JPH0514739U - 空気圧用回転軸シール - Google Patents
空気圧用回転軸シールInfo
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- JPH0514739U JPH0514739U JP070139U JP7013991U JPH0514739U JP H0514739 U JPH0514739 U JP H0514739U JP 070139 U JP070139 U JP 070139U JP 7013991 U JP7013991 U JP 7013991U JP H0514739 U JPH0514739 U JP H0514739U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotary shaft
- seal element
- backup material
- rubber gasket
- seal
- Prior art date
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成る、リップ
状の環状シールエレメントを備えた空気圧用回転軸シー
ルにおいては、シールエレメントと回転軸との摩擦によ
り、使用初期に回転軸が高温になり、初期漏れを生じる
等の不都合があるので、使用初期の回転軸の温度上昇を
抑止する。 【構成】 低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成り、密封室
側に湾曲した先端部10を有する、リップ状かつ環状の
シールエレメント9、ゴムガスケット11、バックアッ
プ材12を環状外周金具4のフランジ部5と押え金具7
との間に挟着する。ゴムガスケット11およびバックア
ップ材12は、シールエレメント9の背後側に、バック
アップ材が軸1側に、ゴムガスケットがその外周に位置
するように配置され、シールエレメントの湾曲した先端
部とックアップ材との間に潤滑グリース貯め14を形成
している。
状の環状シールエレメントを備えた空気圧用回転軸シー
ルにおいては、シールエレメントと回転軸との摩擦によ
り、使用初期に回転軸が高温になり、初期漏れを生じる
等の不都合があるので、使用初期の回転軸の温度上昇を
抑止する。 【構成】 低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成り、密封室
側に湾曲した先端部10を有する、リップ状かつ環状の
シールエレメント9、ゴムガスケット11、バックアッ
プ材12を環状外周金具4のフランジ部5と押え金具7
との間に挟着する。ゴムガスケット11およびバックア
ップ材12は、シールエレメント9の背後側に、バック
アップ材が軸1側に、ゴムガスケットがその外周に位置
するように配置され、シールエレメントの湾曲した先端
部とックアップ材との間に潤滑グリース貯め14を形成
している。
Description
【0001】
本考案は低摩擦性、耐摩耗性樹脂より成るリップ状かつ環状のシールエレメン トを備えた空気圧用回転軸シールに関するものである。
【0002】
図4に断面図に示すように、ふっ素樹脂等の低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成 るリップ状の環状シールエレメント24を断面L字型の環状外周金具21のフラ ンジ部22と断面L字型の押え金具23との間にゴムガスケット26と共に挟持 した回転軸シールは公知であり、種々の用途に用いられている。
【0003】 この回転軸シールは、無給油で空気圧用シールとしても使用可能であり、軸速 度2,000rpm(7.32m/s)、圧力4Kgf /cm2 の条件、すなわち約 30Kgf /cm2 ・m /sのPV値での無給油ランニング試験によって、この回転 軸シールが同条件の下で約3500時間の寿命を有するという試験結果も得られ ている。
【0004】 然し、この無給油ランニング試験により、上記回転軸シールの使用初期におい てシールエレメント24の先端部25と回転軸との摩擦による軸温度の上昇が大 きく、軸温度は運転時間の経過と共に低下し、安定するが、使用開始後約100 時迄の間は150℃〜200℃にも達し、初期漏れが発生することもあるという 問題が存在することが判った。この初期漏れの発生は、熱によるシールエレメン トのクリープ、シールエレメントに塗布した潤滑グリースの分解、炭化等により シール面が不安定となるためと考えられる。また、該回転軸用シールが使用され る装置によっては、例えば食品機械に用いた場合には、高い軸温によって熱せら れた空気が食品に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】 本考案は、上記の点に鑑み、上記の空気圧用回転軸シールの使用初期における 回転軸の温度上昇を抑制し、上記の難点を解消することを目的とするものである 。
【0006】
上記目的を達成するために、本考案の空気圧用回転軸シールは、低摩擦性、耐 摩耗性の樹脂より成り、密封室側へ湾曲する先端部を有する、リップ状かつ環状 のシールエレメントと、環状平型のゴムガスケットと、環状平型のバックアップ 材とを、断面L字型の環状外周金具の密封すべき回転軸に対してほぼ直角に延長 するフランジと押え金具との間に挟着した回転軸シールであって、ゴムガスケッ トとバックアップ材とがシールエレメントの背後側に、シールエレメントと上記 のフランジとの間に挟着されるようにし、しかもバックアップ材が回転軸側に位 置し、ゴムガスケットがバックアップ材の外周側に位置するように配置されてお り、シールエレメントの湾曲した先端部とバックアップ材との間に潤滑剤貯めを 形成したことを特徴とするものである。
