JP2529407B2 - タ―ビンロ―タ - Google Patents

タ―ビンロ―タ

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JP2529407B2
JP2529407B2 JP1224873A JP22487389A JP2529407B2 JP 2529407 B2 JP2529407 B2 JP 2529407B2 JP 1224873 A JP1224873 A JP 1224873A JP 22487389 A JP22487389 A JP 22487389A JP 2529407 B2 JP2529407 B2 JP 2529407B2
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正也 伊藤
克己 見山
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NGK Spark Plug Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、タービンロータに関し、詳しくは、セラミ
ックス製タービンホイールと金属軸とがろう材にて一体
に接合されるタービンロータに関する。
[従来の技術] 従来より、この種のタービンロータにおいて、セラミ
ックス製のタービンホイールと金属軸とは、活性金属法
等のろう付けにより行われている。更に、上記タービン
ロータの金属軸(ジャーナル軸)は、使用中に大きく摩
耗しないように一定以上の硬さが要求されるので、表面
を硬化する処理が必要とされている。
そのため、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼やマ
ルテンサイト系耐熱鋼を軸材料として採用し、加熱後に
空冷で焼き入れして硬化させる技術が提案されている
(特開昭61-191572号公報参照)。
また、金属軸の表面を硬化させる技術として、従来の
金属製のタービンロータにおいては、例えば、JIS規格S
NCM439やSNCM447を軸材料として採用し、その表面を高
周波焼き入れして硬化する技術が知られている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記マルテンサイト系ステンレス鋼やマル
テンサイト系耐熱鋼を採用する技術では、焼き入れによ
って金属軸の表面を硬化できるものの、材料中に含有さ
れているCrの量が多いため(おおむね10重量%以上)、
加工性が悪くまた材料が高価であるという問題があっ
た。
一方、上記金属製のタービンロータの技術、即ち、SN
CM439やSNCM447を高周波焼き入れして金属軸の表面を硬
化させる技術を、セラミックス製のタービンホイールと
金属軸とからなるタービンロータに適用しようとして
も、下記のような不具合が生ずることがあった。つま
り、赤熱したセラミックスホイールを、油冷又は水冷で
冷やすと熱衝撃で割れることがあるので、通常は徐冷や
空冷が行われるが、軸材料がSNCM439やSNCM447等の場合
には、徐冷や空冷ではなまってしまい摺動部材として使
用できないという問題があった。
本発明は、セラミックス製のタービンホイールに接合
される金属軸の表面を、十分に硬化処理することができ
るタービンロータを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] (1)かかる課題を解決するための本発明は、 セラミックス製タービンホイールと金属軸とが、ろう
付けにより一体に接合されたタービンロータにおいて、 上記金属軸が下記組成、すなわち、 C:0.18〜0.3重量%、 Cr:1.2〜5重量%、 MnとNiとMoとの合計:2.0〜5.0重量%、 Si,Cu,S又はPを含む不純物:0.5重量%以下、 残部:Fe、 からなることを特徴とするタービンロータを要旨とす
る。
ここで、上記セラミックス製のタービンホイールの素
材としては、例えば、窒化珪素,サイアロン,炭化珪素
等を用いることができる。
また、ろう付けを行うろう材としては、例えば、Ag−
Cu−Ti系,Ag−Ti系,Cu−Ti系,Ag−Cu−Pd−Ti系,Ag−Pd
−Ti系等に限らず、他の各種のろう材を使用できる。
尚、ろう付け温度は、金属軸の材料の焼きが入る温度
以上であればよい。
(2)次に、本発明の作用について説明する。
セラミックスをタービンホイールとして用いたタービ
ンロータの場合、量産性に優れた金属軸材料の条件は、
焼き入れ性,加工性,摺動性,省資源及びコス
ト等の4点で定まる。この4項目について鋭意研究を重
ねた結果、上記請求項に記載した組成の金属材料が、セ
ラミックス製のタービンホイールを備えたタービンロー
タの金属軸の材料として好適であることを見いだした。
以下順次説明する。
焼き入れ性 加熱ろう付けにより、セラミックス製タービンホイー
ルと金属軸とを接合する場合、ろう付けの熱処理と同時
に金属軸の焼き入れを行うと、作業工程が少なくなり、
量産性の上で好適である。この焼き入れは、加熱時に油
冷や水冷を行うとセラミックスに損傷を与えることがあ
るので、空冷にて行うことが望ましい。
このため、各種の構造用合金のうち、空冷で焼き入れ
できる条件を検討した結果、金属クロム(Cr)の量が1.
