JP2528137B2 - 樹脂ラミネ−トアルミニウム箔の冷間張出し成形容器 - Google Patents

樹脂ラミネ−トアルミニウム箔の冷間張出し成形容器

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JP2528137B2
JP2528137B2 JP62202345A JP20234587A JP2528137B2 JP 2528137 B2 JP2528137 B2 JP 2528137B2 JP 62202345 A JP62202345 A JP 62202345A JP 20234587 A JP20234587 A JP 20234587A JP 2528137 B2 JP2528137 B2 JP 2528137B2
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elongation
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雅司 坂口
智明 山ノ井
英夫 河合
進 高田
広治 南谷
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、食品、化粧品、電子部品等の包装等に用
いられる容器、特にアルミニウム箔の少なくとも片面に
樹脂フィルムが積層された樹脂ラミネートアルミニウム
箔を材料として、冷間張出し成形加工により製作された
樹脂ラミネートアルミニウム箔の冷間張出し成形容器に
関する。
従来の技術 従来、前記のような用途のための皺なし容器の最も一
般的なものとしては、厚さ100μm前後のアルミニウム
箔を用いた深絞り成形品とか、あるいは合成樹脂成形品
が知られている。しかしながら、前者の深絞り成形品
は、生産性が悪いのみならず、厚箔を使用するためにコ
ストも高くつく難点がある。また後者の樹脂成形品は、
水分、酸素、光等のバリヤー性に劣るという固有の難点
がある。
そこで、これらの問題に対処するため、最近では、厚
さ30〜50μm程度のアルミニウム箔に樹脂フィルムを積
層した樹脂ラミネートアルミニウム箔を用いて、これを
冷間張出し成形により連続的に所定深さに成形した容器
が注目されている。
かかる容器において、その素材としての樹脂フィルム
が薄いと容器の弾力性に優れるが、反面剛性に欠けたも
のとなるため比較的厚い樹脂フィルムが用いられる。ま
たコスト面から成形高さをできるだけ高くすることが行
われている。
発明が解決しようとする課題 ところが、成形高さを高くした場合、樹脂フィルムが
厚いものであっても、第4図に示すように成形後容器
(1)の特に底部に近い側壁部等にたるみ(2)と称さ
れる剛性の低い部分が生じることがあり、この場合には
容器の強度弱化や外観不良を引き起こすという問題があ
った。
この発明はかかる問題を解消するためになされたもの
であって、成形高さの大小に拘らず全体がたるみのない
高い剛性を保持しうる樹脂ラミネートアルミニウム箔の
冷間張出し成形容器の提供を目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、発明者は種々実験と研究
を繰返した結果、前述した容器のたるみが以下の原因で
生じることを知見し、この発明を完成しえたものであ
る。即ち容器のたるみはアルミニウム箔に厚さ50μm以
上の未延伸樹脂フィルムが積層された素材を、成形高さ
が金型クリアランス以上となるように張出し成形した場
合に発生し、かつ容器側壁のたるみの部分は局部伸びが
40%を超える大きな変形を受けていることがわかった。
そこでこの発明は、アルミニウム箔の少なくとも片面
に厚さ50μm以上の未延伸樹脂フィルムが積層された樹
脂ラミネートアルミニウム箔を素材として、成形高さと
金型クリアランスの比が1以上となるように張出し成形
された容器を対象とし、この場合に、素材の局部伸びが
最大40%以下に規制されていることを特徴とするもので
ある。
容器素材としての樹脂ラミネートアルミニウム箔は、
厚さ30〜50μm程度のアルミニウム箔片面または両面
に、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレ
ン樹脂等よりなる樹脂フィルムを積層一体化したもの
で、少なくとも片面の樹脂フィルムが厚さ50μm以上の
未延伸フィルムからなるものである。特にこの未延伸フ
ィルムが厚さ150μm以上の熱可塑性のものである場合
に、容器のたるみが顕著に発生することから、この発明
の適用意義が大きい。なお未延伸フィルムを含まない場
合や含んでいても厚さが50μm未満の場合には容器のた
るみは発生せず、この発明の適用意味がない。
またこの発明が、成形高さと金型クリアランスの比が
1以上の張出し成形容器に限定されるのは、成形高さと
金型クリアランスの比が1未満の容器ではたるみを生じ
るような局部的な変形は発生せず、この発明の適用意味
がないからである。ここで金型クリアランスとは、張出
し成形がポンチにより行われる場合には、ポンチとダイ
とのクリアランスである。
容器素材である樹脂ラミネートアルミニウム箔の局部
伸びとは、アルミニウム箔の微小部分の個々の伸びをい
う。つまり、樹脂ラミネートアルミニウム箔を容器形状
に張出成形すると材料が伸ばされる。特に、容器の側壁
部が伸ばされやすく、側壁部全体の平均伸びが仮に20%
であっても、第5図のようにその側壁部(3)を微小に
分割した例えばA1、A2、…Anの各長さでの伸びは、大幅
に異なっていることが多い。局部伸びとは、いわゆる全
体あるいは平均の伸びを意味するのではなく、第5図の
ように個々の微小部分に分割したときの局部的な伸びを
意味する。
かかる局部伸びが最大40%以下に規制されるのは、前
述の如く局部伸びが40%を超えるとその部分で容器にた
るみを生じるからである。このたるみは未延伸樹脂フィ
ルムのいわゆるくびれ変形に起因している。即ち、未延
伸樹脂フィルムの一例としてのポリプロピレンキャスト
フィルム(CPP)の引張試験を行った場合、第1図に示
すように、15〜20%伸びを過ぎたところから荷重が減少
し、材料にくびれを生じる。かかる未延伸樹脂フイルム
を用いた樹脂ラミネートアルミニウム箔を張出し成形し
た場合、伸びが増大すると未延伸樹脂フィルムのくびれ
により該フィルムの厚さ、従って容器素材の厚さの急激
な減少を生じる。局部伸びが40%以下であれば素材の厚
さが減少してもまだ剛性を維持しうる厚さを確保してい
るが、40%を超えるとついには剛性を維持できなくな
り、たるみを生じる。よって素材の局部伸びは最大40%
以下に抑制されていることが必要である。
ここで、素材の局部伸びを40%以下に抑制するために
は、素材全体を均一に変形させることが必要である。こ
のための方法としては、例えば、張出し工程において、
ポンチ天面を円弧状に形成して素材とポンチとの滑り抵
抗を少なくするとか、ポンチ材質として摩擦係数の小さ
い4フッ化エチレン樹脂製、即ちいわゆるテフロン製
(商品名…以下同じ)を用いる方法を挙げ得る。いずれ
の場合も、容器側壁部のみならず天面部も伸びて全体が
均一に変形し、局部伸びが40%を超えるのを防ぐことが
できる。あるいはまた、天面円弧状のテフロン製ポンチ
により前段の成形加工を行って、容器を均一に変形させ
たのち、天面平坦なスティール製ポンチ即ち摩擦係数の
大きなポンチを用いて後段の成形加工を行い、容器の形
状を整えるものとすることも推奨される。なお素材の局
部伸びの測定は、容器各部の断面の厚さを測定すると
か、あるいは予め素材にサークルパターンを描いてお
き、成形後におけるサークル変形量を測定することで行
いうる。
発明の効果 この発明に係る容器は上述の次第で、アルミニウム箔
の少なくとも片面に厚さ50μm以上の未延伸樹脂フィル
ムが積層された樹脂ラミネートアルミニウム箔を素材と
して、成形高さと金型クリアランスの比が1以上となる
ように張出し成形され、かつ前記素材の局部伸びが最大
40%以下に規制されてなるから、側壁部等にたるみがな
く全体が剛性に優れた容器となしうるとともに、その外
観不良を防止しえて見栄えの良い容器となしうる。
実施例 [実施例] 容器素材:ポリエステル(PET)25μm/Al箔40μm/ポリ
プロピレンキャストフィルム(CPP)300μmの積層によ
る樹脂ラミネートアルミニウム箔 ダイ:内径80mm、コーナーR1mm ポンチ 前段:直径60mm、天面が曲率半径50mmの円弧状であるテ
フロン製ポンチ 後段:直径60mm、コーナーR5mmの天面平坦なスティール
製ポンチ ポンチとダイのクリアランス:10mm 上記素材、ダイを用いるとともにポンチの取り替えに
よる前後2段の張出し成形加工を実施した。その結果得
られた容器の成形高さは20mmであったが、容器にたるみ
は全く認められなかった。また素材の伸びを調べたとこ
ろ第2図に示すとおりであり、局部伸びは40%以下であ
った。なお伸びの測定は、素材に予めサークルパターン
を描いておき、成形後におけるサークルの変形量を調べ
ることにより行った。なお、本実施例において、局部伸
びが40%以下であった理由は、前段の加工において、天
面が円弧状でテフロン製の摩擦係数の小さいポンチを用
いたから、容器側壁部のみならず天面部も伸びて全体が
均一に変形したためである。そして、後段の摩擦係数の
大きなポンチにより容器形状が整えられたものである。
[比較例] 容器素材:実施例に同じ ダイ:実施例に同じ ポンチ:直径60mm、コーナーR5mmの天面平坦なスティー
ル製ポンチ ポンチとダイのクリアランス:10mm 上記素材、ダイ、ポンチを用いて成形高さ20mmまで張
出し成形した。その結果得られた容器にはその側壁部に
たるみが認められ、この部分において剛性に乏しいもの
となっていた。そして素材の局部伸びを、実施例と同じ
く素材に描いたサークルパターンの変形量の測定により
調べたところ、第3図に示すとおりであり、容器のたる
みの部分と40%を超える伸びを示した部分(第3図中斜
線で示す)とが一致するものであった。このように、局
部伸びが40%を超える箇所が生じたのは、最初から天面
平坦な摩擦係数の大きなスティール製ポンチを使用して
いるため、天面部はほとんど伸びず、側壁部に伸びが集
中したためである。
【図面の簡単な説明】
第1図はポリプロピレンキャストフィルムの引張試験に
おける荷重と伸びの概略の関係を示すグラフ、第2図は
実施例における素材の伸びの分布を示すグラフ、第3図
は比較例における素材の伸びの分布を示すグラフ、第4
図はたるみの生じた容器の縦断面図、第5図は局部伸び
を説明するための容器側壁部の部分断面図である。 (1)……容器、(2)……たるみ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 進 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (72)発明者 南谷 広治 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−135151(JP,A) 実公 昭62−17240(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム箔の少なくとも片面に厚さ50
    μm以上の未延伸樹脂フィルムが積層された樹脂ラミネ
    ートアルミニウム箔を素材として、成形高さと金型クリ
    アランスの比が1以上となるように張出し成形された容
    器であって、前記素材の局部伸びが最大40%以下に規制
    されていることを特徴とする樹脂ラミネートアルミニウ
    ム箔の冷間張出し成形容器。
JP62202345A 1987-08-13 1987-08-13 樹脂ラミネ−トアルミニウム箔の冷間張出し成形容器 Expired - Lifetime JP2528137B2 (ja)

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JPS6445244A JPS6445244A (en) 1989-02-17
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