JPH0643495Y2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JPH0643495Y2
JPH0643495Y2 JP1987021457U JP2145787U JPH0643495Y2 JP H0643495 Y2 JPH0643495 Y2 JP H0643495Y2 JP 1987021457 U JP1987021457 U JP 1987021457U JP 2145787 U JP2145787 U JP 2145787U JP H0643495 Y2 JPH0643495 Y2 JP H0643495Y2
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JP
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pressure
valve
nozzle
fuel
needle valve
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JP1987021457U
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文嗣 吉津
俊明 笠原
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株式会社ゼクセル
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はディーゼルエンジン用の燃料噴射弁に関する。
(従来の技術及びその問題点) 一般にディーゼルエンジンにおいては、窒素酸化物の排
出量低減のために、燃料の噴霧粒径をできるだけ微細化
し、噴射後の燃料と空気との混合を短時間に行なう必要
がある。その為には、燃料噴射弁の開弁圧力を高くし
て、高い噴射圧力で噴射することが要求される。この要
求を満足するために、針弁を閉じ方向に付勢するばね部
材のばね力を大きくして開弁圧を高くするという方法が
ある。このようにして開弁圧を高くする場合には、燃料
噴射後の閉弁時に針弁が強い力で弁座を叩きつけられる
ことになるので、耐久面よりばね部材のばね力を高くす
るのも限度がある。この点を改善した従来技術として、
例えば特開昭60-122269号公報に開示された燃料噴射弁
がある。この従来の燃料噴射弁は、針弁の上部にセント
ラルプランジャを設け、該セントラルプランジャに噴射
管内圧力を加えて、ノズルばねと協働して針弁を弁座に
押し付け、開弁圧力を高く保ち、噴射終了時には噴射管
内圧力の低下により、ノズルボディ内の燃料流入室より
先にセントラルプランジャを押し付ける圧力が低下する
ことを利用して、針弁の弁座への押し付け力を開弁時に
比べて小さくし、これによって閉弁圧力を低く保ち、開
弁圧力の上昇と耐久性の向上をはかろうとするものであ
る。また、近時ディーゼルエンジンの直噴化に伴ない低
速回転域での燃焼騒音の低減と高速回転域での出力向上
が望まれている。
しかしながら、上記従来の燃料噴射弁においては、低速
から高速回転域まで開弁圧を全体的に高くすることはで
きるが、回転数の変化に応じて開弁圧を変化させること
はできないので、低速回転域においては燃焼騒音が大き
いと共に始動時の燃料過給が難しく、更に低速低噴射領
域における不整噴射に起因するハンチング現象を防止す
ることができず、また高速回転域においては噴霧の微粒
化を促進することができず、従って良好な燃焼を得るこ
とができず、機関出力を向上することができないという
問題点がある。
(考案の目的) 本考案は、このような従来の問題点に着目して為された
もので、燃料噴射弁の開弁圧を機関の回転数の変化に応
じて変化させることにより、低速回転域においては燃焼
騒音を低減できると共に始動時の燃料過給が容易とな
り、低速低噴射領域における不整噴射に起因するハンチ
ング現象を防止することができ、高速回転域においては
燃焼の噴霧の微粒化を促進して良好な燃料を得、機関出
力を向上することができ、且つ開弁圧をきめ細かく制御
