JP2530500Y2 - 空気圧用回転軸シール - Google Patents

空気圧用回転軸シール

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JP2530500Y2
JP2530500Y2 JP1991070139U JP7013991U JP2530500Y2 JP 2530500 Y2 JP2530500 Y2 JP 2530500Y2 JP 1991070139 U JP1991070139 U JP 1991070139U JP 7013991 U JP7013991 U JP 7013991U JP 2530500 Y2 JP2530500 Y2 JP 2530500Y2
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JP
Japan
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rotary shaft
seal
backup
rubber gasket
backup material
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博美 小畑
健一 武田
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は低摩擦性、耐摩耗性樹脂
より成るリップ状かつ環状のシールエレメントを備えた
空気圧用回転軸シールに関するものである。
【0002】
【従来の技術および考案の課題】図4に断面図に示すよ
うに、ふっ素樹脂等の低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成
るリップ状の環状シールエレメント24を断面L字型の
環状外周金具21のフランジ部22と断面L字型の押え
金具23との間にゴムガスケット26と共に挟持した回
転軸シールは公知であり、種々の用途に用いられてい
る。
【0003】この回転軸シールは、無給油で空気圧用シ
ールとしても使用可能であり、軸速度2,000rpm
(7.32m/s)、圧力4Kgf /cm2 の条件、すなわ
ち約30Kgf /cm2 ・m /sのPV値での無給油ランニ
ング試験によって、この回転軸シールが同条件の下で約
3500時間の寿命を有するという試験結果も得られて
いる。
【0004】然し、この無給油ランニング試験により、
上記回転軸シールの使用初期においてシールエレメント
24の先端部25と回転軸との摩擦による軸温度の上昇
が大きく、軸温度は運転時間の経過と共に低下し、安定
するが、使用開始後約100時迄の間は150℃〜20
0℃にも達し、初期漏れが発生することもあるという問
題が存在することが判った。この初期漏れの発生は、熱
によるシールエレメントのクリープ、シールエレメント
に塗布した潤滑グリースの分解、炭化等によりシール面
が不安定となるためと考えられる。また、該回転軸用シ
ールが使用される装置によっては、例えば食品機械に用
いた場合には、高い軸温によって熱せられた空気が食品
に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】本考案は、上記の点に鑑み、上記の空気圧
用回転軸シールの使用初期における回転軸の温度上昇を
抑制し、上記の難点を解消することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の空気圧用回転軸シールは、低摩擦性、耐摩
耗性の樹脂より成り、密封室側へ湾曲する先端部を有す
る、リップ状かつ環状のシールエレメントと、環状平型
のゴムガスケットと、環状平型のバックアップ材とを、
断面L字型の環状外周金具の密封すべき回転軸に対して
ほぼ直角に延長するフランジと押え金具との間に挟着し
た回転軸シールであって、ゴムガスケットとバックアッ
プ材とがシールエレメントの背後側に、シールエレメン
トと上記のフランジとの間に挟着されるようにし、しか
もバックアップ材が回転軸側に位置し、ゴムガスケット
がバックアップ材の外周側に位置するように配置されて
おり、シールエレメントの湾曲した先端部とバックアッ
プ材との間に潤滑剤貯めを形成したことを特徴とするも
のである。
【0007】また、上記の回転軸用シールにおいて、バ
ックアップ材をゴムガスケットと共に挟着する代りに、
ゴムガスケットを密封すべき回転軸側に向けて延長し、
バックアップ部を形成したことを特徴とする。
【0008】
【実施例】本考案の詳細を実施例により、また図面に基
づき、以下に詳細説明する。図1は本考案の実施例の空
気圧用回転軸シールを回転軸に装着した縦断面図であ
り、図2及び図3は、それぞれ他の実施例の縦断面図で
ある。図中の同一符号は同一部分を示している。
【0009】回転軸1とハウジング2との間に装着され
た本考案の空気圧用回転軸シール3は、断面L字型の環
状外周金具4と、同じく断面L字型の押え金具7とを備
えている。環状外周金具4の回転軸に対してほぼ直角に
延長するフランジ部5と、押え金具7の同じく回転軸に
対してほぼ直角に延長するフランジ部8との間には、ポ
リ四ふっ化エチレン(PTFE)、ポリふっ化エチレン
プロピレン(FEP)、四ふっ化エチレンーパーフロロ
アルコキシエチレン共重合樹脂(PFE)等のふっ素樹
脂或は超高分子量のポリエチレン等の低摩擦性、耐摩耗
性の樹脂より成り、密封室A側へ湾曲する先端部10を
有する、リップ状かつ環状のシールエレメント9と、ニ
トリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EP
DM)等から成る環状平型のゴムガスケット11と例え
ばフエルトより成る環状平型のバックアップ材12とが
挟着されている。
【0010】ゴムガスケット11とバックアップ材12
とは、シールエレメント9の背後側(密封室A側と反対
側)に、シールエレメント9とフランジ部8との間に挟
着されるように、またバックアップ材12が内周側すな
わち軸1側に位置し、ゴムガスケット11がその外周側
に位置し互いに相接するように配置されている。そして
回転軸1と接し密封するシールエレメント9の先端部1
0の背後側に、該先端部10とバックアップ材12と軸
1とにより囲まれた環状の潤滑グリース貯め14が形成
されている。6は上記のように挟着するために、環状外
周金具4の先端を押え金具7にかしめたかしめ部であ
る。
【0011】上記構成の本考案の実施例において、シー
ルエレメント9の背後側にかつゴムガスケットの内周側
に挟着されたバックアップ材12は、シールエレメント
9の先端部10が密封すべき空気圧により過度に屈曲し
回転軸1の表面との接触面積が過度に増大しないよう
に、シールエレメント9を背後からサポートする。回転
軸1とシールエレメントの先端部10との摩擦による発
熱はこれらの接触面積の約3乗に比例し、回転軸1と先
端部10との接触面積を適度に保つことによって発熱を
大きく抑制できる。
【0012】また、本考案においては、密封室A側に向
って湾曲しているシールエレメントの先端部10の背後
側に環状平型のバックアップ材12を挟持したことによ
り、シールエレメント9の先端10の回転軸1との接触
部後方に環状空間が形成され、この空間を潤滑グリース
貯め14として利用でき、シールエレメント9の先端部
10と回転軸1との間に、常時、充分な潤滑膜を形成
し、保持することができる。これによっても回転軸1と
シールエレメントの先端部10との摩擦による発熱が軽
減される。
【0013】上記実施例の空気圧用回転軸シールについ
て前述した所と同じ条件で無給油ランニング試験を行っ
た結果によれば、使用開始初期の軸1の最高温度は15
0℃以下に抑制され、軸1の温度は使用開始後50時間
以内で130℃以下に、使用開始後100時間以内で1
20℃以下に低下し、初期漏れも認められなかった。
【0014】バックアップ材12は上記の機能を果すと
共に、バックアップ材12の回転軸対向先端13と回転
軸1との間の微小間隙を適当に選んでおけば、バックア
ップ材12が回転軸1の微小偏心によるふれを吸収する
効果もある。従って、かかる諸機能を果たすバックアッ
プ材12は適度の柔軟性と腰の強さとを持つことが望ま
しく、また、更に望ましくは、バックアップ材がフェル
トのように含油性を有し、回転軸との摩擦を軽減する潤
滑油を含有し得ることが好ましい。従って、バックアッ
プ材12としては、上記例示したフェルトの外に、適当
なゴム,スポンジ等を用いることができる。なお、ゴム
ガスケット11は前述した従来の回転軸シールの場合と
同じく、シールエレメント9と押え金具7との界面等を
通じての内部漏れを防止する機能を有する。
【0015】図2に示す他の実施例においては、図1の
実施例のようにゴムガスケット11とバックアップ材1
2との両部材をシールエレメント9の背後側にすなわち
シールエレメント9とフランジ部5との間に挟着する代
りに、回転軸1に向かって延長されたゴムガスケット1
5だけをシールエレメント9とフランジ部5との間に挟
着し、ゴムガスケット15の延長部すなわちバックアッ
プ部16によりシールエレメント9を支持するように構
成している。適当な弾性と硬さとを有するゴムガスケッ
トを使用することにより、シールエレメント9の過度の
屈曲を防止するバックアップの機能と、内部漏れを防止
するガスケットの機能とを両立させることができるので
ある。ただし、バックアップ部16の先端が回転軸に接
触すると発熱を増大させるおそれがあるので、バックア
ップ部16の先端は回転軸に接触することがないような
寸法に選んでおく。
【0016】更に他の実施例を示す図3の空気圧用回転
軸シールにおいては、シールエレメント9の背後側にゴ
ムガスケット11と共に挟持されたバックアップ材12
の先端部13が密封室側Aと反対側の方向に湾曲されて
おり、バックアップ材12にダストシールの機能が付加
されている。
【0017】
【考案の効果】上記した通り、本考案の空気圧用回転軸
シールにおいては、バックアップ材12もしくはバック
アップ部16によりシールエレメント9の先端部10を
背後側から支持して回転軸1と先端部10との接触面積
を適度に保持し、また、シールエレメントの先端部10
の背後側に潤滑剤貯め14を形成しているので、また、
バックアップ材12が含油性材料により成るときは、更
にバックアップ材中に含有する潤滑油によっても潤滑で
きるので、回転軸1とシールエレメントの先端部10と
の摩擦による発熱を大幅に軽減でき、使用初期における
回転軸1の昇温を大きく抑制できる。従って、初期漏れ
を生じる危険がなく、また摩擦が減じられ、摩耗が少な
くなるので寿命が延びる。更に、例えば食品機械に用い
ても昇温した回転軸により熱せられた空気が悪影響を及
ぼすというおそれもない。また、前述したように回転軸
のふれを吸収する効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の縦断面図。
【図2】本考案の他の実施例の縦断面図。
【図3】本考案の更に他の実施例の縦断面図。
【図4】従来の回転軸シールの断面図。
【符号の説明】
4 環状外周金具 5および8 フランジ部 7 取付金具 9 シールエレメント 10 先端部 11および15 ゴムガスケット 12 バックアップ材 14 潤滑グリース貯め 16 バックアップ部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成り、密
    封室側へ湾曲する先端部を有する、リップ状かつ環状の
    シールエレメントと、環状平型のゴムガスケットと、環
    状平型のバックアップ材とを、断面L字型の環状外周金
    具の密封すべき回転軸に対してほぼ直角に延長するフラ
    ンジと押さえ金具との間に挟着した回転軸シールであっ
    て、ゴムガスケットとバックアップ材とがシールエレメ
    ントの背後側に、シールエレメントと上記のフランジと
    の間に挟着されるように、しかもバックアップ材が回転
    軸側に位置し、ゴムガスケットがバックアップ材の外周
    側に位置するように配置されており、シールエレメント
    の湾曲した先端部とバックアップ材との間に潤滑材貯め
    を形成したことを特徴とする空気圧用回転軸シール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転軸用シールにおい
    て、バックアップ材をゴムガスケットと共に挟着する代
    りに、ゴムガスケットを密封すべき回転軸側に向けて延
    長し、バックアップ部を形成したことを特徴とする空気
    圧用回転軸シール。
JP1991070139U 1991-08-07 1991-08-07 空気圧用回転軸シール Expired - Lifetime JP2530500Y2 (ja)

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JPH0514739U JPH0514739U (ja) 1993-02-26
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JP6257402B2 (ja) * 2014-03-24 2018-01-10 三菱電線工業株式会社 回転軸シール

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JPH0514739U (ja) 1993-02-26

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