JP2526856B2 - 二種の燃料を順次に噴射可能な燃料噴射装置 - Google Patents
二種の燃料を順次に噴射可能な燃料噴射装置Info
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- JP2526856B2 JP2526856B2 JP59266259A JP26625984A JP2526856B2 JP 2526856 B2 JP2526856 B2 JP 2526856B2 JP 59266259 A JP59266259 A JP 59266259A JP 26625984 A JP26625984 A JP 26625984A JP 2526856 B2 JP2526856 B2 JP 2526856B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
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- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はディーゼルエンジンの燃料噴射装置に係り、
より詳しくは、二種の燃料を同一噴射サイクル中に順次
に噴射することの可能な燃料噴射装置に関する。
より詳しくは、二種の燃料を同一噴射サイクル中に順次
に噴射することの可能な燃料噴射装置に関する。
例えばディーゼルエンジンに圧縮自己着火しにくいア
ルコールを燃料として使用するために、噴射初期に自己
着火性の良い軽油を少量供給し、続いてアルコールを多
量に供給する複燃料噴射装置が提案されている(特開昭
58-206867号公報)。この装置はアルコールを高圧圧送
する噴射ポンプと、前記アルコールの圧送圧力で軽油を
噴射ノズルへ供給する燃料圧送装置と、噴射ノズルシー
ト部近傍で互いに連通するアルコール通路及び軽油通路
を有する噴射ノズルとを見えて成り、エンジンの噴射順
序を利用して特定気筒のアルコールの噴射サイクル前に
他の気筒のアルコール噴射圧力であらかじめ軽油を噴射
ノズル先端へ充填させ、次で、特定気筒のアルコール噴
射サイクルにおいてニードルを上昇させ、あらかじめ充
填されていた軽油を先に、次でアルコールを噴口から噴
射するようにしたものである。しかしながら、上述した
ような二種の燃料を同一の噴射サイクル中に噴射するよ
うな燃料噴射装置においては、単一のノズルニードルを
持つ噴射ノズル(噴射弁)により、補助燃料(例えば、
軽油など)と主燃料(例えば、アルコールなど)が1回
のノズルニードルの開弁で噴射されるようになっている
ために、双方の燃料同士が噴射ノズル先端部で混合され
易く、この結果、二種燃料を使用するメリットがなくな
り、例えば補助燃料として軽油を使用するエンジンなど
では着火性が悪化するなどの問題がある。
ルコールを燃料として使用するために、噴射初期に自己
着火性の良い軽油を少量供給し、続いてアルコールを多
量に供給する複燃料噴射装置が提案されている(特開昭
58-206867号公報)。この装置はアルコールを高圧圧送
する噴射ポンプと、前記アルコールの圧送圧力で軽油を
噴射ノズルへ供給する燃料圧送装置と、噴射ノズルシー
ト部近傍で互いに連通するアルコール通路及び軽油通路
を有する噴射ノズルとを見えて成り、エンジンの噴射順
序を利用して特定気筒のアルコールの噴射サイクル前に
他の気筒のアルコール噴射圧力であらかじめ軽油を噴射
ノズル先端へ充填させ、次で、特定気筒のアルコール噴
射サイクルにおいてニードルを上昇させ、あらかじめ充
填されていた軽油を先に、次でアルコールを噴口から噴
射するようにしたものである。しかしながら、上述した
ような二種の燃料を同一の噴射サイクル中に噴射するよ
うな燃料噴射装置においては、単一のノズルニードルを
持つ噴射ノズル(噴射弁)により、補助燃料(例えば、
軽油など)と主燃料(例えば、アルコールなど)が1回
のノズルニードルの開弁で噴射されるようになっている
ために、双方の燃料同士が噴射ノズル先端部で混合され
易く、この結果、二種燃料を使用するメリットがなくな
り、例えば補助燃料として軽油を使用するエンジンなど
では着火性が悪化するなどの問題がある。
本発明は叙上の問題点を解消することを目的としたも
ので、同一の噴射サイクルにおいて、アルコールの様な
主燃料の噴射パルスに先立って、かつ主燃料噴射パルス
から別個に分離して、軽油の様な補助燃料を噴射し、も