できると共に安定した噴射が得られる燃料噴射弁を提供
することを目的としている。
(問題点を解決するための手段) かかる目的を達成するための本考案の要旨は、燃料噴射
ポンプからの高圧燃料が導入される燃料入口と機関の回
転数に略比例して変化する前記燃料噴射ポンプ内のポン
プ室圧が導入される圧力流入口とを有するノズルホルダ
と、該ノズルホルダに支持され、前記燃料入口に連通す
る噴口を有するノズルボディと、該ノズルボディ内に前
記噴口を開閉するべくリフト可能に装着され、前記ポン
プ室圧とノズルばねとにより前記噴口を閉じる方向に付
勢される針弁と、該針弁の上部に配置され、該針弁と一
体的にリフト可能に装着されたセントラルプランジャと
を備え、前記ポンプ室圧を前記セントラルプランジャを
介して前記針弁に作用せていることを特徴とする燃料噴
射弁に存する。
(作用) そして、上記燃料噴射弁では、回転数に略比例して変化
するポンプ室圧をセントラルプランジャを介して針弁に
作用させているので、該ポンプ室圧及びノズルばねの付
勢力により針弁が噴口を閉じる方向に押し付けられ、こ
れによって燃料噴射弁の開弁圧が機関の回転数に応じて
変化する。
(実施例) 以下、本考案の各実施例を図面に基づいて説明する。
なお、各実施例の説明において同様の部位には同一の符
号を付して重複した説明を省略する。
第1図から第3図は本考案の第1実施例を示しており、
第1図は燃料噴射弁を示す縦断面図である。
第1図に示すように、燃料噴射弁1は、ノズルホルダヘ
ッド2をノズルホルダ本体3に締付けナット4により一
体的に締結して成るノズルホルダ5と、リテーニングナ
ット6によりノズルホルダ本体3の下端部に支持された
ノズルボディ7とを主要構成要素としている。
ノズルホルダ本体3の上端側側部には燃料入口3aが、ノ
ズルホルダヘッド2の上端部には圧力流入口2aが夫々開
設されている。燃料入口3aには、燃料噴射ポンプ(例え
ば、公知の分配型燃料噴射ポンプ)8の図示しないプラ
ンジャによって加圧分配された高圧燃料がデリバリバル
ブホルダ9により噴射管10を介して供給されるようにな
っている。一方、圧力流入口2aには、分配型燃料噴射ポ
ンプ8の図示しないフィードポンプの吐出側に連通する
高圧燃料室内の油圧(機関の回転数に略比例して変化す
る圧力Pt)が導管11を介して供給されるように成ってい
る。
ノズルホルダ本体3の下端面とノズルボディ7の上端面
との間にはディスタンスピース12が介装されている。ノ
ズルボディ7の嵌装孔7a,7b内には針弁13が摺動可能に
嵌装されている。ノズルボディ7の先端部には噴口7cが
穿設されており、ノズルボディ7の中央内部には嵌装孔
7bを介して噴口7cに連通する燃料流入室7dが形成されて
いる。燃料流入室7dは、ノズルボディ7の通路7e、ディ
スタンスピース12の通路12a及びノズルホルダ本体3の
通路3bを介して前記燃料入口3aに連通可能である。従っ
て、噴口7cは燃料入口3aに連通している。該燃料入口3a
から燃料流入室7d内に供給される燃料の圧力(噴射管内
圧力)が針弁13の傾斜面13aに作用する。針弁13は、燃
料流入室7d内に供給される燃料の圧力に応じて、図に示
すようにその先端部13bがノズルボディ7の弁座7fに着
座して噴口7cを閉じる閉弁位置と該閉弁位置から主噴射
用リフト量Lだけ押し上げられた開弁位置(フルリフト
位置)との間で摺動可能である。
針弁13の上端には軸部7gが一体的に突設されている。該
軸部7gはディスタンスピース12の中央の貫通孔を貫通
し、その上端は可動ばね座14の下端に形成された係合穴
に嵌合している。該可動ばね座14は、その下側半分がデ
ィスタンスピース12の中央の凹部12b内に突出した位置
にあり、且つ該可動ばね座14はノズルホルダ本体3のば
ね室3c内を摺動可能である。該ばね室3c内にはノズルば
ね(ばね部材)15が配置されている。該ノズルばね15
は、可動ばね座14の上端面とばね室3cの上端に固定され
た固定ばね座16の下端面との間に介装されている。該ノ
