JP2526963B2 - 酸無水物の製造法 - Google Patents

酸無水物の製造法

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JP2526963B2 JP63010069A JP1006988A JP2526963B2 JP 2526963 B2 JP2526963 B2 JP 2526963B2 JP 63010069 A JP63010069 A JP 63010069A JP 1006988 A JP1006988 A JP 1006988A JP 2526963 B2 JP2526963 B2 JP 2526963B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は酸無水物の製造法に関する。
<従来の技術及びその問題点> 酸無水物は、殺虫剤、医薬、農薬等の有用な生理活性
物質の合成中間体や乳化剤界面活性剤等の有機工業化学
原料として重要な化合物である。
従来、カルボン酸から酸無水物を製造する方法として
は、 (a)カルボン酸およびその金属塩と酸ハロゲン化物あ
るいはエステル化物と反応させる方法[たとえばYoung
s,C.G.,J.Am.Oil.Chemist's.Soc.,35,416(1958).L.P.
Kyrides,M.N.Dvornikoff,J.Am.Chem.Soc.,55,4630(193
3).] (b)無水酢酸等による酸無水物交換反応を利用する方
法[たとえばJ.M.Wallace,Jr.,J.E.Copenhaver,J.Am.Ch
em.Soc.,63,699(1941).] (c)カルボン酸に塩化スルホリル、クロロギ酸エチ
ル、N−トリフルオロアセチルイミダゾール等の縮合剤
を利用する方法[たとえばJ.S.Nelson,L.A.Goldblatt,
T.H.Applewhite,J.Org.Chem.,28,1905(1963).H.A.Sta
ab,G.Walther,W.Rohr,Chem.Ber.,95,2073(1962).]
等が知られている。
しかし、これらの方法はいずれも酸、アルカリ、加熱
等の過激な条件下での反応であり、現在ますます重要に
なってきているファインケミカル分野での酸、アルカ
リ、熱、光、酸素等に対して不安定な酸無水物の製造方
法には適さない。またアミノ酸の酸無水物の合成に適し
たジシクロカルボジイミドを縮合剤として利用する方法
[たとえばD.H.Rammler,Y.Lapidot,H.G.Khorana,J.Am.C
hem.Soc.,85,1989(1963).Z,Selinger,Y.Lapidot,J.Li
pid.Res.,175(1966).]も知られている。しかし前
記方法は反応系中でカルボン酸とジシクロヘキシルカル
ボジイミドが反応する際、安定な副生成物であるカルボ
ン酸−ジシクロヘキシル尿素付加体を形成し安定化する
ため、酸無水物の収率が低いという欠点を有している。
特にカルボン酸のα−位に二重結合、ケトン、ヒドロキ
シル等を有する反応活性の低い場合、酸無水物の収率は
極めて低く工業的製造法として利用することが困難であ
る。特に共役ジエンカルボン酸等は重合が極めて速やか
に進行することやカルボキシル基が共役安定化している
ため反応活性が低いという欠点がある。またこれらの不
安定なカルボン酸に、上述した既知の方法を適用する場
合、目的とする酸無水物は、ジシクロヘキシルカルボジ
イミドを使用する場合を除き、全く得ることができず、
変性、分解、着色を生じるという欠点がある。更にジシ
クロヘキシルカルボジイミドを使用する場合のみ低収率
で目的とする酸無水物が得られるが、大部分は原料カル
ボン酸とジシクロヘキシル尿素付加体の副生成物と未反
応カルボン酸が回収され、目的とする酸無水物の数率が
低いという問題点を残している。
<発明の目的> 本発明の目的は、常温以下の温和な条件下で、再現性
良く、高収率にて高純度の酸無水物を製造する方法を提
供することにある。
<問題点を解決するための手段> 本発明によれば、非極性溶媒中、一般式RCOOH(式
中、Rは炭素数9〜21の炭化水素基又は該炭化水素誘導
体基を示す。)で表わされるカルボン酸を、カルボジイ
ミド系縮合剤及びピリジン誘導体の存在下に反応させる