って、二種の燃料を順次にかつ互いに分離した層状に噴
射することの可能な燃料噴射装置を提供することを目的
とするものである。
ので、同一の噴射サイクルにおいて、アルコールの様な
主燃料の噴射パルスに先立って、かつ主燃料噴射パルス
から別個に分離して、軽油の様な補助燃料を噴射し、も
って、二種の燃料を順次にかつ互いに分離した層状に噴
射することの可能な燃料噴射装置を提供することを目的
とするものである。
上記問題点を解決するため本発明によれば、燃料噴射
装置は、(イ)ブレッシャチャンバに開口した主燃料通
路及び補助燃料通路を有し、単一のノズルニードルの開
閉によって前記主燃料及び補助燃料を噴射する噴射ノズ
ル;(ロ)前記主燃料通路にパルス波状に増減変動する
圧力をもった主燃料を周期的に圧送する燃料噴射ポン
プ;(ハ)前記ノズルニードルの開弁圧よりも大きな所
定圧力の補助燃料を定常的に吐出する補助燃料ポンプ;
及び(ニ)前記補助燃料ポンプと補助燃料通路との間に
配置され、前記燃料噴射ポンプから吐出された主燃料の
圧力に応じて作動して該主燃料圧力が前記開弁圧よりも
小さな所定範囲内にある時に補助燃料ポンプを補助燃料
通路に連通し、主燃料圧力が前記所定範囲以外では補助
燃料ポンプと補助燃料通路との接続を遮断する制御弁;
の各要素を備え、更に前記主燃料圧力の変動範囲は前記
開弁圧と前記所定範囲を含むことになる。
装置は、(イ)ブレッシャチャンバに開口した主燃料通
路及び補助燃料通路を有し、単一のノズルニードルの開
閉によって前記主燃料及び補助燃料を噴射する噴射ノズ
ル;(ロ)前記主燃料通路にパルス波状に増減変動する
圧力をもった主燃料を周期的に圧送する燃料噴射ポン
プ;(ハ)前記ノズルニードルの開弁圧よりも大きな所
定圧力の補助燃料を定常的に吐出する補助燃料ポンプ;
及び(ニ)前記補助燃料ポンプと補助燃料通路との間に
配置され、前記燃料噴射ポンプから吐出された主燃料の
圧力に応じて作動して該主燃料圧力が前記開弁圧よりも
小さな所定範囲内にある時に補助燃料ポンプを補助燃料
通路に連通し、主燃料圧力が前記所定範囲以外では補助
燃料ポンプと補助燃料通路との接続を遮断する制御弁;
の各要素を備え、更に前記主燃料圧力の変動範囲は前記
開弁圧と前記所定範囲を含むことになる。
[作用] 噴射ポンプが吐出行程に入り主燃料の圧力が上昇し始
めると、主燃料圧力が所定値に達するまでは主燃料は制
御弁内に蓄積される。所定値に達すると制御弁は補助燃
料ポンプを補助燃料通路に導通するので、高圧の補助燃
料が噴射ノズルのプレッシャチャンバに作用し、噴射ノ
ズルは開弁して補助燃料を噴射する。主燃料圧力が更に
上昇すると、制御弁は補助燃料ポンプと補助燃料通路と
の導通を遮断するので、補助燃料の噴射は終了する。主
燃料圧力が更に上昇して噴射ノズルのノズルニードルの
開弁圧を超えると、噴射ノズルは再び開弁し、今度は主
燃料を噴射する。この様にして、各噴射サイクル毎に、
先ず補助燃料が噴射され、次に一定の遅延時間を隔てて
主燃料が噴射されるのである。
めると、主燃料圧力が所定値に達するまでは主燃料は制
御弁内に蓄積される。所定値に達すると制御弁は補助燃
料ポンプを補助燃料通路に導通するので、高圧の補助燃
料が噴射ノズルのプレッシャチャンバに作用し、噴射ノ
ズルは開弁して補助燃料を噴射する。主燃料圧力が更に
上昇すると、制御弁は補助燃料ポンプと補助燃料通路と
の導通を遮断するので、補助燃料の噴射は終了する。主
燃料圧力が更に上昇して噴射ノズルのノズルニードルの
開弁圧を超えると、噴射ノズルは再び開弁し、今度は主
燃料を噴射する。この様にして、各噴射サイクル毎に、
先ず補助燃料が噴射され、次に一定の遅延時間を隔てて
主燃料が噴射されるのである。
本発明の他の特徴は添附図面を参照して実施例を説明
するに従い明らかにする。
するに従い明らかにする。
第1図は本発明の燃料噴射装置の全体図で、10は主燃
料としてのアルコールを容れるタンクであり、このアル
コールタンクはパイプ12により燃料噴射ポンプ14の吸込
み側に接続される。噴射ポンプ14は通常型のもので、ア
ルコールを周知の如く周期的に吐出するものである。噴
射ポンプ14の吐出側にはパイプ16が接続してあり、逆止
弁18を介して噴射ノズル20の主燃料通路22に接続され
る。補助燃料としての軽油は軽油タンク24に貯蔵されて
いる。軽油タンク24はパイプ26により軽油圧送用の高圧
ポンプ28の吸込側に接続されている。軽油ポンプ28は電
