JP2529169B2 - ガス流体の圧縮に用いる往復動機械用のピストンおよび該ピストンを備えた機械 - Google Patents

ガス流体の圧縮に用いる往復動機械用のピストンおよび該ピストンを備えた機械

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、内燃機関や外燃機関および圧縮機等のガス
流体の圧縮用往復動機械すなわち、作業ガスが高圧且つ
高温である機械用のピストンに関する。
従来の技術 特に内燃機関の場合には、圧縮点火エンジンまたは制
御点火エンジン、2サイクルエンジン(特にバルブによ
る掃気)、4サイクルまたはその他のエンジン、自由ピ
ストンエンジンまたはクランク軸やその他の機構に連結
したピストンを有するエンジン、さらに加圧あるいは非
加圧のクランクケースを有するエンジン等の様々な型式
のものがある。ピストンが連結されているエンジンの場
合には、ピストンは連結棒に直接または(クロスヘッド
を介して)間接的に連接され、この連接は(ボス内側に
軸支されたまたはされていないピストン軸を用いて)円
筒状あるいは球状の枢着結合部材によって行うことがで
きる。
このような機械では、作業室とピストンの反対側の室
(例えばクランクシャフトケース)との間のシール(気
密性)は、一般に金属製のピストンリングを用いて行わ
れ、この金属リングの外側表面はシリンダの内壁と密着
して焼付きを防ぎ、摩耗を抑えるための潤滑された接触
部を構成している。
上記の解決法には、下記のような問題がある。
1) シリンダ内壁、上記金属リング、ピストンの間に
一時的に数十℃の温度差が生じるのを防ぐことができな
い。この温度差により、ミクロンオーダーの油膜よりは
るかに大きい数十ミリの熱膨張差が生じる。この熱膨張
差による直径の差に加えて、シリンダがライニングされ
ている場合には、作業ガスの圧力作用でシリンダより相
対的に薄いライニング層が膨張するので、さらに直径の
差は大きくなる。このような理由から、公知のように、
金属リングに切れ目を入れ、ピストンのリングみぞに移
動用のすきまを残す必要がある(ただし、FR−A−707,
660に記載されているような場合は例外で、これについ
ては後で説明する)。尚、ピストンの外径は常にシリン
ダの内径より小さい。
2) 作業室内で圧力および温度が最高となる上死点
(内燃機関の場合、燃焼上死点)近傍では金属リングの
速度ならびに油膜の流体力学的揚力が弱まる、この結
果、金属リングがシリンダ内壁と当接し且つ残留油が上
方(慣例により、作業室はピストンの上方に位置すると
仮定してある)、および特に下方に追い出されて、金属
同士の接触を引起してシリンダ上部と金属リングが摩耗
する。こうした油膜の消失を遅らせるための最良の解決
法は、金属リングの高さを高くして漏れる部分に一致す
る量だけトラップされる油の量を増やすことであるが、
ピストンは連接棒に対して連結軸の周囲で周期的に揺動
しているのために実施することが難しく、このようにす
るためには、金属リングを円くしてシリンダの内壁と円
形状に接触させ且つピストンのリングみぞの内側面上に
金属リングを確実に当接しなければならない。この解決
法の問題点は、単位接触圧がリングの圧力密閉機能を考
慮に入れるとて数百バールになってしまうという点であ
る。従って、作動中は上死点を多かれ少なかれ制限され
た潤滑状態で通過しなければならず、油は、“ホーニン
グ仕上”と呼ばれる壁の処理によりシリンダ内壁上に形
成された一般的には螺旋状の溝内に保持されている。
また、リングの切れ目からピストンに沿って非常に高
温の燃焼ガスが通り(“ブロー・バイ”と呼ばれる現
象)、潤滑油の汚染やピストンとシリンダの界面の加熱
を引起す。その上、油膜が消失し、摩耗粒子が入り込む
ことによりシリンダ上部が急速に摩耗する。さらに、リ
ングは溝内で自由が与えられているため、金属リングは
所定の周期で往復動する、すなわちリング溝の上部面と
の当接からリング溝の下部との当接に変化する。この結
果、溝の底を介してガスが通るようになり、リング間の
圧力が燃焼室の圧力より大きくなると、油は燃焼室に向
かって流れる。これにより、油の消耗が増加する。
ピストンが下記のような種々の機能を果たすことは公
知である: a)内燃機関の場合には、ガスの圧力による力をピスト
ンの上部面のみ、あるいは(2復動式ピストンまたは加
圧クランクケースを有するエンジンのピストンの場合に
は)下部面にも作用させて連接棒に伝達させ、また、圧
縮機の場合には、上記と逆に伝達する。
b)ピストンをほぼ直線状に往復運動させるシリンダ
(またはシリンダのライニング)内でのピストンの案内
と、ピストン(またはそのライニング)からの反作用を
受ける。
c)必然的に異なる圧力が加えられるピストンの両側に
位置した室の間の気密性の保持。