【0007】 また、上記の回転軸用シールにおいて、バックアップ材をゴムガスケットと共 に挟着する代りに、ゴムガスケットを密封すべき回転軸側に向けて延長し、バッ クアップ部を形成したことを特徴とする。
【0008】
本考案の詳細を実施例により、また図面に基づき、以下に詳細説明する。図1 は本考案の実施例の空気圧用回転軸シールを回転軸に装着した縦断面図であり、 図2及び図3は、それぞれ他の実施例の縦断面図である。図中の同一符号は同一 部分を示している。
【0009】 回転軸1とハウジング2との間に装着された本考案の空気圧用回転軸シール3 は、断面L字型の環状外周金具4と、同じく断面L字型の押え金具7とを備えて いる。環状外周金具4の回転軸に対してほぼ直角に延長するフランジ部5と、押 え金具7の同じく回転軸に対してほぼ直角に延長するフランジ部8との間には、 ポリ四ふっ化エチレン(PTFE)、ポリふっ化エチレンプロピレン(FEP) 、四ふっ化エチレンーパーフロロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFE)等の ふっ素樹脂或は超高分子量のポリエチレン等の低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成 り、密封室A側へ湾曲する先端部10を有する、リップ状かつ環状のシールエレ メント9と、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)等 から成る環状平型のゴムガスケット11と例えばフエルトより成る環状平型のバ ックアップ材12とが挟着されている。
【0010】 ゴムガスケット11とバックアップ材12とは、シールエレメント9の背後側 (密封室A側と反対側)に、シールエレメント9とフランジ部8との間に挟着さ れるように、またバックアップ材12が内周側すなわち軸1側に位置し、ゴムガ スケット11がその外周側に位置し互いに相接するように配置されている。そし て回転軸1と接し密封するシールエレメント9の先端部10の背後側に、該先端 部10とバックアップ材12と軸1とにより囲まれた環状の潤滑グリース貯め1 4が形成されている。6は上記のように挟着するために、環状外周金具4の先端 を押え金具7にかしめたかしめ部である。
【0011】 上記構成の本考案の実施例において、シールエレメント9の背後側にかつゴム ガスケットの内周側に挟着されたバックアップ材12は、シールエレメント9の 先端部10が密封すべき空気圧により過度に屈曲し回転軸1の表面との接触面積 が過度に増大しないように、シールエレメント9を背後からサポートする。回転 軸1とシールエレメントの先端部10との摩擦による発熱はこれらの接触面積の 約3乗に比例し、回転軸1と先端部10との接触面積を適度に保つことによって 発熱を大きく抑制できる。
【0012】 また、本考案においては、密封室A側に向って湾曲しているシールエレメント の先端部10の背後側に環状平型のバックアップ材12を挟持したことにより、 シールエレメント9の先端10の回転軸1との接触部後方に環状空間が形成され 、この空間を潤滑グリース貯め14として利用でき、シールエレメント9の先端 部10と回転軸1との間に、常時、充分な潤滑膜を形成し、保持することができ る。これによっても回転軸1とシールエレメントの先端部10との摩擦による発 熱が軽減される。
【0013】 上記実施例の空気圧用回転軸シールについて前述した所と同じ条件で無給油ラ ンニング試験を行った結果によれば、使用開始初期の軸1の最高温度は150℃ 以下に抑制され、軸1の温度は使用開始後50時間以内で130℃以下に、使用 開始後100時間以内で120℃以下に低下し、初期漏れも認められなかった。
【0014】 バックアップ材12は上記の機能を果すと共に、バックアップ材12の回転軸 対向先端13と回転軸1との間の微小間隙を適当に選んでおけば、バックアップ 材12が回転軸1の微小偏心によるふれを吸収する効果もある。従って、かかる 諸機能を果たすバックアップ材12は適度の柔軟性と腰の強さとを持つことが望 ましく、また、更に望ましくは、バックアップ材がフェルトのように含油性を有 し、回転軸との摩擦を軽減する潤滑油を含有し得ることが好ましい。従って、バ ックアップ材12としては、上記例示したフェルトの外に、適当なゴム,スポン ジ等を用いることができる。なお、ゴムガスケット11は前述した従来の回転軸 シールの場合と同じく、シールエレメント9と押え金具7との界面等を通じての 内部漏れを防止する機能を有する。
【0015】 図2に示す他の実施例においては、図1の実施例のようにゴムガスケット11 とバックアップ材12との両部材をシールエレメント9の背後側にすなわちシー ルエレメント9とフランジ部5との間に挟着する代りに、回転軸1に向かって延 長されたゴムガスケット15だけをシールエレメント9とフランジ部5との間に 挟着し、ゴムガスケット15の延長部すなわちバックアップ部16によりシール エレメント9を支持するように構成している。適当な弾性と硬さとを有するゴム ガスケットを使用することにより、シールエレメント9の過度の屈曲を防止する バックアップの機能と、内部漏れを防止するガスケットの機能とを両立させるこ とができるのである。ただし、バックアップ部16の先端が回転軸に接触すると 発熱を増大させるおそれがあるので、バックアップ部16の先端は回転軸に接触 することがないような寸法に選んでおく。
【0016】 更に他の実施例を示す図3の空気圧用回転軸シールにおいては、シールエレメ ント9の背後側にゴムガスケット11と共に挟持されたバックアップ材12の先 端部13が密封室側Aと反対側の方向に湾曲されており、バックアップ材12に ダストシールの機能が付加されている。
【0017】