動モータ30によって駆動される連続圧送式のもので、噴
射ノズル20の開弁圧より高い圧力で軽油を吐出するもの
である。軽油ポンプ28の吐出側はパイプ32により制御弁
34の軽油入口に接続される。
料としてのアルコールを容れるタンクであり、このアル
コールタンクはパイプ12により燃料噴射ポンプ14の吸込
み側に接続される。噴射ポンプ14は通常型のもので、ア
ルコールを周知の如く周期的に吐出するものである。噴
射ポンプ14の吐出側にはパイプ16が接続してあり、逆止
弁18を介して噴射ノズル20の主燃料通路22に接続され
る。補助燃料としての軽油は軽油タンク24に貯蔵されて
いる。軽油タンク24はパイプ26により軽油圧送用の高圧
ポンプ28の吸込側に接続されている。軽油ポンプ28は電
動モータ30によって駆動される連続圧送式のもので、噴
射ノズル20の開弁圧より高い圧力で軽油を吐出するもの
である。軽油ポンプ28の吐出側はパイプ32により制御弁
34の軽油入口に接続される。
制御弁34は軽油ポンプ28と噴射ノズル20の補助燃料通
路の間を導通および遮断する遮断弁としての機能を有す
ると共に、パイプ16内のアルコールを所定量だけ蓄積し
て噴射ポンプ14の吐出行程の初期にパイプ16内の圧力上
昇を遅延させる役割を果すものである。この制御弁34は
軸方向ボア36を持ったシリンダ38を備え、ボア36内には
スプール40が摺動自在に収容されている。スプール40の
外周には環状溝42が形成してあり、スプール42はコイル
ばね44によってシリンダ38の下側端壁に向って付勢され
ている。シリンダ下側端壁とスプール40の下側端面との
間において軸方向ボア36内には作動室46が形成される。
シリンダ38の下側端壁にはアルコール入口48が設けてあ
り、パイプ16内の加圧されたアルコールをパイプ50およ
びアルコール入口48を介して作動室46内に導入し得る様
になっている。シリンダ38の側壁には直径方向に相対峙
して軽油入口52と軽油出口54が設けてあり、軽油入口52
はパイプ32により軽油ポンプ28の吐出側に接続され、軽
油出口54は逆止弁56を備えたパイプ58により噴射ノズル
の軽油通路に接続される。スプール40の走程は調節ねじ
60の形のストッパによって調節することができる。調節
ねじ60はシリンダ38の上側端壁のねじ孔に螺合され、ロ
ックナット62により固定される。
路の間を導通および遮断する遮断弁としての機能を有す
ると共に、パイプ16内のアルコールを所定量だけ蓄積し
て噴射ポンプ14の吐出行程の初期にパイプ16内の圧力上
昇を遅延させる役割を果すものである。この制御弁34は
軸方向ボア36を持ったシリンダ38を備え、ボア36内には
スプール40が摺動自在に収容されている。スプール40の
外周には環状溝42が形成してあり、スプール42はコイル
ばね44によってシリンダ38の下側端壁に向って付勢され
ている。シリンダ下側端壁とスプール40の下側端面との
間において軸方向ボア36内には作動室46が形成される。
シリンダ38の下側端壁にはアルコール入口48が設けてあ
り、パイプ16内の加圧されたアルコールをパイプ50およ
びアルコール入口48を介して作動室46内に導入し得る様
になっている。シリンダ38の側壁には直径方向に相対峙
して軽油入口52と軽油出口54が設けてあり、軽油入口52
はパイプ32により軽油ポンプ28の吐出側に接続され、軽
油出口54は逆止弁56を備えたパイプ58により噴射ノズル
の軽油通路に接続される。スプール40の走程は調節ねじ
60の形のストッパによって調節することができる。調節
ねじ60はシリンダ38の上側端壁のねじ孔に螺合され、ロ
ックナット62により固定される。
噴射ノズル20はノズルボデー64とこれに摺動自在に装
入されたノズルニードル66から成り、両者の間にはプレ
ッシャチャンバ68が形成されている。主燃料通路22はノ
ズルボデー64内に形成してあり、プレッシャチャンバ68
の上部に開口している。補助燃料通路は、ノズルボデー
64内の通路70と、ニードル66内の曲った通路72と、通路
72から半径方向外側に延長してプレッシャチャンバ68の
下部に開口した通路74から成る。噴射ノズル20は、通常
の如く、必要によりディスタンスピースを介してリテー
ニングナットによりノズルホルダー(図示せず)に装着
することができる。ノズルニードル66はプレッシャピン
76を介してプレッシャスプリング78によりノズルボデー
64の弁座80に向って押圧されており、プレッシャチャン