ことを特徴とする一般式(RCO)2O(式中、Rは炭素数
9〜21の炭化水素基又は該炭化水素誘導体基を示す。)
で表わされる酸無水物の製造法が提供される。
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、非極性溶媒中において、一般式RCOOHで示
されるカルボン酸を、カルボジイミド系縮合剤及びピリ
ジン誘導体の存在下に反応させることにより、一般式
(RCO)2Oにて表わされる酸無水物を製造する方法であ
る。本発明の原料である前記一般式RCOOH及び目的物で
ある前記一般式(RCO)2Oにおいて、各々のRは炭素数
9〜21の炭化水素基又は該炭化水素誘導体基を示し、該
炭化水素基は、直鎖状、分枝状のいずれでもよく、また
飽和、不飽和のいずれかでも使用することができる。こ
の際該炭化水素基としては、その一部が水素基、ケトン
基等で置換された炭化水素誘導体基等を好ましく挙げる
ことができる。また該炭化水素基中の炭素数が9〜22以
外の範囲では、工業上有利に使用できない。本発明の原
料となる前記カルボン酸としては、例えばラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジ
ン酸ベヘン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエ
ン酸、ドコサヘキサエン酸、フィテン酸、ファルネソン
酸、16−ヒドロキシパルミチン酸等の天然由来のカルボ
ン酸及び10,12−オクタデカジエン酸、2,4−オクタデカ
ジエン酸、10,12−ヘプタデカジイン酸、2,4−ナノデカ
ジイン酸、p−メチルフェニルプロピオン酸、p−ビニ
ルフェニルヘキサン酸、14−メタクロイルオキシテトラ
デカン酸、2−ヒドロキシラウリン酸、2−ヒドロキシ
ステアリン酸、2−ケトパルミチン酸、2−ケトステア
リン酸、α−ヒドロキシステアリン酸等の合成由来のカ
ルボン酸等から成る群の1種又は2種以上より選択され
るカルボン酸を挙げることができる。
本発明に用いる前記非極性溶媒としては、例えば、n
−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタ
ン、n−オクタン、イソオクタン、石油エーテル、シク
ロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン等の炭化水素系及び塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロルエタン、ク
ロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素系等から成る群の
1種又は2種以上より選択することができ、事前に乾燥
して用いることが望ましい。この際の使用量は5〜50wt
%/volの範囲であることが好ましい。
本発明にて使用するカルボジイミド系縮合剤は、前記
カルボン酸を縮合させて酸無水物を生成させることので
きるカルボジイミド又はその誘導体であり、具体的には
N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドが代表的であ
るが、このほかに1−シクロヘキシル−3−(2−モル
ホリノエチル)カルボジイミド、1−シクロヘキシル−
3−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボジイ
ミド、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、N,N′−
ジ−p−トルイルカルボジイミド等が使用できる。前記
縮合剤の添加量は縮合させるカルボン酸1モルに対して
0.5モル以上加えることが望ましい。この際大過剰の使
用は精製の際に、縮合剤およびその分解物が多量に存在
し分離が困難となるため好ましくなく、添加の際少量の
場合には、一度に加えてもさしつかえないが、多量の場
合には、急激な発熱を防ぐため数度に分けて加え、添加
開始後1時間経過するまでに加え終わることが望まし
い。また、予め非極性溶媒に前記縮合剤を溶解した溶液
を、約1時間かけて滴下してもさしつかえない。
本発明において、非極性溶媒中、前記カルボン酸をカ
ルボジイミド系縮合剤で縮合反応させる際、ピリジン誘
導体を添加することにより飛躍的に酸無水物の収率を向
上させることができる。特に重合性が高くしかもカルボ
キシル基の活性が飽和カルボン酸に比べて低いカルボン
酸、例えばα位に共役している二重結合、三重結合、ケ
トン、ヒドロキシ等を有するカルボン酸において、通常
の酸無水物化方法では分解、変質、着色が生じ極めてわ
ずかしか酸無水物を生成することができないが、ピリジ
ン誘導体を添加することにより、顕著に収率を向上させ
ることができる。これは、通常、酸無水物化反応が、下
記式反応式に従って、とが協奏して反応が進行して
おり、 ピリジン誘導体を添加しない場合には、目的とするの
方向よりの方向に反応が進む確率が高く、カルボン酸
−尿素誘導体付加体となって安定化するため、酸無水物
の収率が低下する。それに反して、ピリジン誘導体を添
加する場合には、ピリジン誘導体がカルボン酸を活性化
することや生成する酸無水物を安定化するため、目的と
するの方向が優先しの方向への信号を阻止する。よ
って、結果的に酸無水物が高収率で得られるようになる
からである。前記ピリジン誘導体としては、例えばピリ
ジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、N,N−ジメ
チル−4−アミノ−2−メチルピリジン、N,N−ジメチ
ル−4−アミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、4
−ピロリジノ−2−メチルピリジン等を挙げることがで
きる。特に収率及びコスト的にN,N−ジメチル−4−ア
ミノピリジン又は4−ピロリジノピリジン等が好まし
い。また前記ピリジン誘導体の添加量としては触媒とし
て機能する量であればよく、例えばカルボン酸1モルに
対しピリジン誘導体0.01モル以上添加することが望まし
い。この際大過剰の使用は、可能ではあるが、コスト面
及び精製が煩雑になるので好ましくない。
本発明の製造法の一般的方法としては、例えば乾燥状
態を維持でき、加温冷却可能な撹拌器付き反応容器等
に、前記一般式RCOOHにて示されるカルボン酸と適量の
非極性溶媒とを仕込み、おだやかに撹拌しながらピリジ
ン誘導体を触媒量添加し溶解後、カルボジイミド系縮合
剤を数度に分けて添加する方法等により製造することが
できる。この際の反応温度は0〜80℃の範囲が好ましい
が、熱に不安定なカルボン酸の場合には0〜40℃の範囲
で行うのが好都合である。反応の終了は、縮合剤を添加
し、約1〜5時間経過後縮合剤由来の尿素の結晶が析出
することにより知ることができる。
本発明により製造された酸無水物の単離・精製法は、
通常の方法を用いることができる。具体的には反応終了
後、固型分を別して得られた反応溶液をそのまま、あ
るいは一部濃縮または希釈しイオン交換クロマトグラフ
ィ等により処理し、溶媒を留去する方法等により目的の
酸無水物を単離することができる。こうして得られる酸
無水物は、そのまま広範囲の用途に利用可能であるが、
さらに石油エーテル、n−ヘキサン、n−ペンタン等の
炭化水素系溶媒で再結晶を行うことにより容易に高純度
精製することができる。
<発明の効果> 本発明によれば、酸アルカリ、加熱等の過激な条件に
基質をさらすことなく、非常に温和な条件下で短時間に
かつ高純度、高収率でカルボン酸から対応する酸無水物
を製造することができる。本発明の製造法は、特に分子
内に二重結合、三重結合、ケトン、ヒドロキシル等を有
する不安定、あるいは飽和酸に比べ反応性の劣るカルボ
ン酸の酸無水物化に極めて有効である。この様にして製
造された酸無水物は、各種有機合成の中間体として広範
囲に利用が期待され、本発明の製造法は非常に有利なプ
ロセスを提供することができる。
<実施例> 以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 撹拌器、温度計を装着した500mlフラスコにミリスチ
ン酸57.1g(0.25モル)と乾燥クロロホルム300mlを入れ
溶解し、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン2.4g(0.0
2モル)を添加した。室温にてN,N′−ジシクロヘキシル
カルボジイミド26.8g(0.13モル)を加え3時間反応さ
