構成を示す回路
図、第5図は第4図のインバータ装置の各部のタイムチ
ャート、第6図はこの発明の第4の実施例の構成を示す
回路図、第7図はこの発明の第5の実施例の構成を示す
回路図、第8図はこの発明の第6の実施例の構成を示す
回路図、第9図は第1の従来例の構成を示す回路図、第
10図は第9図のインバータ装置の各部のタイムチャー
ト、第11図は第2の従来例の構成を示す回路図、第12図
は第3の従来例の構成を示す回路図である。 E……直流電源、Q1,Q2……スイッチング素子、DR……
駆動・制御回路、KY1……LC直列共振回路、SH1……整流
・平滑回路、A4……制御電源供給回路、ST……起動回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スイッチングによって直流電源の電圧を交
    流電圧に変換するスイッチング素子と、前記交流電圧が
    加えられる負荷用の第1のLC直列共振回路と、前記第1
    のLC直列共振回路から給電される負荷と、前記スイッチ
    ング素子をオンオフ駆動する駆動・制御回路と、前記交
    流電圧が加えられる制御電源用の第2のLC直列共振回
    路,およびこの第2のLC直列共振回路に流れる振動電流
    を整流・平滑して前記駆動・制御回路に制御電源電圧と
    して供給する整流・平滑回路からなる制御電源供給回路
    と、前記直流電源の電圧を起動時に前記駆動・制御回路
    に供給する起動回路とを備えたインバータ装置。
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