d)ピストンの片側から他の例端へ流れる油流量の制
限。
シリンダ中でピストンが滑動することにより生じる機
械摩擦や、圧縮または燃焼中のガスの昇温並びにシリン
ダを一般に強力に冷却することによるガスとシリンダ壁
との間の熱移動のために、ピストンとライニングとの間
には温度差ΔTが生じる。
この温度差ΔTはその対象位置すなわち、 − ピストンの上部、下部 − ピストンのボスに対する位置 により、また機械の運転条件すなわち、 − 停止時 − 冷えているか、温っているか により、さらには − 機械の速度および/または負荷により、変動する。
従って、一般的には熱膨張時にシリンダ中でピストン
が完全に締付けられるのを防ぐ、あるいは制限するため
に、ピストンとシリンダ間には作動隙間が設けられてい
る。
この作動隙間は低温時のピストン形状を、 − バレル形のピストンの輪郭形状と、 − 楕円形の断面(ボスに起因する) にするような複雑な形状にすることによって実質的に均
一にしている。しかし、これにより複雑さが増し、コス
トも高くなる。その上、ピストンとシリンダとの間を密
着して接触させることができない(従って、望ましくな
い接触面の圧力集中が起る)。
この隙間が存在すると、案内が正しく行われず、ピス
トンは直線状に運動をしなくなる(衝突、波打ち等)。
例えば、ピストンが直接連接棒に連接している場合に
は、連接棒の角度により、ピストンが周期的に傾動す
る。また、大きな騒音、衝撃、摩耗、疲労等の原因とも
なる。
このようには非ピストンが直線状に運動するため、ピ
ストンの頭とシリンダ(またはライニング)が接触する
のを防ぐために、ピストンリングをピストンの上部面付
近に配置する必要がある。その結果、ピストンリング手
段がピストンの最も高温の部分に位置することになり、
シリンダの潤滑部を高温ガスから保護するのが難しくな
る。
さらに、ピストンが直線状に運動しないため、ピスト
ンリングとシリンダとの間の連続的な円形の接触を維持
するには、リングに円みを帯びた輪郭を与えなければな
らない。この結果、リング/シリンダ接触面の単位接触
圧が大きくなる。
上死点(PMH)の範囲では、ピストンの滑動速度が油
膜中の流体力学的圧力を維持するには不充分であり、逆
に、リングの支持圧は、−ガス圧の増大により−最大と
なるので、油保護膜の厚さは極めて小さくなるか、ほぼ
無くなり、シリンダ(またはそのライニング)およびリ
ング摩耗の原因となる。
リング溝内のリングにはの必要な遊隙があるため、リ
ングが溝の片側から他方の側に移る際にリングの浮遊が
起こり、その結果、ガスや油が移動する。
シリンダの円周にピストンリングの円周を絶えず合わ
せるために必要なリングの切り目もまたガスと油の移動
を引起こす。
特に、前述したように、非常に有害なガス流(ブロー
バイ)が、ピストンの下側−クランクケース側−とピス
トンの上側との間に生じる。このガス流は、 − ピストン上部とシリンダとを大幅に昇温させ、 − 油を汚染および酸化させ、 − シリンダ(またはそのライニング)とピストンリン
グ外側面上に掻き傷を付ける炭素または油煙の摩擦性粒
子を生じさせ、 − 油の分解によりピストンリングを溝内で固着させ、
その気密効果をさらに低下させ、最終的にはシリンダ内
でのピストンの焼付きの原因となる。
従って、本発明の主要な目的は、焼付きを起こさず
に、シリンダ内でピストンが運動できるようにすること
にある。
このため、本発明の目的は、内燃機関や外燃機関や圧
縮機等のガス流体の圧縮用往復動機械用のピストンであ
って、シリンダ内を滑動するように設計され、連続した
回転体−すなわち、切れ目のない−望ましくは金属製の
硬質リングを少なくとも1つ備え、該リングの外側表面
は、少なくともその高さ部分Hにおいてピストンの軸に
平行な母線を有する円筒状を成し、該リングの内径Di B
は、上記ピストンの作動状態に関係なく、少なくともピ
ストン本体側に向いている上記高さHの円筒状支承面の
任意の点においてピストンの本体の外径De Cより大き
く、さらに上記ピストン、油溜めからの潤滑油の供給手
段を備え、 a−シリンダ内に取付られていない時で且つシリンダ
と同じ温度下でのリングの外径がシリンダ内径と少なく
とも等しいか、望ましくは1.001の割合だけ若干大き
く、 b−リングの直径Dに対するリングの最大厚さeの比
e/Dは、上記高さHの全ての点において、 以下であり(ただし、PLimはシリンダに及ぼすリングの
最小接触圧であり、これを越えると焼付きが起こり、ま
た、σeLはリングの構成材料の弾性限界を示し、 c−リングは、作動中にリングとシリンダ間にPLim
り大きい接触圧をいかなる場合にも生じさせないように
配置された手段によって、ピストン本体に接合されてお
り、 d−上記高さHは、作動中にリングとシリンダとの間
に充分な厚さの油膜を形成させ得る流体力学的圧力を生