せた。析出したジシクロヘキシル尿素を別し、得られ
た透明溶液をイオン交換樹脂商品名「アンバーライト20
0C」(ロームアンドハース社製)のカラムに通し、N,N
−ジメチル−4−アミノピリジンを除いた。留出液を減
圧下にて留去し、残査を石油エーテルにより再結晶して
白色結晶52.1gを得た。分析した結果、ミリスチン酸無
水物が得られており、収率は95%であった。
以下にその分析結果を示す。
薄層クロマトグラフィー(CHCl3) Rf=0.7 IR(KBr錠剤) 2900、2820、1790、1730、1450 1400、1370、1110、1090、1070 720(cm-11 H−NMR(CDCl3)0.85、1.30、1.55、2.43(ppm) マススペクトル M/Z 438 元素分析 分析値C:76.52 H:12.54 C28H54C3としての計算値C=76.63 H=12.43 O=10.94 実施例2 撹拌後、温度計を装着した300mlフラスコにステリア
ン酸28.4g(0.1モル)と乾燥ベンゼン150mlを入れ溶解
し、4−ピロリジノピリジン1.5g(0.01モル)を添加し
た。室温にてN,N′−ジイソプロピルカルボジイミド6.9
g(0.055モル)を加え3時間反応させた。析出したジイ
ソプロピル尿素を別し、得られた透明溶液にベンゼン
150mlを加えて希釈した後、イオン交換樹脂商品名「ア
ンバーライト200C」(ロームアンドハース社製)のカラ
ムに通し、4−ピロリジノピリジンを除いた。留出液を
減圧下にて留去し、残査をn−ヘキサンにより再結晶し
て白色結晶26.7gを得た。分析した結果、ステアリン酸
無水物が得られており、収率は97%であった。
以下にその分析結果を示す。
薄層クロマトグラフィー(CHCl3) Rf=0.7 IR(KBr錠剤) 2905、2825、1790、1735、1450 1400、1370、1110、1090、1070 720(cm-11 H−NMR(CDCl3) 0.86、1.28、1.55、2.42(ppm) マススペクトル M/Z 550 元素分 析分析値C:78.02 H:13.29 C36H70C3としての計算値C=78.17 H=13.15 O=8.68 実施例3 撹拌器、温度計を装着した200mlのフラスコにp−ビ
ニルフェニルヘキサン酸17.4g(0.08モル)と乾燥トル
エン80mlを入れ溶解し、N,N−ジメチル−4−アミノ−
2−メチルピリジン1.4g(0.01モル)を添加した。10℃
にてN,N′−ジ−p−トルイルカルボジイミド10.0g(0.
045モル)を加え4時間反応させた。析出したジ−p−
トルイル尿素を別し、得られた透明溶液にトルエン12
0mlを加えて希釈した後、イオン交換樹脂商品名「アン
バーライト200C」(ロームアンドハース社製)のカラム
に通し、N,N−ジメチル−4−アミノ−2−メチルピリ
ジンを除いた。留出液を減圧下にて留去し、残査をn−
ヘキサンにより再結晶して白色結晶16.1gを得た。分析
した結果、p−ビニルフェニルヘキサン酸無水物が得ら
れており、収率は96%であった。
以下にその分析結果を示す。
薄層クロマトグラフィー(CHCl3) Rf=0.8 IR(KBr錠剤) 2900、2830、1805、1750、1625、 1460、1405、1110、1070、905(cm-11 H−NMR(CDCl3) 1.06、1.40、2.20、2.47、5.40 6.73、7.33(ppm) マススペクトル M/Z 418 元素分析 分析値C:80.45 H=8.29 C28H34C3としての計算値C=80.33 H=8.20 O=11.47 実施例4 撹拌器、温度計を装着した500mlのフラスコに2,4−オ
クタデカジエン酸84.0g(0.3モル)と乾燥塩化メチレン
250mlを入れ溶解し、N,N−ジメチル−4−アミノピリジ
ン1.8g(0.015モル)を添加した。5℃にてN,N′−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド37.1g(0.18モル)を加え
2.5時間反応させた。析出したジシクロヘキシル尿素を
別し、得られた透明溶液に塩化メチレン100mlを入れ
希釈した後、イオン交換樹脂商品名「アンバーライト20
0C」(ロームアンドハース社製)のカラムに通しN,N−
ジメチル−4−アミノピリジンを除いた。留出液を減圧
下にて除き、残査を石油エーテルにより再結晶して白色
結晶75.6gを得た。分析した結果、2,4−オクタデカジエ
ン酸無水物が得られており、収率は96%であった。
以下にその分析結果を示す。
薄層クロマトグラフィー(CHCl3) Rf=0.75 IR(KBr錠剤) 2890、2820、1740、1690、1620 1600、1450、1190、1080、980(cm-11 H−NMR(CDCl3) 0.85、1.28、2.14、5.74、5.91 6.22、7.39(ppm) マススペクトル M/Z 542 元素分析分 析値C:79.81 H=11.39 C36H62C3としての計算値C=79.63 H=11.53 O=8.84 実施例5 撹拌器、温度計を装着した100mlのフラスコにα−ヒ
ドロキシステアリン酸6.0g(0.02モル)と乾燥クロロホ
ルム30mlを入れ溶解し、4−ピロリジノピリジン0.2g
(1.3mmol)を添加した。常温にてN,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド2.5g(0.012モル)を加え3時間反
応させた。析出したジシクロヘキシル尿素を別し、得
られた透明溶液にクロロホルム70mlを加えて希釈した
後、イオン交換樹脂商品名「アンバーライト200C」(ロ
ームアンドハース社製)のカラムに通し4−ピロリジノ
ピリジンを除いた。留出液を減圧下にて留去し、残査を
石油エーテルにより再結晶して白色結晶5.4gを得た。分
析した結果、α−ヒドロキシステアリン酸無水物が得ら
れており収率は92%であった。
以下にその分析結果を示す。
薄層クロマトグラフィー(CHCl3) Rf=0.6 IR(KBr錠剤) 3400、2920、2860、1800、1745 1460、1080(cm-11 H−NMR(CDCl3) 0.85、1.22、1.53、2.50、 4.41(ppm) マススペクトル M/Z 582 元素分析 分析値C:74.42 H=12.08 C36H70C5としての計算値C=74.15 H=12.13 O=13.72 比較例1 N,N−ジメチル−4−アミノピリジンを加えなかった
以外は、実施例1と同様に行った。その結果ミリスチン
酸無水物40.0g(収率73%)とミリスチン酸とジシクロ
ヘキシル尿素付加体20.0gを得た。
比較例2 4−ピロリジノピリジンを加えなかった以外は、実施
例2と同様に行った。その結果ステアリン酸無水物19.5
g(収率71%)とステアリン酸とジイソプロピル尿素付
加体14.5gを得た。
比較例3 N,N−ジメチル−4−アミノ−2−メチルピリジンを
加えなかった以外は、実施例3と同様に行なった。その
結果p−ビニルフェニルヘキサン酸無水物8.5g(収率51
%)とp−ビニルフェニルヘキサン酸とジ−p−トルイ
ル尿素付加体9.8gを得た。
比較例4 N,N−ジメチル−4−アミノピリジンを加えなかった
以外は、実施例4と同様に行った。その結果2,4−オク
タデカジエン酸無水物43.8g(収率54%)と2,4−オクタ
デカジエン酸とジシクロヘキシル尿素付加体42.3gを得
た。
比較例5 4−ピロリジノピリジンを加えなかった以外は、実施
例5と同様に行った。その結果α−ヒドロキシステアリ
ン酸無水物2.6g(収率45%)とα−ヒドロキシステアリ
ン酸とジシクロヘキシル尿素付加体3.1gを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非極性溶媒中、一般式RCOOH(式中、Rは
    炭素数9〜21の炭化水素基又は該炭化水素誘導体基を示
    す。)で表わされるカルボン酸を、カルボジイミド系縮
    合剤及びピリジン誘導体の存在下に反応させることを特
    徴とする一般式(RCO)2O(式中、Rは炭素数9〜21の
    炭化水素基又は該炭化水素誘導体基を示す。)で表わさ
    れる酸無水物の製造法。
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JPH01186837A (ja) 1989-07-26

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