上記した通り、本考案の空気圧用回転軸シールにおいては、バックアップ材1 2もしくはバックアップ部16によりシールエレメント9の先端部10を背後側 から支持して回転軸1と先端部10との接触面積を適度に保持し、また、シール エレメントの先端部10の背後側に潤滑剤貯め14を形成しているので、また、 バックアップ材12が含油性材料により成るときは、更にバックアップ材中に含 有する潤滑油によっても潤滑できるので、回転軸1とシールエレメントの先端部 10との摩擦による発熱を大幅に軽減でき、使用初期における回転軸1の昇温を 大きく抑制できる。従って、初期漏れを生じる危険がなく、また摩擦が減じられ 、摩耗が少なくなるので寿命が延びる。更に、例えば食品機械に用いても昇温し た回転軸により熱せられた空気が悪影響を及ぼすというおそれもない。また、前 述したように回転軸のふれを吸収する効果もある。
【図1】本考案の実施例の縦断面図。
【図2】本考案の他の実施例の縦断面図。
【図3】本考案の更に他の実施例の縦断面図。
【図4】従来の回転軸シールの断面図。
4 環状外周金具 5および8 フランジ部 7 取付金具 9 シールエレメント 10 先端部 11および15 ゴムガスケット 12 バックアップ材 14 潤滑グリース貯め 16 バックアップ部
Claims (2)
- 【請求項1】 低摩擦性、耐摩耗性の樹脂より成り、密
封室側へ湾曲する先端部を有する、リップ状かつ環状の
シールエレメントと、環状平型のゴムガスケットと、環
状平型のバックアップ材とを、断面L字型の環状外周金
具の密封すべき回転軸に対してほぼ直角に延長するフラ
ンジと押さえ金具との間に挟着した回転軸シールであっ
て、ゴムガスケットとバックアップ材とがシールエレメ
ントの背後側に、シールエレメントと上記のフランジと
の間に挟着されるように、しかもバックアップ材が回転
軸側に位置し、ゴムガスケットがバックアップ材の外周
側に位置するように配置されており、シールエレメント
の湾曲した先端部とバックアップ材との間に潤滑材貯め
を形成したことを特徴とする空気圧用回転軸シール。 - 【請求項2】 請求項1記載の回転軸用シールにおい
て、バックアップ材をゴムガスケットと共に挟着する代
りに、ゴムガスケットを密封すべき回転軸側に向けて延
長し、バックアップ部を形成したことを特徴とする空気
圧用回転軸シール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991070139U JP2530500Y2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 空気圧用回転軸シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991070139U JP2530500Y2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 空気圧用回転軸シール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0514739U true JPH0514739U (ja) | 1993-02-26 |
JP2530500Y2 JP2530500Y2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=13422944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991070139U Expired - Lifetime JP2530500Y2 (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 空気圧用回転軸シール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2530500Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009139235A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | イーグル工業株式会社 | リップタイプシール |
CN104948740A (zh) * | 2014-03-24 | 2015-09-30 | 三菱电线工业株式会社 | 旋转轴密封装置 |
-
1991
- 1991-08-07 JP JP1991070139U patent/JP2530500Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009139235A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | イーグル工業株式会社 | リップタイプシール |
JP5216084B2 (ja) * | 2008-05-15 | 2013-06-19 | イーグル工業株式会社 | リップタイプシール |
US9163731B2 (en) | 2008-05-15 | 2015-10-20 | Eagle Industry Co., Ltd. | Lip type seal |
CN104948740A (zh) * | 2014-03-24 | 2015-09-30 | 三菱电线工业株式会社 | 旋转轴密封装置 |
JP2015183749A (ja) * | 2014-03-24 | 2015-10-22 | 三菱電線工業株式会社 | 回転軸シール |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2530500Y2 (ja) | 1997-03-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |