JP2528864B2 - 核磁気共鳴を用いた検査装置 - Google Patents

核磁気共鳴を用いた検査装置

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JP2528864B2 JP62063759A JP6375987A JP2528864B2 JP 2528864 B2 JP2528864 B2 JP 2528864B2 JP 62063759 A JP62063759 A JP 62063759A JP 6375987 A JP6375987 A JP 6375987A JP 2528864 B2 JP2528864 B2 JP 2528864B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は核磁気共鳴(以下、「NMR」という)を用い
た検査方法および装置に係り、特に磁石の発生する静磁
場の経時変化を補正するのに好適なNMRを用いた検査方
法に関する。
〔従来の技術〕
従来、人体の頭部,腹部などの内部構造を非破壊的に
検査する装置として、X線CTや超音波撮像装置が広く利
用されて来ている。近年、核磁気共鳴現象を用いて同様
の検査を行う試みが成功し、X線CTや超音波撮像装置で
は得られない情報を取得できることが明らかになつて来
た。核磁気共鳴現象を用いた検査装置においては、検査
物体からの信号を物体各部に対応させて分解・識別する
必要がある。その1つに、検査物体に傾斜磁場を印加
し、物体各部の置かれた静磁場を異ならせ、これにより
各部の共鳴周波数あるいはフエーズ・エンコード量を異
ならせることで検査物体の情報を得る方法がある。
その基本原理については(ジヤーナル・オブ・マグネ
チツク・レゾナンス(Journal of Magnetic Resonanc
e)誌、第18巻(1975)、第69〜83頁)にあるいは、フ
イジツクス・イン・メデシン・アンド・バイオロジー
(Physics in Medicine & Biology)誌、第25巻(198
0)、第751〜756頁に記載されているのでここでは省略
する。
このようなイメージングの1方法として、化学シフト
イメージングがある。化学シフトとは、同一の各種であ
つても核スピンの感じる磁場がその周囲の分子構造の相
違により異なるため、核スピンの共鳴周波数が分子構造
上での位置に応じて変化する現象である。化学シフトは
被測定体の分子構造に関する情報を与えてくれるため、
極めて重要な現象である。化学シフト量をイメージング
する方法としては、これまで(a)マウズレイ(Maudsl
ey)らにより報告されたフーリエイメージング法の拡張
法(ジヤーナル・オブ・マグネチツク・レゾナンス,第
51巻,第147頁(1983)),(b)デイクソン(Dixon)
により提案された方法(ラジオグラフイ(Radiolog
y),第153巻,第189頁(1984))などが代表例として
あげられる。
さて、化学シフトによる共鳴周波数の変化量は数ppm
〜数10ppm程度である。従つて、化学シフトイメージン
グを行うためには、装置の安定性が前記値に比べて無視
できる程小さくなければならない。
NMRにおいては、高周波磁場,静磁場,傾斜磁場の3
種類の磁場を用いるが、そのうち、高周波磁場の周波数
安定性は極めて高く、10-10程度(1万分の1ppm)が容
易に達成できる。また、傾斜磁場に関しても、その傾き
の変動は0.1%程度あり、画像の位置ずれあるいはアー
チフアクト増大の原因となるが、化学シフトイメージン
グにおいては特に問題とならない。
最も重大な影響を及ぼすのが静磁場の安定性である。
イメージングで用いられる磁石には超伝導磁石,常伝導
磁石,永久磁石がある。後者の2つは周囲の温度により
イメージング期間でも数ppm程度磁場強度が変化し、そ
のままでは化学シフトイメージングには用いることがで
きない。一方、前者の超伝導磁石は一般に極めて安定性
が高いとされているが、それでも0.1ppm/hr程度で減衰
する。これは主に超伝導線の接続部の有する抵抗による
もので、特にイメージングで用いる線材の場合、クエン
チングを防止するためマルチフイラメント構成が用いら
れており、分析用NMR装置の場合に比べその抵抗値は高
い。従つて、このような磁石を用いると、1カ月に72pp
m程度の磁場変動が生じる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術では、このような磁場変動は被検者の計
測毎に補正していた。しかし、化学シフトイメージング
の1つの方法では、基準試料により静磁場の空間的な不
均一を補正する必要があり、被検体とは別にこの基準試
料による計測も必要である。この場合、基準試料の計測
時の静磁場強度と、被検体の計測時の静磁場強度が異な
れば、オフセツト位相誤差となる(特願昭60−18965
2)。また、化学シフトイメージングの他の方法では、
特定の化学シフトを有するスピンだけを予め選択的に励
起することが行なわれる。この場合にも、静磁場の正確
な値が分らなければ、特定の化学シフトだけを励起する
ことができない。(ジエイ・フラーム他、ラジオロジ
ー、(J.Frahm et al,Radiology)156,441−444(198
5)参照) 本発明の目的は、前記オフセツト位相誤差の補正ある
いは選択励起用高周波磁場の周波数誤差を補正すること
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、超伝導磁石の磁場強度が単調に減衰する
ことを利用し、この減衰率を予め計測しておき、この値
を用いて将来の磁場強度を推定することにより達成され
る。
〔作用〕
超伝導磁石の磁場強度は多くの場合次式で表わすこと
ができる。
ここで、H(t)は時刻tにおける磁場強度、H0は時
刻tの原点における磁場強度、t0は時定数である。
(1)式において、2つの時刻t1とt2における磁場強度
が分かれば、H0,t0を求めることができる。すなわち、 が成立するもので、これらの式から次式を得る。
一般には、t1を原点に選ぶのが便利である。
この場合、次式が成立する。
このt0を(1)式に代入すると、結局、任意の時刻t
における磁場強度は次式で与えられる。
次に、時刻t1,t2における磁場強度の求め方について
述べる。磁場強度をppmオーダーの精度で計測するに
は、NMRを利用するのがこの場合最も都合がよい。すな
わち、傾斜磁場を印加しない状態で中心部近辺に置かれ
た試料からのNMR信号を計測し、それフーリエ変換する
と第2図に示すスペクトルが得られる。スペクトルの中
心周波数f0は静磁場と次式の関係式で結ばれる。
ここで、γは核磁気回転比であり、スピンに固有の値
である。従つて、f0を計測することにより(8)式から
Hが求まることになる。f0の値は、信号の検波に用いる
参照波の周波数とスペクトルの帯域により高精度で求め
ることができる。
以上述べたように、少なくとも2つの時刻における磁
場強度を計測すれば、将来の磁場強度を予測できる。さ
て、このようにして求めた磁場強度の値を用いて化学シ
フトイメージングにおける位相誤差あるいは選択励起用
高周波磁場の周波数誤差を補正する方法について述べ
る。
まず前者の場合について説明する。基準試料像をSr
(x,y),被検体像をSc(x,y)とすると次式が成立す
る。
Sr(x,y)={ρ(x,y)exp(−jγσ′τ) +ρ(x,y)exp(−jγσ′τ)}×exp(j
θ) …(9) Sc(x,y)=ρ(x,y)exp(−jγστ)exp(jθ
) …(10) ここで、化学シフトの数は2本とし、その密度分布を
ρ(x,y),ρ(x,y),装置固有のオフセツト位相
を各々θrとしている。また、基準試料としては、
被検者の有する化学シフトの1つに等しい共鳴周波数を
有する物質を選んでいる。いまそれをσとし、被検体
の化学シフトをσ′,σ′としている。σ′,σ
′はこれまで述べたように、基準試料の計測と被検体
の計測とで静磁場の値が変化することにより、時間とと
もに変化する値である。すなわち、 σ−σ′=ΔH …(11) σ′−σ′=const …(12) が成立する。ここで、ΔHは両者の磁場強度差である。
また、τは2つの化学シフトを分離するために、パルス
シーケンスに付与される時間のパラメータである。
(9)式と(10)式から次式が成立する。
SCSr*/|Sr| =〔ρ(x,y)+ρ(x,y)exp{−jγτ(σ
−σ′))〕 ×exp{−jγτ(σ−σ′)+j(θ
θ)} …(13) ここで、Sr*はSrの複素共役を表わす。(13)式にお
いて、σ′−σ′は被検体だけの性質で決まり、通
常γ(σ′−σ′)=π/2に設定される。また、θ
−θは装置固有のオフセツト位相であり、これはτ
=0の時の信号から求めることができる。結局、exp
{jγτ(σ−σ′)}=exp(jγτΔH)がオ
フセツト位相として、静磁場に関係する量となる。この
ΔHを(7)式で述べた予測値から算出し、それからex
p(−jγτΔH)を求めて(13)式に掛合せると、静
磁場の変動を補正した像が得られることになる。
次に後者の選択励起用高周波磁場の周波数誤差を補正
する方法について説明する。選択励起とは特定の周波数
成分を含むように変調した高周波磁場を印加し、特定の
共鳴周波数を有するスピンだけを励起することである。
例えば、第3図に示すようなスペクトルを有する物質に
は2本のピークf1とf2が存在し、f1に対応する像のみを
得たいとする。この時、第3図の点線に示す周波数特性
を有する高周波磁場で被検者を励起すると、f1に対応す
るスピンのみが励起され、f2に対応するスピンからは信
号が生じない。従つて、f1に対応するスピンの分布を映
像化できる。しかし、このf1は静磁場に比例しているた
め、静磁場が変動すればf1も変動する。そのため、計測
に先立ってf1を計測することが必要である。そこで、先
に述べたように磁場強度が予測できれば、被検者の計測
毎にf1を計測する手間が省けることになる。なお、ΔH
は(7)式から求まるので、これを(8)式に代入すれ
ば周波数の補正量が求められる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第1図は本発明の一実施例である検査装置の構成図
である。図において、1は計算機、2は高周波パルス発
生器、3は電力増幅器、4は高周波磁場を発生させると
同時に対象物質16から生ずる信号を検出するためのコイ
ル、5は増幅器、6は検波器である。また、8,9および1
0はそれぞれz方向およびこれに直角の方向の傾斜磁場
を発生させるコイル、11,12,13はそれぞれ上記コイル8,
9,10を駆動する電源部である。
計算機1は各装置に種々の命令を一定のタイミングで
出力する機能をも有するものである。高周波パルス発生
器2の出力は電力増幅器3で輪幅され、上記コイル4を
励磁する。該コイル4は前述の如く受信コイルを兼ねて
おり、受信された信号成分は増幅器5を通り検波器6で
検波後、計算機1に入力され信号処理後デイスプレイ7
で画像に変換される。
なお、静磁場の発生は電源15により駆動されるコイル
14で行う。検査対物質体である人体16はベツド17上に載
置され、上記ベツド17は支持台18上を移動可能なように
構成されている。
メモリ19には(4)式および(5)式に示すt0および
H0が格納されており、計算機1はこの値をメモリ19から
ロードし、(7)式に示すH(t)を計算する。次にこ
の値を用いて、exp(−jγτΔH)を計算し、(13)
式に掛合せる。得られた画像を表示すれば、静磁場の変
動によるオフセツト位相を除去できる。
以上述べた処理フローを第4図に示す。なお、図中点
線で囲んだ部分はt1,t2におけるH(t)を計測し、そ
れからt0とH0を求める前処理を示してある。また自明の
ことであるが、t0とH0を求めるために磁場強度を計測す
る点は、本発明において述べた2点に限らず、3点以上
の点を用いることもでき、その場合には最小2乗法など
を併用すればよい。さらに磁石の線材によつては、磁場
強度が(1)式で表わされるような単一の指数関数では
ないことも考えられる。この場合には計測点を多項式で
近似し、それを用いて外挿することも可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、静磁場,傾斜磁場および高周波磁場
内におけるNMR現象を利用する検査装置において、静磁
場の変動により生じるオフセツト位相誤差あるいは選択
励起用高周波磁場の周波数誤差を補正するようにしたの
で、化学シフト像を高精度で得るのに効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるNMRイメージング装置
の構成図、第2図,第3図は本発明の原理を説明するた
めの信号波形図、第4図は画像処理の手順を示す処理フ
ロー図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静磁場、傾斜磁場及び高周波磁場の各磁場
    発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出する
    信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の演算
    を行なう演算手段とを有する核磁気共鳴を用いた検査装
    置において、前記静磁場の変動を予め計測した複数時点
    の磁場強度から算出し、算出された磁場強度を用いて前
    記核磁気共鳴信号の位相誤差、あるいは前記核磁気共鳴
    信号を励起するための前記高周波磁場の周波数誤差を補
    正することを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  2. 【請求項2】前記静磁場の時間変動を指数関数で近似す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項の核磁気共鳴
    を用いた検査装置。
  3. 【請求項3】前記静磁場の時間変動を多項式で近似する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項の核磁気共鳴を
    用いた検査装置。
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