JP2525989Y2 - リコイルスタータ - Google Patents
リコイルスタータInfo
- Publication number
- JP2525989Y2 JP2525989Y2 JP1990091854U JP9185490U JP2525989Y2 JP 2525989 Y2 JP2525989 Y2 JP 2525989Y2 JP 1990091854 U JP1990091854 U JP 1990091854U JP 9185490 U JP9185490 U JP 9185490U JP 2525989 Y2 JP2525989 Y2 JP 2525989Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- starter
- insert member
- resin
- flange portion
- case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、内燃機関用のリコイルスタータに関するも
のである。
のである。
(従来の技術) 従来、この種のリコイルスタータは、第5図に示すよ
うに、引出・巻取自由なロープ11を備えると共に、ゼン
マイ12によって巻戻されるリール13をスタータケース14
に設けた支軸15に支承し、ラチェット16等からなる一連
の機構をケース14内に収納し、エンジンのクランク軸に
結合して駆動される公知の構成であった。
うに、引出・巻取自由なロープ11を備えると共に、ゼン
マイ12によって巻戻されるリール13をスタータケース14
に設けた支軸15に支承し、ラチェット16等からなる一連
の機構をケース14内に収納し、エンジンのクランク軸に
結合して駆動される公知の構成であった。
(考案が解決しようとする課題) 従来のリコイルスタータは、スタータケースを軽量化
等の目的で、軸と共に樹脂化しようとすると、軸の回り
が最弱点とる。そこで、この部分を補強するために、別
に金属による軸を作って、この軸をスタータケースにイ
ンサート成形したものもあるが、軸は丸棒から挽いて作
るため、インサート部分が大きくとれない。したがっ
て、充分な強度を得ることができなかった。なお、強度
を大きく得ようとすると軸が大きくなってしまい、かつ
価格も高くなる等の問題点があった。
等の目的で、軸と共に樹脂化しようとすると、軸の回り
が最弱点とる。そこで、この部分を補強するために、別
に金属による軸を作って、この軸をスタータケースにイ
ンサート成形したものもあるが、軸は丸棒から挽いて作
るため、インサート部分が大きくとれない。したがっ
て、充分な強度を得ることができなかった。なお、強度
を大きく得ようとすると軸が大きくなってしまい、かつ
価格も高くなる等の問題点があった。
出願人は、この解決案として実願平1−58256号明細
書を提案したが、この提案、及び従来の金属の軸をイン
サートしたリコイルスタータは樹脂成形する際、金属の
実体積が大きいために成形中の樹脂の熱が奪われ樹脂の
流れが悪化する。そのため、成形不良、表面及び軸附近
の変形、さらに成形時間が長く成形性が悪くなる等の問
題点があった。また、提案のものは強度はあるが、重量
が大きく、さらに部品が多いため安価になりにくい等の
問題点があった。
書を提案したが、この提案、及び従来の金属の軸をイン
サートしたリコイルスタータは樹脂成形する際、金属の
実体積が大きいために成形中の樹脂の熱が奪われ樹脂の
流れが悪化する。そのため、成形不良、表面及び軸附近
の変形、さらに成形時間が長く成形性が悪くなる等の問
題点があった。また、提案のものは強度はあるが、重量
が大きく、さらに部品が多いため安価になりにくい等の
問題点があった。
本考案は、このような従来技術の有する問題点に鑑み
てなされたもので、その目的とするところは、軽量で、
かつ充分な強度を有し、かつ安価にできるスタータケー
スによるリコイルスタータを提供しようとするものであ
る。
てなされたもので、その目的とするところは、軽量で、
かつ充分な強度を有し、かつ安価にできるスタータケー
スによるリコイルスタータを提供しようとするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案は、ゼンマイの復元
力を利用してリールにロープを巻き取るようにしたリコ
イルスタータにおいて、樹脂で形成されたスタータケー
スの内側の中央部に、有底円筒体の開口端面の縁辺部か