じさせるのに充分な高さであることを特徴とするピスト
ンを提供することにある。
上記の特徴bは、リングとシリンダとの間の接触圧に
関係し、この圧力は下記のような方法で求めることがで
きる: ハーフリングに対するライニングの反作用力の積分
は、 F=P・D・x に等しいことは理解できよう(第1図)。ここで、 xは、関係するシリンダ部分の高さであり、 Pは、シリンダ上でのリングの支承圧である。
力Fは、リングの圧縮応力の合力、すなわち F=2f=2・σ・(e・x) に等しい。ここでσは、 のときの圧縮応力である。
このリングの圧縮応力σは、a−シリンダボア内での
リングの初期締付け、あるいはb−リングとシリンダと
の間の熱膨張差から生じるが、 aは、リングがシリンダ内に締付けられて取付けら
れ、すなわち、取付けられていない時のリングの外径
(DB ext)が、シリンダの内径DC int(説明を簡単にする
ため、以後もこの直径は不変であるものとする)より、 (ただし、Sは締付け度を表す) の割合だけで大きい場合である。
このリングをシリンダ内に圧力ばめした場合には、リ
ングには下記の圧縮応力を受ける: σ=E・S ただし、Eはリングの構成材料のヤング率(例えば、
鋼の場合、約22,000hバールである)。
bは、リングがシリンダに対して温度差ΔTで加熱さ
れた場合であり、リングが自由である(シリンダ内に取
付けられていない)場合には、この加熱によって、直線
的な膨張: をする。ただし、εはリングの構成材料の熱膨張率であ
る。(例えば鋼の場合、ε≒10-5(K)-1である) この膨張がシリンダ(または冷却したライニング)に
よって阻止されると、シリンダがリングを圧縮し、圧縮
応力(このとき、シリンダの変形は一切無視する): Δσ=E・ε・ΔT の増加を引起こす。
最終的に、作動中のリング圧縮応力は、 (2)σ=σ+Δσ=E・(S+ε・ΔT) となる。
本発明によると、相対厚さe/D(ただし、eはリング
の厚さでDはボアの直径)は、一方でリングの材料およ
びリングの弾性限界に応じて、また他方で摩擦するリン
グ−シリンダ対の焼付きの可能性に応じて選択しなけれ
ばならない。
上記の弾性限界は、それを超えると、変形を元に戻す
ことはできない応力σeLである。
上記の摩擦するリング−シリンダ対による焼付きの可
能性は、それを超えると焼付きが起るシリンダに対する
リングの支承限界圧力PLimで表わされる。
焼付きの起らないリングの機構は、第2図の操作線図
を参照にした以下の解析より明らかになるであろう。こ
の図表は、二重となっており、右側の部分は横座標が加
熱温度差ΔTを、縦座標が上記の式(2)で表されるリ
ングの圧縮応力σを示す。左側の部分は、縦座標が圧縮
応力の同じ値を、横座標が上記の式(1)で示されるシ
リンダに対するリングの支承圧Pの値を示す。
2つの典型的なケースを解析する。
A−リングが厚すぎる場合。
外径D=135mmのリングを初期締付け1/1000すなわち
S=0.001で取付けたとする。
リングを構成する材料の弾性限界をσeL=100hバール
とし、シリンダ上でリングの焼付きの起らない限界支承
圧をPLim=500バールとする。
シリンダ内に取付けたリングの初期応力は σ=22,000×0.001=22バール である。
作動中の加熱温度差をΔT=50℃とすると、上記応力
は、 σ=22,000×(0.001+50・10-5)=33hバール に増加する。
リングは、弾性変形範囲内(σ<100hバール)で作動
する。
A−1−リングが適切な直径e=2.5mmである場合。
すなわち、 初期支承圧は、 P0=2×0.0185×2,200=81バールであり、作動時に
は、 P=2×0.0185×3,300=122バールである このとき、焼付きは一切起こらない(P<500バー
ル)。
偶発的な理由で、リングとシリンダ間に異常な加熱
差: ΔT=400℃ が起こった場合、 圧縮応力は、 σ=22,000(0.001+400・10-5)=110hバール、すなわ
ち、弾性限界を越えた値になる。実際には、応力は、σ
eL=100hバールの地点で飽和する。
このため、対応する支承圧は、 P≦2×0.0185×10,000=370バールに制限され、これ
により焼付きは全く起こらなくなる。しかし、リングは
自らシリンダ内に入り込んでゆく。
停止(ΔT=0)に戻る際、応力は σ′=100−(22,000×400・10-5)=12hバールとな
り、これは締付け度 に対応するものである。
リングは、リング−シリンダ接触を変質することな
く、電気設備のヒューズのような役割を果たす。
A−2−反対に、リングが厚すぎる、すなわち、 の場合。
初期支承圧は、 P0=2×0.1×2,200=440バール である。
しかし、作動すると直ちに(ΔT=50℃)、上記支承
圧は、 P0=2×0.1×3,300=660バール に上昇し、 焼付きを起こして、今度は加熱温度差ΔTを急速に上
げ、焼付き現象をさらに悪化させる。この発散過程によ
り、リング−シリンダ対はすぐに壊れてしまう。
B−リングが極めてきつく締付けられている場合。
リングは適切な厚さ を有するが、極めてきつく締付けられ、 S=0.004 と仮定する。
初期圧縮応力は、 σ=22,000×0.004=88hバール である。
この初期圧縮応力に対応する初期支承圧は、 P0=2×0.0185×8,800=326バールである。
この高い圧力は、焼付きが起こる限界圧力より小さい
が、リングが強く加熱される。例えば、ΔT=100℃な
らば、圧縮応力は σ=22,000(0.004+100×10-5)=110hバール に達する。すなわち、弾性限界100hバールを越えること
になる。
実際には、リングはシリンダのボア内に自ら入り込ん
でゆき、停止(ΔT=0℃)に戻るとき、圧縮応力は再
び、 σ=100−(22,000×100×10-5)=78hバール に下がる。これは締付け度 に対応する。
この典型的なケースによって、リング−シリンダ対の
焼付きを完全に防ぐ非発散過程を確認することにする。
相対厚さe/Dと予備締付け度Sは、リングの構成材料
の弾性限界に応じて選択する。
強く予備締付けを行った“薄くて硬い”リングXの方
が、ゆるく予備締付けを行った“厚くて軟い”リングY
よりも好ましい。リングXとYの特徴を以下に記すが、
両ング共作動中(ΔT=50℃)には同じ支承圧となる。
PX=2×0.01×2200000(0.0045+50×10-5)=PY =2×0.02×2220000(0.002+50×10-5)=220バール 逆に、薄いリングXは永久的な変形無しに、より深刻
なシリンダボアの幾何学的欠損に耐える。つまり、シリ
ンダが0.0045−すなわち、直径0.6mm−だけ拡大しても
リングXは、リング−シリンダ接触を維持するが、リン
グYは0.002−すなわち、0.26mm−の広がりしか補うこ
とはできない。
リングの高さHの円筒部の下方および/または上方に
この円筒部から遠ざかるに従って直径の小さくなるほぼ
円錐台状の導入部が続くのが好ましい。この導入部は前
記油膜形成を容易にする効果を有する。
高さHが小さすぎる場合、リングの流体力学的支持は
不充分で、しかも油膜は薄くなりすぎる。このため、リ
ングの摩耗が起る恐れがある。リングが高ければ高い
程、潤滑の条件は良くなるが、それと同時に摩擦もひど
くなる。この潤滑と摩擦をバランスさせる見地から、高
さHはピストンの直径に関係なく10mm前後が最適である
ことがわかった。
本発明による第1の改良点はシリンダ内のピストンの
気密性を改善することを目的とする。以下にその本質的
な特徴を記載する。
案内リングとシリンダとの間に起る各現象は、表面の
状態およびその物理的−化学的構造、存在する油量また
は局部的油膜の厚さ、局部的接触圧、1表面の他の表面
に対する移動速度、リング−シリンダ間の界面限界にお
ける状態、すなわちリング下のガス圧に依存する。
以下に示すような2つの作動状態が考えられる。
モード1,金属対金属の接触があり、摩擦による摩耗や損
失が起り、それらが接触圧と同じ方向で増加する(表面
処理に応じて約5〜15%の摩擦係数)。
モード2,金属対金属の接触がなく、リングは油膜上を滑
動する。尚、この油膜の厚さは接触圧、リングの配置、
速度ならびにリング上下における各圧力に依存する。こ
のモード2の場合は、摩耗は非常に少なく、摩擦係数は
約1/100である。
機関の1サイクルにおいて、従来のピストンリング手
段は、サイクルの低圧段階でモード2で、また高圧段階
で部分的にモード1で作動する。この結果、ピストンリ
ング手段は圧力封止され、接触圧はガス圧(数百バール
に達し得る)に従うので、摩耗を引起こし、最大圧力は
制限される。
前記の改良は基本的にモード2での改良を目的とする
ことになる。
そのために、リングとピストン本体との間の前記結合
手段は、リングの内側表面とピストン本体の外側表面と
の間にガス流体が実質的にほとんど通らないように設け
た封止装置を備えるのが望ましい。
さらに、上記封止装置はピストン軸を横断し、高さH
の円筒状支承部分の上端を実質的に通過する平面内での
気密性を保つように設けるのが好ましい。こうすること
によりガス圧に起因する上記欠点は避けられる。
実際に、気密性が上記上端の上方で保持されれば、発
散特性により“非−圧力封止(anti−pressureseale
d)”作用が生じることになる。
このような状態では、上記ガス圧がシリンダ内壁から
リングを離す傾向を有し(第7図に示す通り)、その結
果、円筒支承部の上端を下げ、従って上記非圧力封止作
用が−リングが完全に離れて気密性が失われるまで−増
大する。
気密性が上記上端の下で維持されている場合には逆に
