JP2526147B2 - 乾留釜の燃焼加熱制御方法 - Google Patents

乾留釜の燃焼加熱制御方法

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JP2526147B2
JP2526147B2 JP2039203A JP3920390A JP2526147B2 JP 2526147 B2 JP2526147 B2 JP 2526147B2 JP 2039203 A JP2039203 A JP 2039203A JP 3920390 A JP3920390 A JP 3920390A JP 2526147 B2 JP2526147 B2 JP 2526147B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、乾留によって発生するガス及び油を乾留釜
の燃料として有効に利用する燃焼加熱制御方法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来の乾留装置、例えば特開昭57−128785号公報に記
載の有機廃棄物の乾留ガス生成装置においては、乾留炉
内に多数の伝熱粒子を配置し、内部に籾殻等の有機廃棄
物を投入し、予め該有機廃棄物を燃焼させた後、半燃焼
状態及び乾留状態として有機廃棄物を乾留し、発生する
ガスを回収する有機廃棄物の乾留ガス生成装置が提案さ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記特開昭57−128785号公報記載の有
機廃棄物の乾留ガス生成装置においては、直接被乾留物
を燃焼させているので、被乾留物が酸化する恐れがあ
り、例えば、ステンレス鋼板の製造工場における研削工
程及び研磨工程において発生する研削油を含むステンレ
ス鋼研削屑の乾留には適していない。
そこで、乾留釜内にステンレス鋼研削屑等の被乾留物
を入れて、非酸化性雰囲気として乾留すれば、乾留され
たステンレス鋼研削屑を製鋼原料として有効に使用でき
ることを実験したが、更に発生するガス及び油を効率良
く利用すれば、殆ど外部から燃料を使用することなく全
体を処理できることが判明した。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、乾
留中に発生するガス及び油を有効に利用し、更には余剰
の油も回収できる乾留釜の燃焼加熱制御方法を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 前記目的の沿う請求項1記載の乾留釜の燃焼加熱制御
方法は、研削油を含むステンレス鋼研削屑の乾留によっ
て発生するガス及び油を乾留釜の加熱燃料とする乾留釜
の燃焼加熱制御方法であって、前記乾留釜を加熱するバ
ーナーをオイルバーナーと乾留釜からの発生ガスを燃料
とするガスバーナーとに区分し、予め前記乾留釜内の雰
囲気を窒素ガスで置換した後、前記オイルバーナーで該
乾留釜を加熱し、ガス発生時には発生するガスを前記ガ
スバーナーによって燃焼させ、不足熱量分を前記オイル
バーナーで補う燃焼制御を行い、しかも、前記オイルバ
ーナーの燃料には、前記乾留過程で発生するガスをその
凝縮温度別に高引火点油と低引火点油に分けて回収した
油のうち、前記低引火点油を先に使用し、更に油が不足
する場合には前記高引火点油を使用し、乾留終了後は、
前記乾留釜内に窒素ガスを導き、該乾留釜及びこれに接
続されるガス管内のガスを追い出した後、前記乾留釜内
のガスを該乾留釜のガス通路に設けられたコンデンサー
を通して循環させると共に、該乾留釜内のガスの圧力低
下に応じて窒素ガスを供給している。
そして、請求項2記載の乾留釜の燃焼加熱制御方法
は、請求項1記載の方法において、前記燃焼制御は、前
記オイルバーナーに着火して乾留釜を加熱し、炉内温度
T1の測定結果を読み込むステップA、炉内設定温度T0
読み込むステップB、(T0−T1)の正負を判断するステ
ップC、(T0−T1)が正のときに二方制御弁がガスバー
ナー側に全開であるか否かを判断するステップD、(T0
−T1)が正かつ二方制御弁がガスバーナー側に全開のと
きにオイルバーナーの油量を増加させるステップE、
(T0−T1)が負のときに、オイルバーナーの油量が最小
であるか否かを判断するステップG、(T0−T1)が負か
つ、オイルバーナーにおける油量が最小でないときに、
オイルバーナーを油量を減少させるステップH、(T0
T1)が負かつオイルバーナーの油量が最小であるとき
に、二方制御弁を開いて常燃バーナー側にガスを流すス
テップI、及び(T0−T1)が正かつ二方制御弁がガスバ
ーナー側に全開でないときに、二方制御弁をガスバーナ
ー側に全開しガスバーナーにおけるガス流量を増加させ
るステップJを有し、前記ステップE、ステップJ、ス
テップI又はステップHの処理を行った後に小タイマー
をカウントして前記ステップIに戻ることを繰り返して
行なわれている。
〔作用〕
請求項1、2記載の乾留釜の燃焼加熱制御方法におい
ては、乾留釜を加熱するバーナーをオイルバーナとガス
バーナーに区分し、予めオイルバーナーで加熱し、ガス
発生時に該ガスの前記ガスバーナーで燃焼させ、不足す
る熱量分をオイルバーナーで燃焼させるようにしている
ので、油の節約ができると共に、節約した油をドラム管
等の容器に払出し、他の燃料に使用することができる。
そして、前記油の回収にあっては、その凝縮温度別に
高引火点油と低引火点油とに分けて回収し、取扱いの厄
介な低引火点油を優先的に使用しているので、油が余る
場合には高引火点油を選択的に回収できる。
更には、研削油を含むステンレ鋼研削屑の乾留にあっ
ては、予め乾留釜の内部を窒素ガスによって置換する
が、この場合、乾留釜内のガスを乾留釜のガス通路に設
けられたコンデンサーを通して循環させると共に乾留釜
内のガスの圧力低下に応じて窒素ガスを供給しているの
で、乾留釜内のガス及び乾留されたステンレス研削屑の
冷却を速め、乾留したステンレス鋼研削屑を酸化させる
ことなく、降温させることができる。
そして、請求項2記載の乾留釜の燃焼加熱制御方法に
おいては、これらの操作を、炉内温度T1を測定し、設定
温度T0と比較することによって、オイルの燃焼を最小限
にするように制御しているので、自動による正確な制御
が行え、より油の回収率が増加する。
〔実施例〕
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化
した実施例につき説明して、本発明の理解に供する。
ここに、第1図は本発明に係る乾留釜の燃焼加熱制御
方法を適用した乾留設備の概略フロー図、第2図は該乾
留釜の燃焼加熱制御方法を示すフロー図である。
図に示すように、該乾留設備は、開閉できる蓋を有す
る乾留釜10と、乾留釜10の乾留ガス通路に配置されガス
管11内で凝縮液化した油を冷却する油冷却装置12と、更
に、乾留ガスを冷却し油及び水に液化するコンデンサー
13と、コンデンサー13の出口側に連結される水封槽14
と、油冷却装置12及びコンデンサー13によって回収され
た油を入れる回収油タンク15、16及び貯留タンク17と、
乾留されたガス及び油を燃料とし乾留釜10を加熱するオ
イルバーナー18、ガスバーナー19、常燃バーナー20と、
前記各バーナーに一次空気を供給する燃焼用ファン21
と、循環する冷却用の水を冷却するクーリンダクワー22
と、これらの制御装置23とを有して構成されている。こ
れらについて更に詳しく説明する。
前記乾留釜10は全体がステンレス鋼または耐熱鋼製の
容器からなって、内部に適当間隔に配置された支持部材
からなる載置台24を有し、上部には開閉装置付きの蓋25
が設けられ、蓋25の内部内側には撹拌用のファン26と、
ファン26に下部からガスを導いて側部に排出する整風板
27が設けられている。
前記載置台24の上には乾留釜10の内径より充分小さい
外径を有する円筒体を縦方向に4等分した形状の4個の
乾留物収納容器28が配置されている。この乾留物収納容
器28は上部は開放、底部は網状となってファン26によっ
て送られるガスが乾留物収納容器28の外側を通って、乾
留物収納容器28の底部から内部に入り、前記整風板27に
よって再度上部のファン26に向かって流れ、循環するよ
うになっている。
前記乾留釜10には、発生するガスを外部に送り出す排
ガス通路としてのガス管11が取付けられ、ガス管11途中
(最も低い位置に取付けるのが好ましい)には分岐管を
介して油冷却装置12が取付けられている。この油冷却装
置12は、ガス管11内において凝縮した高引火点油(即
ち、高沸点の油)を冷却するためのものであり、冷却後
の油は内部に仕切り板を有する回収油タンク15に導か
れ、表面に浮いた油のみを隣槽にオーバーフローさせて
回収する。
そして、前記ガス管11の端部には内部を冷却水によっ
て強制的に冷却させるコンデンサー13が接続され、乾留
ガス内に含まれる油及び水を凝縮して液化し、回収油タ
ンク16に導いている。この回収油タンク16も内部に仕切
り板を有し、表面に浮いた油のみを仕切り板からオーバ
ーフローさせて隣槽に導いている。
回収油タンク15、16に回収した油は、ポンプ29、30に
よって貯留タンク17に送り燃料油として使用する。この
場合、回収油タンク16に回収した低引火点の回収油を優
先して貯留タンク17に送り、燃料油として不足する場合
には回収油タンク15の高引火点の油も貯留タンク17に送
り使用する。また、燃料油として余剰の場合にはドラム
缶等に払出し、他設備の燃料等に有効に利用する。
前記コンデンサー13の出口側にはバルブ31を介して水
封槽14が取付けられ、水封槽14を介して発生するガスは
ガスバーナー19及びガスバーナーの一例である常燃バー
ナー20に供給されて、逆火しないようになっている。
なお、前記回収油タンク15、16で分離された水及び水
封槽14からオーバーフローする水は、図示しない油水分
離装置を通して、油分を含まない状態で水のみを系外に
排出している。
前記乾留釜10の下部にはオイルバーナー18と、ガスバ
ーナー19が備えられ、オイルバーナー18にはポンプ32を
介して前記貯留タンク17からの油が供給され、ガスバー
ナー19は水封槽14、二方制御弁33を介して乾留によって
発生するガスが供給されて、乾留釜10を下部から加熱で
きるようになっている。
そして、乾留によって過剰に発生するガスは、前記常
燃バーナー20によって、燃焼して煙突34から大気に放出
していると共に、各バーナー18、20には、LPG35を燃料
とするパイロットバーナーが備えられている。
一方、コンデンサー13にはバルブ36を介して循環用フ
ァン37が取付けられ、コンデンサー13で冷却されたガス
を再度乾留釜10に送ることができるようになっていると
共に、乾留釜10にはバルブ38を介して窒素ガスタンク39
が接続され、必要によって乾留釜10の内部に窒素ガスを
封入できるようになっている。
次に、前記乾留設備の動作について概略説明する。
ステンレス鋼板を研磨ベルトによって研磨する過程に
おいて発生するステンレス鋼研磨屑を集めて、プレス工
場に搬送しシリンダー内に入れて上部からピストンで圧
搾して切削油を押出しケーキ状の塊状物(直径180mm、
高さ60〜100mm)に成形する。これによって該塊状物の
含有する油分は15%程度となる。
次に、この塊状物を前記した4個の乾留物収納容器28
に入れて、乾留釜10内に入れ、蓋25をして全体を密封
し、バルブ38を開いて窒素ガスタンク39から窒素ガスを
導き、内部の空気を追い出して非酸化雰囲気とし、バル
ブ38を閉める。
そして、まず電動モーター40を駆動して乾留釜10内の
ファン26を回転させ、LPG35を燃料とするパイロットバ
ーナーに着火して、前回までの乾留によって回収した油
を燃料とするオイルバーナー18を燃焼させる。この時、
コンデンサー13に接続されるバルブ31は開き、バルブ36
は閉じているものとする。
これによって乾留釜10の内部が加熱されるが、内部の
ファン26から周囲に放出された気流は4個の乾留物収納
容器28の外側と乾留釜10の内側との間を通って乾留釜10
の底の方に移動し、加熱され、乾留物収納容器28の底か
ら塊状物の隙間を通って上昇し、整風板27によってファ
ン26の直下に集められて循環する。
塊状物の温度が上昇すると内部に含まれている切削油
が蒸発し、乾留釜10から排出され、ガス管11を通った高
引火点の油はガス管11中で凝縮液化して油冷却装置12の
方に流れ込み、冷却されて回収油タンク15の一槽に送ら
れる。
この回収油タンク15の一槽かオーバーフローした油は
隣槽に流れ込み、ポンプ29によって貯留タンク17に送ら
れる。
前記ガス管11内で凝縮しなかった油はコンデンサー13
によって凝縮し、低引火点の油(即ち、低沸点を油を含
む油)が回収され、回収油タンク16に送られ、隣槽にオ
ーバーフローした分のみを貯留タンク17にポンプ30で搬
送する。
前記コンデンサー13を通ったガスには液化しない低分
子の可燃性ガスを含んでいるので、逆火防止用の水封槽
14を通してガスバーナー19に供給して、乾留釜10を加熱
する熱源として使用する。
ここで、前記二方制御弁33は図示しない減速モーター
で制御されて、送られるガスの一部を常燃バーナー20に
流すことができるようになっていると共に、前記オイル
バーナー18には図示しない減速モーターによって駆動さ
れる燃料制御部が設けられて、供給する油の量を最大供
給量の30%まで絞ることができるようになっており、全
体が前記制御装置23内に配置されるコンピューターによ
って制御されている。第2図を参照しながらその動作を
説明する。
まず、乾留最初の時期においては、乾留釜10からガス
の発生はないので、前記貯留タンク17に貯留されている
油を燃料としてオイルバーナー18に点火する。炉内の設
定温度をT0、温度計41による測定温度をT1とすると、ま
ずステップAで、炉内温度T1を読み取り、ステップBで