ズルばね15によって針弁13は噴口7cを閉じる方向(前記
閉弁位置側)に付勢されている。
可動ばね座14の上端に形成された係合穴にはセントラル
プランジャ17の下端部が嵌合しており、該セントラルプ
ランジャ17は可動ばね座14を介して針弁13と一体的にリ
フト可能に成っている。該セントラルプランジャ17はノ
ズルばね15内及び固定ばね座16の貫通孔内を貫通してお
り、該セントラルプランジャ17のフランジ部17aはノズ
ルホルダ本体3の嵌装孔3dに油密状態で摺動可能に嵌合
しており、該フランジ部17aの上端面が受圧面17bに成っ
ている。
前記セントラルプランジャ17の上部には増圧ピストン
(ピストン)18が配置されている。該増圧ピストン18
は、前記圧力流入口2aから導入される機関の回転数に略
比例して変化する圧力Ptを受けてこれを増圧し、該増圧
した圧力により針弁13が噴口7cを閉じる方向の力をセン
トラルプランジャ17及び可動ばね座14を介して針弁13に
付加するものである。
増圧ピストン18は、下端側が開口端となった筒状体であ
る大ピストン19と、小ピストン20と、ばね21とから成っ
ている。大ピストン19の外周面はノズルホルダヘッド2
の嵌装孔2bに摺動可能に油密状態で嵌合している。小ピ
ストン20の軸部20aは、ノズルホルダ本体3の嵌装孔3d
に連通し且つ該嵌装孔3dより小径の嵌装孔3eに油密状態
で摺動可能に嵌合している。小ピストン20のフランジ部
20bの下端面とノズルホルダ本体3の上端面との間にば
ね21が介装されており、該ばね21によりフランジ部20b
の上端面が大ピストン19の上壁の下端面に当接してい
る。これによって、大ピストン19と小ピストン20とが一
体的に作動するように成っている。そして、ノズルホル
ダヘッド2の嵌装孔2bは小径の貫通孔2cを介して前記圧
力流入口2aに連通しており、大ピストン19の上端面には
前記圧力Ptが作用する。
また、ノズルホルダ本体3の上部には、ノズルホルダヘ
ッド2の通路2dを介して圧力流入口2aに連通する通路3f
が形成されている。該通路3fの一端3gは嵌装孔3eに開口
しており、該開口端3gは、小ピストン20が上昇位置にあ
る時にのみ嵌装孔3eに開口し、該小ピストン20が上昇位
置から第1図に示す下降位置への変位開始時に小ピスト
ン20の外周面で閉塞されるように成っている。
さらに、ノズルホルダ本体3の上端側側部にはリークオ
イル出口22が設けられており、該リークオイル出口22は
通路3h,3iによりそれぞれ前記嵌装孔2b、嵌装孔3dに夫
々連通している。
次に、上記構成を有する燃料噴射弁1の作動を説明す
る。
分配型燃料噴射ポンプ8の図示を省略したドライブシャ
フトの回転により、分配型燃料噴射ポンプ8の高圧燃料
室内の圧力Ptは第2図に示すように、低速回転N1以上の
回転域においては、略回転数に比例して上昇する。前記
圧力Ptが増圧ピストン18の大ピストン19の上端面に作用
しており、圧力Ptが回転数N1における圧力Pt1以上にな
ると、大ピストン19は第1図に示す位置まで下降し、小
ピストン20をセントラルプランジャ17方向に押し下げ
る。この小ピストン20の変位開始時に通路3fの開口端3g
が小ピストン20の外周面により閉塞される。該開口端3g
の閉塞後は断面積の大きい大ピストン19と、断面積の小
さい小ピストン20との断面積差によって、小ピストン20
の軸部20aの下側にある嵌装孔3e内の圧力は増加する。
この増圧された圧力は小ピストン20よりも断面積の大き
いセントラルプランジャ17の受圧面17b上に作用する。
この受圧面17bに作用する圧力はノズルばね15のばね力
と協働して針弁13と弁座13b(第1図に示す閉弁位置
側)に押し付ける。
第3図は燃料噴射ポンプの回転数Nと針弁13を弁座7fに
押圧する合力Fとの関係を示した線図で、図中の破線
(sf)はノズルばね15のばね力を示し、該ばね力は回転
数に関係なく一定である。実線(F)はノズルばね15の
ばね力とセントラルプランジャ17の受圧面17bに作用す
る圧力との合力を示し、この合力Fは回転数の上昇に従
