JP2528047B2 - 育苗移植用底付き鉢集合体およびその製造方法 - Google Patents

育苗移植用底付き鉢集合体およびその製造方法

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JP2528047B2
JP2528047B2 JP3256028A JP25602891A JP2528047B2 JP 2528047 B2 JP2528047 B2 JP 2528047B2 JP 3256028 A JP3256028 A JP 3256028A JP 25602891 A JP25602891 A JP 25602891A JP 2528047 B2 JP2528047 B2 JP 2528047B2
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昭芳 増田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙または紙のような
薄膜を展開することにより形成される育苗移植用の底付
き鉢体を集合させた、底付き鉢集合体およびこの鉢集合
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から植物の栽培に、紙または紙のよ
うな薄膜からなりかつ適度の耐腐性を有する無蓋、無底
の鉢体が広く使用されているが、展開により形成される
底付き鉢体も提案されていて、特開昭48−1126号
公報には長方形の細片から糊付と折り曲げにより形成し
た個々の底付き鉢の折畳み体の多数を、幅方向に一定幅
宛重複させて糊付けして展開により底付き鉢体とする
集合体の製法が開示され、特開平2−190121号公
報には、2枚のT字状薄膜片を合せて翼部両側縁と脚部
短部を貼着してT字状中空圧扁体を形成し、これの多数
を互いの翼部幅を一定幅宛重複して糊付けして帯体とな
し、この帯体の複数を積層して積層間を糊付けして展開
により底付き鉢体とする鉢集合体の製法が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようどする課題】特開昭48−1126
号公報に開示する底付き鉢集合体の製法にあっては、複
雑な折畳と糊付けを要することから量産にあたり、なお
解決されなければならない問題を残している。また特開
平2−190121号公報に開示する底付き鉢集合体の
製法にあっては、製法自体は特開昭48−1126号公
報に開示する方法に比して簡便化されるが、T字状片あ
るいはT字状中空圧扁体を形取りにより形成するため
に、薄膜の無駄が生じ、特に製造コストを高める要因と
なっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解消して製造の容易な、かつコスト安の育苗移植用底付
き鉢集合体の製造方法について鋭意研究した結果なされ
たもので、第1の方法発明は、薄膜からなる幅Wの中空
圧扁筒の一側部をWの約1/4幅だけ折り込んで圧扁体
を形成し、前記圧扁体の折り込み部に第1の糊を塗布し
て、並列させた複数の圧扁体の相互間において、一方の
圧篇体の折り込み部に他方の圧篇体の非折り込み部を嵌
入押圧して帯状圧扁体を形成する第1工程と、上記帯状
圧扁体を所定長さの帯状断片に切断し、この帯状断片の
切断口の口縁部表裏に、帯状断片の横方向長さに等しい
長さの二つ折り薄膜片を、その折り部が前記帯状断片の
切断口からWの約1/4長さだけ離間するようにして第
2の糊で貼着し、二つ折り薄膜片の、前記帯状断片の非
折り込み部が位置する側の端部を、帯状断片を切らない
ように非折り込み部の側端からWの約1/4の長さ区分
だけ切除し、残余の二つ折り薄膜片の横方向の全幅にわ
たり、帯状断片の折り込み部が位置する側端からWの約
1/2の間隔で縦方向の貫通切れ目を付与する第2工程
と、上記処理にて形成された二つ折り薄膜片付き帯状断
片の複数を折り込み部と非折り込み部の方向を揃えて多