設定温度T0(例えば、800℃)を読み取る。次に、ステ
ップCで(T0−T1)の正負を判断し、正であるならば炉
内温度が低いということであるので、ステップDで二方
制御弁33がガスバーナー側に全開(リミットスイッチで
確認している)であるか否かを判断し、全開であれば、
オイルバーナー18の減速モーターを駆動して、燃料制御
部を油の量が多く流れようにする(ステップE)。
この後、ステップFにて小タイマー(約2秒)をカウ
ントして、前記ステップA〜Eを繰り返し、オイルバー
ナー18を最大とし、炉温を上昇させる。
これによって乾留釜10からガスが発生し、コンデンサ
ー13及び水封槽14を通ってガスバーナー19に供給され、
乾留釜10を加熱する燃料として使用され、炉温は更に上
昇し、ステップCで(T0−T1)が負になると、ステップ
Gにてオイルバーナー18が最小(リミットスイッチで検
出する)でないことを確認して、前記減速モーターを駆
動して燃料制御部の油の供給量が減少するように制御す
る(ステップH)。この後小タイマーをカウントして
(ステップF)再度前記A〜C、G、Hを得て、ガスの
増加量に対応してオイルバーナー18を絞り込む。
乾留釜10からガスの発生が増加し、オイルバーナー18
が最小の位置になっている場合には、ステップGにオイ
ルバーナー18が最小となっていることを確認し、二方制
御弁33を開いて常燃バーナー20側にガスが流れるように
する(ステップI)。
これによって余剰なガスが常燃バーナー20によって燃
焼し、煙突34から排出される。
ここで、前記二方制御弁33が開きすぎると炉内の温度
が基準温度より下がるので、これをステップCで判断
し、ステップDで二方制御弁33がガスバーナー19側に全
開であるか否を確認して、二方制御弁33を作動させ(ス
テップJ)、ガスバーナー19側の流量を多くし、オイル
バーナー18を常時最低にしておき、燃焼温度は前記二方
制御弁33を制御して一定に保つ。
なお、乾留釜10の温度は平均500℃程度として、最大
でも800℃を越えない程度とする。これによって、塊状
物は高温に曝され内部に含有する切削油は略完全に蒸発
し、乾留を非酸化性雰囲気で行った場合には、塊状物に
含まれるニッケル、クロム等は酸化されない状態を保持
できる。
乾留が略完全に終わると、部に切削油成分である高分
子のガスの発生が無くなるので、ファン26の負荷が小さ
くなり、更には乾留ガスも発生しないので、ガス管11内
の温度及び、蓋25のフランジを冷却する水の温度も下が
るので、何れか一つあるいは2つ以上の現象を検出し
て、ガスバーナー19、オイルバーナー18の火を止める。
乾留終了後、バルブ38を開いて窒素ガスタンク39から
窒素を導き、乾留釜10及び管ガス11内に残存しているガ
スを追い出して乾留釜10及びガス管11での油の凝縮、滞
留を防止する。
この後、バルブ31を止めると共に、バルブ36を開き、
ファン37を駆動して乾留釜10内のガスをコンデンサー13
を通して循環させる。なお、この場合、温度が下がって
負圧になるのを防止するために、乾留釜の圧力低下に応
じ随時バルブ38を開いて内部に窒素を充填する。コンデ
ンサー13はクーリングタワー22によって冷却される冷却
水が循環しているので、内部の非酸化性ガスは急速に温
度が下がり、これによって乾留された塊状物の温度も常
温近傍まで下がる。
塊状物の温度が下がった状態(塊状物が自身の熱で酸
化しない程度)で、ファン26を止め、蓋25を開けて内部
の塊状物を取り出す。これによってステンレス鋼研削屑
の製鋼原料への再生が終了するが、乾留釜10から取り出
した塊状物の油分は実測すると0.1%以下であり、しか
も酸化の進行は全く見られなかった。
前記実施例においては、オイルバーナー18の制御範囲
の下限を30%としたが、特殊なバーナーあるいは複数の
バーナーを使用し必要な場合には、パイロットバーナー
のみを残して完全に消すことも可能である。
〔発明の効果〕
請求項1、2記載の乾留釜の燃焼加熱制御方法は、以
上の説明からも明らかなように、乾留釜を加熱するバー
ナーをガスバーナーとオイルバーナーに区分し、予めオ
イルバーナーによって乾留釜を加熱し、ガス発生時には
前記ガスバーナーの不足熱量分をオイルバーナーで供給
するようにしているので、余剰の油を回収し他設備に使
用することができ、油の節約ができる。
そして、油の回数を低引火点油と高引火点油とに分け
て回収し、油が不足する場合には引火し易い低引火点油
を先に燃料として使用しているので、取扱いの容易な高
引火点油の積極的回収が図れ、他の設備の燃料とするこ
とができる。
また、研削油を含むステンレス鋼研削屑の乾留にあっ