“圧力封止”作用が生じる。しかし、これには、ガス
圧、従って機関運転状態に依存するという欠点とシリン
ダ上のリングの支承圧従ってこれらの摩擦を大きくし、
リングとシリンダの摩耗を加速するという二重の欠点が
ある。
本発明による第2の改良の目的は、ピストンの片側か
ら他の側へ油が流れるのを制限することである。
油の消費自体コストがかかる。その上、燃焼室に向か
って油が上昇すると、ラック、油煙、カーボン等の生成
を招き、ピストンの頭部だけでなく、シリンダ上部、特
にリングの滑動部上に付着する。これは長期運転中にリ
ングに掻き傷を付け、気密性を失わせ、問題を悪化させ
る。
この油流量の制限システムについては以下の説明から
よりよく理解できよう(第8図参照)。
− リングの上部は加圧下のガスと連通しており、 − リングの下部は油溜めと連通し、そこに導かれた油
と接触しており、 − リングの封止境界線はリングの円筒状支承部上端の
高さに位置し、 − 上記円筒状支承部の上方に、該円筒状支承部と離れ
るに従って直径小さくなるほぼ円錐台状の導入部が続い
ている。上記円錐台の成す角度は一般に1゜より小さ
い。円錐台の高さは約5mmにすることができ、 − 上記円筒状支承部下方の端には面取りが施されてい
る。
ピストンの上昇行程においては、シリンダとリング導
入部との間に油のくさびが形成され、シリンダからリン
グを隔てようとする動圧力が生じる。これと同時に、上
記行程と共に増大するガスの圧力により所定量の油が下
方に追いやられる。
上死点付近では、油膜中の流体力学的圧力により支承
力が相殺され、リングへの圧力が減圧され、油膜の厚さ
が薄くなる。これにより、油圧はリングの両端へ追いや
られる(前述したように、ガス圧はリングの圧縮に影響
を及ぼさない)。
ピストンの下降行程においては、リングの下側で、リ
ングの下端がシリンダ上に存在する油を下方に向けて掻
き取ろうとする。
この掻き取り効率が完全であると仮定する:鋭いエッ
ジや弾性リップ等。
この場合には、リングを通過する油は全く無くなり、
特に上死点付近で下方に追いやられた油量を補う油もな
い。
このため、リング上部は次第に乾燥してゆき、最後に
はリング−シリンダ組立体の摩耗と気密性の損失を招
く。
従って、リングの下端では、少量の油がピストン下降
行程中にリングを通過し、ピストンの上昇行程中、特に
上死点付近で下方に追いやられた油量を補うのに充分な
大きさの面取りを施さねばならない。
この油の復動ポンプ作用によって平衡が保たれ、油の
上昇、従って油の消耗を制限すると同時にリングの支承
部の乾燥を防ぐことができる。
さらに、ピストンの上昇行程中に上方、すなわち上死
点付近に追いやられた油量が燃焼室に入り込み、そこで
散乱して最後には燃えるのを防ぐために、ピストンとリ
ングの円筒状支承部上端のライニングとの間の間隔は、
上昇した油の容積より大きい体積を有することが望まし
い。
同様に、再上昇した油をガス圧の作用により下方に追
いやるのを促進するために、シリンダ壁上あるいはリン
グの円筒状支承部上にも(ホーニング型の)螺旋状の細
い溝を施すのが望ましい。これらの溝は、油の粘性を考
慮に入れてガスが一切漏れることがないように充分に細
くしなければならないことは勿論である。
特に、好ましい構成においては、上記リングとピスト
ン本体の結合手段が、ピストン本体と一体な止め部に対
して軸方向にリングを弾性支承するのを可能にしてい
る。
本発明による第3の改良の目的は、シリンダ内のピス
トンの案内特性を改善することにある。
このために、上記リングとピストン本体との結合手段
は、ピストン本体に対してリング全体が半径方向に移動
するのをほぼ完全に阻止するように設置するのが望まし
い。さらに、この手段は望ましくはひと続きで、リング
より薄い厚さを有し、リングの上下両端の1つをピスト
ン本体に接続する少なくとも1つのウェブで形成するの
が好ましい。
先に簡単に述べたように、フランス国特許FR−A−70
7,660号は従来のスピリットピストンリングの代わり
に、表面は円筒状のひと続き、すなわち切れ目のない金
属リングを用いることを既に提案している。この特許に
よると、冷却状態ではリングとシリンダとの間に隙間が
存在する。これは、リングの製造を難しくし、隙間の調
節も非常に困難るする。さらに、この調節はエンジンの
運転状態に依存するので、始動時および低い動力での運
転時にはピストンの気密性が失われ、リングの下側に
(圧力下または非圧力下において)油が届かない。その
上、リングはピストンに対して半径方向に移動が可能で
あることから、ピストンがリングによってシリンダ内で
案内されず、リングをピストン頭部の下方部分に位置付
けることができない。従ってリングを保護のない高温の
領域に配置しなければならず、これにより摩耗が起る。
従来のリングの弾性は低いのに対し、本発明によるリン
グは可能な限り薄くかつ弾性も高い。従って、本発明に
よるピストンは、新規であるだけでなく、フランス国特
許FR−A−707,660に記載されているタイプのピストン
に対して必要な発明力を有する。
さらにまた、本発明は、上記あるいは以下の説明によ
り明らかにする特徴を有する少なくとも1つのピストン
を備えたガス流体の圧縮用往復動機械、特に往復動式内
燃機関を提供することを目的とする。
本発明を添付の図面を参照にしてさらに詳しく説明す
る。尚、以下に示すものは本発明の実施例にすぎず、本
発明の技術的範囲を何ら制限するものではない。
実施例 第3図に示すように、本発明はシリンダ2内を滑動す
るようにつくられた少なくとも1つのひと続きの硬質な
金属リング3を備えたピストン1に関する。(各)リン
グ3の外側表面は、少なくともその高さの部分Hにおい
て、ピストン1の軸線X−Xに平行な母線を有する円筒
状である。リング3の内径Di Bは、少なくともピストン
本体4側の高さH上で、ピストン本体4の外径De Cより
大きい。このピストン1は、連接棒5と、油溜め(図示
せず)から来る潤滑油の供給手段を備えている。これら
の手段は、例えば連接棒5を縦方向に通過する通路6
と、連接棒5の軸7を軸方向に通過する通路6aを備えて
いる。第3図に示した本発明の実施例では、ピストン1
は2つのリング3を備え、両リングの間でこのピストン
の外側表面上に上記通路6aが開口している。
本発明によると、シリンダ2内に取り付けず且つまた
シリンダと同じ温度にある時の(各)リング3の外径
は、シリンダ2の内径あるいは、シリンダ2が被覆され
ている場合には、シリンダ2のライニングの内径と同じ
か、望ましくは(約1.001の割合で)若干大きい。
リング3の相対厚さe/D(第1図を参照)は、前述の
限界値k以下である。
リング3は、以下で詳しく説明する手段8により、い
かなる場合においても、作動中にリング3とシリンダ2
の間にPLimより大きい接触圧を生じさせないように、ピ
ストン本体4と接続している。尚、接触圧については第
1図を参照して既に定義し、また圧力PLimについても既
に定義してある。
上記高さHは、運転中に、前記潤滑油供給手段と共働
して、充分に厚い油膜の形成を可能にする流体力学的圧
力を生じさせるのに充分な高さを有する。
このような構成のピストンでは、前述のような焼付き
現象が起こることがない。
リング3の高さHの円筒状部分の上方および下方に
は、軸線X−Xと平行な方向に沿って、ほぼ円錐台形の
導入部9、10が続いている。第3図に示すように、この
導入部9、10は上記円筒状部分から離れるに従って直径
が小さくなってゆく。
この高さHはピストンの大きさ、リングの直径Dに関
係なく、約10mmであるのが望ましい。
第3図を参照して既に説明したように、ピストン1に
焼付き現象は起らないが、このピストン1はシリンダ2
に対して密封されておらず、さらには適切に案内もされ
ていない。以下で説明する改良の目的は、このピストン
を密封しおよび/またはシリンダ2に対して正しく案内
することにある。
ピストン1を封止するためだけであれば、リング3と
ピストン1の本体4との間に前記結合手段8を設ければ
よい。この結合手段は、リング3の内側表面とピストン
本体4の外側表面との間にガス流体が流れるのをほぼ完
全に防ぐような構成の密封具を成すように設ける。
第4図に示す実施例では、リング3はピストン本体4
中に設けたリング溝11内に、半径方向および軸方向にあ
る程度の隙間をもって収められている。結合手段8はピ
ストンの軸線X−Xに対し垂直な平面P内での気密性を
保つように配置されている。この平面は高さHの円筒状
支承部上端、すなわちこの円筒状支承部と円錐台表面10
との交差円周上を通過する。これらの結合手段により、
ピストン本体4と一体な止め部に対してリング3を軸方
向に弾性的に支持することが可能となる。
例えば、気密なゴムワッシャまたはリングで上記密封
手段8を構成することもできる。これは、一端が前記止
め部を構成するリングみぞ11の上側水平面12上に支持さ
れ、他端がリング3の内側上方に設けた肩14上に支持さ
れている。リング3は、シリンダの内側表面とリング3
の外側表面との間の圧力の均衡を保つ少なくとも1つの
横孔15を備えることができる。
ピストン1を必ずしも密封することなく、並進運動で
案内するためには、リング全体がピストンに対して半径
方向に移動するのをほぼ完全に防ぐように前記結合手段
を設ければよい。第6図に示すように、前記結合手段
は、望ましくは連続した、リング3の厚さeより薄い厚
さを有し且つリング3の上下両端のうちの1つ、本実施
例においては下端をピストン本体4に結合する環状ウェ
ブ16によって構成する。図を見ればわかるように、ウェ