い増大する。
このように針弁13が図の閉弁位置側に押し付けられた状
態において、分配型燃料噴射ポンプ8の不図示のプラン
ジャからデリバリバルブホルダ9及び噴射管10を介して
燃料が圧送されると、該圧送燃料は燃料入口3aから通路
3b、12a及び7eを通って燃料流入室7d内に流入する。該
流入室7d内への燃料の流入に伴い、噴射管内圧力が上昇
し、その圧力が針弁13の傾斜面13aに作用する。燃料流
入室7d内の圧力が上昇し、該圧力が針弁13を弁座7fに押
し付ける前記合力Fに打ち勝つ状態になると、針弁13は
図の閉弁位置から開弁位置に向かってリフトし、噴口7c
から燃料が噴射される。
針弁13のリフトによりセントラルプランジャ17が針弁13
及び可動ばね座14と共にリフトする。該セントラルプラ
ンジャ17のリフトにより、セントラルプランジャ17の受
圧面17bと小ピストン20の下端面との間において嵌装孔3
d及び3e内の圧力が上昇し、この圧力上昇によって小ピ
ストン20および大ピストン19は図に示す下降位置より上
方に変位する。該両ピストン19,20が上昇位置まで変位
すると、前記通路3fの開口端3gが嵌装孔3eに開口し、こ
れによって嵌装孔3d,3e内の圧力が通路3f,2d及び圧力流
入口2aを介して外部に逃される。
噴射終了時は、上述したように大ピストン19および小ピ
ストン20によって増圧されたセントラルプランジャ17の
受圧面17bに作用する圧力とノズルばね15のばね力との
合力Fによって針弁13は閉弁位置側に再び下降して弁座
7fに着座する。
上記第1実施例によれば、回転数に略比例して上昇する
燃料噴射ポンプの高圧燃料室内の圧力Ptを増圧ピストン
18により増圧し、該増圧した圧力をセントラルプランジ
ャ17を介して針弁13に付加しているので、増圧ピストン
18の大ピストン19の上壁の断面積、小ピストン20の軸部
20aの断面積及びセントラルプランジャ17のフランジ部1
7aの断面積を夫々適宜に選択することにより、機関の回
転数の変化に対する開弁圧の変化割合を自由に設定する
ことができ、該開弁圧の変化割合を設定する自由度が大
きいという利点がある。
次に、第4図から第8図に基づいて本考案の第2実施例
を説明する。
この第2実施例は、前記圧力Ptを受け、該圧力Ptをセン
トラルプランジャ17を介して針弁13に付加するピストン
として前記増圧ピストン18の代わりにピストン180を用
いると共に、前記圧力流入口2aからの圧力Ptの脈動が噴
射量や機関の点火時期等に悪影響を及ぼすのを防止する
ために、圧力Ptをピストン180に導く通路中にフラット
ダンピング機構30を配置したもので、他の構成は上記第
1実施例と略同様である。
すなわち、上記第1実施例では、圧力流入口2aから導入
された圧力Ptが小径の貫通孔2cを通って増圧ピストン18
に作用する構成であるので、圧力Ptが脈動して変化した
場合には、該圧力Ptの脈動が針弁13にも拡大されて伝わ
り、針弁13の開弁圧が変動してしまい、これによって噴
射ポンプの回転数及び有効ストロークが一定であっても
噴射量が変動し、その結果機関出力が低下してしまう虞
れがあると共に、前記開弁圧の変動により前記燃料流入
室7d内に供給される燃料の圧力(噴射管内圧力)の1サ
イクル中の変化が各サイクル毎に異なり、その結果1サ
イクル毎に噴射時期が変動し、振動を発生する虞れがあ
る。
第4図は燃料噴射弁を示す第1図と同様の縦断面図であ
る。
第4図に示すように、燃料噴射弁1は、ノズルホルダヘ
ッド2とノズルホルダ本体3との間にシリンダ40が介装
され、該ノズルホルダヘッド2をノズルホルダ本体3に
締付けナット4により一体的に締結して成るノズルホル
ダ5と、リテーニングナット6によりノズルホルダ本体
3の下端部に支持されたノズルボディ7とを主要構成要
素としている。
ノズルホルダヘッド2の上端部には、前記圧力流入口2
a、燃料入口3a及びリークオイル出口22が夫々形成され
ている。燃料入口3aは、ノズルホルダヘッド2の通路2
e、シリンダ40の通路40a、ノズルホルダ本体3の通路3
j、ディスタンスピース120の通路120a及びノズルボディ
7の通路7eを介して燃料流入室7dに連通している。圧力
流入口2aは、ノズルホルダヘッド2の通路2f及び該通路
2fの下端部側に介装されたフラットダンピング機構30を
介してシリンダ40の嵌装孔40bに連通しており、該嵌装
孔40b内にはピストン180が油密状態で摺動可能に嵌合し
ている。該ピストン180の下端面にはセントラルプラン
ジャ170の上端面170aが当接しており、該セントラルプ
ランジャ170の下端面170bは可動ばね座14の上端撚に当
接している。該セントラルプランジャ170はノズルホル
ダ本体3の嵌装孔3k内に摺動可能に嵌合しており、該嵌
装孔3kはノズルホルダ本体3の通路3m、シリンダ40の通
路40c及びノズルホルダヘッド2の通路2gを介して前記
リークオイル出口22に連通している。
第5図及び第6図に示すように、前記フラットダンピン
グ機構30は通路2fに連通するノズルホルダヘッド2の装
着孔2h内に装着されている。フラットダンピング機構30
は、通路2fに連通する貫通孔31aと該貫通孔31aより大径
の貫通孔31bとを有するバルブボディ31と、中央に微小
径のオリフィス32aを有し、貫通孔31b内に摺動可能に遊
嵌したフラットバルブ32と、中央にオリフィス32aに連
通する貫通孔33aを有し、フラットバルブ32が着座する
バルブシート33と、バルブボディ31、フラットバルブ32
及びバルブシート33を前記装着孔2h内に取付け固定する
ための取付けボルト34とから構成されている。該取付け
ボルト34の外周には装着孔2hのめねじ2h′に螺合するお
ねじ34aが形成されており、且つ取付けボルト34の内部
には貫通孔33aと前記シリンダ40の嵌装孔40bとを連通す
る貫通孔34b、34c及び34dが形成されている。該嵌装孔3
4dは、取付けボルト34を装着孔2hに螺着する際に用いる
取付工具が嵌合する六角孔になっている。
第6図及び第7図に示すように、前記フラットバルブ32
は十字形状に形成されている。フラットバルブ32の中央
壁部32bは、フラットバルブ32が第5図に示すようにバ
ルブシート33の上面に着座した際にはバルブシート33の
貫通孔33aを閉塞するように、該貫通孔33aより大きく、
且つフラットバルブ32が第8図に示すようにバルブボデ
ィ31の段付き面31cに当接した際にはバルブボディ31の
貫通孔31aと中央壁部32bとの間に第6図に示す如く4箇
所の通路35,…が形成されるように、貫通孔31aより小さ
い大きさに成っている。
次に、上記構成を有する燃料噴射弁の作動をフラットダ
ンピング機構30の作動を中心に説明する。
圧力流入口2aに前記圧力Ptが導入されると、該圧力Ptが
通路2f及びバルブボディ31の貫通孔31aを介してフラッ
トバルブ32の上面に作用し、これによってフラットバル
ブ32が第5図に示すようにバルブシート33の上面に着座
する。この時、圧力Ptは第5図の矢印で示すようにフラ
ットバルブ32のオリフィス32aのみを通るので、圧力Pt
に脈動があったとしても該脈動はオリフィス32aによっ
て緩和されて平滑化され、この平滑化された圧力Ptが取
付けボルト34の貫通孔34b,34c,34d及びシリンダ40の嵌
装孔40bを介してピストン180の上面に作用する。即ち、
ピッチ180の上面には脈動のない圧力が作用し、この圧
力がセントラルプランジャ170及び可動ばね座14を介し
て針弁13に作用し、該圧力とノズルばね15のばね力との
合力により針弁13が図の閉弁位置側に押し付けられる。
従って、圧力Ptの脈動によって針弁13の開弁圧が変動す
ることはない。
針弁13が閉弁位置よりリフトして燃料が噴射されると、
該針弁13が開弁位置までフルリフトする間に、ピストン
180がセントラルプランジャ170により押し上げられて上
昇し、この上昇によりピストン180の上面からフラット
バルブ32の下面に衝撃波が伝播され、該衝撃波によりフ
ラットバルブ32は第8図の位置に変位し、フラットバル
ブ32の上端面がバルブボディ31の段付き面31cに当接す