ては、乾留初期及び乾留終期に窒素ガスを封入している
ので、ステンレス鋼研削屑の酸化が抑制され、原料とし
て利用できる効率が増加する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る乾留釜の燃焼加熱制御方法を適用
した乾留設備の概略フロー図、第2図は同乾留釜の燃焼
加熱制御方法のフロー図である。 〔符号の説明〕 10……乾留釜、11……ガス管、12……油冷却装置、13…
…コンデンサー、14……水封槽、15、16……回収油タン
ク、17……貯留タンク、18……オイルバーナー、19……
ガスバーナー、20……常燃バーナー、21……燃焼用ファ
ン、22……クーリングタワー、23……制御装置、24……
載置台、25……蓋、26……ファン、27……整風板、28…
…乾留物収納容器、29、30……ポンプ、31……バルブ、
32……ポンプ、33……二方制御弁、34……煙突、35……
LPG、36……バルブ、37……ファン、38……バルブ、39
……窒素ガスタンク、40……電動モーター、41……温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 寛剛 福岡県北九州市戸畑区牧山1丁目1番36 号 濱田重工株式会社開発部内 (72)発明者 大神 浩信 福岡県北九州市戸畑区牧山1丁目1番36 号 濱田重工株式会社開発部内 (56)参考文献 実開 昭60−9954(JP,U) 特公 昭63−29913(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研削油を含むステンレス鋼研削屑の乾留に
    よって発生するガス及び油を乾留釜10の加熱燃料とする
    乾留釜の燃焼加熱制御方法であって、 前記乾留釜10を加熱するバーナーをオイルバーナー18と
    乾留釜からの発生ガスを燃料とするガスバーナー19とに
    区分し、 予め前記乾留釜10内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、
    前記オイルバーナー18で該乾留釜10を加熱し、ガス発生
    時には発生するガスを前記ガスバーナー19によって燃焼
    させ、不足熱量分を前記オイルバーナー18で補う燃焼制
    御を行い、 しかも、前記オイルバーナー18の燃料には、前記乾留過
    程で発生するガスをその凝縮温度別に高引火点油と低引
    火点油に分けて回収した油のうち、前記低引火点油を先
    に使用し、更に油が不足する場合には前記高引火点油を
    使用し、 乾留終了後は、前記乾留釜10内に窒素ガスを導き、該乾
    留釜10及びこれに接続されるガス管11内のガスを追い出
    した後、前記乾留釜10内のガスを該乾留釜10のガス通路
    に設けられたコンデンサー13を通して循環させると共
    に、該乾留釜10内のガスの圧力低下に応じて窒素ガスを
    供給することを特徴とする乾留釜の燃焼加熱制御方法。
  2. 【請求項2】前記燃焼制御は、前記オイルバーナー18に
    着火して乾留釜10を加熱し、炉内温度T1の測定結果を読
    み込むステップA、 炉内設定温度T0を読み込むステップB、 (T0−T1)の正負を判断するステップC、 (T0−T1)が正のときに二方制御弁33がガスバーナー側
    に全開であるか否かを判断するステップD、 (T0−T1)が正かつ二方制御弁33がガスバーナー側に全
    開のときにオイルバーナー18の油量を増加させるステッ
    プE、 (T0−T1)が負のときに、オイルバーナー18の油量が最
    小であるか否かを判断するステップG、 (T0−T1)が負かつ、オイルバーナー18における油量が
    最小でないときに、オイルバーナー18の油量を減少させ
    るステップH、 (T0−T1)が負かつオイルバーナー18の油量が最小であ
    るときに、二方制御弁33を開いて常燃バーナー20側にガ
    スを流すステップI、 及び(T0−T1)が正かつ二方制御弁33がガスバーナー19
    側に全開でないときに、二方制御弁33をガスバーナー19
    側に全開しガスバーナー19におけるガス流量を増加させ
    るステップJを有し、 前記ステップE、ステップJ、ステップI又はステップ
    Hの処理を行った後に小タイマーをカウントして前記ス
    テップAに戻ることを繰り返して行なわれている請求項
    1記載の乾留釜の燃焼加熱制御方法。
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