ブ16はたとえ薄くても、リング3とピストン本体4との
間の水平方向の堅固な環状接合部を、例えば溶接によ
り、構成する。
第5図は、第4図と第6図に示した構成を組合せたも
の、すなわちピストンの密封と案内の両方を合せ持つ。
第5図の実施例によれば、リング3は、第6図に示した
ものと類似したウェブ16によってピストン本体4に接続
されており、第4図に示したものと類似しているがリン
グ3上に軸方向応力を及ぼす必要のない封止リング13
は、第4図の肩と類似した肩14と、第4図の水平面と類
似しているが11のようなリング溝ではない水平面12との
間に設置されている。
第5図および第6図の実施例においては、第4図の横
孔と類似した少なくとも1つの孔15を設けるのが望まし
い。
すでに触れた第7図は、密封が施された水平面Pに対
する高さHの円筒状支承部上端位置の作用を示してい
る。
第8図についてもすでに触れたが、これは油流量の制
限機構を示す。
第9図および第10図の変形例によれば、前記密封具
が、リング3とピストン本体4の間に設置された変形可
能で圧縮不可能な材料から成る環状部材18で構成されて
いる。この材料は、ポリテトラフルオロエチレン(“テ
フロン”)を基材としたものであることが望ましい。
第9図では、環状部材18は、リング3の円筒状内側表
面に接着し、これらが一体となってリング溝19内に収め
られている。リング溝19は封止リング18を支持するため
の段部20を備えるという点で前記リング溝11と異なる。
第10図に示す実施例は、リング3に内側肩21を設け、
封止リング18をこの肩21と段部20との間に支持するとい
う点で、第9図の実施例と異なる。
どのような態様を用いようとも、本発明に従うピスト
ンは、シリンダ2上に及ぼすリング3の支持圧が燃焼ガ
スの最大圧の1/3を越えない値に達するように設置する
のが好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、力fとFが加わっている本発明によるピスト
ンリングの側面図であり、 第2図は、複合操作ダイヤグラムであり、 第3図は、本発明に従うピストンの軸方向断面図の一部
であり、 第4〜6図は、それぞれ第3図に示すピストンの一部の
変形例を示し、 第7図は第4図の一部であるが、リングの円筒状支承部
上端の位置を変更したものであり、 第8図は、前述の説明を行うための図であり、円内に拡
大部分を示し、 第9および第10図は、それぞれ密封手段の変形例を示
す。 (主な参照番号) 1……ピストン、2……シリンダ、 3……ピストンリング、4……ピストン本体、 5……連接棒、6……通路、 7……軸、8……結合手段、 9,10……導入部、11……リング溝、 12……水平面、13……密封リング、 14……肩、15……横孔、 16……ウェブ、 18……環状部材、19……リング溝、 20……段部、21……肩

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】割れ目のない少なくとも1つの連続回転体
    の硬質リング(3)と、油溜めからの潤滑油供給手段と
    を有し、硬質リング(3)の外側表面に少なくともその
    高さ部分Hにおいてピストン(1)の軸線(X−X)に
    平行な母線を有する円筒形状を有し、硬質リング(3)
    の内径Di Bはピストン(1)の運転状態とは無関係に少
    なくとも上記高さHの円筒状支持部の全ての点において
    ピストン(1)の本体(4)の外径De Cより大きい、内
    燃機関、外燃機関、圧縮機等でガス流体を圧縮するのに
    用いられるシリンダ(2)内を滑動する往復動機械用の
    ピストンにおいて、 a) シリンダ(2)内に取付けられておらず且つシリ
    ンダ(2)と同じ温度下にある時の硬質リング(3)の
    外径が、シリンダ内径と少なくとも等しいか、1.001の
    割合だけ若干大きく、 b) 硬質リング(3)の直径Dに対する最大厚さeの
    比e/Dは、上記高さH全体において下記限界値k以下で
    あり、 (ここで、 PLimはシリンダ(2)に加わる硬質リング(3)の最小
    接触圧で、それを越えると焼付きが起こる値であり、 σeLは硬質リング(3)の構成材料の弾性限界である) c) 硬質リング(3)は、作動中に硬質リング(3)
    とシリンダ(2)との間にPLim以上の大きい接触圧を生
    じさせない連結手段(8)を介してピストン本体(4)
    に結合されており、 d) 上記高さHは、作動中に硬質リング(3)とシリ
    ンダ(2)との間に充分厚い油膜を形成させることので
    きる流体力学的圧力を生じさせ得るのに充分な高さであ
    る ことを特徴とするピストン。
  2. 【請求項2】硬質リング(3)の上記高さHの円筒状部