ら半径方向に延長するフランジ部が一体に形成された板
金製のインサート部材の前記有底円筒体を位置せしめ
て、前記スタータケースの成形加工時に前記フランジ部
を入れ子状にして前記インサート部材を固定したリコイ
ルスタータを特徴とするものである。この場合、前記イ
ンサート部材の前記有底円筒体の内部に樹脂が入り込ま
ない空洞を有するように前記スタータケースの成形加工
時に前記フランジ部を入れ子状にして前記インサート部
材を固定することが好ましく、さらに前記フランジ部
に、該フランジ体と前記スタータケースの樹脂との接合
性を高めるための穴又は段が設けられていることが好ま
しい。
力を利用してリールにロープを巻き取るようにしたリコ
イルスタータにおいて、樹脂で形成されたスタータケー
スの内側の中央部に、有底円筒体の開口端面の縁辺部か
ら半径方向に延長するフランジ部が一体に形成された板
金製のインサート部材の前記有底円筒体を位置せしめ
て、前記スタータケースの成形加工時に前記フランジ部
を入れ子状にして前記インサート部材を固定したリコイ
ルスタータを特徴とするものである。この場合、前記イ
ンサート部材の前記有底円筒体の内部に樹脂が入り込ま
ない空洞を有するように前記スタータケースの成形加工
時に前記フランジ部を入れ子状にして前記インサート部
材を固定することが好ましく、さらに前記フランジ部
に、該フランジ体と前記スタータケースの樹脂との接合
性を高めるための穴又は段が設けられていることが好ま
しい。
(作用) このリコイルスタータはスタータケースの軸部を板金
等で製作するため、フランジ部の大きい強度の高いイン
サート部材が容易に得られ、これにより必要な強度を持
つ軸部が構成できるので、ケースの樹脂材料を充分安価
で軽量なものに置きかえることができる。また、このイ
ンサート部材の有底円筒体は内部が空洞であるので、体
積は少なく、このため成形時、樹脂の熱を奪うことが少
なくなり、不良の減少、変形防止、成形時間の短縮等の
効果がある。また、この中空部分に樹脂が流れ込まない
ようにすれば、以上の効果をさらに高め、かつ一層の軽
量化を達成することができる。
等で製作するため、フランジ部の大きい強度の高いイン
サート部材が容易に得られ、これにより必要な強度を持
つ軸部が構成できるので、ケースの樹脂材料を充分安価
で軽量なものに置きかえることができる。また、このイ
ンサート部材の有底円筒体は内部が空洞であるので、体
積は少なく、このため成形時、樹脂の熱を奪うことが少
なくなり、不良の減少、変形防止、成形時間の短縮等の
効果がある。また、この中空部分に樹脂が流れ込まない
ようにすれば、以上の効果をさらに高め、かつ一層の軽
量化を達成することができる。
また、インサート部材のフランジ部を異形にしたり、
穴を明けたり、段を設けるようにすれば樹脂との接合性
をより充分に向上させることができる。
穴を明けたり、段を設けるようにすれば樹脂との接合性
をより充分に向上させることができる。
(実施例) 実施例について、第1図〜第4図を参照して以下に説
明する。
明する。
第1図は本考案リコイルスタータの断面図で、内部の
機構は公知のリコイルスタータと同じであるので省略す
る。図に示すように、樹脂等で成形したスタータケース
1の軸部2は、外部が板金等で中空にした有底円筒体2a
とこれに続くフランジ部2bを一体に構成したもので、こ
の開口端面の縁辺部から半径方向に延長するフランジ部
2bが一体に形成されたもので、前記スタータケース1の
成形加工時に前記フランジ部2bを入れ子状にして前記イ
ンサート部材を前記スタータケース1に固定したもので
ある。なお、内部の機構については、第5図に示すよう
に、引出・巻取自由なロープ11を備えると共に、ゼンマ
イ12によって巻戻されるリール13を前述のスタータケー
ス1の内側の中央部に設けた軸部2に支承し、ラチェッ
ト16等からなる一連の機構が収納され、エンジンのクラ
ンク軸に結合して駆動される公知のものである。
機構は公知のリコイルスタータと同じであるので省略す
る。図に示すように、樹脂等で成形したスタータケース
1の軸部2は、外部が板金等で中空にした有底円筒体2a
とこれに続くフランジ部2bを一体に構成したもので、こ
の開口端面の縁辺部から半径方向に延長するフランジ部
2bが一体に形成されたもので、前記スタータケース1の
成形加工時に前記フランジ部2bを入れ子状にして前記イ
ンサート部材を前記スタータケース1に固定したもので
ある。なお、内部の機構については、第5図に示すよう
