JP2530681B2 - パッド印刷機 - Google Patents

パッド印刷機

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JP2530681B2
JP2530681B2 JP63028364A JP2836488A JP2530681B2 JP 2530681 B2 JP2530681 B2 JP 2530681B2 JP 63028364 A JP63028364 A JP 63028364A JP 2836488 A JP2836488 A JP 2836488A JP 2530681 B2 JP2530681 B2 JP 2530681B2
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常司 飛田
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DAIICHI MEKATETSUKU KK
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、パッド印刷機に関する。
[従来の技術] 従来のパッド印刷機は、第4図に示すように、凹版3
をインク皿2の中に配置し、凹版3の上方をドクターブ
レード5及びインク返し4を水平方向に直線往復運動
し、インク溜り6中のインクを凹版3の上に被せ、掻き
取る機構を持っている。凹版のデザインの部分は凹とな
っており、インクはこの凹部3a及びその他の部分にイン
ク返し4により被せられるが、凹部以外に被せられたイ
ンクはドクターブレード5によってかき落される。その
結果、凹版においては、デザインである凹部3aのみにイ
ンクが付着している。
ドクターブレード5及びインク返し4と一緒に凹版の
デザイン部3の上方へ水平移動したパッド1は、さらに
下降して凹版のデザイン部3の凹部からインクを拾い、
上昇し、その後、被印刷物7の上方へ水平移動し、下降
して被印刷物7にインクを転写し、再び上昇運動する。
以上の動作、処理を1サイクルとして、これを繰り返
す。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来のパッド印刷機では、インク皿が
開放型であり、その結果、インク中に含まれるシンナー
が時間経過とともに蒸発してゆき長時間の連続印刷には
シンナー自動添加装置等を必要とする欠点、あるいは大
気中のゴミ等が混入しやすいという欠点があった。
また、出願人が既に出願したパッド印刷機は、インク
皿カバーにパッドが通過する貫通孔を設け、これに蒸発
防止筒を接続してあり、このインク皿カバーをインク皿
の上方に配置して、凹版及びインク溜りを密閉してい
る。そのため、上記のインクに含まれるシンナーの蒸発
及びゴミの混入という問題は解消される。しかし、イン
ク皿をインデックス・ドライブ方式のモータで駆動し
て、インク皿を間欠的に回転し、凹版が貫通孔の直下に
来た時にインク皿を停止し、パッドを貫通孔及び蒸発防
止筒中を通過させて、凹版からインクを拾い上げた後
に、再び上昇するものである。そのため、駆動機構が高
価であるという問題点とともに、凹版からのインク拾い
上げに時間がかかり、パッド印刷の速度が若干遅いとい
う問題があった。
本発明の目的は、シンナーの蒸発を抑制し、ゴミの混
入を防止するとともに、パッド印刷速度が速く、かつ価
格が比較的安いパッド印刷機を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、本発明に係るパッド印刷機、すなわち、
(イ)凹部を有するフランジ付き板状のインク皿であっ
て、凹版を該凹部内に格納して、凹部の上平面を形成せ
しめたインク皿と、(ロ)凹版からインクを拾い、被印
刷物に該インクを転写するパッドと、(ハ)板状のイン
ク皿カバーであって、インク皿カバーの中央部を中心と
する円周方向に伸び、かつパッドが凹版のデザイン部か
らインクを拾い上げる期間にパッドが通過し得る大きさ
の貫通孔、及に貫通孔からインク皿カバーの下方へ突き
出して伸びる蒸発防止筒、及びインク皿カバーの円周方
向に関しての貫通孔の一端並びに他端近傍に、それぞ
れ、インク皿カバーの半径方向に伸びるインク返し並び
にドクターブレードを、それぞれインク皿カバーの下面
に固定してなるインク皿カバーと、を有し、インク皿カ
バーをインク皿の上方に配置し、インク皿のフランジ部
とインク皿カバーをもってインク皿の凹部を密閉し、イ
ンク返しが凹版表面からわずかに離れ、ドクターブレー
ドが少なくとも凹版のデザイン部の上面に接しながら、
インク皿カバー及びインク皿の中心を結ぶ直線を回転軸
としてインク皿カバー又はインク皿が連続回転して、凹
版へのインク被せ及びインク掻き取りを行うことを特徴
とするパッド印刷機によって、達成される。
[作用] インク皿カバーをインク皿に対して相対的に回転させ
ると、同時にインク返し15は、第1c図に示すように、凹
版の中央部及び外郭部に溜っているインクを掻き取り、
凹版全面にインクを被せ、ドクターブレード14は、少な
くとも凹版のデザイン部に接して通過し、デザイン部か
ら余分のインクを掻き取る作用を行う。
ドクターブレード14は、凹版全面に接してもよいし、
凹版のデザイン部のみに接してもよい。デザイン部のみ
に接するためには、ドクターブレードを上下方向に移動
させてもよいし、又は凹版に高低を設け、デザイン部を
高くしてもよい。
また、インク皿カバーに設けた貫通孔はインク皿カバ
ーの中央部を中心とする円周方向に伸びているので、パ
ッドが貫通孔を通過して、凹版に接近し、次いで凹版か
らインクを拾い、その後パッドが貫通孔から完全に抜け
出すまでの期間、インク皿の回転を停止させなくともパ
ッドがインク皿にぶつかることなく、パッド印刷を行う
ことができる。そのため、回転駆動には、比較的安価な
モータを用いて、連続回転させることができる。
[実 施 例] 以下、本発明に係る実施例を添付図面に基づいて説明
する。
実施例1 第1a図,第1b図において、8は、インク皿カバー12を
連続回転させるための通常のモータ、9はモータ出力を
ベルト10を介して伝達するためのプーリーである。ギア
11は、カバー支持板21に取り付けられており、ベルト10
の回転力を受けて、インク皿カバー12を回転させる。イ
ンク皿カバー12はカバー支持板21にネジ等によって取り
付けられる。カバー支持板21には、ローラ20が取付けら
れており、円形のレール22のまわりをインク皿カバーが
回転するようになっている。13はインク皿であり、ベー
スに固定されている。インク皿13は、フランジ13b付き
板状であり、凹版13aが格納されている。凹版には、デ
ザイン部3が設けられているが、1個の凹版の複数の位
置にデザイン部を設けてもよい。また、凹版13aは、交
換、格納が可能であり、多種類のデザインの凹版を使用
することができる。
インク皿カバー12は、板状であり、円周方向に伸びた
貫通孔16が設けられている。インク皿カバー12の半径方
向についての貫通孔16の幅aは、パッド1を凹版3に押
圧した際のパッドの直径よりやや大きくとってある。一
方、インク皿カバー12の円周方向についての貫通孔16の
長さlcmは、パッドが凹版からインクを拾い上げるため
に、パッドが貫通孔に入り始めてから、インクを拾い上
げ、その後貫通孔から完全に貫け出す期間(時間tsec
とする。)に、インク皿カバーが回転走行する距離scm
よりやや長くとる。インク皿カバーの回転速度をωrad/
sec、貫通孔の平均半径をrcmとすると、次式が成り立
つ。
l>s=rωt 蒸発防止筒17は貫通孔16の周囲にすきまなく取り付け
られ、インク皿カバー12の下方へ突き出ている。インク
皿カバー12の下面には、貫通孔16の一端でインク皿カバ
ーの回転方向の前方にドクターブレード14を設け、一
方、貫通孔16の他端でインク皿カバーの回転方向の後方
にインク返し15を固定してある。インク皿カバーの回転
方向は図中矢印で示している。ドクターブレード14及び
インク返し15はそれぞれインク皿カバーの半径方向に伸
びており、インク皿カバー12をインク皿13に対し回転さ
せることにより、ドクターブレード14が少なくとも凹版
13aのデザイン部3表面を掃きながら移動する。
第2図は、実施例1のパッド印刷機の正面図(第2b
図)及び平面図(第2a図)であり、シリンダー18,19
は、それぞれ、パッド1を水平方向左右に、上下方向に
往復させるために用いる。パッド1は、水平方向に移動
し、インク皿カバー12の上方で、一時停止し、次いで、
下降する。パッド1は、回転し続けているインク皿カバ
ー12の貫通孔16を通過し、凹版13aのデザイン部3に密
着して、インクを拾い上げる。その後、パッド1は上昇
を始め、貫通孔16から完全に抜け出し、最上位置で、一
時停止する。次に、パッド1は、水平移動し、被印刷物
20の上方で一時停止し、その後、被印刷物20にインクを
転写するため、パッド1は下降し、被印刷物20に密着
し、インクを転写した後、上昇する。
本実施例1では、インク皿カバー12を第1b図の矢印方
向へ回転させることによって、ドクタシリンダ(ドクタ
ーブレード14により凹版13aのデザイン部3の余分なイ
ンクをかき取る処理)とインク返しを行う。蒸発防止筒
17の形状がインク皿カバー12の円周方向に伸びた長孔に
なっているため、パッド1が下降、上昇運動中でも、イ
ンク皿カバー12の回転を止める必要がない。ただし、イ
ンク皿カバー12の回転中に、パッド1がインク皿カバー
12に当らないようにパッド1の下降、上昇のタイミング
をインク皿カバーの回転に同期するよう制御する必要が
ある。
実施例2 次に、インク皿13を連続回転し、インク皿カバー12を
不動とし、パッド1をインク皿の上方でインク皿13の回
転に同期して回転させながら上下に移動させた実施例2
について、第3図を用いて説明する。
インク皿カバー12、インク皿13の構造は実施例1と同
様であるが、インク皿カバー12のインク皿13に対する見
かけ上の回転移動方向を考慮して、ドクターブレード14
とインク返し15の取り付け位置を定める必要がある。
パッド1を回すためのモータ25,26と、インク皿13を
回すためのモータ23と、被印刷物20を載せるテーブルを
回すためのモータ24は、電気的に同期をとってある。こ
れらは機械的に連結して同期をとっても良い。パッド1
を上昇、下降させるシリンダ27は、パッド1のロッド28
と共にモータ25,26によって回される。
しかし、ロッド28は、半回転後、被印刷物20側へ移動
して行くが、シリンダ27はそれぞれのモータ位置を中心
として円運動を続ける。
本実施例では、インク皿カバー12は、支柱29に固定さ
れており、一方インク皿13は回転している。
パッド印刷のサイクルは次のとおりである。
上方に引き上げられたロッド28は、スプリングに引き
上げながら又は案内レールに乗って、インク皿13の方へ
送られて来る。凹版のデザイン部3がインク皿カバー12
の貫通孔16の範囲内に現われて来た時、パッド1はシリ
ンダ27によって押し下げられていく。凹版のデザイン部
3が貫通孔16の中央に来る時にパッドは最下限まで下降
し、デザイン部3からインクを拾い上げる。その後パッ
ドは上昇を開始し、パッドが蒸発防止筒17に当接しない
ように調整する。パッドは最上限に達し、パッドはスプ
リングに引き上げながら又は案内レールに乗って、被印
刷物20上へと移動する。パッドは被印刷物上に至ると、
モータを中心に回りながら、下降、上昇して、被印刷物
にインクを転写する。その後パッドは最上限に達し、パ
ッドはスプリングに引き上げながら又は案内レールに乗
って、インク皿の方へと移動する。以上のサイクルを連
続的に繰り返す。
[効果] 本発明に係るパッド印刷機により次の効果が得られ
る。
(1)インク皿の上方をインク皿カバーにより半ば密封
した状態でパッド印刷を行うので、インク中に含まれる
シンナーの蒸発及びゴミの混入を減少できる。
(2)比較的単純な機構、特に通常のDCモータ等の使
用、によりパッド回転を行うので、パッド回転の高速化
ができ、かつ価格もあまり高くない。
【図面の簡単な説明】
第1a〜1c図は、本発明の実施例1のパッド印刷機のイン
ク皿及びインク皿カバーを示し、第1a図はその断面図で
あり、第1b図はインク皿カバーの平面図であり、第1c図
はインク返しによるインク被せを説明する図である。 第2a図,第2b図は、本発明の実施例1のパッド印刷機全
体の概略図である。 第3図は、本発明の実施例2のパッド印刷機の概略図で
ある。 第4図は、従来のパッド印刷機を示す図である。 1……パッド、2……インク皿 3……デザイン部、3a……凹部 4,15……インク返し 5,14……ドクター・ブレード 6……インク溜り、7,20……被印刷物 8,23,24,25,26……モータ 9……プーリー、10……ベルト 11……ギア、12……インク皿カバー 13……インク皿、13a……凹版 13b……フランジ部、16……貫通孔 17……蒸発防止筒、18,19,27……シリンダ 20……ローラー、21……カバー支持板 22……レール、28……ロッド 29……支柱

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)凹部を有するフランジ付き板状のイ
    ンク皿であって、凹版を該凹部内に格納して、凹部の上
    平面を形成せしめたインク皿と、 (ロ)凹版からインクを拾い、被印刷物に該インクを転
    写するパッドと、 (ハ)板状のインク皿カバーであって、インク皿カバー
    の中央部を中心とする円周方向に伸び、かつパッドが凹
    版のデザイン部からインクを拾い上げる期間にパッドが
    通過し得る大きさの貫通孔、及び貫通孔からインク皿カ
    バーの下方へ突き出して伸びる蒸発防止筒、及びインク
    皿カバーの円周方向に関しての貫通孔の一端並びに他端
    近傍に、それぞれ、インク皿カバーの半径方向に伸びる
    インク返し並びにドクターブレードを、それぞれインク
    皿カバーの下面に固定してなるインク皿カバーと、 を有し、 インク皿カバーをインク皿の上方に配置し、インク皿の
    フランジ部とインク皿カバーをもってインク皿の凹部を
    密閉し、インク返しが凹版表面からわずかに離れ、ドク
    ターブレードが少なくとも凹版のデザイン部の上面に接
    しながら、インク皿カバー及びインク皿の中心を結ぶ直
    線を回転軸としてインク皿カバー又はインク皿が連続回
    転して、凹版へのインク被せ及びインク掻き取りを行う
    ことを特徴とするパッド印刷機。
  2. 【請求項2】インク皿カバーが連続回転し、インク皿は
    不動であり、パッドが凹版からインクを拾い上げる際に
    は、パッドは上下方向のみに移動することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載のパッド印刷機。
  3. 【請求項3】インク皿カバーは不動であり、インク皿が
    連続回転し、パッドが凹版からインクを拾い上げる際に
    は、パッドは上下方向に移動するとともにインク皿の回
    転と同期して回転することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載のパッド印刷機。
JP63028364A 1988-02-09 1988-02-09 パッド印刷機 Expired - Lifetime JP2530681B2 (ja)

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JP2003094604A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Daiichi Mekatetsuku:Kk パッド印刷機におけるインキ付与手段のターンテーブルと印刷版との着脱構造
JP2009119623A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Murata Kinpaku:Kk パッド印刷機の制御方法

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