    分の後方および/または前方に、軸方向に円筒状部分か
    ら離れるにつれて直径が小さくなるほぼ円錐台形の導入
    部(9,10)が続いている特許請求の範囲第1項に記載の
    ピストン。
  3. 【請求項3】硬質リング(3)の上記高さHの円筒状部
    分が約10mmである特許請求の範囲第1項または2項に記
    載のピストン。
  4. 【請求項4】硬質リング(3)とピストン本体(4)と
    の間の連結手段(8)が、硬質リング(3)の内側表面
    とピストン本体(4)の外側表面との間のガス流体の流
    れをほぼ完全に防ぐ密封具(13)を有する特許請求の範
    囲第1〜3項のいずれか一項に記載のピストン。
  5. 【請求項5】密封具(13)が硬質リング(3)とピスト
    ン本体(4)との間に配置された非圧縮性材料から成る
    変形可能な環状部材で構成されている特許請求の範囲第
    4項に記載のピストン。
  6. 【請求項6】変形可能な環状部材がポリテトラフルオロ
    エチレンをベースとする材料で作られている特許請求の
    範囲第5項に記載のピストン。
  7. 【請求項7】密封具(13)が、高さHの円筒状支承部上
    端を実質的に通過するピストン(1)の軸線(X−X)
    を横断する平面(P)内での気密性を保持するように設
    けられる特許請求の範囲第4〜6項のいずれか一項に記
    載のピストン。
  8. 【請求項8】連結手段(8)がピストン本体(4)と一
    体な当接部(12)に対して軸線方向に硬質リング(3)
    を弾性的に支承する特許請求の範囲第4〜7項のいずれ
    か一項に記載のピストン。
  9. 【請求項9】硬質リング(3)とピストン本体(4)と
    の連結手段(8)が、硬質リング(3)全体がピストン
    本体(4)に対して半径方向に移動するのをほぼ完全に
    防ぐ特許請求の範囲第1〜8項のいずれか一項に記載の
    ピストン。
  10. 【請求項10】連結手段(8)が硬質リング(3)より
    厚さの薄い少なくとも1つのウェブ(16)で構成され、
    このウェブ(16)が硬質リング(3)の上下端の1方を
    ピストン本体(4)に結合している特許請求の範囲第9
    項に記載のピストン。
  11. 【請求項11】潤滑油供給手段が、密封リングと硬質リ
    ング(3)との間の隙間と連通し、この隙間と油溜めと
    を連通させる通路を有する特許請求の範囲第9項または
    第10項に記載のピストン。
  12. 【請求項12】シリンダ(2)に加わる硬質リング
    (3)の支承圧が、燃焼ガスの最大圧の1/3を越えない
    値となるように設置される特許請求の範囲第1〜11項の
    いずれか一項に記載のピストン。
  13. 【請求項13】下記特徴を有するピストンを少なくとも
    1つ有することを特徴とするガス流体圧縮用往復動機
    械: ピストンは割れ目のない少なくとも1つの連続回転体の
    硬質リング(3)と、油溜めからの潤滑油供給手段とを
    有し、 硬質リング(3)の外側表面に少なくともその高さ部分
    Hにおいてピストン(1)の軸線(X−X)に平行な母
    線を有する円筒形状を有し、硬質リング(3)の内径Di
    Bはピストン(1)の運転状態とは無関係に少なくとも
    上記高さHの円筒状支持部の全ての点においてピストン
    (1)の本体(4)の外径De Cより大きく、 シリンダ(2)内に取付けられておらず且つシリンダ
    (2)と同じ温度下にある時の硬質リング(3)の外径
    が、シリンダ内径と少なくとも等しいか、1.001の割合
    だけ若干大きく、 硬質リング(3)の直径Dに対する最大厚さeの比e/D
    は、上記高さH全体において下記限界値k以下であり、 (ここで、 PLimはシリンダ(2)に加わる硬質リング(3)の最小
    接触圧で、それを越えると焼付きが起こる値であり、 σeLは硬質リング(3)の構成材料の弾性限界である) 硬質リング(3)は作動中に硬質リング(3)とシリン
    ダ(2)との間にPLim以上の大きい接触圧を生じさせな
    い連結手段(8)を介してピストン本体(4)に結合さ
    れており、 上記高さHは、作動中に硬質リング(3)とシリンダ
    (2)との間に充分厚い油膜を形成させることのできる
    流体力学的圧力を生じさせ得るのに充分な高さである。
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FR2602827A1 (fr) 1988-02-19

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