に、引出・巻取自由なロープ11を備えると共に、ゼンマ
イ12によって巻戻されるリール13を前述のスタータケー
ス1の内側の中央部に設けた軸部2に支承し、ラチェッ
ト16等からなる一連の機構が収納され、エンジンのクラ
ンク軸に結合して駆動される公知のものである。
以上のように軸部2の有底円筒体2aを板金等で製作す
るため、フランジ部2bの大きい強度の高いインサート部
材が容易に得られ、これにより必要な強度を持つ軸部2
が製作できる。したがってケース1の樹脂材料を充分安
価で軽量なものに置きかえることができる。このインサ
ート部材の有底円筒体2aは内部が空洞であるので、その
体積は少なく、このため成形時、樹脂の熱を奪うことが
少なくなり、不良の減少、変形防止、成形時間の短縮等
の効果がある。なお、このインサート部材の有底円筒体
2aは、第2図に示すように、内部を空洞として樹脂が流
れ込まないようにすると、上記の効果をさらに高め、か
つ一層の軽量化を達成することができる。
るため、フランジ部2bの大きい強度の高いインサート部
材が容易に得られ、これにより必要な強度を持つ軸部2
が製作できる。したがってケース1の樹脂材料を充分安
価で軽量なものに置きかえることができる。このインサ
ート部材の有底円筒体2aは内部が空洞であるので、その
体積は少なく、このため成形時、樹脂の熱を奪うことが
少なくなり、不良の減少、変形防止、成形時間の短縮等
の効果がある。なお、このインサート部材の有底円筒体
2aは、第2図に示すように、内部を空洞として樹脂が流
れ込まないようにすると、上記の効果をさらに高め、か
つ一層の軽量化を達成することができる。
次に、インサート部材のフランジ部2aで、外縁形状を
多角形等の異形にしたり、又は穴3を明けたり(第1図
参照)、又は第3図に示すように絞り加工で段4を設け
るようにすると樹脂との接合性をより充分に向上させる
ことができる。
多角形等の異形にしたり、又は穴3を明けたり(第1図
参照)、又は第3図に示すように絞り加工で段4を設け
るようにすると樹脂との接合性をより充分に向上させる
ことができる。
また、インサート部材の有底円筒体2aの端部には、リ
コイルスタータの内部部品を結合するためのねじ5を設
けるが、ねじ5もプロジェクション溶接、又はかしめ、
或いは第4図に示すように、バーリング加工により形成
したり、第1図のように有底円筒体2a内に樹脂が入り込
んだスタータケース1の場合は直接樹脂にねじ5を形成
してもよい。
コイルスタータの内部部品を結合するためのねじ5を設
けるが、ねじ5もプロジェクション溶接、又はかしめ、
或いは第4図に示すように、バーリング加工により形成
したり、第1図のように有底円筒体2a内に樹脂が入り込
んだスタータケース1の場合は直接樹脂にねじ5を形成
してもよい。
(考案の効果) 本考案は上述したように、スタータケースの軸部に板
金等で円筒部とフランジ部を一体に構成したインサート
部材を設けたので、不良品が少なくなり、成形もしやす
く、その上、必要な強度はインサート部材が発揮するか
ら、樹脂材も軽量で、安価なものにすることができる。
金等で円筒部とフランジ部を一体に構成したインサート
部材を設けたので、不良品が少なくなり、成形もしやす
く、その上、必要な強度はインサート部材が発揮するか
ら、樹脂材も軽量で、安価なものにすることができる。
次に、インサート部材は中空で、ここに樹脂が入らな
いようにすれば、一層の軽量化と成形性の向上の効果が
得られる上、インサート部材自体も軽量化される。
いようにすれば、一層の軽量化と成形性の向上の効果が
得られる上、インサート部材自体も軽量化される。
また、インサート部材は板金で構成するため、フラン
ジ部を異形にしたり、穴を明けたり、外縁部に段を設け
ることは容易であり、このようにすることで樹脂との接
合性を高める効果がある。
ジ部を異形にしたり、穴を明けたり、外縁部に段を設け
ることは容易であり、このようにすることで樹脂との接
合性を高める効果がある。
また、スタータの内部部品の固定用のねじを構成する
ことも容易である。
ことも容易である。
以上のように本考案は必要な部分の強度を充分に確保
した上で軽量化でき、不良品の少ないスタータを安価に
提供できる効果がある。
した上で軽量化でき、不良品の少ないスタータを安価に
提供できる効果がある。
第1図は本考案リコイルスタータの内部機構を省略した
断面図、第2図は同じく本考案の他の実施例を示す断面
図、第3図はインサート部材と樹脂との接合性を高める