る。この状態においては、バルブボディ31の貫通孔31a
とフラットバルブ32の中央壁部32bとの間に第6図に示
す如く4箇所の通路35,…が形成され、前記衝撃波は第
8図の矢印で示すように通路35,…及びオリフィス32aの
両方を通り、更に貫通孔31a、通路2f及び圧力流入口2a
を通って外部に逃がされる。
このようにして衝撃波が外部に逃げ、再び圧力Ptがフラ
ットバルブ32の上面に作用すると、該フラットバルブ32
は第8図の位置から第5図の位置に再び変位し、上述し
たように圧力Ptの脈動がオリフィス32aによって緩和さ
れて平滑化され、この平滑化された圧力Pt及びノズルば
ね15のばね力により針弁13が閉弁位置に押し下げられ、
噴射が終了する。
上述したように上記第2実施例によれば、針弁13が閉弁
位置にある時には、圧力流入口2aからの圧力Ptはフラッ
トバルブ32のオリフィス32aのみを通り、圧力Ptに脈動
があったとしても該脈動はオリフィス32aによって緩和
されて平滑化され、該平滑化された圧力が針弁13に作用
する構成であるので、圧力Ptの脈動により針弁13の開弁
圧が変動したりせず、噴射ポンプの回転数及び有効スト
ロークが一定の場合には噴射量が常に一定であると共
に、振動を発生する虞れがない。従って、安定した機関
出力が得られると共に、機関出力を向上することができ
るという利点がある。
次に、第9図及び第10図に基づいて本考案の第3実施例
を説明する。
この実施例は、上記第2実施例において針弁13が前記閉
弁位置よりリフトしてセントラルプランジャ170がピス
トン180を押し上げる際に、該ピストン180の下端面がセ
ントラルプランジャ170の上端部から離れるのを防止す
るために、針弁13を閉弁位置側に付勢する前記ノズルば
ね15を前記ピストン180に相当するピストン280の上方に
配置すると共に、前記バルブシート33の貫通孔33a′の
内径を上記第2実施例における前記貫通孔33aより小さ
くしたもので、その他の構成は上記第2実施例と同様で
ある。
すなわち、第9図に示すように、ピストン280には上方
に開口した円筒状の凹部280aが形成されており、ピスト
ン280の下端面にはノズル本体3の嵌装孔3kに摺動可能
に嵌合したロッド280bが一体的に形成されている。該ロ
ッド280bの下端面280cは前記セントラルプランジャ170
の上端面170aに当接しており、該セントラルプランジャ
170の下端面170bは針弁13の上端面に当接している。
前記ノズルホルダヘッド2の下端部には、その装着孔2h
より大径で、シリンダ40の嵌装孔40bと略同径の装着孔2
iが形成されている。該装着孔2iは嵌装孔40bと連通して
おり、装着孔2iの上端部にはノズルホルダヘッド2に固
着されたばね座90が配設されている。該ばね座90の中央
には、前記フラットダンピング機構30の取付けボルト34
の貫通孔34dに連通する孔90aが穿設されている。ピスト
ン280の凹部280の底部にはシム91が配置されており、該
シム91とばね座90との間にはピストン280を下方に付勢
するノズルばね15が介装されている。
このようにして、ピストン280には、ノズルホルダヘッ
ド2の圧力流入口2a,通路2f、フラットダンピング機構3
0、ばね座90の孔90a、ノズルホルダヘッド2の装着孔2i
及びシリンダ40の嵌装孔40bを介して導入される前記圧
力Ptと、ノズルばね15のばね力との合力が下向きに作用
している。該合力は、セントラルプランジャ170を介し
て針弁13に作用して該針弁13を前記閉弁位置側に付勢し
ている。
第10図に示すように、前記フラットダンピング機構30の
バルブシート33には、上記第2実施例におけるバルブシ
ート33の貫通孔33a(第5図を参照)より小径の貫通孔3
3a′が穿設されている。
次に、上記構成を有する第3実施例に特有の作用を説明
する。
針弁13が閉弁位置よりリフトして燃料が噴射されると、
上記第2実施例の場合と同様にピストン280がセントラ
ルプランジャ170により押し上げられて上昇し、この上
昇によりピストン280の上面からフラットバルブ32の下
面に衝撃波が伝播され、該衝撃波によりフラットバルブ
32は第8図の位置に変位し、該衝撃波が第8図の矢印で
示すように通路35,…及びオリフィス32aの両方を通り、
更に貫通孔31a、通路2f及び圧力流入口2aを通って外部
に逃がされる。このとき、ピストン280はノズルばね15
により下向きに付勢されており、且つ前記衝撃波はバル
ブシート33の小径の貫通孔33a′により緩和されて(絞
られて)フラットバルブ32の下面に伝播されるので、前
記ピストン280の上昇速度が上記第2実施例の場合より
遅くなり、これによってピストン280のロッド280bの下
端面280cがセントラルプランジャ170の上端面170aに当
接した状態が保持される。
(考案の効果) 本考案に係る燃料噴射弁によれば、回転数に略比例して
変化スピンドル室圧をセントラルプランジャを介して針
弁を作用させているので、該ポンプ室圧及びノズルばね
の付勢力により針弁が噴口を閉じる方向に押し付けら
れ、これによって燃料噴射弁の開弁圧が機関の回転数に
応じて変化する。その結果、開弁圧が低速回転域で低
く、高速回転域で高くなると共に、従来のものに比して
噴射機関が低速回転域で長く、高速回転域で短くなる。
従って、低速回転域においては燃焼騒音を低減できると
共に始動時の燃料過給が容易となり、低速低噴射領域に
おける不整噴射に起因するハンチング現象を防止するこ
とができ、且つ高速回転域においては燃料の噴霧の微粒
化を促進して良好な燃焼を得、機関出力を向上すること
ができる。さらに、比較的低圧で且つ同一回転数に対し
て略一定圧であるポンプ室圧を用いて開弁圧を高めるよ
うにしているので、開弁圧をきめ細かく制御できると共
に安定した噴射が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第3図は本考案の第1実施例を示しており、
第1図は燃料噴射弁を示す縦断面図、第2図は燃料噴射
ポンプの回転数と高圧燃料室内の圧力との関係を示す線
図、第3図は燃料噴射ポンプの回転数と針弁を押圧する
合力との関係を示す線図、第4図から第8図は本考案の
第2実施例を示しており、第4図は燃料噴射弁を示す縦
断面図、第5図は主要部を示す拡大断面図、第6図は第
5図のVI-VI線に沿った断面図、第7図はフラットバル
ブを示す斜視図、第8図は作動を説明するための説明
図、第9図及び第10図は本考案の第3実施例を示してお
り、第9図は燃料噴射弁を示す縦断面図、第10図は第5
図と同様の拡大断面図である。 1……燃料噴射弁、2a……圧力流入口、3a……燃料入
口、5……ノズルホルダ、7……ノズルボディ、7c……
噴口、8……燃料噴射ポンプ、13……針弁、15……ノズ
ルばね、17……セントラルプランジャ、18……増圧ピス
トン(ピストン)、180,280……ピストン。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射ポンプからの高圧燃料が導入され
    る燃料入口と機関の回転数に略比例して変化する前記燃
    料噴射ポンプ内のポンプ室圧が導入される圧力流入口と
    を有するノズルホルダと、該ノズルホルダに支持され、
    前記燃料入口に連通する噴口を有するノズルボディと、
    該ノズルボディ内に前記噴口を開閉するべくリフト可能
    に装着され、前記ポンプ室圧とノズルばねとにより前記
    噴口を閉じる方向に付勢される針弁と、該針弁の上部に
    配置され、該針弁と一体的にリフト可能に装着されたセ
    ントラルプランジャとを備え、前記ポンプ室圧を前記セ
    ントラルプランジャを介して前記針弁に作用せているこ
    とを特徴とする燃料噴射弁。
JP1987021457U 1986-03-27 1987-02-16 燃料噴射弁 Expired - Lifetime JPH0643495Y2 (ja)

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