バ68内の燃料圧力によりノズルニードル66に作用する上
向きの力がスプリング78のばね力に打勝つとニードル66
が弁座80からリフトして噴孔82から燃料を噴射する様に
なっている。逆止弁18および56はディスタンスピース内
に配置することができる。
入されたノズルニードル66から成り、両者の間にはプレ
ッシャチャンバ68が形成されている。主燃料通路22はノ
ズルボデー64内に形成してあり、プレッシャチャンバ68
の上部に開口している。補助燃料通路は、ノズルボデー
64内の通路70と、ニードル66内の曲った通路72と、通路
72から半径方向外側に延長してプレッシャチャンバ68の
下部に開口した通路74から成る。噴射ノズル20は、通常
の如く、必要によりディスタンスピースを介してリテー
ニングナットによりノズルホルダー(図示せず)に装着
することができる。ノズルニードル66はプレッシャピン
76を介してプレッシャスプリング78によりノズルボデー
64の弁座80に向って押圧されており、プレッシャチャン
バ68内の燃料圧力によりノズルニードル66に作用する上
向きの力がスプリング78のばね力に打勝つとニードル66
が弁座80からリフトして噴孔82から燃料を噴射する様に
なっている。逆止弁18および56はディスタンスピース内
に配置することができる。
次に、第2図を併せ参照してこの燃料噴射装置の作動
の態様を説明する。第2図(a)はこの装置の一噴射サ
イクルにおける通路22内のアルコール圧力の変動を示
し、第2図(b)はノズルニードルのリフト状態を示
す。
の態様を説明する。第2図(a)はこの装置の一噴射サ
イクルにおける通路22内のアルコール圧力の変動を示
し、第2図(b)はノズルニードルのリフト状態を示
す。
軽油ポンプ28はモータ30により連続駆動され、噴射ノ
ズル開弁圧以上の圧力に軽油を加圧している。しかし、
制御弁34のスプール40が第1図の位置にある時には、軽
油ポンプ28と補助燃料通路との導通は遮断されているの
で、噴射ノズル20のプレッシャチャンバ68に軽油圧力が
印加されることはなく、ノズルニードル66は閉弁してい
る。
ズル開弁圧以上の圧力に軽油を加圧している。しかし、
制御弁34のスプール40が第1図の位置にある時には、軽
油ポンプ28と補助燃料通路との導通は遮断されているの
で、噴射ノズル20のプレッシャチャンバ68に軽油圧力が
印加されることはなく、ノズルニードル66は閉弁してい
る。
噴射ポンプ14が圧送行程を開始し、パイプ16内のアル
コール圧力が上昇し始めると、アルコールは逆止弁18お
よび主燃料通路を介してプレッシャチャンバ68に供給さ
れる。しかし、パイプ16からはパイプ50が分岐してお
り、制御弁34のアルコール入口48に接続しているので、
アルコールは制御弁34の作動室46内に流入し、ばね44の
作用に抗してスプール40を押し上げて作動室46の容積を
次第に拡大する。ばね44はプレッシャスプリング78のば
ね力よりも若干低い圧力に設定してあり、作動室46内に
噴射ノズル20の開弁圧Poより若干低い圧力Psのアルコー
ルを蓄積する様になっているので、第2図(a)に示す
様にアルコール圧力がほぼPsに維持されたままスプール
40は上昇を続ける。スプール40が更に上昇してスプール
40の環状溝42が軽油入口52と軽油出口54とを連通すると
(第2図(a)のA点)、高圧の軽油がパイプ58、逆止
弁56、通路70、通路72、通路74を介してプレッシャチャ
ンバ68の下部に流入する。パイプ16中には逆止弁18が介
装され、噴射ポンプ14から噴射ノズル20の方向にのみア
ルコールが流れる様になっているので、軽油の流入によ
りプレッシャチャンバ68内の圧力は開弁圧以上に上昇
し、ノズルニードル66はプレッシャスプリング78の圧力
に抗して弁座80からリフトし(第2図(b)参照)、軽
油は噴孔82からディーゼルエンジン燃焼室(図示せず)
に噴射される。噴射された軽油は圧縮着火し、火炎に成
長する。
コール圧力が上昇し始めると、アルコールは逆止弁18お
よび主燃料通路を介してプレッシャチャンバ68に供給さ
れる。しかし、パイプ16からはパイプ50が分岐してお
り、制御弁34のアルコール入口48に接続しているので、
アルコールは制御弁34の作動室46内に流入し、ばね44の
作用に抗してスプール40を押し上げて作動室46の容積を
次第に拡大する。ばね44はプレッシャスプリング78のば
ね力よりも若干低い圧力に設定してあり、作動室46内に