加工の要部断面図、第4図はインサート部材の有底円筒
体に設けたねじ部の断面図、第5図は従来例の断面図で
ある。 1…スタータケース、2…ケースの軸部、2a…有底円筒
体、2b…フランジ部、3…穴、4…段、5…ねじ。
断面図、第2図は同じく本考案の他の実施例を示す断面
図、第3図はインサート部材と樹脂との接合性を高める
加工の要部断面図、第4図はインサート部材の有底円筒
体に設けたねじ部の断面図、第5図は従来例の断面図で
ある。 1…スタータケース、2…ケースの軸部、2a…有底円筒
体、2b…フランジ部、3…穴、4…段、5…ねじ。
Claims (3)
- 【請求項1】ゼンマイの復元力を利用してリールにロー
プを巻き取るようにしたリコイルスタータにおいて、樹
脂で形成されたスタータケースの内側の中央部に、有底
円筒体の開口端面の縁辺部から半径方向に延長するフラ
ンジ部が一体に形成された板金製のインサート部材の前
記有底円筒体を位置せしめて、前記スタータケースの成
形加工時に前記フランジ部を入れ子状にして前記インサ
ート部材を固定したことを特徴とするリコイルスター
タ。 - 【請求項2】前記インサート部材の前記有底円筒体の内
部に樹脂が入り込まない空洞を有するように前記スター
タケースの成形加工時に前記フランジ部を入れ子状にし
て前記インサート部材を固定したことを特徴とする請求
項1記載のリコイルスタータ。 - 【請求項3】前記フランジ部に、該フランジ体と前記ス
タータケースの樹脂との接合性を高めるための穴又は段
が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載
のリコイルスタータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990091854U JP2525989Y2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-08-31 | リコイルスタータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990091854U JP2525989Y2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-08-31 | リコイルスタータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0449665U JPH0449665U (ja) | 1992-04-27 |
JP2525989Y2 true JP2525989Y2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=31827843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990091854U Expired - Fee Related JP2525989Y2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-08-31 | リコイルスタータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525989Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10341462B4 (de) * | 2003-09-09 | 2012-11-29 | Andreas Stihl Ag & Co. Kg | Starteinrichtung für einen Verbrennungsmotor |
JPWO2008069016A1 (ja) | 2006-12-04 | 2010-03-18 | 三菱電機株式会社 | 直流モータ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01102477U (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-11 |
-
1990
- 1990-08-31 JP JP1990091854U patent/JP2525989Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0449665U (ja) | 1992-04-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |