JP2530599B2 - 収縮性不織シ−ト - Google Patents

収縮性不織シ−ト

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JP2530599B2
JP2530599B2 JP60203419A JP20341985A JP2530599B2 JP 2530599 B2 JP2530599 B2 JP 2530599B2 JP 60203419 A JP60203419 A JP 60203419A JP 20341985 A JP20341985 A JP 20341985A JP 2530599 B2 JP2530599 B2 JP 2530599B2
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岩崎  博文
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は潜在熱収縮性をもったポリエステル長繊維不
織シートに関する。より詳しくは潜在熱収縮性を有し、
かつシートの少なくとも一方の面の耐摩耗性が優れ、目
付斑の小さいポリエステル長繊維不織シートに関する。
〔従来の技術〕 従来潜在熱収縮性を有するシートとして熱収縮フィル
ムが知られており、収縮包装材その他に多く用いられて
いる。すなわち、被包装材に沿わせてこれらの潜在熱収
縮性を有するフィルムで覆い、これを加熱することによ
って被包装材との密着包装が可能となる性質を利用して
生鮮食料品、清涼飲料水のボトルその他の包装に用いら
れている。しかるに、フィルムの場合には引裂強度が弱
いこと、通気性に乏しいこと、クッション性に欠けるこ
と等の問題点を有しているためにその使用範囲も自ずら
限定される。
一方、不織シートをこのような熱収縮包装材料として
利用する試みは過去にみられなかった。
本発明者らは、熱収縮性フィルムのもつ前記問題点を
解決するために潜在熱収縮性を有するポリエステル長繊
維から成る不織シートの利用を試みた。代表的にはスパ
ンボンド方式にて潜在熱収縮性を有するウエブを形成
し、これをエンボスロールを用いて部分熱圧着を施すこ
とにより潜在熱収縮性を有する不織シートを得ることを
試みた。しかるに、その際部分熱圧着の温度あるいは圧
力が低いと高温下で収縮するいわゆる潜在熱収縮性を有
する不織シートとなるが、反面部分熱圧着部の繊維間結
合が十分でないために、表面の耐摩耗性が劣り、毛羽立
ちやすく実用上の問題が発生した。一方部分熱圧着の温
度あるいは圧力を高くすると部分熱圧着部の十分な繊維
間接合により表面の耐摩耗性に優れた不織シートが得ら
れるが同時に結晶化が進む結果いわゆる潜在熱収縮性に
乏しい不織シートとなった。
本発明者らは長繊維不織シートのもつ強力、通気性、
クッション性等を活用しかつ潜在熱収縮性と表面の耐摩
耗性とを具備させることに着目して鋭意検討した結果、
分子配向と結晶性の低い潜在熱収縮性を有するポリエス
テル長繊維から成る不織ウエブを用いて、これに適切な
加工を施すことにより前述の問題点を解決し得ることを
見い出した本発明に到達した。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は潜在熱収縮性を有し、少なくとも片面の耐摩
耗性に優れ、かつ、目付斑の小さい均一性に優れたポリ
エステル長繊維不織シートを提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は複屈折(Δn)が0.02〜0.07の未延伸
糸から成るウエブにエンボスロールを用いた部分熱圧着
が施されたポリエステル長繊維不織シートであり、該不
織シートのタテ・ヨコ両方向の沸水収縮率が20%以上で
あり、且つ少なくとも一方側の表面層を形成する繊維が
点状に附着した複数の樹脂部分によって実質的に拘束さ
れている潜在熱収縮性の不織シートによって達成され
る。
本発明の不織シートに用いられるポリマーは少なくと
も20%の潜在熱収縮性を有する繊維を製造することがで
きるポリマーであることが必要である。かかるポリマー
にはポリエステル、共重合ポリエステル、があるが、ポ
リエチレンテレフタレートが耐熱性、耐候性、強度等の
面で本発明の目的に特に適している。また前記ポリマー
に通常用いられる添加剤、例えば艶消し剤、制電剤、難
燃剤、顔料等を含んでもよい。さらに本発明の目的を損
なわない範囲で前記ポリマーに少量の他のポリマーを混
合することも可能である。繊維形状としては円形断面繊
維のほか異形糸であっても差しつかえない。本判明の不
織シートを構成する繊維はポリエステルを2,000〜4,000
m/分の紡糸沿速度で溶融紡糸することによって得られる
Δn0.02〜0.07の未延伸糸を使用したものであり、前記
範囲のΔnであることが本発明の潜在熱収縮性を有し、
かつ少なくとも片面の耐摩耗特性に優れた不織シートを
得るために必要である。得られたウエブを構成する繊維
のΔnが0.02を下回る場合には熱収縮後の不織シートが
脆化し易く、又引張強度、引裂強度の低い不織シートし
か得られない。一方、Δnが0.07を上回る場合には繊維
中の配合結晶化が進むので潜在熱収縮性が低下するため
に、得られた不織シートも潜在熱収縮性の低いものとな
る。
本発明者らはかかる範囲のΔnを有する潜在熱収縮性
ウエブを使用し、不織シートの表面耐摩耗性と潜在熱収
縮性という相反する性質を兼備させるべく鋭意検討し
た。その結果エンボスロールを用いた部分熱圧着により
不不織シートを構成する繊維間の相互移動を抑制した上
で第1図に示すごとく、少なくとも一方の表面層を形成
する繊維が点状の樹脂部分によって実質的に拘束されて
いる表面層と繊維相互の拘束力が小さい内層とを有する
構造であることが少なくとも一方の表面の耐摩耗性に優
れかつ本来有している潜在熱収縮性が消失されずに、シ
ートとしても潜在熱収縮性を有するものを得るために好
ましいことを見出して本発明に到達した。なお収縮包装
材料等に使用される場合には沸水収縮率がタテ・ヨコそ
れぞれ少なくとも20%であることが必要でありさらに少
なくとも一方の表面の耐摩耗性が後述の学振型摩擦試験
機にて測定した場合B級以上であることが好ましい。
次に本発明の不織シートを得るための具体的方法につ
いて詳述する。
本発明による不織シートをポリマーとしてポリエチレ
ンテレフタレートを用いて形成する場合には、まずスパ
ンボンド法によってΔnが0.02〜0.07の繊維から成るウ
エブを形成することが好ましい。かかる繊維を用いれば
沸水収縮率が少なくとも20%の潜在熱収縮性不織ウエブ
を得ることができる。
次にこのウエブにエンボスロールにより部分熱圧着を
施す。この際、ウエブの潜在熱収縮性を減殺しない程度
にエンボスすることが必要でありそのための不織シート
として:圧着部の繊維間結合の強さが構成繊維の強度
を越えることがない程度に予め熱圧着する方法。:前
記の不織シートの片面の耐摩耗性の向上を図りかつ潜
在熱収縮性を残すために、の方法により調製した不織
シートをさらに1対の高温のロールと低温のロールを用
いて再エンボスを施し片面から他面に向けて繊維密度が
減少した構造となるよう熱圧着する方法の二種類が挙げ
られる。かくして得られた不織シートに例えばグラビア
法等の公知の方法により樹脂を点状に附着させる樹脂加
工を施す。この際使用される樹脂としてはウレタン樹
脂、アクリル樹脂あるいは各種エラストマー等が選ばれ
る。なおここで重要なことは樹脂加工時に不織シートに
収縮を発現させないために比較的低温での処理による樹
脂膜部分の形成を行なう必要がある。これにより少なく
とも片面の耐摩耗性が優れしかも潜在熱収縮性を有する
不織シートが得られる。
また本発明の如く低温での加工に適した樹脂としては
溶剤系あるいはホットメルト系樹脂等が好ましい。
本発明の不織シートを構成する繊維の繊度は30デニー
ル以下、好ましくは0.5〜10デニールである。また不織
シートの目付は10〜500g/m2が好ましく用いられるが特
に限定するものではない。
〔実施例〕
以下本発明を実施例をあげて具体的に説明する。なお
実施例に記載した特性の定義及び測定方法を以下に示
す。
◎不織シートの沸水収縮率 シートを25cm×25cm角に切り取りタテ、ヨコ各々20cm
の位置にマーキングして沸水中で1分間処理した後試料
の寸法変化を測定し収縮率を求める。なお測定はn=5
の平均値である。
◎耐摩耗性 タテ20cm×ヨコ3cmの試験片を摩擦試験機II型(学振
型)を用いて荷重500gで100往復摩擦させた後、試験片
の外観変化を下記の判定基準に照らして判定し耐摩耗性
の目安とした。
(判定基準) A級:まったく毛羽立ちがない。
B級:少し毛羽立ちがあるが目立たない。
C級:毛羽立ちが目立つ。
◎目付変動率 シートのフィラメント分布の均一性を示す目安であり
幅25mm、長さ100mmの大きさに30ヶ所よりサンプリング
し、各サンプルの重量を測定して によって求める。
なおこの目付変動率が20%より小さければフィラメン
ト分布の均一性が優れていると言える。
実施例1,2 孔径0.25mm、孔数1000個の矩型紡糸口金を用いて吐出
量850g/分で固有粘度0.72のポリエチレンテレフタレー
トを、溶融温度290℃で紡出し、紡口下1000mmの位置に
ある牽引用エアーサッカーにてエアー流量を変えて2500
m/分と3000m/分の紡糸速度で稼働するネットコンベア上
に捕集して、目付100g/m2のウエブを形成した。
目付100g/m2の前記ウエブを上部が2mmピッチ、直径1m
m深さ0.4mmのピン状模様を有するエンボスロールと表面
が平滑な下部ロールとの間で上下ロール温度85℃線圧20
kg/cm速度10m/分の下で部分熱圧着を施した。この不織
布を中間体不織シートという。次いで、この中間体不織
シートを更に1対のエンボスロールで一方の面を熱圧着
する。加工条件は、深さ0.2mm、面積比率23%の織目状
エンボス模様を有する上部ロールと表面が平滑な下部ロ
ールとの間で前記不織シートに再度部分熱圧着を施し
た。熱圧着は、上部ロール140℃、下部ロール60℃、線
圧40kg/cm、速度10m/分の下で行なった。次いで、この
不織シートに溶剤系アクリル樹脂(大日本インキ(株)
社製:CRICCOATRP−1320を溶剤トルエンで25:75の割合で
混合液を調製)の25%濃度の溶液を25メッシュのグラビ
アロールを用いて樹脂を付与させた後温度80℃の熱風を
片面から吹付け乾燥させる。中間体不織シート、2番目
の部分熱圧着を行った不織シート(第2中間不織シー
ト)及び樹脂加工を行なった後の本発明の不織シートの
特性を第1表に示す。
第1表から本発明の不織シートが表面が熱エンボス樹
脂加工により、強靱な耐摩耗性を保有しかつ、高い収縮
性をもっており、清涼飲料水などのビンの収縮ラベル等
に使用、ビンへのフィット性と外観の耐久性を満足させ
るものであることが判った。
〔発明の効果〕
本発明による不織シートは前述のように構成されてい
るので、少なくとも片面の耐摩耗性に優れると共に目付
が均一であり、したがって、その潜在熱収縮性を利用し
て収縮包装材として用いた場合に優れた性能を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による不織シートの断面構造を示す模式
図であり、第2図は第1図に示した不織シートの表面状
態を示す模式図であり、第3図は本発明による不織シー
トの一実施例の表面構造中の繊維の形状を示す顕微鏡写
真である。 1……本発明による不織シートの一実施例、 2……不織シートを構成する長繊維、 3……不織シート中の樹脂。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複屈折(Δn)が0.02〜0.07の未延伸糸か
    ら成るウエブにエンボスロールを用いた部分熱圧着が施
    されたポリエステル長繊維不織シートであり、該不織シ
    ートのタテ・ヨコ両方向の沸水収縮率が20%以上であ
    り、且つ少なくとも一方側の表面層を形成する繊維が点
    状に附着した複数の樹脂部分によって実質的に拘束され
    ている潜在熱収縮性の不織シート。
JP60203419A 1985-09-17 1985-09-17 収縮性不織シ−ト Expired - Lifetime JP2530599B2 (ja)

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