段に積層し、帯状断片の、非折り込み部が位置する側端
からWの約1/4幅区分と二つ折り薄膜片の、帯状断片
の切断口からの突出区分とを除き、積層間を第1の糊
貼着する第3工程とからなることを特徴とするものであ
る。
【0005】また、第2の方法発明は、薄膜からなる幅
Wの中空圧扁筒の一側部をW の約1/4幅だけ折り込ん
圧扁体を形成し、前記圧扁体の折り込み部に第1の糊
を塗布して、並列させた複数の圧扁体の相互間におい
て、一方の圧篇体の折り込み部に他方の圧篇体の非折り
込み部を嵌入押圧して帯状圧扁体を形成する第1工程
と、上記帯状圧扁体を所定長さの帯状断片に切断し、こ
の帯状断片の切断口の口縁部表裏に、帯状断片の横方向
長さに等しい長さからWの約1/4長さを除いた長さの
二つ折り薄膜片を、その一側端が帯状断片の折り込み部
の側端に揃うように、かつ該薄膜片の折り部が前記帯状
断片の切断口からWの約1/4長さだけ離間するように
して第2の糊で貼着し、二つ折り薄膜片の横方向の全幅
にわたり、二つ折り薄膜片の一側端からWの約1/2の
間隔で縦方向の貫通切れ目を付与する第2工程と、上記
処理にて形成された二つ折り薄膜片付き帯状断片の複数
を折り込み部と非折り込み部の方向を揃えて多段に積層
し、帯状断片の、非折り込み部が位置する側端からWの
約1/4幅区分と二つ折り薄膜片の、帯状断片の切断口
からの突出区分とを除き、積層間を第1の糊で貼着する
第3工程とからなることを特徴とするものである。
【0006】さらに、第3の方法発明は、薄膜からなる
幅Wの中空圧扁筒の一側部をWの約1/4幅だけ折り込
んだ圧扁体を形成し、前記圧扁体の折り込み部に第1の
糊を塗布して、並列させた複数の圧扁体の相互間におい
て、一方の圧篇体の折り込み部に他方の圧篇体の非折り
込み部を嵌入押圧して帯状圧扁体を形成する第1工程
と、上記帯状圧扁体を所定長さの帯状断片に切断し、こ
の帯状断片の切断口の口縁部表裏に、帯状断片の横方向
長さに等しい長さの二つ折り薄膜片を、その両側が帯状
断片の両側に揃うように、かつ該薄膜片の折り部が前記
帯状断片の切断口からWの約1/4長さだけ離間するよ
うにして第2の糊で貼着する第2工程と、上記処理にて
形成された二つ折り薄膜片付き帯状断片の複数を折り込
み部と非折り込み部の方向を揃えて多段に積層し、帯状
断片の、非折り込み部が位置する側端からWの約1/4
幅区分と二つ折り薄膜片の、帯状断片の切断口からの突
出区分とを除き、積層間を第1の糊で貼着し、各段の二
つ折り薄膜片付き帯状断片の、該帯状断片の非折り込み
部が位置する側の切断口下方部を、帯状断片を切らない
ように非折り込み部の側端からWの約1/4長さ区分だ
切除し、残余の二つ折り薄膜片の横方向の全幅にわた
り、帯状断片の折り込み部が位置する側端からWの約1
/2の間隔で縦方向の貫通切れ目を付与する第3工程と
からなることを特徴とするものである。
【0007】以下作用を含めてこの発明を詳細に説明す
る。この発明の育苗移植用底付き鉢集合体の製造方法に
用いる薄膜は、紙または紙のような素材から出来てい
て、適度の耐腐性を有するもので、従来知られる育苗移
植用鉢体の製造に用いられる薄膜であれば何れを用いて
もよく、例えば、針葉樹、広葉樹の樹木から調製された
木材パルプをはじめ、ボロパルプ、故紙パルプ、パガス
パルプ等通常の製紙用天然パルプの単独、あるいは、こ
れら天然パルプにポリビニールアルコール、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアクリロニトリルおよびポリ塩化ビニ
ル等の合成繊維を混合した紙料から抄造された天然パル
プ紙や合成紙、あるいはこれら天然紙や合成紙を湿潤強
化した紙、あるいは天然パルプ紙、合成紙を適当に選択
した耐腐性薬剤で耐腐処理した紙等を挙げることができ
る。
【0008】図は、この発明の育苗移植用底付鉢集合体
を製造する方法の理解のために、各工程の形成物等を模
式図的に示したものである。上記に挙げた薄膜群の中か
ら適当に選ばれた薄膜を巻き取ったロール1から広幅の
薄膜2を矢印A方向に引き出し、カッター3で予め設定
した幅の複数のテープ4に裁断して、並列する複数列の
テープ群5となし、このテープ群5のそれぞれについ
て、引き出し方向Aの左右いずれかの一側縁を他側縁に
合せて耐水性糊6により貼着して円筒を作り、これを押
圧して幅Wの中空圧扁筒7を形成する。
【0009】次いで、この幅Wの中空圧扁筒7の引き出
し方向Aの左右いずれかの一側端からWの約1/4幅だ
内側となる区分(図3、f)を図3のように中折れ状
8に折り込んで折り込み部9を有する圧扁体10を形成
し、この折り込み部9の内側に水溶性糊(第1の糊)
1を塗布し、適当な幅寄せ手段により圧扁体10を幅寄
せし、図4に示すように隣接する圧扁体10間において
折り込み部9の内側に非折り込み部12を嵌入させ、こ
れを押圧貼着して帯状圧扁体13を形成する(第1工
程)。
【0010】次いで、帯状圧扁体13を引き出し方向A
に直交する切断線14で切断して予め設定した長さL1
の帯状断片15を形成し、この帯状断片15の全幅L2
に等しい長さの、例えば帯状断片15を形成する薄膜と
同じ素材の薄膜片で作られた二つ折薄膜片16(図5)
二つの折片16a、16bを図6に示すように帯状断
片15の切断口17の口縁部の表裏18a,18bに、
切断口17と二つ折薄膜片16の折り部19との間隔が
Wの約1/4長さとなるようにして、耐水性糊(第2の
糊)6により貼着し、次いで、二つ折薄膜片16の一側
であって、帯状断片15の非折り込み部12が位置する
側の端部を、帯状断片15を切らないように非折り込み
部12の側端からWの約1/4相当長さ区分S(図6
で、一点鎖線で囲む区分)を切除し、残余の二つ折薄膜
片16の横方向の全幅にわたり、帯状断片15の折り込
み部9が位置する側の側端からWの約1/2の間隔で縦
方向の貫通切れ目20を付与する(第2工程)。
【0011】上記処理にて形成した二つ折薄膜片16付
き帯状断片15を図7に示すように、折り込み部9と非
折り込み部12の方向を揃えて多段に積層し、帯状断片
15の、非折り込み部12が位置する側の側端からWの
約1/4幅区分と二つ折薄膜片16の、帯状断片の切断
口17の下部区分(突出区分)21とを除き、その他の
積層間を水溶性糊11で貼着して積層体22を形成する
(第3工程)。
【0012】図7の積層体22を、図において上下方向
に並行に引いて展開すると、図8に示すように角型の鉢
が縦横に集合した鉢集合体29が現出する。そして、こ
の鉢集合体29を形成する個々の鉢Pは、図9に示すよ
うに、対向する一対の側壁23、24の下端部間の全幅
に跨がり底25を形成し、対向する他の一対の側壁2
6、27の下端部に開口28を持った構造の角型鉢であ
る。図10は、図7の積層体22を形成する積層間の水
溶性糊11と、帯状断片15を形成する水溶性糊11を
除いた時に得られる一個の断片30で、この断片30は
図9の鉢Pの展開前の状態に相当する。
【0013】すなわち、前記したように、帯状断片15
の切断口17の口縁表裏に二つ折薄膜片16を耐水性糊
6で貼着し、この二つ折薄膜片の帯状断片15の非折り
込み部12の下部に当たるS区分を切除し、さらに縦方
向の貫通切れ目20を二つ折薄膜片16の横方向の全幅
にわたってWの約1/2の間隔で付与したことにより、
複数の帯状断片15を連接している水溶性糊11を除く
とき、上記断片30の複数が得られる。従って、図7の
積層体22にあっては、前記断片30を複数列、複数段
として、水溶性糊11で貼着したものに相当し、この水
溶性糊11を除いて得られる断片30を図10において
左右方向に引いて展開すると上記図9の鉢Pを形成する
ことになる。ここで図10と図9を対比すると、中折れ
状8が外側に伸展して側壁27を形成し、非折り込み部
12のWの約1/4幅区分が内側に伸展して側壁26を
形成し、非折り込み部12のWの約1/4幅区分を除く
側面31、32が対向する−対の側壁23、24を形成
し、そして二つ折薄膜片16の袋部33が内側に伸展し
て底25を形成して一個の鉢Pを形成することが理解さ
れる。
【0014】上記のようにして、この発明の底付き鉢集
合体が得られるが、上記において二つ折薄膜片16の長
さを、帯状断片15の横方向の長さL2に等しい長さと
することに代えて、前記帯状断片15の非折り込み部1
2が位置する側の側端からWの約1/4相当長さ区分S
に等しい長さ区分を予め除いた長さとすることもでき
る。この場合には二つ折薄膜片16を帯状断片15の切
断口17の口縁に貼着するに当たり、二つ折薄膜片16
を、その一側が帯状断片15の折り込み部9が位置する
側に揃うようにして、以下上記と同様に処理するとよ
く、切除部Sに相当する薄膜の切屑を生じさせないメリ
ットがある。
【0015】さらに、前記第1の発明の第2工程のよう
に、帯状断片15の切断口の口縁部に貼着した二つ折薄
膜片16から区分Sを切除することなしに、図8のよう
に折り込み部9と非折り込み部12の方向を揃えて二つ
折薄膜片付き帯状断片を複数段に積層し、各段の帯状断
片15の非折り込み部12が位置する一側のWの1/4
相当長さ区分と二つ折薄膜片16の、前記帯状断片15
の切断口17下部の区分を除き、その他の積層間を水溶
性糊11で貼着して積層体を形成し、積層体を形成する
各段の二つ折薄膜片16を貼着する帯状断片15の非折
り込み部12が位置する側に当たる二つ折薄膜片16
の、前記帯状断片15の切断口17下部区分を側端から
Wの約1/4相当長さ区分切除し、残余の二つ折薄膜片
16の横方向の全幅にわたり、前記帯状断片の折り込み
部9が位置する側端からWの約1/2の間隔で縦方向の
貫通切れ目20を付与することによっても、上記と同じ
く角型の鉢Pが縦横に集合した底付き鉢集合体24が得
られ、この場合には積層する帯状断片15の数は或る程
度制限されるが、一度に複数の帯状断片15を処理でき
るメリットがある。
【0016】この発明は上記のように構成され、使用に
当たっては従来の底なし鉢集合体と全く同様に取り扱う
ことができ、特に、従来比較的大きな口径の底なしの鉢
(例えば50mm程度以上)に起りがちであった育苗移
植作業中の鉢からの土抜けが防止されることになる。以
下実施例によりこの発明をより具体的に説明する。
【0017】
【実施例】実施例1 8−オキシキノリン銅を3重量%添加して耐水処理した
米坪70/m、幅1015mmの耐水クラフト紙をロ
ールから引き出し、幅203mmのテープ5本に裁断
し、5本のテープのそれぞれに引き出し方向に対し右側
となる側縁に3mm幅で耐水性接着剤(商品名、モビニ
ール550)を塗布し、これに他側縁を合せて貼着、押
圧して幅100mmの中空圧扁筒5本を作る。次いでこ
の5本の中空圧扁筒の進行方向右側の側端から25mm
幅区分を図4に示すように中折れ状に折り込んだ圧扁体
を形成し、折り込み内面に水溶性接着剤(商品名、ゴー
セノールGL−05)を塗布し、全体を水平方向に幅寄
せして隣接圧扁体間で、折り込み内面に非折り込み部の
幅25mm区分を嵌入させて押圧貼着し、折り込み部に
非折り込み部を嵌入して連接する幅275mmの帯状圧
扁体を作る。
【0018】この帯状圧扁体を長さ方向に直交する方向
に切断して、長さ50mmの帯状断片20枚を得、別に
用意した上記耐水クラフト紙から作成した長さ275m
m、折り片幅28mmの二つ折り薄膜を、帯状断片と二
つ折り薄膜の両側端を一致させ、帯状断片の切断口端か
ら3mm幅区分の表裏に前記耐水性糊を塗布し、この区
分に二つ折り薄膜両片の端部3mm幅区分を一致させて
貼着し、二つ折薄膜片の帯状断片の前記非折り込み部が
位置する側の帯状断片の切断口端の下部区分を側端から
25mm幅区分を切り取り、残余の二つ折薄膜片の縦方
向の全幅にわたり、前記折り込み部が位置する側から5
0mm間隔で28mm長さの縦方向の切れ目を二つ折薄
膜片を貫通して付与する。
【0019】上記処理で得た、二つ折薄膜片を貼着した
帯状断片の20枚を折り込み部と非折り込み部の方向を
揃えて積層し、前記二つ折薄膜片の帯状断片切断口の下
部25mm幅区分と帯状断片の非折り込み部が位置する
側の端部25mm幅区分を除き、その他の積層間を前記
水溶性糊で貼着する。これを展開すると、一辺が50m
m、高さが50mmの四角鉢で、相対向する一対の側壁
下部間の全幅に跨がって幅50mmの底を有し、他の一
対の側壁下部間には開口を持った底付き鉢100個が横
5列、縦20列に集合した底付き鉢集合体を得る。
【0020】実施例2 天然繊維にポリビニールアルコール繊維を10重量%混
合して抄造した坪量50g/m、幅1215mmの合
成繊維混合紙をロールから引き出し、幅243mmの5
本のテープ状に裁断し、各テープの引き出し方向の一側
縁に3mmの幅で耐水性接着剤(商品名、モビニール5
50)を塗布し、これに他側縁を合せて貼着、押圧して
幅120mmの中空圧扁筒5本を作る。次いで、この5
本の中空圧扁筒のそれぞれについて、テープの引き出し
方向の一側の側端から30mm幅区分を図4に示すよう
に中折れ状に折り込んで圧扁体を形成し、折り込み内面
に水溶性接着剤(商品名、ゴーセノールGL−05)を
塗布し、全体を水平方向に幅寄せし、互いに隣接する圧
扁体間において、折り込み内面に非折り込み部の幅30
mm区分を嵌入させて押圧貼着し、折り込み部に非折り
込み部を嵌入して連接する幅330mmの帯状圧扁体を
作る。
【0021】この帯状圧扁体を長さ方向に直交する方向
に切断して、長さ50mmの帯状断片20枚を得、別に
用意した上記合成繊維混合紙から作成した長さ300m
m、折り片幅33mmの二つ折り薄膜片の一端側を、前
記帯状断片の折り込み部側端に揃えて、帯状断片の切断
口端から3mm幅区分の表裏に前記耐水性糊で貼着し、
二つ折薄膜片の縦方向の全幅にわたり、前記折り込み部
が位置する側端から60mm間隔で33mm長さの縦方
向の貫通切れ目を付与する。
【0022】上記処理で得た、二つ折薄膜片を貼着した
帯状断片の20枚を折り込み部と非折り込み部の方向を
揃えて積層し、前記二つ折薄膜片の帯状断片切断口の下
部区分と帯状断片の非折り込み部が位置する側の端部3
0mm幅区分を除き、その他の積層間を前記水溶性糊で
貼着する。これを展開すると、一辺が60mm、高さが
50mmの四角鉢で、相対向する一対の側壁下部間の全
幅に跨がって幅60mmの底を有し、他の一対の側壁下
端に開口を持った鉢100個が横5列、縦20列に集合
した鉢集合体を得る。
【0023】実施例3 実施例1と同じにして作成した、長さ50mmの帯状断
片20枚のそれぞれの切断口の口片の表裏3mm幅に、
実施例1の耐水クラフト紙からなる長さ275mm、折
片幅28mmの二つ折薄膜片を、耐水性接着剤(商品
名、モビニール550)で貼着し、次いで、これを折り
込み部と非折り込み部の方向を一致させて積層し、二つ
折薄膜片の帯状断片の切断口の下部25mm幅区分と帯
状断片の非折り込み部が位置する側の端部25mm幅区
分を除き、その他の積層間を水溶性接着剤(商品名、ゴ
ーセノールGL−05)で貼着して積層体を形成し、こ
の積層体を構成する各段の帯状断片の前記非折り込み部
が位置する側に当たる二つ折薄膜片の帯状断片の切断口
の下部区分を側端から25mm幅区分を切り取り、残余
の二つ折薄膜片の折片の縦方向の全幅にわたり、前記折
り込み部が位置する側端から50mm間隔で28mm長
さの縦方向の貫通切れ目を付与する。これを展開する
と、一辺が50mm、高さが50mmの四角鉢で、相対
向する一対の側壁下部間の全幅に跨がって幅50mmの
底を有し、他の一対の側壁下部間には開口を持つた底付
き鉢100個が横5列、縦20列に集合した鉢集合体を
得る。
【0024】
【発明の効果】この発明の底付鉢集合体を用いて植物を
育苗移植するときには、従来の無蓋、無底の紙または紙
のような薄膜で作られた鉢体を使用する際に見られた鉢
体からの土抜け現象が完全に解消し、土壌条件に左右さ
れずに良好な作業をすることが可能となり、さらに底部
の形成に関与しない他の一対の側壁の下部が開口してい
るので、育苗後鉢体をつけたままで移植しても、この開
口部からの根の伸張を容易とする。そのうえ、この発明
の底付鉢集合体は構造が簡単で製造が容易であるから、
従来の無蓋、無底の紙または紙のような薄膜で作られた
鉢体の製造に比してコスト的に大差がなく実用性に富む
ので、植物の育苗移植に用いて営農に大きく貢献できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続する同一幅の薄膜の複数を列状に引き出す
状態を示す斜視図である。
【図2】圧扁体の折り込み部に糊を塗布した状態を示す
斜視図である。
【図3】中空圧扁筒の形状を示す斜視図である。
【図4】帯状圧扁体の形状を示す斜視図である。
【図5】二つ折薄膜片の形状を示す斜視図である。
【図6】二つ折薄膜片を貼着した帯状断片の構造を示す
平面図である。
【図7】二つ折薄膜片を貼着した帯状断片を積層した状
態を示す斜視図である。
【図8】この発明の鉢集合体の形状を示す斜視図であ
る。
【図9】図8に示した鉢集合体を構成する個々の鉢の構
造を示す斜視図である。
【図10】図9に示した鉢の展開前の状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
第2の糊 (耐水性糊) 7 中空圧扁筒 9 圧扁体の折り込み部 10 圧扁体 11 第1の糊(水溶性糊) 12 圧扁体の非折り込み部 13 帯状圧扁体 15 帯状断片 16 二つ折薄膜片 17 帯状断片の切断口 19 二つ折薄膜片の折り部 20 貫通折れ目 22 積層体 25 底 28 開口 29 鉢集合体

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角筒状に展開される中空圧篇筒の複数を
    相互に接合して縦横に集合させた鉢集合体において、前
    記各圧篇筒の一端の口縁部に、予め底を形成する薄膜片
    を部分的に接合し、該圧篇筒と該薄膜片との非接合部分
    を底の開口部とした用いることを特徴とする育苗移植用
    底付き鉢集合体。
  2. 【請求項2】 中空圧篇筒が、四角筒状に展間されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の育苗移植用底付き鉢集
    合体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の底付き鉢集合
    体を製造する方法であって、以下の(a)〜(c)記載
    の工程からなることを特徴とする育苗移植用底付き鉢集
    合体の製造方法。 (a) 薄膜からなる幅Wの中空圧扁筒の一側部をWの
    約1/4幅だけ折り込んで圧扁体を形成し、前記圧扁体
    折り込み部に第1の糊を塗布して、並列させた複数の
    圧扁体の相互間において、一方の圧篇体の折り込み部に
    他方の圧篇体の非折り込み部を嵌入押圧して帯状圧扁体
    を形成する第1工程。 (b) 上記帯状圧扁体を所定長さの帯状断片に切断
    し、この帯状断片の切断口の口縁部表裏に、帯状断片の
    横方向長さに等しい長さの二つ折り薄膜片を、その折り
    部が前記帯状断片の切断口からWの約1/4長さだけ離
    間するようにして第2の糊で貼着し、二つ折り薄膜片
    の、前記帯状断片の非折り込み部が位置する側の端部
    を、帯状断片を切らないように非折り込み部の側端から
    Wの約1/4の長さ区分だけ切除し、残余の二つ折り薄
    膜片の横方向の全幅にわたり、帯状断片の折り込み部が
    位置する側端からWの約1/2の間隔で縦方向の貫通切
    れ目を付与する第2工程。 (c) 上記処理にて形成された二つ折り薄膜片付き帯
    状断片の複数を折り込み部と非折り込み部の方向を揃え
    て多段に積層し、帯状断片の、非折り込み部が位置する
    側端からWの約1/4幅区分と二つ折り薄膜片の、帯状
    断片の切断口からの突出区分とを除き、積層間を第1の
    で貼着する第3工程。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の底付き鉢集合
    体を製造する 方法であって、以下の(a)〜(c)に記
    載する工程からなることを特徴とする育苗移植用底付き
    鉢集合体の製造方法。 (a)薄膜からなる幅Wの中空圧扁筒の一側部をWの約
    1/4幅だけ折り込んだ圧扁体を形成し、前記圧扁体の
    折り込み部に第1の糊を塗布して、並列させた複数の圧
    扁体の相互間において、一方の圧篇体の折り込み部に
    方の圧篇体の非折り込み部を嵌入押圧して帯状圧扁体を
    形成する第1工程。 (b)上記帯状圧扁体を所定長さの帯状断片に切断し、
    この帯状断片の切断口の口縁部表裏に、帯状断片の横方
    向長さに等しい長さからWの約1/4長さを除いた長さ
    の二つ折り薄膜片を、その一側端が帯状断片の折り込み
    部の側端に揃うように、かつ該薄膜片の折り部が前記帯
    状断片の切断口からWの約1/4長さだけ離間するよう
    にして第2の糊で貼着し、二つ折り薄膜片の横方向の全
    幅にわたり、二つ折り薄膜片の一側端からWの約1/2
    の間隔で縦方向の貫通切れ目を付与する第2工程。 (c)上記処理にて形成された二つ折り薄膜片付き帯状
    断片の複数を折り込み部と非折り込み部の方向を揃えて
    多段に積層し、帯状断片の、非折り込み部が位置する側
    端からWの約1/4幅区分と二つ折り薄膜片の、帯状断
    片の切断口からの突出区分とを除き、積層間を第1の糊
    で貼着する第3工程。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の底付き鉢集合
    体を製造する方法であって、以下の(a)〜(c)記載
    の工程からなることを特徴とする育苗移植用底付き鉢集
    合体の製造方法。 (a)薄膜からなる幅Wの中空圧扁筒の一側部をWの約
    1/4幅だけ折り込んだ圧扁体を形成し、前記圧扁体の
    折り込み部に第1の糊を塗布して、並列させた複数の圧
    扁体の相互間において、一方の圧篇体の折り込み部に
    方の圧篇体の非折り込み部を嵌入押圧して帯状圧扁体を
    形成する第1工程。 (b)上記帯状圧扁体を所定長さの帯状断片に切断し、
    この帯状断片の切断口の口縁部表裏に、帯状断片の横方
    向長さに等しい長さの二つ折り薄膜片を、その両側が帯
    状断片の両側に揃うように、かつ該薄膜片の折り部が前
    記帯状断片の切断口からWの約1/4長さだけ離間する
    ようにして第2の糊で貼着する第2工程。 (c) 上記処理にて形成された二つ折り薄膜片付き帯
    状断片の複数を折り込み部と非折り込み部の方向を揃え
    て多段に積層し、帯状断片の、非折り込み部が位置する
    側端からWの約1/4幅区分と二つ折り薄膜片の、帯状
    断片の切断口からの突出区分とを除き、積層間を第1の
    で貼着し、各段の二つ折り薄膜片付き帯状断片の、該
    帯状断片の非折り込み部が位置する側の切断口下方部
    、帯状断片を切らないように非折り込み部の側端から
    Wの約1/4長さ区分だけ切除し、残余の二つ折り薄膜
    片の横方向の全幅にわたり、帯状断片の折り込み部が位
    置する側端からWの約1/2の間隔で縦方向の貫通切れ
    目を付与する第3工程。
  6. 【請求項6】 第1の糊が水溶性糊であり、第2の糊が
    耐水性糊であることを特徴どする請求項3、4または5
    に記載の育苗移植用底付き鉢集合体の製造方法。
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