2重量%以上の場合に、焼き入れ性が安定することが判
った(第3図参照)。更に、Cr量が1.2重量%以上の場
合には、含有炭素(C)量と金属軸硬さとに相関がある
ことを見いだした(第4図参照)。
加工性 金属軸の加工としては、旋削後の仕上げ研削が最も容
易でコストも低減できるが、旋削時のバイトの摩耗を考
えると、金属軸の硬さはロックウエル硬度(HRC)50以
下が望ましい。この硬さを実現するためには、Cr量が1.
2重量%以上の場合に、C量が0.3重量%以下であること
が望ましい。
摺動性 タービンロータの金属軸の摺動性を考えると、金属軸
の硬度は高いほうが好ましいが、耐久性を含めて最低限
必要とする硬さはHRC40以上であり、そのためC量は0.1
8重量%以上が望ましい。
省資源及びコスト等 Cr量は、上記の様に1.2重量%以上あれば十分であ
り、また従来のマルテンサイト系ステンレス鋼やマルテ
ンサイト系耐熱鋼の様に10重量%も必要がなく、鋼材の
製造条件等から考えると5重量%以下が好適である。
また、Mn,Ni及びMoは、以下の作用を発揮するために
は、Mn,Ni,Moの含有量の合計が、2.5〜5重量%である
ことが望ましい。即ち、Mnは、焼き入れ性を向上させる
とともに、材料の強度を向上させる。Niは、材料の強度
及び靱性を向上させ、耐食性を向上させる。Moは、材料
の耐食性及び強度を向上させるとともに、焼き入れ性を
向上させ、更に、焼き戻し脆性を防止するものである。
つまり、上述した様な焼き入れ性,加工性,摺動性,
省資源及びコスト等を考慮すると、タービンホイールの
金属軸に含有されるC量及びCr量の範囲は、第1図に示
す範囲になる。尚、この際の他の組成は上記範囲にあ
る。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によるタービンロータは、
金属軸が高硬度であり、かつ金属軸とセラミックス製の
タービンホイールとの接合性が高いという優れた効果を
奏する。更に、セラミックス製のタービンホイールと金
属軸とのろう付けによる接合と、金属軸の硬化の処理を
同時に行うことができるので、工程が少なくて済むとい
う利点がある。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明す
る。
まず、第2図に示すように、タービンロータ(ター
ボチャージャロータ)に使用される金属軸(ジャーナル
軸)1として、下記第1表に示す試料(直径10mm×長さ
10mm)A〜Hの組成の材料を使用して金属軸1を製造し
た。そして、真空中(10-5Torr程度)にて900℃に加熱
し、加熱終了後に窒素ガスを封入し、100℃まで30分
(平均冷却スピード27℃/分)で冷却した。冷却後、同
図に示すように、外周部から直径の1/4の位置にて、3
点における硬さを測定した。測定は、ロックウェルCス
ケールにて、荷重P=150kg、荷重印加時間t=15秒に
て行った。この3点測定した平均値を第1表に示す。
また、測定した硬さとCr量との関係を第3図に示し、
硬さとC量との関係を第4図に示す。
尚、上記試料A〜Eが本実施例の組成の範囲の金属軸
1であり、試料F〜Hがその範囲外の比較例である。
また、第1表の試料Cについて、加熱温度を1050℃と
し、他は上記と同じ条件にて熱処理した。その結果を同
じく第1表に記す。
この第1表から明らかなように、本実施例の金属軸1
の試料A〜Eの硬さは、HRC40〜50の範囲内で好適な硬
さである。それに対して、比較例の金属軸1の試料F,G
の硬さはHRC40未満なので、柔らか過ぎて耐摩耗性に劣
り、また、試料Hの硬さはHRC50以上なので、硬すぎて
加工性に劣るという問題がある。
次に、上記第1表の試料A,C,Hと同様な材料を用いて
金属軸1を成形し、この加熱処理する前の金属軸1を用
いて第5図に示すタービンロータ2を各20本試作した。
このタービンロータ2について以下説明する。
