JP2530669B2 - 複合板 - Google Patents

複合板

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JP2530669B2
JP2530669B2 JP28486687A JP28486687A JP2530669B2 JP 2530669 B2 JP2530669 B2 JP 2530669B2 JP 28486687 A JP28486687 A JP 28486687A JP 28486687 A JP28486687 A JP 28486687A JP 2530669 B2 JP2530669 B2 JP 2530669B2
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照雄 多田
繁 琢磨
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Okura Industrial Co Ltd
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Okura Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、基板上に接着剤及び合成樹脂を順次積層し
て構成される複合板に関するものであり、さらに詳しく
は、複合材料として建築材料、家具部材並びに装飾材と
して使用出来る複合板に関する。
(従来技術) 従来、基板と合成樹脂とから成る複合板としては、基
板に接着剤を塗布し、該塗布面にポリオレフィン系シー
トを貼着させた複合板がある。該複合板は建築材料、家
具部材等に使用され、耐水性を有し、しかも経済的であ
るという特徴を有している。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、該複合板には、合成樹脂層がポリオレフィ
ン系樹脂の為、各層間の接着性が劣り、剥離し易いとい
う問題点があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、基板に接着剤及び合成樹脂が順次積層
されている複合板において、各層間が強固に接着してい
る複合板を得ることを目的として鋭意研究した結果、前
記接着剤がポリイソシアネート系接着剤を必須成分とし
且つ全接着中のイソシアネート基含有率が固形分濃度で
15重量%以上のものであるとともに、前記合成樹脂とし
て、エチレン含量20モル%以上のエチレン一酢酸ビニル
共重合体ケン化物(以下EVOHと略す)とポリオレフィン
系樹脂(以下POと略す)との混合物を使用し、しかも該
合成樹脂混合物のビニルアルコール含量を3〜50重量%
とすることにより、上記目的が達成出来ることを見い出
し本発明に到達した。すなわち、本発明は上記構成にお
いて基板と合成樹脂とが接着剤を介して強力に接着して
いるというきわめて優れた接着をしている複合板を提供
するものである。本発明における複合板が優れた接着を
するという理由としては、基板表面上の水分と接着剤中
のイソシアネート化合物との化学反応及び該イソシアネ
ート化合物と合成樹脂層に含まれるビニルアルコール成
分との化学反応が起こる為に、相互に剥離不能な程に接
着するものと推測される。
以下、本発明を添付図面に示す具体例に基づき詳細に
説明する。
添付図面は、本発明を適用された複合板1の断面図で
あって、基板4にポリイソシアネート系接着剤を必須成
分とする接着剤3を塗布し、その上にEVOHとPOとの合成
樹脂混合物2を被覆したものである。上記の基板4とし
ては、本、合成、パーチクルボード等の木質系基材、更
には石膏ボード、石膏スラグボード等の石膏系基材、石
綿セメント板、木質セメント板等の繊維セメント板等が
あげられる。又、ポリイソシアネート系接着剤を必須成
分とする接着剤3としてのポリイソシアネート系接着剤
としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HMDI)、ジフェニルメタン
4,4′ジイソシアネート(MDI)、TDI3モルとトリメチロ
ールプロパンとの付加反応生成物(TDIーTMPと略す)等
があるが、初期接着剤の点からMDIを使用することが望
ましい。さらにこれらに接着性ポリオレフィン系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン
ー酢酸ビニル共重合物、アクリル酸エステル系樹脂、ポ
リ塩化ビニル系樹脂等の合成樹脂及び石油樹脂、水添石
油樹脂、テルペン系樹脂、クマロンーインデン樹脂等の
粘着付与剤などを添加してもよいが、全接着剤中のイソ
シアネート基含有率が固形物濃度で15重量%以上を有す
ることが必要である。イソシアネート基含有率が15%未
満の場合は、剥離可能となる為である。尚、イソシアネ
ート基含有率の上限は、基板の種類、合成樹脂層の種類
等によって異なるので最適値を選定すべきであるが、通
常30wt%程度である。尚、接着剤のタイプとしては、エ
マルジョンタイプ、ソルベントタイプ、ホットメルトタ
イプ等があるが、イソシアネート化合物を必須成分とす
ること及び速乾性の点からソルベントタイプが使用され
る。さらに、合成樹脂混合物層2に使用されるEVOHとし
ては、エチレン含量20モル%以上であれば良く、他に特
に限定されるものではなく、合成樹脂混合物のビニルア
ルコール含量が3〜50重量%の範囲に入るようになるも
のであれば良い。ビニルアルコール含量が3%未満及び
50%を越えると剥離強度が低下して好ましくない。さら
に、エチレン含量が20モル%未満の場合は、潤滑時の剥
離強度の低下があり好ましくない。一方、合成樹脂混合
物層2に使用されるPOとしては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン等があり、さらに、エチレンー酢
酸ビニル共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エ
チレンーアクリル共重合体、エチレンーαオレフィン共
重合体、アイオノマー等のPO系共重合体も含まれる。さ
らに、これらPO及びPO系共重合体にポリアミド系樹脂、
ポリ塩化ビニル系樹脂等を混合しても良い。又、合成樹
脂層の厚みは、基板の種類や目的に応じて適宜選択され
るが通常0.01〜0.5mmである。さらに必要に応じて合成
樹脂に着色剤、紫外線吸収剤、安定剤等を添加すること
もできる。
次に、本発明の複合板の製造方法を例示する。
すなわち、まず、基板に接着剤を塗布する場合、接着
剤はロールコーターを用いて塗布し、塗布量は、固形分
で約3〜5g/m2になるようにした。塗布量が、たとえば
約0.5g/m2以下の如く、あまりに少なくなると接着効果
が発現せず、逆に10g/m2以上の如く、多くなると経済性
を損なう為である。又、合成樹脂混合物は、接着剤塗布
面上にTダイにて、0.3〜0.4mmの厚みで押出被覆し両者
を熱圧着させた後、冷加圧して本発明の複合板を得た。
(発明の効果) 以上、述べた通り、本発明の複合板は、各層が剥離し
ない如く強固に接着している為、建材及び室内装飾材と
して好適であり、建材業界に貢献するところ大なるもの
がある。
(実施例) 本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。但
し、部は重量部を示す。
実施例1〜3及び比較例1〜4 厚み12mmの合板又は厚み5mmの石綿セメント板又は厚
み12mmのパーチクルボードによりポリイソシアネート系
接着剤を必須成分とする各種組成のソルベントタイプの
接着剤をロールコーターにて、固形分約3g/m2になるよ
うに塗布後乾燥し、その上に各種合成樹脂混合物をTダ
イから樹脂温240℃の条件で、厚み0.3mmになるように押
出塗布し冷加圧した。得られた複合板を室温に5日間放
置後、接着強度の測定を行なった。その結果を第1表に
示す。
第1表に示される如く、接着剤中のイソシアネート基
含有率が、15重量%以上で、且つ、合成樹脂混合物中の
ビニルアルコール含量が3〜50重量%から構成される複
合板は剥離不能な程に接着性に優れていた。これら複合
板を建材及び室内装飾材として使用した場合、剥離の問
題が全く無く良好であった。一方、比較例の複合板は、
鋸びき作業等木工作業中において、複合板端部に剥離が
発生し易いという問題点があり、建材及び室内装飾材と
して不適当であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す複合板の断面図であ
る。 1……複合板 2……合成樹脂混合物層 3……接着剤層 4……基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 B32B 27/32 Z // B29L 9:00 B29L 9:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に接着剤及び合成樹脂が順次積層され
    ている複合板において前記接着剤がポリイソシアネート
    系接着剤を必須成分とし且つ全接着剤中のイソシアネー
    ト基含有率が固形分濃度で15重量%以上であるととも
    に、前記合成樹脂がエチレン含量20モル%以上のエチレ
    ン一酢酸ビニル共重合体ケン化物とポリオレフィン系樹
    脂と混合物から成りしかも、該合成樹脂混合物のビニル
    アルコール含量が3〜50重量%であることを特徴とする
    複合板。
  2. 【請求項2】ポリイソシアネート系接着剤が、ジフェニ
    ルメタン4,4′−ジイソシアネートである特許請求の範
    囲第1項記載の複合板。
JP28486687A 1987-11-10 1987-11-10 複合板 Expired - Lifetime JP2530669B2 (ja)

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JPH01125218A JPH01125218A (ja) 1989-05-17
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