噴射ノズル20の開弁圧Poより若干低い圧力Psのアルコー
ルを蓄積する様になっているので、第2図(a)に示す
様にアルコール圧力がほぼPsに維持されたままスプール
40は上昇を続ける。スプール40が更に上昇してスプール
40の環状溝42が軽油入口52と軽油出口54とを連通すると
(第2図(a)のA点)、高圧の軽油がパイプ58、逆止
弁56、通路70、通路72、通路74を介してプレッシャチャ
ンバ68の下部に流入する。パイプ16中には逆止弁18が介
装され、噴射ポンプ14から噴射ノズル20の方向にのみア
ルコールが流れる様になっているので、軽油の流入によ
りプレッシャチャンバ68内の圧力は開弁圧以上に上昇
し、ノズルニードル66はプレッシャスプリング78の圧力
に抗して弁座80からリフトし(第2図(b)参照)、軽
油は噴孔82からディーゼルエンジン燃焼室(図示せず)
に噴射される。噴射された軽油は圧縮着火し、火炎に成
長する。
噴射ポンプ14の圧送ストロークが更に進み、スプール
40が更に上昇すると、スプール40の環状溝42は軽油入口
52および出口54の位置から外れ、噴射ノズルへの軽油の
供給は停止される(第2図のB点)。その結果、第2図
(b)に示す様にノズルニードル66は下降して弁座80を
閉塞し、軽油の噴射は終了する。スプール40はシリンダ
38内で更に上昇し、制御弁34はアルコールを更に蓄積す
るので、第2図(a)の時点Bから時点Cまでの期間は
軽油もアルコールを噴射されない期間となる。
40が更に上昇すると、スプール40の環状溝42は軽油入口
52および出口54の位置から外れ、噴射ノズルへの軽油の
供給は停止される(第2図のB点)。その結果、第2図
(b)に示す様にノズルニードル66は下降して弁座80を
閉塞し、軽油の噴射は終了する。スプール40はシリンダ
38内で更に上昇し、制御弁34はアルコールを更に蓄積す
るので、第2図(a)の時点Bから時点Cまでの期間は
軽油もアルコールを噴射されない期間となる。
噴射ポンプ14の圧送行程が更に進み、スプール40が上
昇して終には調節ねじ60に衝当すると、スプールの上昇
は阻止され、パイプ16内のアルコール圧力が上昇し始め
る。軽油パイプ58中には逆止弁56が配置されているの
で、パイプ16内の圧力上昇に伴いプレッシャチャンバ68
内のアルコール圧力が上昇する。この圧力が噴射ノズル
開弁圧Poを超えると(第2図(a)のC点)、ノズルニ
ードル66は再びリフトして今度は噴孔82からアルコール
が燃焼室内に噴射される。このアルコールは先に噴射さ
れ圧縮着火した軽油火炎により着火し燃焼する。アルコ
ールの噴射は噴射ポンプ14の圧送工程が終了してアルコ
ール圧力が噴射ノズル開弁圧Po以下に降下する時点D
(第2図(a))まで継続する。以上の噴射サイクルが
繰返されてディーゼルエンジンが作動せられる。
昇して終には調節ねじ60に衝当すると、スプールの上昇
は阻止され、パイプ16内のアルコール圧力が上昇し始め
る。軽油パイプ58中には逆止弁56が配置されているの
で、パイプ16内の圧力上昇に伴いプレッシャチャンバ68
内のアルコール圧力が上昇する。この圧力が噴射ノズル
開弁圧Poを超えると(第2図(a)のC点)、ノズルニ
ードル66は再びリフトして今度は噴孔82からアルコール
が燃焼室内に噴射される。このアルコールは先に噴射さ
れ圧縮着火した軽油火炎により着火し燃焼する。アルコ
ールの噴射は噴射ポンプ14の圧送工程が終了してアルコ
ール圧力が噴射ノズル開弁圧Po以下に降下する時点D
(第2図(a))まで継続する。以上の噴射サイクルが
繰返されてディーゼルエンジンが作動せられる。
この様にして、各噴射サイクルにおいて、軽油はアル
コール噴射に先行して、かつ、アルコール噴射から充分
に独立分離して噴射され、アルコールは所定の時間間隔
を置いて後から噴射されるので、軽油がアルコールと混
合させることがなく、先行噴射される軽油の着火が確実
となる。また、軽油火炎を充分に成長させてからアルコ
ールが噴射されるので、軽油火炎がアルコールの気化熱
で冷却されて消炎することが無く、アルコールを安定的
に着火燃焼させることができるという大きな利点があ
る。更に、軽油の着火が容易となるので、補助燃料とし
ての軽油の消費量を最小限に抑えることができる。
コール噴射に先行して、かつ、アルコール噴射から充分
に独立分離して噴射され、アルコールは所定の時間間隔
を置いて後から噴射されるので、軽油がアルコールと混
合させることがなく、先行噴射される軽油の着火が確実
となる。また、軽油火炎を充分に成長させてからアルコ
ールが噴射されるので、軽油火炎がアルコールの気化熱
で冷却されて消炎することが無く、アルコールを安定的
に着火燃焼させることができるという大きな利点があ
る。更に、軽油の着火が容易となるので、補助燃料とし
ての軽油の消費量を最小限に抑えることができる。
以上説明したように本発明によれば、主燃料圧力が所
定範囲に含まれたとき補助燃料が噴射ノズルから噴射さ
れ、更に主燃料圧力が上昇してニードルノズル開弁圧に
達した時、主燃料が噴射されるため、都合2回の燃料噴
射が独立して行われ、従って補助燃料と主燃料の混合が
回避される。
定範囲に含まれたとき補助燃料が噴射ノズルから噴射さ
れ、更に主燃料圧力が上昇してニードルノズル開弁圧に
達した時、主燃料が噴射されるため、都合2回の燃料噴
射が独立して行われ、従って補助燃料と主燃料の混合が
回避される。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の燃料噴射装置の全体構成を示すもので
噴射ノズルおよび制御弁はその断面が示してあり、第2
図はニードルリフトとアルコール圧力の関係を示すグラ
フで、(a)は各噴射サイクルにおけるアルコール圧力
の変動を示し、(b)はノズルニードルのリフト状態を
示す。 10……アルコールタンク、14……従来型燃料噴射ポン
プ、18,56……逆止弁、20……噴射ノズル、22……ノズ
ルの主燃料通路、24……軽油タンク、28……軽油ポン
プ、34……制御弁、36……軸方向ボア、38……シリン
ダ、40……スプール、42……スプールの環状溝、46……
作動室、48……アルコール入口、52……軽油入口、54…
…軽油出口、60……調節ねじ、64……ノズルボデー、66
……ノズルニードル、68……プレッシャチャンバ、70,7
2,74……ノズルの補助燃料通路、76……プレッシャピ
ン、78……プレッシャスプリング、80……弁座、82……
噴孔。
噴射ノズルおよび制御弁はその断面が示してあり、第2
図はニードルリフトとアルコール圧力の関係を示すグラ
フで、(a)は各噴射サイクルにおけるアルコール圧力
の変動を示し、(b)はノズルニードルのリフト状態を
示す。 10……アルコールタンク、14……従来型燃料噴射ポン
プ、18,56……逆止弁、20……噴射ノズル、22……ノズ
ルの主燃料通路、24……軽油タンク、28……軽油ポン
プ、34……制御弁、36……軸方向ボア、38……シリン
ダ、40……スプール、42……スプールの環状溝、46……
作動室、48……アルコール入口、52……軽油入口、54…
…軽油出口、60……調節ねじ、64……ノズルボデー、66
……ノズルニードル、68……プレッシャチャンバ、70,7
2,74……ノズルの補助燃料通路、76……プレッシャピ
ン、78……プレッシャスプリング、80……弁座、82……
噴孔。
Claims (5)
- 【請求項1】(イ) プレッシャチャンバに開口した主
燃料通路及び補助燃料通路を有し、単一のノズルニード
ルの開閉によって前記主燃料及び補助燃料を噴射する噴
射ノズルと、 (ロ) 前記主燃料通路にパルス波状に増減変動する圧
力をもった主燃料を周期的に圧送する燃料噴射ポンプ
と、 (ハ) 前記ノズルニードルの開弁圧よりも大きな所定
圧力の補助燃料を定常的に吐出する補助燃料ポンプと、 (ニ) 前記補助燃料ポンプと補助燃料通路との間に配
置され、前記燃料噴射ポンプから吐出された主燃料の圧
力に応じて作動して該主燃料圧力が前記開弁圧よりも小
さな所定範囲内にある時に補助燃料ポンプを補助燃料通
路に連通し、主燃料圧力が前記所定範囲以外では補助燃
料ポンプと補助燃料通路との接続を遮断する制御弁、 とを備え、前記主燃料圧力の変動範囲は前記開弁圧と前
記所定範囲を含んでなる燃料噴射装置。 - 【請求項2】前記制御弁は燃料噴射ポンプと主燃料通路
との間において所定容積の主燃料を蓄積可能であり、も
って、主燃料通路内の主燃料の圧力の上昇を遅延させる
様になっている特許請求の範囲第1項記載の燃料噴射装
置。 - 【請求項3】前記制御弁は軸方向ボアを備えたシリンダ
と該シリンダの軸方向ボア内に摺動自在に嵌合されたス
プールとを備えて成り、前記スプールは軸方向ボア内に
作動室を画成しており、該スプールは作動室に向ってば
ね付勢してあり、該シリンダには燃料噴射ポンプからの
主燃料を該作動室に導入する主燃料入口を設け、前記ス
プールの外周には環状溝を設け、前記シリンダには作動
室内の主燃料圧力に応じてスプールが所定量だけ摺動し
た時にスプールの環状溝に整列する補助燃料入口および
補助燃料出口を設け、補助燃料入口は補助燃料ポンプに
接続し、補助燃料出口は噴射ノズルの補助燃料通路に接
続して成る特許請求の範囲第2項記載の燃料噴射装置。 - 【請求項4】前記制御弁にはスプールの最大走程を調節
可能に規制するためのストッパを設けて成る特許請求の
範囲第3項記載の燃料噴射装置。 - 【請求項5】噴射ノズルの主燃料通路はプレッシャチャ
ンバの上部に開口し、補助燃料通路はプレッシャチャン
バの下部に開口している特許請求の範囲第4項記載の燃
料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59266259A JP2526856B2 (ja) | 1984-12-19 | 1984-12-19 | 二種の燃料を順次に噴射可能な燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59266259A JP2526856B2 (ja) | 1984-12-19 | 1984-12-19 | 二種の燃料を順次に噴射可能な燃料噴射装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61145351A JPS61145351A (ja) | 1986-07-03 |
JP2526856B2 true JP2526856B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=17428491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59266259A Expired - Lifetime JP2526856B2 (ja) | 1984-12-19 | 1984-12-19 | 二種の燃料を順次に噴射可能な燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2526856B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114542340A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-05-27 | 重庆红江机械有限责任公司 | 一种双燃料喷嘴 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4465237A (en) | 1981-05-06 | 1984-08-14 | Klockner-Humboldt-Deutz A.G. | Injection system for injecting two fuels through one injection nozzle |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59144169U (ja) * | 1983-03-18 | 1984-09-26 | トヨタ自動車株式会社 | 複燃料供給装置 |
-
1984
- 1984-12-19 JP JP59266259A patent/JP2526856B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4465237A (en) | 1981-05-06 | 1984-08-14 | Klockner-Humboldt-Deutz A.G. | Injection system for injecting two fuels through one injection nozzle |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114542340A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-05-27 | 重庆红江机械有限责任公司 | 一种双燃料喷嘴 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61145351A (ja) | 1986-07-03 |
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