第5図において、タービンロータ2は、セラミックス
製(ガス圧焼結窒化珪素)のタービンホイール3と、金
属軸(ジャーナル軸)1とが、ろう材(Ag−Cu−Ti系)
5及び緩衡層(Ni板及びW合金板)6からなる接合層7
を介して接合されている。また、この接合層7の外周に
は、インコロイ903からなる金属スリーブ8が、タービ
ンホイール3の軸9から金属軸1にまたがって外嵌接合
されている。この金属スリーブ8は、軸受部を潤滑する
潤滑油が翼側へ漏出するのを防止するシールリング設置
用のものである。
上記タービンロータ2の接合組付けを行うには、第6
図に示す様に、タービンホイール3の軸9に対して、接
合層7である、ろう材5,Ni板10,ろう材5,W合金板11,ろ
う材5,Ni板10,ろう材5を順次重ね合わせ、治具(図示
省略)等を用いて仮止めする。
この状態で、加熱接合する。接合条件は、真空中(10
-5Torr程度)にて、900℃に加熱する。その後、上述し
た金属軸1の製造の際に行われる冷却と同様な方法で空
冷する。
この様に、ろう付け接合の際の加熱及びその後の冷却
によって、金属軸1の焼き入れが行われる。
そして、上記工程によって製造されたタービンロータ
2の加工性及び摺動性について観察及び測定を行った。
その結果、加工性に関しては、NC旋盤にて上記試料A,
C,Hの加工性を比較すると、試料A及びCは20本連続し
て所定の寸法に仕上げることが可能であったが、試料H
は12本でバイトの消耗が激しく、所定の寸法に仕上げる
にはバイトを交換するか研ぎ直す必要があった。量産品
においては、加工時のバイトの交換頻度は少ない方がい
いので、加工性に関しては本実施例の試料A及びCが優
れていることが判った。
更に、試料A及びCを使用したタービンロータ2の完
成品各1本を、エンジンに取り付けて耐久試験を行い、
金属軸1の摩耗量について測定した。
エンジンの耐久条件は、排ガス温度850℃,タービン
回転数12万rpm,油温80℃,耐久時間100時間にて行っ
た。
その結果、本実施例の試料A及びCともに、タービン
側のジャーナルベアリングと接触する部分に摩耗認めら
れたが、その摩耗は試料Aが最大3μm,試料Cが最大2
μmであり、何れも実用上問題がないことが判った。
この様に、本実施例のタービンロータ2の金属軸1
は、ろう付けとともに表面の硬化処理を行うことがで
き、更に硬化処理を行った金属軸1は、その加工性及び
耐摩耗性に優れているという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の組成の範囲を示す説明図、第2図は本
実施例の金属軸の斜視図、第3図はCr量と金属軸の硬さ
との関係を示すグラフ、第4図はC量と金属軸の硬さと
の関係を示すグラフ、第5図は本発明の実施例によるタ
ーボチャージャロータの一部破断図、第6図は同実施例
のターボチャージャロータの接合工程を示す説明図であ
る。 1……金属軸(ジャーナル軸) 2……タービンロータ(ターボチャージャロータ) 3……タービンホイール 5……ろう材 6……緩衝層 7……接合層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/58 C22C 38/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス製タービンホイールと金属軸
    とが、ろう付けにより一体に接合されたタービンロータ
    において、 上記金属軸が下記組成、すなわち、 C:0.18〜0.3重量%、 Cr:1.2〜5重量%、 MnとNiとMoとの合計:2.0〜5.0重量%、 Si,Cu,S又はPを含む不純物:0.5重量%以下、 残部:Fe、 からなることを特徴とするタービンロータ。
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