JP2525616B2 - Xyzプロツタ - Google Patents

Xyzプロツタ

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JP2525616B2
JP2525616B2 JP62209978A JP20997887A JP2525616B2 JP 2525616 B2 JP2525616 B2 JP 2525616B2 JP 62209978 A JP62209978 A JP 62209978A JP 20997887 A JP20997887 A JP 20997887A JP 2525616 B2 JP2525616 B2 JP 2525616B2
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誠 岩原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は3次元画像のハードコピーが得られるような
XYZプロッタに関するものであり、このXYZプロッタは例
えばコンピュータの出力装置、や機械設計の分野で使用
されるCADの出力装置、医用の3次元画像のハードコピ
ーの作成、デザインの分野での3次元画像のハードコピ
ーの作成、分子構造の研究における3次元画像のハード
コピーの作成、その他の各種用途に広く用いられる。
(従来の技術) コンピュータにおける画像情報の出力装置として従来
から使用されている、例えば、XYプロッタ、静電プリン
タ等のハードコピーが得られる出力装置等は、すべて2
次元画像の出力装置であった。
ところで、コンピュータにおいて多変数関数を扱う場
合の3次元的なグラフの表示、あるいは、コンピュータ
による3次元的な形状のデザインを行う場合の3次元画
像表示等を行う場合には、従来、例えば、特開昭56−69
612号公報、特開昭56−71387号公報、特開昭56−72595
号公報、その他で開示されているように、コンピュータ
からの3次元画像情報の出力によって3次元画像をソフ
トコピーとすることが行われていたが、3次元画像をハ
ードコピーとして得ることのできる出力装置が提供され
ていなかったので、真の3次元画像のハードコピーを得
ることのできる装置の出現が待望されていた。
それで本出願人会社では前記の問題点を解決しうる装
置として、先に、第7図に示すようなXYZプロッタ、す
なわち、蠅の目レンズ板と、前記した蠅の目レンズ板の
略々焦点面に設置された感光性記録部材と、前記した蠅
の目レンズ板の前面の3次元空間内で記録の対象にされ
るべき3次元画像の形状と対応する位置で点灯される点
光源を3次元的に変位させるようにする手段とを備えさ
せた構成のXYZプロッタを提案し、また、前記した第7
図示のXYZプロッタによって記録された3次元画像を再
生したときに、記録の対象にされたもとの3次元画像を
正しく見ることができる範囲(以下、視域と記載する)
が狭く、前記した視域から外ずれた場所からは記録の対
象にされたもとの3次元画像の他に、記録時にもともと
存在していなかった為の3次元画像(ゴースト画像,ス
プリアス画像)も認識されてしまうという問題点が生じ
ないようにするために、第12図乃至第15図に構成原理を
示してあるような構成形態のXYZプロッタを提案し、さ
らに、前記した第7図などに示されているXYZプロッタ
よりも広い空間内に描かれた3次元像を記録できるよう
な第16図に示すような構成のXYZプロッタ、すなわち、
蠅の目レンズ板と、前記した蠅の目レンズ板の略々焦点
面に設置された感光性記録部材と、前記した蠅の目レン
ズ板が設置されている3次元空間内で記録の対象にされ
るべき3次元画像の形状と対応する位置で点灯される点
光源を3次元的に変位させるようにする手段とを備え
て、前記した点光源の軌跡を前記した蠅の目レンズ板の
略々焦点面に設置されている感光性記録部材で記録する
ようにしたXYZプロッタにおいて、記録の対象にされる
べき3次元像と対応する光点の軌跡を形成させるために
用いる点光源からの発散光として、任意の光源の光を光
学系によって集束させた集光点からの発散光を用いるよ
うにするとともに、前記した蠅の目レンズ板が前記した
光学系の集光点の移動範囲内の3次元空間内に設置され
るようにしたXYZプロッタ、及び前記のような構成のXYZ
プロッタにおいて多数個の個眼レンズの配列集合により
構成されている前記した蠅の目レンズ板の略々焦点面に
設置されるべき感光性記録部材について、前記した蠅の
目レンズ板における各個眼レンズが蠅の目レンズ中で個
別に占有している個眼レンズの存在区域の平面形状寸法
と同じ平面形状寸法で前記した各個眼レンズの存在区域
と1対1に対応する如き個々の領域を設定したときに、
前記のように感光性記録部材に設定された個々の領域に
はその個々の領域に対応している個眼レンズ以外の個眼
レンズを通過した光が入射しない状態となされるよう
に、前記した集光点からの光の発散方向に制限を加える
手段を設けてなるXYZプロッタを提案している他、3次
元像の記録されている記録済感光性記録部材に拡散光を
照射して再生された3次元空間内に3次元像を再生した
際に、観測者がスプリアス像を見ることなしに再生像を
認識できる両眼の置ける範囲(領域)が、我々が物体を
見たときに立体感を認識する場合とは逆の状態、すなわ
ち、再生された3次元像から離隔した部分における視域
は広いが、再生された3次元像に近い部分における視域
が狭いという好ましくない状態が改善できるようにした
第23乃至第27図に示されているような構成のXYZプロッ
タについても提案を行って来ている。
さて、前記した本出願人会社による既提案のXYZプロ
ッタの概略構成、動作原理などについて説明すると次の
とおりである。まず、第7図は前記した本出願人会社に
よる既提案のXYZプロッタの概略構成を示す斜視図であ
り、また、第8図は第7図示の既提案のXYZプロッタに
よる3次元画像の記録原理の説明図、第9図は第7図示
の既提案のXYZプロッタにより記録された3次元画像の
再生原理の説明図である。
第7図においてMBは機台であり、この機台MB上には蠅
の目レンズ板(多数の個眼が集って構成されている昆虫
の複眼に似ているために、複眼レンズ、蠅の目レンズ板
などのように通称されている構成形態のレンズ板であ
り、第2図に示されているように一方の面が平面状とさ
れている構成形態のレンズ板が代表的であるが、蠅の目
レンズ板としては、それの両面が曲面形状の構成形態を
有するレンズ板も従来から知られている)FELと、前記
の蠅の目レンズ板FELの略々焦点面に位置するように配
置されている感光性記録部材PSMとが設置されている。
前記した蠅の目レンズ板FELは微小な直径、例えば0.5
mm〜0.07mmの直径で、かつ、焦点距離の短い多数個の個
眼レンズが配列集合されている構成形態のものとして、
例えば透明なプラスチックによる成型品として構成され
たものを使用することができるが、蠅の目レンズ板FEL
としては前記のような構成態様のものの他に、例えば、
2つのシリンドリカル・凸レンズ・アレイを、前記の各
シリンドリカル・凸レンズ・アレイにおけるそれぞれの
円筒レンズ軸が互に直交するような配置の状態で光路中
に直列的に配列して蠅の目レンズ板を構成させるように
したものが用いられてもよい。そして、前記のように2
つのシリンドリカル・凸レンズ・アレイを、それぞれの
円筒レンズ軸が互に直交するような配置の状態で光路中
に直列的に配列した構成態様とした蠅の目レンズ板FEL
の焦点面は、前記の2つのシリンドリカル・凸レンズ・
アレイの同一の焦点面に形成される。
前記の感光性記録部材PSMとしては、例えば、銀塩感
光材膜が設けられている写真乾板または写真フィルムが
使用されたり、あるいは、光の照射によって非晶質状態
から結晶状態への相変化または結晶状態から非晶質状態
への相変化を生じるような感光性記録部材、その他、光
磁気記録部材等を用いることができるが、以下の説明に
おいては、感光性記録部材PSMとして銀塩感光材膜が設
けられている写真乾板または写真フィルムが用いられて
いるとされている。
第7図示のXYZプロッタは前記した蠅の目レンズ板FEL
の前面の3次元空間内に、記録の対象にされるべき3次
元画像の形状と対応する位置で点灯されうるように変位
駆動される点光源PPSを設けた構成のものとされるので
あり、その構成の全体が暗箱内に収納された状態で使用
される。
蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間における予め
定められた範囲内のどの位置にも変位駆動されうるよう
な態様のものとして構成されるべき前記した点光源PPS
は、機台MBに設けられている駆動装置DRAにより変位駆
動されるようになされており、点光源PPSの駆動装置DRA
は、ステッピングモータMxの駆動回転によってXYZ直交
座標系におけるX軸方向に延在するように設けられたレ
ール部材Rxに沿ってX軸方向に移送されるX軸方向の移
送体Fxと、前記したX方向の移送体Fxに固着されてい
て、XYZ直交座標系におけるZ軸方向に延在するように
設けられたレール部材Rzに沿い、ステッピングモータMz
の駆動回転によってZ軸方向に移送されるZ軸方向の移
送体Fzと、前記したZ軸方向の移送体Fzに固着されてい
て、XYZ直交座標系におけるY軸方向に延在するように
設けられたレール部材Ryに沿ってステッピングモータMy
の駆動回転によってY軸方向に移送されるY軸方向の移
送体Fyとを備えて構成されている。
それで、第7図示のXYZプロッタにおける点光源PPSの
駆動装置DRAは、前記したX,Y,Z軸方向の各移送体Fx,Fy,
FzにおけるそれぞれのステッピングモータMx,My,Mzがコ
ンピュータから供給される駆動信号に応じて回転駆動さ
れることによって、Y軸方向の移送体Fyに固着されてい
る前記した点光源PPSが、蠅の目レンズ板FELの前面の3
次元空間における予め定められた範囲内におけるどの位
置にも変位駆動されうるのであり、また、前記した点光
源PPSの点灯状態がコンピュータで制御されることによ
って、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間における
予め定められた範囲内では、記録の対象とされるべき3
次元画像の形状が連続した線状の光の軌跡で表示される
ようになされたり、あるいは記録の対象とされるべき3
次元画像の形状が光点の配列によって表示されるように
なされたりする。
さて、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内で点
光源PPSが点灯した場合には、その点光源PPSから放射さ
れた光は、第8図(第10図も同じ)に例示されているよ
うに蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設
置されている感光性記録部材PSMに、前記した複眼レン
ズ板FELにおける個々のレンズ(個眼レンズ)毎に点光
源PPSの像が結像して記録される。第8図(第10図も同
じ)中において、蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置す
るように配置されている感光性記録部材PSMに丸印しで
表わしている部分が、蠅の目レンズ板FELの前面の3次
元空間内の点光源PPSの像の結像部分を示したものであ
る。
点光源PPSの点灯位置が蠅の目レンズ板FELの前面の3
次元空間内において第8図示の位置から異なった位置に
移動した場合における蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)
FELの焦点面に設置されている感光性記録部材PSMに対し
て、前記した複眼レンズ板FELにおける個々のレンズ
(個眼レンズ)毎に結像される移動した点光源PPSの像
は、前記した第8図示の点光源PPSの像の結像位置とは
異なる位置となされるのであり、蠅の目レンズ板(複眼
レンズ板)FELの焦点面に設置されている感光性記録部
材PSMには、前記した複眼レンズFELにおける個々のレン
ズ(個眼レンズ)毎に、蠅の目レンズ板FELの前面の3
次元空間内における個々の点光源PPSの点灯位置とそれ
ぞれ1対1に対応した位置に点光源PPSの像が結像して
記録されることにより、感光性記録部材PSMには蠅の目
レンズ板FELの前面の3次元空間内で3次元的に変位し
た各位置毎の点光源PPSの位置情報が記録されるのであ
る。
前記のような記録態様で蠅の目レンズ板(複眼レンズ
板)FELの焦点面に設置されている感光性記録部材PSMに
記録された蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内の
点光源の像は、感光性記録部材PSMがポジ型のものであ
れば、それを現像処理することにより点光源の像の部分
だけが透明になり他の部分が黒となるような態様のもの
として現像される。
第9図は、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内
に位置する点光源PPSの位置情報が前記のようにして記
録された記録済感光性記録部材PSMpに拡散光を照射する
ことにより、蠅の目レンズ板FELの前面の空間内にもと
の点光源PPSの再生像PPSpを現出させうることを説明す
るための図であり、この第9図中においてPSMpは点光源
の像の部分だけが透明になり他の部分が黒となるような
態様のものとして現像された記録済感光性記録部材PSMp
である。
前記した記録済感光性記録部材PSMpと、記録時に使用
された蠅の目レンズ板FELと同一な構成態様の蠅の目レ
ンズ板FELとの両者を、前記両者の相対的な位置関係が
記録時と同一の態様となるように組合わせて、蠅の目レ
ンズ板FELとは反対側から記録済感光性記録部材PSMpに
光源DPSより拡散光を照射すると、記録済感光性記録部
材PSMpを透過した光は、蠅の目レンズ板FELにおける個
々の個眼レンズ毎に集光されることにより、第9図に例
示されているように蠅の目レンズ板FELの前面の3次元
空間内のPPSpに実像を結ぶが、前記の実像PPSpは、それ
を実像PPSpの位置から離れた位置に居る人が見ると、実
像の位置に光の点が存在するものとして知覚される。
それで、前記の記録済感光性記録部材PSMpとして、3
次元空間内で3次元的に変位した多数の位置毎の点光源
PPSの像が記録されていたとすると、記録済感光性記録
部材PSMpに記録されていた点光源PPSの各位置における
像は、それぞれ蠅の目レンズ板FELにおける個々の個眼
レンズ毎に集光されて、蠅の目レンズ板FELの前面の3
次元空間内におけるもとの点光源の位置にそれぞれ実像
を結ぶから、それを実像PPSpの位置から離れた位置に居
る人が見ると、前記した3次元空間内における前記した
実像の位置に現われる光の線または光の点の全体は光に
よる3次元像として知覚できることになる。
第8図及び第9図を参照して説明した記録再生の原理
から明らかなように、既提案のXYZプロッタは3次元空
間内での点光源の点灯によって光による線描画あるいは
光による点描画として描かれた光による3次元画像を蠅
の目レンズ板の焦点面に設置された感光性記録部材に記
録するものであるから、前記した点光源と感光性記録部
材との選択使用によりカラー画像による3次元画像を出
現させるようにすることもできるし、また、記録済感光
性記録部材として光透過型のものではなく、光反射型の
記録済感光性記録部材(例えば、印画紙)を用いて、再
生時に蠅の目レンズ板側から拡散光で照明しても蠅の目
レンズ板の前方の3次元空間内に、光による線描画また
は光による点描画として描かれた光による3次元画像を
出現させることもできる。
また、前記した蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置す
るように配置されるべき感光性記録部材PSMは、それが
蠅の目レンズ板FELと一体化された構成となされていて
も、あるいは、蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置する
ように配置されるべき感光性記録部材PSMと蠅の目レン
ズ板FELとが別体のものとして構成されているものであ
ってもよく、蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置するよ
うに配置されるべき感光性記録部材PSMが蠅の目レンズ
板FELと別体のものとして構成されているものであった
場合には、記録済感光性記録部材PSMpと、記録時に使用
された蠅の目レンズ板FELと同一な構成態様の蠅の目レ
ンズ板FELとの両者の相対的な位置関係が記録時に同一
の態様となるように組合わされて再生に使用される。
第7図を参照して説明した既提案のXYZプロッタで
は、蠅の目レンズ板FELの前方の3次元空間中の点光源P
PSの像が、前記した複眼レンズFELにおける個々のレン
ズ(個眼レンズ)毎に蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)
FELの焦点面に設置されている感光性記録部材PSMに第8
図に例示されているように結像されることにより、前記
の蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設置
されている感光性記録部材PSMには、蠅の目レンズ板FEL
の前面の3次元空間内における各位置毎の点光源PPSの
位置情報が記録されるから、前記のようにして蠅の目レ
ンズ板FELの前面の3次元空間内における各位置毎の点
光源PPSの位置情報が記録された記録済感光性記録部材P
SMpに対して第9図示のように拡散光源DPSから拡散光を
照射することにより、蠅の目レンズ板FELの前面の3次
元空間内に再生された点光源PPSpが観測者Mに認識でる
ようになされるのであるが、第7図を参照して説明した
XYZプロッタにおいては、それによって記録された3次
元画像を再生したときに、記録の対象にされたもとの3
次元画像を正しく見ることができる範囲(以下、視域と
記載する)が狭く、前記した視域から外ずれた場所から
は記録の対象にされたもとの3次元画像の他に、記録時
にもともと存在していなかった為の3次元画像(ゴース
ト画像,スプリアス画像)も認識されてしまうという問
題点がある。
第10図及び第11図は前記の問題点を具体的に説明する
ための図であり、第10図は既述した第8図と同様に、第
7図を参照して説明したXYZプロッタによって、蠅の目
レンズ板FELの前方の3次元空間内の1個の点光源PPSの
像を蠅の目レンズ板FELの焦点面の位置に設置された感
光性記録部材PSMに記録させる場合の状態を図示説明し
ている図であって、第10図においてPPSは蠅の目レンズ
板FELの前方の3次元空間中に位置しており記録の対象
にされている1個の点光源を示し、また、PSMは蠅の目
レンズ板FELの焦点面の位置に設置されている感光性記
録部材を示している。
第10図に示されているような態様で蠅の目レンズ板FE
Lの前方の3次元空間内の1つの点光源PPSの像が蠅の目
レンズ板FELの焦点面の位置に設置された感光性記録部
材PSMに記録された後に、感光性記録部材PSMに現像処理
を施して得た記録済感光性記録部材PSMpに、第11図中の
下方の拡散光源DPSから拡散光を照射することにより、
蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内には記録の対
象にされた点光源PPSと対応する再生像PPSpが再現され
るとともに、第11図中に符号PPSr1,PPSr2…、PPS1,PP
Sl2…で例示されている如き空間位置にもそれぞれ再生
像が生じる。
前記の点を具体的に説明すると次のとおりである。す
なわち、蠅の目レンズ板FELの前方の3次元画空間内の
1つの点光源PPSからの光は、蠅の目レンズ板FELにおけ
る各個眼レンズによってそれぞれ結像されて、蠅の目レ
ンズ板FELの焦点面の位置に設置された感光性記録部材P
SMにおける第10図中の丸印しの位置に記録される。
それで、感光性記録部材PSMを現像処理して得た記録
済感光性記録部材PSMpにおける第11図中の丸印しの位置
には、第10図について説明したように蠅の目レンズ板FE
Lの前方の3次元空間内の1つの点光源PPSからの光が、
蠅の目レンズ板FELにおける各個眼レンズによって、蠅
の目レンズ板FELの焦点面の位置に設置された感光性記
録部材PSMに結像記録されているが、記録済感光性記録
部材PSMpに対して第11図における下方から拡散光を照射
すると、前記のように記録済感光性記録部材PSMpにおけ
る第11図中の丸印しの位置に1つの点光源PPSに基づい
て記録された多数の像の部分を通過した光は、蠅の目レ
ンズ板FELにおける多数の個眼レンズのそれぞれによっ
て第11図中の点PPSp,PPSpr1,PPSpr2…、PPSp1,PPSpl2
…等の多くの位置に実像を結ぶ。
そして、前記の第11図中における蠅の目レンズ板FEL
の前方の3次元空間内に示されている点PPSpは、記録の
対象にされた点光源PPS、すなわち、第10図中の蠅の目
レンズ板FELの前方の3次元空間内の記録の対象にされ
た1つの点光源PPSに対応しているものであり、前記し
た第11図中における蠅の目レンズ板FELの前方の3次元
空間内に示されている点PPSpは、第10図中の蠅の目レン
ズ板FELの前方の3次元空間内で記録の対象にされてい
る1つの点光源PPSからの光が、蠅の目レンズ板FELにお
ける各個眼レンズによって、蠅の目レンズ板FELの焦点
面の位置に設置された感光性記録部材PSMに結像記録さ
れる際に辿った光線の経路を、第11図中の記録済感光性
記録部材PSMpに対して、それの下方から照射されている
拡散光が逆に辿って生じたものであり、また、前記した
第11図中における蠅の目レンズ板FELの前方の3次元空
間内に示されている点PPSpr1は、前記した点PPSpに実像
を結んだ光線が通過した各個眼レンズに対して1個だけ
右隣りの各個眼レンズを通過した光によって生じた実像
であり、さらに、前記した第11図中における蠅の目レン
ズ板FELの前方の3次元空間内に示されている点PPSpr2
は、前記した点PPSpに実像を結んだ光線が通過した各個
眼レンズに対して2個だけ右隣りの各個眼レンズを通過
した光によって生じた実像であり、以下、同様にして、
前記した第11図中における蠅の目レンズ板FELの前方の
3次元空間内に示されている点PPSp1は、前記した点
PPSpに実像を結んだ光線が通過した各個眼レンズに対し
て1個だけ左隣りの各個眼レンズを通過した光によって
生じた実像であり、さらに、前記した第11図中における
蠅の目レンズ板FELの前方の3次元空間内に示されてい
る点PPSpl2は、前記した点PPSpに実像を結んだ光線が通
過した各個眼レンズに対して2個だけ左隣りの各個眼レ
ンズを通過した光によって生じた実像である。
第11図中に示されている前記の各点PPSp,PPSpr1,PPSp
r2…、PPSp1,PPSpl2…等の多くの位置に生じた実像
は、第11図中にそれぞれ矢印により示されている範囲で
観測者によって認識されることになるが、観測者の眼E
が例えば、第11図中のEで示される部分にあったとすれ
ば、その観測者は点PPSp,PPSpr1,PPSp1の3つの光点
を同時に見ることになるが、この場合に観測者が見た3
つの光点PPSp,PPSpr1,PPSp1の内で、正しい光点はPP
Spだけであり、他の2つの光点PPSpr1,PPSp1はゴー
スト、あるいはスプリアスなのである。
このように、第7図を参照して説明したXYZプロッタ
では、それによって記録された3次元画像を再生したと
きに、記録の対象にされたもとの3次元画像を正しく見
ることができる範囲(以下、視域と記載する)が狭く、
前記した視域から外ずれた場所からは記録の対象にされ
たもとの3次元画像の他に、記録時にもともと存在して
いなかった為の3次元画像(ゴースト画像,スプリアス
画像)も認識されてしまうという点が問題になるのであ
る。
第12図は前記の問題点が生じないような構成とした既
提案のXYZプロッタの構成原理を説明するための要部の
一例図であり、この第12図においてFELは蠅の目レンズ
板であり、また、PSMは前記した蠅の目レンズ板FELの焦
点面に設置された感光性記録部材であり、さらに、PPS
は前記した蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内で
記録の対象にされるべき3次元画像の形状と対応する位
置で点灯されるようになされている点光源であって、こ
の点光源PPSはそれを3次元的に変位駆動させるように
する手段、例えば、第7図を参照して既述したような構
成を有している如き3次元的な変位駆動手段によって前
記した蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内の任意
所定の位置に変位駆動されうるようになされている。
第12図中においてはSMは、第7図中に示すような3次
元的な変位駆動手段によって蠅の目レンズ板FELの前面
の3次元空間内の任意の所定の位置に変位駆動されうる
ようになされている点光源PPSから放射された光に対す
る光の発散方向の制限部材であって、この光の発散方向
の制限部材SMは、多数個の個眼レンズの配列集合により
構成されている蠅の目レンズ板FELの焦点面に設置され
るべき感光性記録部材PSMについて、前記の蠅の目レン
ズ板FELにおける各個眼レンズが蠅の目レンズ板FEL中で
個別に占有している個眼レンズの存在区域の平面形状寸
法と同じ平面形状寸法で前記した各個眼レンズの存在区
域と1対1に対応する如き個々の領域を設定(第12図,
第13図中のPで示す示す領域を参照)したときに、前記
のように感光性記録部材PSMに設定された個々の領域に
はその個々の領域に対応している個眼レンズ以外の個眼
レンズを通過した光が入射しない状態となされるよう
に、前記した点光源PPSからの光の発散方向に制限を加
えるような動作を行うものとして構成されている。
前記の点を具体的に説明すると次のとおりである。多
数個の個眼レンズの配列集合によって構成されている蠅
の目レンズ板FELは、それを構成するのに使用されてい
る多数の個眼レンズが、それぞれ所定の形状寸法を示す
如き存在区域を有している状態で、各個眼レンズの存在
区域が碁盤の目状の配列パターンとなされている。
そして、前記した蠅の目レンズ板FELの焦点面に設置
されるべき感光性記録部材PSMに対して、前記の蠅の目
レンズ板FELにおける各個眼レンズが蠅の目レンズ板FEL
中で個別に占有している個眼レンズの存在区域の平面形
状寸法と同じ平面形状寸法で前記した各個眼レンズの存
在区域と1対1に対応する如き個々の領域を設定し、感
光性記録部材PSMに前記のように設定された個々の領域
に、その領域と対応している個眼レンズから領域に入射
される入射光線の最大の入射角の入射光線(第13図中の
光線PLlとPLr)がその領域の境界に達する状態となるよ
うに、前記の各個眼レンズに入射される光が第13図中の
角度θの範囲に含まれる光線だけに制限されている状態
のものとして個々の個眼レンズに入射されるように、点
光源PPSから放射される光の発散方向を光の発散方向の
制限部材SMによって制限するのである。
前記した点光源PPSから放射される光の発散方向を制
限するために用いる光の発散方向の制限部材SMとして
は、多数個の個眼レンズの配列集合によって構成されて
いる蠅の目レンズ板FELが、それの構成に使用されてい
る多数の個眼レンズの存在区域の形状が正方形で、各個
眼レンズの存在区域が碁盤の目のような配列パターンに
従っている場合には、第15図示のように正方形の開口As
が設けられているような構成態様のものにされてもよ
く、また、性能の良い個眼レンズを作り易い球状の個眼
レンズを用いて多数個の球状の個眼レンズを任意に配列
集合して構成させた蠅の目レンズ板FELが使用されるよ
うな場合には、前記の点光源PPSから放射される光の発
散方向を制限するために用いる光の発散方向の制限部材
SMとしては、所定の径の円形開口が設けられているよう
な構成態様のものが用いられる。
前記したように、点光源PPSから放射される光の発散
方向が光の発散方向の制限部材SMによって制限された場
合には、点光源PPSの点灯状態がコンピュータで制御さ
れて、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間における
予め定められた範囲内で、記録の対象とされるべき3次
元像の形状が連続した線状の光の軌跡で表示されるよう
になされたり、あるいは記録の対象とされるべき3次元
像の形状が光点の配列によって表示されるようになされ
たりするときに、点光源PPSから放射された光は、第12
図示の光の発散方向の制限部材SMによって発散方向が制
限された状態で蠅の目レンズ板FELにおける各個眼レン
ズに入射されることにより、蠅の目レンズ板の焦点面に
設置されている感光性記録部材PSMには、前記した複眼
レンズFELにおける所定の範囲の個々のレンズ(個眼レ
ンズ)毎に点光源PPSの像が結像して、第12図中におけ
る蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置するように配置さ
れている感光性記録部材PSMにおける所定の個数の領域
(第12図示の例では図中の52個の領域)に丸印しで表
わしている部分に、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元
空間内の点光源PPSの像が結像して記録される。
点光源PPSの点灯位置が蠅の目レンズ板FELの前面の3
次元空間内において第12図示の位置から異なった位置に
移動した場合における蠅の目レンズ板(複眼レンズ)FE
Lの焦点面に設置されている感光性記録部材PSMに対し
て、前記した複眼レンズFELにおける個々のレンズ(個
眼レンズ)毎に結像される移動した点光源PPSの像は、
前記した第12図示の点光源PPSの像の結像位置とは異な
る位置となされるのであり、蠅の目レンズ板(複眼レン
ズ)FELの焦点面に設置されている感光性記録部材PSMに
は、前記した複眼レンズFELにおいて点光源PPSからの光
(点光源PPSから放射された光の内の角度θ以内の光)
が入射されている個々のレンズ(個眼レンズ)毎に、蠅
の目レンズ板FELの前面の3次元空間内における個々の
点光源PPSの点灯位置とそれぞれ1対1に対応した位置
に点光源PPSの像が結像して記録されることにより、感
光性記録部材PSMには蠅の目レンズ板FELの前面の3次元
空間内で3次元的に変位した各位置毎の点光源PPSの位
置情報が記録されるのである。
前記のような記録態様で蠅の目レンズ板(複眼レン
ズ)FELの焦点面に設置されている感光性記録部材PSMに
記録された蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内の
点光源PPSの像は、感光性記録部材PSMがポジ型のもので
あれば、それを現像処理することにより点光源の像の部
分だけが透明になり他の部分が黒となるような態様のも
のとして現像される。
第14図は、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内
に位置する点光源PPSの位置情報が第12図示の状態とし
て記録された記録済感光性記録部材PSMpに拡散光を照射
することにより、蠅の目レンズ板FELの前面の空間内に
もとの点光源PPSの再生像PPSpを現出させうることを説
明するための図であり、この第14図中においてPSMpは点
光源の像の部分だけが透明になり他の部分が黒となるよ
うな態様のものとして現像された記録済感光性記録部材
PSMpである。
前記した記録済感光性記録部材PSMpと、記録時に使用
された蠅の目レンズ板FELと同一な構成態様の蠅の目レ
ンズ板FELとの両者を、前記両者の相対的な位置関係が
記録時と同一の態様となるように組合わせて、蠅の目レ
ンズ板FELとは反対側から第14図示の記録済感光性記録
部材PSMpに対して光源DPSより拡散光を照射すると、記
録済感光性記録部材PSMpを透過した光が、蠅の目レンズ
板FELにおける個々の個眼レンズ毎に集光されることに
より、第14図に例示されているように蠅の目レンズ板FE
Lの前面の3次元空間内のPPSpに実像を結ぶが、前記の
実像PPSpは、それを実像PPSpの位置から離れた位置に居
る人が見ると、実像の位置に光の点が存在するものとし
て知覚される。
それで、前記の記録済感光性記録部材PSMpとして、3
次元空間内で3次元的に変位した多数の位置毎の点光源
PPSの像が記録されていたとすると、記録済感光性記録
部材PSMpに記録されていた点光源PPSの各位置における
像は、それぞれ蠅の目レンズ板FELにおける個々の個眼
レンズ毎に集光されて、蠅の目レンズ板FELの前面の3
次元空間内におけるもとの点光源の位置にそれぞれ実像
を結ぶから、それを実像PPSpの位置から離れた位置に居
る人が見ると、前記した3次元空間内における前記した
実像の位置に現われる光の線または光の点の全体は光に
よる3次元像として知覚できることになる。
前記した点光源と感光性記録部材との選択使用により
カラー画像による3次元像を出現させるようにすること
もできるし、また、記録済感光性記録部材として光透過
型のものではなく、光反射型の記録済感光性記録部材
(例えば、印画紙)を用いて、再生時に蠅の目レンズ板
側から拡散光で照明しても蠅の目レンズ板の前方の3次
元空間内に、光による線描画または光による点描画とし
て描かれた光による3次元像を出現させることもでき
る。
また、前記した蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置す
るように配置されるべき感光性記録部材PSMは、それが
蠅の目レンズ板FELと一体化された構成となされていて
も、あるいは、蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置する
ように配置されるべき感光性記録部材PSMと蠅の目レン
ズ板FELとが別体のものとして構成されているものであ
ってもよく、蠅の目レンズ板FELの焦点面に位置するよ
うに配置されるべき感光性記録部材PSMが蠅の目レンズ
板FELと別体のものとして構成されているものであった
場合には、記録済感光性記録部材PSMpと、記録時に使用
された蠅の目レンズ板FELと同一な構成態様の蠅の目レ
ンズ板FELとの両者の相対的な位置関係が記録時と同一
の態様となるように組合わされて再生に使用されうるこ
とは勿論である。
第12図を参照して説明したXYZプロッタでは、前記し
た複眼レンズFELにおける点光源PPSからの光(点光源PP
Sから放射された光の内の角度θ以内の光)が入射され
ている個々のレンズ(個眼レンズ)毎に、蠅の目レンズ
板FELの前方の3次元空間中の点光源PPSの像が、蠅の目
レンズ板FELの前面の3次元空間内における個々の点光
源PPSの点灯位置とそれぞれ1対1に対応した位置に点
光源PPSの像が結像して記録されることにより、感光性
記録部材PSMには蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間
内で3次元的に変位した各位置毎の点光源PPSの位置情
報が記録されるのであり、前記のようにして蠅の目レン
ズ板FELの前面の3次元空間内における各位置毎の点光
源PPSの位置情報が記録された記録済感光性記録部材PSM
pに対して第14図示のように拡散光を照射することによ
り、蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内には、第1
2図を参照して説明したXYZプロッタによって記録の対象
にされた点光源PSSと対応している再生像PSSpの他に、
第10図及び第11図を参照して既述したと同様な原因によ
って偽の再生像PPSpr1,PPSpr…、PPSp1,PPSpl2…も生
じるが、第12図を参照して説明したXYZプロッタによっ
て蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内における各
位置毎の点光源PPSの位置情報が記録された記録済感光
性記録部材PSMpに対して第14図示のように拡散光が照射
されたときに蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内
に再現される再生像においては、記録の対象にされた点
光源PPSpと対応している再生像PPSpが観測者によって認
識されうる範囲(第14図中で矢印θで示してある部分…
視域)と、偽の再生像PPSpr1,PPSpr…、PPSp1,PPSpl2
…が観測者によって認識されうる範囲(第14図中では矢
印イ,ロ,ハ,ニ等で例示している)とが重複していな
いないから、観測者の眼Eが第14図中の矢印θで示して
ある視域内におかれていれば、観測者には記録の対象に
された第12図中の真の点光源PPSの位置と対応する位置
に再生された光点PPSpだけが認識されるのであり、広い
範囲にわたって、記録の対象にされたもとの3次元像を
正しく見ることを可能にすることができた。
しかし、前記した第12図示のXYZプロッタでは記録の
対象にされる3次元像を存在させうる範囲が、蠅の目レ
ンズ板FELの前面におけるピラミッド形状の3次元空間
内だけに限られており、蠅の目レンズ板FELの後方の空
間にまで記録の対象にされるべき3次元像を存在させる
ような状態として蠅の目レンズ板FELに3次元像を記録
させ、また、それを再生させるようにすることができな
かった。
第16図に示すXYZプロッタは、前記の問題点を解決し
て蠅の目レンズ板FELの後方にまで記録の対象にされる
3次元像を描けるようにしたものであり、第16図におい
て第7図について既述したXYZプロッタと同じ構成部分
には第7図中で使用されている図面符号と同一の図面符
号が使用されており、この第16図示のXYZプロッタにお
いても第7図示の既述のXYZプロッタと同様な配置態様
で蠅の目レンズ板FELが設置されているとともに、前記
の蠅の目レンズ板FELの焦点面に感光性記録部材PSMが設
置されており、前記した蠅の目レンズ板FELや感光性記
録部材PSMとしても第7図示のXYZプロッタについて既述
したようなものが使用できる。
第16図示のXYZプロッタにおいて、Fybは前記した蠅の
目レンズ板FELの前面の3次元空間内で、後述されてい
る駆動装置DRAの動作によって変位駆動される移送体で
あり、この移送体Fyb内には光源PSと光学系Lcとが収納
されている。
前記した移送対Fyb内に収納されている光学系Lcは、
例えば、凸レンズあるいは凹面鏡のように、光源PSから
放射された光を集束して集光点PSIを形成させた後に、
前記した集光点PSIから光束を発散させうるような機能
を有する構成形態のものが使用される。
第16図示の構成例中では前記の光学系Lcとして、1枚
の凸レンズで構成されているものが使用されているが、
光学系Lcが凸レンズによって構成される場合にはそれが
複数枚のレンズの組合わせによって構成されたものが使
用されてもよいことは勿論である。
前記した移送体Fyb内に収納されている光源PSは、例
えば白熱ランプ、あるいは放電灯、その他任意の発光源
から放射された光をコンデンサレンズで集束し、その集
光点にピンホールを設置するなどして構成した点光源で
あり、前記の点光源PSから放射された発散光束は光学系
Lcを構成している凸レンズで集束されて集光点PSIに点
光源PSの像を結像する。
そして、点光源PSから発散した光束を光学系Lcによっ
て集束した前記の集光点PSIは新らたな光源PSI(新らた
な点光源PSI)として、それからの発散光束が蠅の目レ
ンズ板FELを照射するようになされている。
前記の新らたな点光源PSIとなされる集光点PSIは、記
録の対象にされる3次元像の形状と対応する位置で発光
する状態となされるように、前記した移送体Fybを介し
て駆動装置DRAにより変位駆動されるのであり、第16図
示の装置の全体は暗箱内に収納された状態で使用され
る。
前記した移送体Fybは蠅の目レンズ板FELの前面の3次
元空間における予め定められた範囲内のどの位置にも変
位駆動されるように駆動装置DRAによって第7図につい
て既述したXYZプロッタにおけるのと同様な駆動装置DRA
によって、第7図について既述したXYZプロッタにおけ
るのと同様な駆動の態様で変位駆動されうるようになさ
れている。
それで、第16図示のXYZプロッタにおける点光源の駆
動装置DRAは、前記したX,Y,Z軸方向の各移送体Fx,Fyb,F
zにおけるそれぞれのステッピングモータMx,Myb,Mzがコ
ンピュータから供給される駆動信号に応じて回転駆動さ
れることによって、Y軸方向の移送体Fybはそれの最下
端Fybeが蠅の目レンズ板FELの表面に接触する直前の位
置を最下端とし、Z軸方向の移送体Fzがレール部材Rzの
上端部に達した位置を上端部とする上下方向での移動可
能な範囲、及び各移送体Fx,Fybがレール部材Rx,Ryに沿
って前後左右に移動可能な範囲内で、蠅の目レンズ板FE
Lの前面の3次元空間におけるどの位置にも変位駆動さ
れうるのである。
第16図示の構成例装置において、前記したY方向の移
送体Fybが第17図示のように蠅の目レンズ板FELの前面の
空間における上方に離隔した位置にあって、前記した新
らたな点光源となる集光点PSIが蠅の目レンズ板FELの上
方に位置している場合には、前記した集光点PSIから発
散した光は、蠅の目レンズ板FELにおける個々の個眼レ
ンズ毎に集束されて蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FE
Lの集点面に設置されている感光性記録部材PSMに、前記
した複眼レンズ板FELにおける個々のレンズ(個眼レン
ズ)毎に集光点(点光源)PSIの像が結像して記録され
る。
また、第16図示の実施例装置において、前記したY方
向の移送体Fybが第18図示のように蠅の目レンズ板FELの
前面の空間における下方の位置にあって、前記した新ら
たな点光源となる集光点PSIが、蠅の目レンズ板FELの位
置よりも下方に位置する場合、すなわち、前記した光学
系Lcによる光束の集束作用により形成される集光点PSI
の位置よりも蠅の目レンズ板FELが光学系Lc寄りに設置
されている場合には、蠅の目レンズ板FELが存在してい
なかったとした場合に第18図中に示されている空間中の
PSI′の位置に生じる仮想の集光点PSI′に集束している
状態の光束(前記した仮想の集光点PSI′から発散する
光束と方向の同一な光束)が、蠅の目レンズ板FELにお
ける個々の個眼レンズ毎に集束されて蠅の目レンズ板
(複眼レンズ板)FELの集点面に設置されている感光性
記録部材PSMに、前記した複眼レンズ板FELにおける個々
のレンズ(個眼レンズ)毎に記録される。
すなわち、前記のような記録態様で蠅の目レンズ板
(複眼レンズ板)FELの集点面に設置されている感光性
記録部材PSMに記録された第17図示の集光点PSI(点光
源)の光強度と位置情報、あるいは第18図示の仮想の集
光点PSI′の光強度と位置情報とは、感光性記録部材PSM
がポジ型のものであれば、それを現像処理することによ
り第17図示の集光点PSI(点光源)の光強度と位置情
報、あるいは第18図示の仮想の集光点PSI′の光強度と
位置情報との部分だけが透明になり他の部分が黒となる
ような態様のものとして現像された記録済感光性記録部
材PSMp、すなわち、点光源の像の部分だけが透明になり
他の部分が黒となるような態様のものとして現像された
記録済感光性記録部材PSMpとなされる。
第19図はY方向の移送体Fybが前記のように蠅の目レ
ンズ板FELの前面の空間における下方の位置にあって、
前記した新らたな点光源となる集光点PSIが、蠅の目レ
ンズ板FELを突抜けた下方の位置、すなわち、蠅の目レ
ンズ板FELが存在していなかったとした場合に空間中に
生じる仮想の集光点PSI′に集束する状態の光束におけ
る蠅の目レンズ板FELを構成している個々の個眼レンズ
毎の光束が個々の個眼レンズ毎に集束されて、前記した
蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FELの集点面に設置さ
れている感光性記録部材PSMに、蠅の目レンズ板FELを構
成している個々の個眼レンズ毎に結像記録される状態を
図示説明したものであり、この第19図をみると図中の仮
想の集光点PSI′に集束する状態の光束における蠅の目
レンズ板FELを構成している個々の個眼レンズ毎の光束
が個々の個眼レンズ毎に集束されて、前記した蠅の目レ
ンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設置されている
感光性記録部材に結像記録された光束の方向と、第19図
中の仮想の集光点PSI′から発散する光束が蠅の目レン
ズ板FELにおける個々の個眼レンズ毎に集束されて蠅の
目レンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設置されて
いる感光性記録部材PSMに、前記した複眼レンズ板FELに
おける個々のレンズ(個眼レンズ)毎に結像記録される
際の光束の方向とが同じであることが判かる。
なお、この第19図において蠅の目レンズ板FELを構成
している個々の個眼レンズに入射する光束は完全な平行
光ではなく、図中の仮想の集光点PSI′に集束する状態
の光束であるために、前記した個々の個眼レンズに入射
した光束が個々の個眼レンズ毎に集束される際における
集光点の位置は、第19図中に示されているように前記し
た蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設置
されている感光性記録部材の位置よりも前側にずれてお
り、それにより第19図中に示されているように前記した
蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設置さ
れている感光性記録部材の位置には、少しぼけた大きな
径の光点の像が記録されることになるが、このことは再
生時に次のような利点をもたらす。
すなわち、第19図を参照して説明したように蠅の目レ
ンズ板(複眼レンズ板)FELの焦点面に設置されている
感光性記録部材PSMに少しぼけた大きな径の光点の像が
記録された状態の感光性記録部材を現像処理して得た記
録済感光性記録部材PSMpの裏面側から第20図中には図示
されていない拡散光を照射して再生が行われる場合に、
蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FELの前面の空間中に
両眼を位置させて蠅の目レンズ板(複眼レンズ板)FEL
の方を見ている観測者には、前記のように少しぼけた大
きな径の光点の像が記録された状態の記録済感光性記録
部材PSMpにおける記録像を通過したやや拡がりを示す第
20図示のような光束が与えられるから、観測者はそれに
与えられたやや拡がりを示す全体の光束の逆を辿って再
生像を知覚するときに、再生像があたかも蠅の目レンズ
板(複眼レンズ板)FELの位置よりも奥の位置、すなわ
ち、第20図中のPSIpに再生像が存在しているものと知覚
することができるほか、前記のように少しぼけた大きな
径の光点の像が記録された状態の記録済感光性記録部材
PSMpにおける記録像を通過したやや拡がりを示す光束が
与えられる観測者には、再生時の観測者の眼の位置のず
れによっても再生像の光点が見えなくなるということも
ないのである。
前記した記録済感光性記録部材PSMpと、記録時に使用
された蠅の目レンズ板FELと同一な構成態様の蠅の目レ
ンズ板FELとの両者を、前記両者の相対的な位置関係が
記録時と同一の態様となるように組合わせて、蠅の目レ
ンズ板FELとは反対側から記録済感光性記録部材PSMpに
光源から拡散光を照射すると、記録済感光性記録部材PS
Mpを透過した光は、蠅の目レンズ板FELにおける個々の
個眼レンズ毎に集光されることにより、それを離れた位
置の観測者が見ると前記の集光した位置に光の点が存在
するものとして知覚される。
それで、前記の記録済感光性記録部材PSMpとして、3
次元空間内で3次元的に変位した多数の位置毎の点光源
の像が記録されていたとすると、記録済感光性記録部材
PSMpに記録されていた点光源の各位置における像は、そ
れぞれ蠅の目レンズ板FELにおける個々の個眼レンズ毎
に集光されて、蠅の目レンズ板FELが存在している3次
元空間内におけるもとの点光源の位置にそれぞれ実像を
結ぶから、その実像の位置から離れた位置に居る人が見
ると、前記した3次元空間内における前記した実像の位
置に現われる光の線または光の点の全体は光による3次
元像として知覚できることになる。
このように、第16図のように構成されたXYZプロッタ
における像領域は第21図の(b)に示されているよう
に、蠅の目レンズ板FELに発散光を照射させるための点
光源を形成させるのに用いられる光学系Lcが蠅の目レン
ズ板FELに接触する寸前の位置になされた状態における
前記の光学系Lcによる光束の集光点(仮想の集光点によ
る点光源)PSI′の位置にまで拡がるために、蠅の目レ
ンズ板FELの前方の空間部におけるピラミッド形の部分
の像領域しか有していない第21図の(a)に示されてい
る第7図示のような構成のXYZプロッタにおける像領域
に比べて2倍の像領域に拡大できるのある。なお第21図
の(b)のPSIuは前記の光学系Lcによる光束の集光点の
最も上方の位置を示す。
第22図は記録再生の対象にされている3次元像の最も
奥の部分が、蠅の目レンズ板FELに発散光を照射させる
ための点光源を形成させるのに用いられる光学系Lcが第
21図の(b)に示すように蠅の目レンズ板FELに接触す
る寸前の位置になされた状態における前記の光学系Lcに
よる光束の集光点(仮想の集光点による点光源)PSI′
の位置と蠅の目レンズ板FELまでの距離αに比べてβ<
αの関係にある距離βであるような第22図の(a)に示
されているような場合には、蠅の目レンズ板FELに発散
光を照射させるための点光源を形成させるのに用いられ
る光学系Lcとして、それの集点距離がβであって、それ
の口径が蠅の目レンズ板FELの大きさよりも小さなもの
とすることができる(第22図の(b)参照)ということ
を図示説明しているものである。
第16図示の構成のXYZプロッタによって記録された3
次元像の再生像にスプリアス像またはゴースト像が生じ
させないようにするためには、蠅の目レンズ板FELの存
在する3次元空間内の任意の所定の位置に3次元的な変
位駆動手段によって変位駆動されうるようになされてい
る点光源PSIから放射される発散光の発散方向の制限を
行えばよいのであり、前記した蠅の目レンズ板FELを照
射する発散光束の出射角の制限は、既述した第7図示の
構成のXYZプロッタの場合と同様に、多数個の個眼レン
ズの配列集合により構成されている蠅の目レンズ板FEL
の焦点面に設置されるべき感光性記録部材PSMについ
て、前記の蠅の目レンズ板FELにおける各個眼レンズが
蠅の目レンズ板FEL中で個別に占有している個眼レンズ
の存在区域の平面形状寸法と同じ平面形状寸法で前記し
た各個眼レンズの存在区域と1対1に対応する如く個々
の領域を設定したときに、前記のように感光性記録部材
PSMに設定された個々の領域にはその個々の領域に対応
している個眼レンズ以外の個眼レンズを通過した光が入
射しない状態となされるように、前記した点光源PSIか
らの光の発散方向に制限を加えるために行われるのであ
り、前記の制限は移送体Fybに収納されている光学系Lc
の口径を制限することによって蠅の目レンズ板FELを照
射する発散光束の出射角の制限が行われるようになされ
うる他、第17図及び第18図に示されている既述したY方
向の移送体Fybにおける下端部Fybeの形状寸法を所定の
ように設定することにより光学系Lcから出射される発散
光束の出射角を制限することもできる。
前記した記録済感光性記録部材PSMpと、記録時に使用
された蠅の目レンズ板FELと同一な構成態様の蠅の目レ
ンズ板FELとの両者を、前記両者の相対的な位置関係が
記録時と同一の態様となるように組合わせて、蠅の目レ
ンズ板FELとは反対側から記録済感光性記録部材PSMpに
光源から拡散光を照射すると、記録済感光性記録部材PS
Mpを透過した光は、蠅の目レンズ板FELにおける個々の
個眼レンズ毎に集光されることにより、それを離れた位
置の観測者が見ることにより前記の集光した位置に光の
点が存在するものとして知覚されるが、広い視域にわた
ってスプリアス像またはゴースト像の無い状態の再生像
を観測することができるのである。
また、前記の記録済感光性記録部材PSMpとして、3次
元空間内で3次元的に変位した多数の位置毎の点光源の
像が記録されていたとすると、記録済感光性記録部材PS
Mpに記録されていた点光源の各位置における像は、それ
ぞれ蠅の目レンズ板FELにおける個々の個眼レンズ毎に
集光されて、蠅の目レンズ板FELが存在している3次元
空間内におけるもとの点光源の位置にそれぞれ実像を結
ぶから、その実像の位置から離れた位置に居る人が見る
と、前記した3次元空間内における前記した実像の位置
に現われる光の線または光の点の全体は光による3次元
像として知覚できることになる。
これまでに説明して来た既提案のXYZプロッタは、蠅
の目レンズ板の略々焦点面に配置されている感光性記録
部材に、前記した立体像撮影用レンズ板の存在している
3次元空間内において所定の態様の発散光束を放射させ
ている光源によって描かせた光の軌跡による3次元像を
前記した蠅の目レンズ板で集束して記録したものを、記
録済感光性記録部材に拡散光を照射して3次元空間内に
3次元像を再生した際に、観測者がスプリアス像を見る
ことなしに再生像だけを認識できるような視域が、再生
された3次元像から離隔した部分では広く、再生された
三次元像に近接した部分での視域が狭いということが起
こったが、このようなことは通常我々が物体を見たとき
に認識する立体感の認識の仕方とは反対の好ましくない
状態になっているのであり、それの解決策の一つとし
て、第23図(及び第24図乃至第27図)に示されているよ
うな構成のXYZプロッタ、すなわち、蠅の目レンズ板と
前記した蠅の目レンズ板の略々焦点面に配置された感光
性記録部材と、前記した蠅の目レンズ板が設置されてい
る3次元空間内で記録の対象にされるべき3次元画像の
形状と対応する位置で点灯される点光源を3次元的に変
位させるようにする手段とを備えて、前記した点光源の
軌跡を前記した蠅の目レンズ板の略々焦点面に設置され
ている感光性記録部材で記録するようになされており、
記録の対象にされるべき3次元像と対応する光点の軌跡
を形成させるために用いる点光源からの発散光として、
任意の光源の光を光学系によって集束させた集光点から
の発散光を用いるようにするとともに、前記した蠅の目
レンズ板が前記した光学系の集光点の移動範囲内の3次
元空間内に設置されるようにしたXYZプロッタであっ
て、多数個の個眼レンズの配列集合により構成されてい
る前記した蠅の目レンズ板の略々焦点面に配置されるべ
き感光性記録部材について、前記した蠅の目レンズ板に
おける各個眼レンズが蠅の目レンズ中で個別に占有して
いる個眼レンズの存在区域の平面形状寸法と同じ平面形
状寸法で前記した各個眼レンズの存在区域と1対1に対
応する如き個々の領域を設定したときに、前記のように
感光性記録部材に設定された個々の領域にはその個々の
領域に対応している個眼レンズ以外の個眼レンズを通過
した光が入射しない状態となされるように、前記した集
光点からの光の発散方向に制限を加える手段を設けてな
るXYZプロッタにおいて、前記した任意の光源の光を光
学系によっと集束させた集光点からの発散光が蠅の目レ
ンズ板上に投影された領域の中心と前記した光源におけ
る発散の中心とを通る直線が、前記した蠅の目レンズ板
における略々中央の所定の距離の点を通るように、前記
した光源における発散の中心の位置に対応して前記した
任意の光源の光を光学系によって集束させた集光点から
の発散光が、蠅の目レンズ板上に投影された領域の中心
と前記した光源における発散の中心とを通る直線を傾け
るように構成させてなるXYZプロッタについての提案が
なされた。
第24図乃至第26図などは光源から放射された光の発散
方向を光源の空間位置に応じて所望のように変化させる
ための各種の構成態様の代表例を示した図であって、前
記の各図においてFELは複数の個眼レンズよりなる蠅の
目レンズ板、PSは光源であり、また、第24図及び第26図
においてSMは光の発散方向を制限するための制限部材で
あり、さらに、第25図及び第26図においてLcは、光源と
なされる集光点PSIを形成させるための光学系である。
第24図は第7図及び第12図を参照して説明したような
構成態様のXYZプロッタにおいて、光源PSから放射され
た光の発散方向の制限を行う制限部材SMによって行って
いる光の発散方向についての制限の態様を、光源PSの空
間位置に応じて変化させるようにして構成させるように
する場合の例を説明するための図である。
第24図の(a)は、光源PSの位置が蠅の目レンズ板FE
Lの中央部付近の空間にある場合を示しており、この場
合の光源PSから放射された光束は、それの中心の光線が
制限部材SMの開口の中心を通るとともに、制限部材SMの
開口面に垂直な状態となるようにして制限され、また第
24図の(b)は、光源PSの位置が蠅の目レンズ板FELの
一方の端部付近の空間にある場合を示しており、この場
合には光源PSから放射された光束は、それの中心の光線
が制限部材SMの開口の中心からずれたところを通るとと
もに、制限部材SMの開口面に垂直からずれた状態となる
ようにして制限される。
第24図において前記した蠅の目レンズ板FELを構成し
ている複数個の個眼レンズは入射光束をすべての方向に
ついて集束する機能を有しているから、光源PSから発散
される光束に対する制限部材SMによる制限動作はX軸の
方向とY軸の方向との双方について変化するような態様
で行われるようにされるのであり、この点は後述されて
いる第25図及び第26図の場合も同じである。
第24図を参照して説明したように、光源PSの位置が蠅
の目レンズ板FELの中央部付近の空間中の位置から、蠅
の目レンズ板FELの一方の端部付近の空間中の位置にま
で順次に変化して行くのにつれて、光源PSから放射され
た光の発散方向に対する制限の態様を、第24図の(a)
の状態から第24図の(b)の状態にまで順次に変化させ
て3次元像を記録し、それを再生した場合に、スプリア
ス像がなく正しい再生像だけを認識できるような視域
は、既提案のXYZプロッタにおける視域に比べて、再生
された3次元像に近い部分における領域が大巾に広がっ
ているものになる。
第25図及び第26図は、光源PSから放射された光束を光
学系Lcによって集束して空間に形成させた集光点PSIか
らの発散光束を用いて3次元像を蠅の目レンズ板FELの
焦点面に配置されている感光性記録部材に記録させるよ
うにした構成形態のXYZプロッタにおいて光源PSIから放
射された光の発散方向の制限の態様が、光源PSIの空間
位置に応じて変化するようにして構成する場合の構成例
を説明するための図であり、まず、第25図の(a)は、
光源PSIの位置が蠅の目レンズ板FELの中央部付近の空間
中にある場合を示しており、また、第25図の(b)は、
光源PSIの位置が蠅の目レンズ板FELの一方の端部付近の
空間中にある場合を示している。
第25図示の構成例は、光学系Lcによる集束によって所
定の空間中に形成させた集光点PSIを光源とし、前記し
た光源PSIの位置が蠅の目レンズ板FELの中央部付近の空
間中の位置から、蠅の目レンズ板FELの一方の端部付近
の空間中の位置にまで順次に変化して行くのにつれて、
その光源PSIからの所定の断面形状の発散光の発散方向
の制限の態様を、第25図の(a)の状態から第25図の
(b)の状態にまで順次に変化させるのに、もとの光源
PSと光学系Lcとの相対的な位置関係を平行移動により行
うようにしている。
前記した第25図に示されている構成例の場合には、空
間中に集光点によって形成される実際の光源PSIからの
発散光の発散の方向の制限を行うために、もとの光源と
光学系との相対的な位置関係を平行移動によりずらすと
きに、空間に形成されている集光点による実際の光源PS
Iの位置もずれるので、実際の光源PSIからの発散光の発
散の方向の制限を行うと同時に実際の光源PSIの位置の
補正をも行うことが必要とされる。
第26図は、前記した第25図示の構成例と同様に、光源
PSから放射された光束を光学系Lcによって集束して空間
に形成させた集光点PSIからの発散光束を用いて3次元
像を蠅の目レンズ板FELの焦点面に配置されている感光
性記録部材に記録させるようにした構成態様のXYZプロ
ッタにおいて光源PSIから放射された光の発散方向の制
限の態様を、光源PSIの空間位置に応じて変化させるよ
うに構成させるようにする場合の他の構成例を示してい
る図であり、第26図の(a)は、光源PSIの位置が蠅の
目レンズ板FELの中央部付近の空間中にある場合を示し
ており、また、第26図の(b)は、光源PSIの位置が蠅
の目レンズ板FELの一方の端部付近の空間中にある場合
を示している。
第26図示の構成例は、光学系Lcによる集束によって所
定の空間中に形成させた集光点PSIを光源とし、前記し
た光源PSIの位置が蠅の目レンズ板FELの中央部付近の空
間中の位置から、蠅の目レンズ板FELの一方の端部付近
の空間中の位置にまで順次に変化して行くのにつれて、
その光源PSIからの所定の断面形状の発散光の発散方向
の制限の態様を、第26図の(a)の状態から第26図の
(b)の状態にまで順次に変化させるのに、もとの光源
PSIと光学系Lcとの相対的な位置関係は同一としてお
き、光学系Lcから出射される光束を光学系に対して平行
移動する制限部材SMによって制限して、空間中に形成さ
れた光源PSIからの所定の断面形状の発散光の発散方向
の制限を行うようにしているために、この第26図示の構
成例の場合には、既述した第25図示の構成例のもので問
題になったような点は生じない。
なお、前記の第24図乃至第26図を参照して説明した構
成例の他に、光源PS,PSIの位置が蠅の目レンズ板FELの
中央部付近の空間にある状態から、蠅の目レンズ板FEL
の一方の端部付近の空間にある状態に変化するのにつれ
て光軸を次第に傾斜させて光源PS,PSIから放射された光
の発散方向に対する制限が行われるように、例えば、光
源及び光学系を回動機構によって回動させるようにして
構成させることができる。
第23図は前記のように光源の位置が蠅の目レンズ板FE
Lの中央部付近の空間中の位置から、蠅の目レンズ板FEL
の一方の端部付近の空間中の位置にまで順次に変化して
行くのにつれて、その光源からの発散光の発散方向の制
限が変化して行われるようにしたXYZプロッタの構成例
を示したものである。
蠅の目レンズ板FELの前面の3次元空間内で、後述さ
れている駆動装置DRAの動作によって変位駆動される移
送体Fyb内には光源PSと光学系Lcとが収納されている
が、前記した移送体Fyb内に収納されている光学系Lc
は、例えば、凸レンズあるいは凹面鏡のように、光源PS
から放射された光を集束して集光点PSIを形成させた後
に、前記した集光点PSIから光束を発散させうるような
機能を有する構成形態のものが使用されるのであり、第
23図示の構成例中における前記した光学系Lcとしては、
1枚の凸レンズで構成されているものが使用されている
が、光学系Lcが凸レンズによって構成される場合にはそ
れが複数枚のレンズの組合わせによって構成されたもの
が使用されてもよいのである。
前記した移送体Fyb内に収納されている光源PSは、例
えば白熱ランプ、あるいは放電灯、その他任意の発光源
から放射された光をコンデンサレンズで集束し、その集
光点にピンホールを設置するなどして構成した点光源で
あり、前記の点光源PSから放射された発散光束は光学系
Lcを構成している凸レンズLcに入射される。
前記の凸レンズLcにより集束されて出射する光束の内
で、X軸方向の可動スリット板Sxにおけるスリット13
と、Y軸方向の可動スリット板Syにおけるスリット12と
の双方を通過した光束が集光点PSIに集束されて集光点P
SIに点光源PSの像を結像する。
そして、点光源PSから発散した光束が前記のように光
学系Lcによって集束した前記の集光点PSIは新らたな光
源PSI(新らたな点光源PSI)として、それからの発散光
束が蠅の目レンズ板FELを照射するようになされてい
る。
前記の新らたな点光源PSIとなされる集光点PSIは、記
録の対象にされる3次元像の形状と対応する位置で発光
する状態となされるように、前記した移送体Fybを介し
て駆動装置DRAにより変位駆動されるのであり、第23図
示の装置の全体は暗箱内に収納された状態で使用され
る。
前記した移送体Fybは蠅の目レンズ板FELの前面の3次
元空間における予め定められた範囲内のどの位置にも変
位駆動されるように駆動装置DRAによって第16図につい
て既述したXYZプロッタにおけるのと同様な駆動装置DRA
により、第16図について既述したXYZプロッタにおける
のと同様な駆動の態様で変位駆動されうるようになされ
ている。
それで、第23図示のXYZプロッタにおける点光源の駆
動装置DRAは、前記したX,Y,Z軸方向の各移送体Fx,Fyb,F
zにおけるそれぞれのステッピングモータMx,Myb,Mzがコ
ンピュータから供給される駆動信号に応じて回転駆動さ
れることによって、Y軸方向の移送体Fybはそれの最下
端Fybeが蠅の目レンズ板FELの表面に接触する直前の位
置を最下端とし、Z軸方向の移送体Fzがレール部材Rzの
上端部に達した位置を上端部とする上下方向での移動可
能な範囲、及び各移送体Fx,Fybがレール部材Rx,Ryに沿
って前後左右に移動可能な範囲内で、蠅の目レンズ板FE
Lの前面の3次元空間におけるどの位置にも変位駆動さ
れうるのである。
ところで、第23図示のXYZプロッタにおいて、前記の
ように駆動装置DRAにより3次元空間内で変位駆動され
ている点光源PSIから放射される発散光束の発散の方向
は、空間中における点光源PSIの位置に応じて所定のよ
うに制限されるようになされているのであるが、第23図
示のXYZプロッタにおける前記した点光源PSIから放射さ
れる発散光束の発散の方向に対する制限動作は、前記し
たX軸方向の可動スリット板Sxにおけるスリット12と、
Y軸方向の可動スリット板Syにおけるスリット13とによ
って行われるようになされている。
前記したX軸方向の可動スリット板Sxは、Y軸方向の
移送体FybにおけるX軸方向で対面している状態の2つ
の壁面に穿設されている透孔中に遊嵌して支持されてい
る状態になされており、また、前記したY軸方向の可動
スリット板Syは、前記したY軸方向の移送体Fybにおけ
るY軸方向で対面している状態の2つの壁面に穿設され
ている透孔中に遊嵌して支持されている状態になされて
いる。
そして、前記した可動スリット板Sxの1つの側縁には
ラック10が刻設されており、また、前記した可動スリッ
ト板Syの1つの側縁にはラック11が刻設されていて、前
記した可動スリット板Sxの1つの側縁に刻設されている
ラック10には、モータMsxによって回転駆動されるピニ
オンGxが噛合わされており、また、前記した可動スリッ
ト板Syの1つの側縁に刻設されたラック11には、モータ
Msyによって回転駆動されるピニオンGyが噛合わされて
おり、前記したモータMsx Msyは前記したY軸方向の移
送体Fybの外壁に固着されている。
第27図の(a)〜(c)は、前記した第23図示のXYZ
プロッタにおけるY軸方向の移送体Fybの下端付近の部
分に設けられている2つの可動スリット板Sx,Syの構成
態様を図示説明するための図であって、第27図の(a)
はY軸方向の移送体Fybの下端付近の部分をX軸方向に
ついて第23図中の右側から左側の方を見た状態での側面
図であり、また、第27図の(b)はY軸方向の移送体Fy
bの下端付近の部分をZ軸方向について第23図中の下側
から上側の方を見た状態での裏面図であり、さらに、第
27図の(c)はY軸方向の移送体Fybの下端付近の部分
をY軸方向について第23図中の前側から後側の方を見た
状態での側面図である。
前記のように構成されている第23図に示されているXY
Zプロッタにおいて、点光源PSIが蠅の目レンズ板FELの
中央部付近にある場合には、前記した2枚のスリット板
Sx,Syは、それぞれのもののスリット12,13が、Y軸方向
の移送体Fybの横断面の中央部に位置している状態にな
されており、また、点光源PSIが蠅の目レンズ板FELの中
央部から端部付近に移動して行くのにつれて、前記した
2枚のスリット板も、それのスリットの位置が前記した
点光源PSIの位置と対応してY軸方向の移送体Fybの横断
面における端部の方に移動するようになされるのであ
り、前記した2枚のスリット板Sx,Syの移動量はコンピ
ュータの制御の下に前記したモータMsx,Msyに供給され
る制御信号によって定められている。
それにより、第23図示の構成のXYZプロッタは蠅の目
レンズ板と、前記した蠅の目レンズ板の略々焦点面に設
置された感光性記録部材と、前記した蠅の目レンズ板が
設置されている3次元空間内で記録の対象にされるべき
3次元画像の形状と対応する位置で点灯される点光源を
3次元的に変位させるようにする手段とを備えて、前記
した点光源の軌跡を前記した蠅の目レンズ板の略々焦点
面に設置されている感光性記録部材で記録するようにな
されており、記録の対象にされるべき3次元像と対応す
る光点の軌跡を形成させるために用いる点光源からの発
散光として、任意の光源の光を光学系によって集束させ
た集光点からの発散光を用いるようにするとともに、前
記した蠅の目レンズ板が前記した光学系の集光点の移動
範囲内の3次元空間内に設置されるようにしたXYZプロ
ッタであって、多数個の個眼レンズの配列集合により構
成されている前記した蠅の目レンズ板の略々焦点面に設
置されるべき感光性記録部材について、前記した蠅の目
レンズ板における各個眼レンズが蠅の目レンズ中で個別
に占有している個眼レンズの存在区域の平面形状寸法と
同じ平面形状寸法で前記した各個眼レンズの存在区域と
1対1に対応する如く個々の領域を設定したときに、前
記のように感光性記録部材に設定された個々の領域には
その個々の領域に対応している個眼レンズ以外の個眼レ
ンズを通過した光が入射しない状態となされるように、
前記した集光点からの光の発散方向に制限を加える手段
を設けてなるXYZプロッタにおいて、前記した任意の光
源の光を光学系によって集束させた集光点からの発散光
が蠅の目レンズ板上に投影された領域の中心と前記した
光源における発散の中心とを通る直線が、前記した蠅の
目レンズ板における略々中央の所定の距離の点を通るよ
うに、前記した光源における発散の中心の位置に対応し
て前記した任意の光源の光を光学系によって集束させた
集光点からの発散光が蠅の目レンズ板上に投影された領
域の中心と前記した光源における発散の中心とを通る直
線を傾けるようにされているXYZプロッタとなされてい
るのであり、このXYZプロッタによって記録された3次
元像を再生した場合には、その再生された3次元像に近
い部分における領域が、既述した既提案のXYZプロッタ
に比べて広いものとなされるのである。
第23図示の構成例においては、前記した2つの可動ス
リット板Sx,Syは、Y軸方向の移送体Fybに収納されてい
る凸レンズLcから出射された光束の通路中に設けられて
いるが、前記した2つの可動スリット板Sx,Syが光源PS
から蠅の目レンズ板FELの面までの間の光束の通路中の
他の部分に設けられている構成にされてもよい。
また、第23図に示されている構成例においては2枚の
可動スリット板Sx,Syを使用し、それぞれの可動スリッ
ト板Sx,Syをそれぞれ一つの座標軸の方向に駆動変位さ
せるようにしていたが、1枚のスリット板を使用して構
成されるようにしてもよいのであり、第27図の(d)は
1個のスリット15を設けた1枚のスリット板Sxyを、2
つのモータSsx,Msyの回転駆動によってXY平面内で2次
元的に移動させることにより、スリット板Sxyに設けら
れているスリット15を所定の位置に移動させるようにし
てXYZプロッタが構成される場合のスリット板付近の平
面図である。
前記した構成のXYZプロッタは記録の対象にされるべ
き3次元像を蠅の目レンズ板が存在する前後の空間内に
光によって描いて感光性記録部材に記録したものを再生
する際に、スプリアス像、あるいはゴースト像のない状
態で再生像をそれの近傍から認識できる視域を既述した
既提案のXYZプロッタの場合の視域に比べて大巾に広く
することができ、我々が日常経験しているように立体感
を強く感じることができる物体の近くにおいて広い範囲
にわたって正しい再生像を観測することを可能にするこ
とができる。
(発明が解決しようとする問題点) 第7図乃至第27図を参照して説明を行って来た既提案
のXYZプロッタは、蠅の目レンズ板の前方の空間内、あ
るいは蠅の目レンズ板が存在する前後の空間内に光によ
って描いた記録の対象にされるべき3次元像を感光性記
録部材に記録することができるようにしたものであり、
既提案のXYZプロッタによって感光性記録部材に記録さ
れた3次元像は、記録済感光性記録部材に拡散光を照射
することによって既述のようにして再生することができ
るが、既提案のXYZプロッタによって記録された3次元
像の再生像をスプリアス像、あるいはゴースト像のない
状態で観測できる視域は、記録済感光性記録部材から明
視の距離で記録済感光性記録部材に平行な平面内におい
て縦横方向の寸法が同程度のものとして示されるような
ものであった。
ところが、人間の両眼は左右方向に約6.5cmの距離を
隔てて存在しているために、記録された3次元像の再生
像をスプリアス像、あるいはゴースト像のない状態で観
測できる視域が、前記のように記録済感光性記録部材か
ら明視の距離で記録済感光性記録部材に平行な平面内に
おいて縦横方向の寸法が同程度のものとして示されるよ
うなものであった場合に、前記の視域内で観測者がスプ
リアス像、あるいはゴースト像のない状態で3次元の再
生像を観測できるという条件下において許容される頭の
移動量は、両眼を結ぶ直線の方向における頭の移動量の
方が、両眼を結ぶ直線に直交する方向における頭の移動
量よりも両眼の距離の分だけ少なくなり、そのために観
測者が違和感を覚えることが問題になり、前記した問題
のないXYZプロッタの出現が待望された。
(問題点を解決するための手段) 本発明は個眼レンズの配列パターンが碁盤の目状であ
るような蠅の目レンズと、前記した蠅の目レンズの焦点
面に設置された感光性記録部材と、前記した蠅の目レン
ズの前面の3次元空間内で記録の対象にされるべき3次
元画像の形状と対応する位置で点灯される光源を3次元
的に変位させるようにする手段と、碁盤の目状に集合配
列された多数個の個眼レンズにより構成されている前記
した蠅の目レンズの各1個の個眼レンズ毎に前記した感
光性記録部材に形成される像の記録領域には、その個々
の領域に対応している個眼レンズ以外の個眼レンズを通
過した光が入射しない状態となされるように前記した光
源からの光の拡散方向に制限を加える手段を備えている
XYZプロッタにおいて、碁盤の目状に集合配列された多
数個の個眼レンズにより構成されている前記した蠅の目
レンズの各1個の個眼レンズ毎に前記した感光性記録部
材に形成されるべき像の記録領域の形状が、前記した蠅
の目レンズにおける個眼レンズの碁盤の目状の配列の方
向に対して長辺の方向を45度だけ傾斜させた状態の長方
形状となるように光源からの光の拡散方向に制限を加え
る手段を設けてなるXYZプロッタを提供するものであ
る。
(実施例) 以下、添付図面を参照して本発明のXYZプロッタの具
体的な内容について詳細に説明する。本発明のXYZプロ
ッタは、個眼レンズの配列パターンが碁盤の目状である
ような蠅の目レンズと、前記した蠅の目レンズ板の焦点
面に設置された感光性記録部材と、前記した蠅の目レン
ズ板の前面の3次元空間内で記録の対象にされるべき3
次元画像の形状と対応する位置で点灯される光源を3次
元的に変位させるようにする手段と、碁盤の目状に集合
配列された多数個の個眼レンズにより構成されている前
記した蠅の目レンズ板の各1個の個眼レンズ毎に前記し
た感光性記録部材に形成される像の記録領域には、その
個々の領域に対応している個眼レンズ以外の個眼レンズ
を通過した光が入射しない状態となされるように前記し
た光源からの光の拡散方向に制限を加える手段を備えて
いるXYZプロッタにおいて、碁盤の目状に集合配列され
た多数個の個眼レンズにより構成されている前記した蠅
の目レンズ板の各1個の個眼レンズ毎に前記した感光性
記録部材に形成されるべき像の記録領域の形状が、前記
した蠅の目レンズ板における個眼レンズの碁盤の目状の
配列の方向に対して長辺の方向を45度だけ傾斜させた状
態の長方形状となるように光源からの光の拡散方向に制
限を加える手段を設けてなるXYZプロッタであるが、こ
の本発明のXYZプロッタにおいて、光源の移動により記
録の対象にされるべき3次元像を3次元空間内に描くよ
うにするためにXYZプロッタに備えられるべき大部分の
構成態様については、第7図と第12図、第16図、第23図
等について既述した既提案のXYZプロッタにおける構成
と同様であってもよいために、以下の記載においてはそ
れの詳細な説明については省略されている。
第1図において破線で示してある正方形状の図形(1
個のものに斜線を引いて符号Alで示す)の配列は、第2
図に一部を示してある蠅の目レンズ板のように、多数の
個眼レンズを碁盤の目状に配列した構成の蠅の目レンズ
板FELを示しており、また、第1図中で実線図示の長方
形状の図形(1個のものに斜線を引いて符号Aiで示す)
は像領域を示している。
本発明のXYZプロッタにおいて、長方形状の像領域の
輪郭を示す実線と、蠅の目レンズ板における多数の個眼
レンズの碁盤の目状の配列を示す破線とは、第1図に示
されているように45度の角度で交叉している状態になる
ようされているのである。
第3図は、長方形状の像領域の輪郭を示す線と、蠅の
目レンズ板における多数の個眼レンズの碁盤の目状の配
列を示す線とが、第1図に示されているように45度の角
度で交叉するような状態にさせるための一例構成を、第
7図及び第12図を参照して既述したような構成を有する
既提案のXYZプロッタに適用した場合の概略構成を示す
図であって、この第3図においてSMrは点光源PPSから放
射される光の発散方向を制限するために用いる光の発散
方向の制限部材であり、この光の発散方向の制限部材SM
rには長方形状の開口Arが穿設されている。
そして、前記した光の発散方向の制限部材SMrは、そ
れに穿設されている長方形状の開口Arを通過した点光源
PPSからの横断面形状が長方形状の発散光の輪郭を示す
線lrが、蠅の目レンズ板における多数の個眼レンズの碁
盤の目状の配列を示す線に対して45度の角度で交叉する
ような状態となるような配置態様として点光源PPSと蠅
の目レンズ板FELとの間に設置されるのである。
第4図は点光源PPSと蠅の目レンズ板FELとの間に第3
図に示すような配置態様で光の発散方向の制限部材SMr
を設置したXYZプロッタによって3次元像を感光性記録
部材PSMに記録して得た記録済感光性記録部材PSMpに光
源(拡散光源)DPSから拡散光を照射して3次元像を再
生したときに、スプリアス像、あるいはゴースト像のな
い状態の再生像を認識できる長方形状の視域FZを図示説
明している斜視図であり、また、第5図は前記した第4
図中に示されている長方形状の視域FZ内においては、視
域FZの縦断の両方向における観測者の頭の移動量が略々
同じ程度になされることを説明するための図である。
第5図には観測者の左眼Elと右眼Erとを結ぶ直線が、
長方形状の視域FZにおける長さWxの長辺に平行となされ
ている場合を示している。第5図に示されている長方形
状の視域FZにおける短辺の長さをWy、観測者の両眼El,E
r間の距離をWeとすると、視域FZ内において観測者が頭
を縦方向と横方向とに移動させうる距離は、視域FZ内の
縦方向における頭の移動可能な距離はWy、視域FZ内の横
方向における頭の移動可能な距離は(Wx−We)として、
それぞれ示されることになる。
それで、前記した視域FZ内の縦方向において頭の移動
可能な距離はWyと、視域FZ内の横方向における頭の移動
可能な距離は(Wx−We)とが略々等しくなるように長方
形状の視域FZの長辺の長さWxと短辺の長さWyとが設定さ
れるように、XYZプロッタによって3次元像を記録する
際に点光源PPSから放射される光の発散方向を制限する
ために用いられる光の発散方向の制限部材SMrに設ける
長方形状の開口Arの形状を定めておき、前記した光の発
散方向の制限部材SMrに穿設されている長方形状の開口A
rを通過した点光源PPSからの横断面形状が長方形状の発
散光の輪郭を示す線が、蠅の目レンズ板における多数の
個眼レンズの碁盤の目状の配列を示す線に対して45度の
角度で交叉するような状態となるような配置態様として
点光源PPSと蠅の目レンズ板FELとの間に設置すれば、観
測者がスプリアス像、あるいは、ゴースト像のない状態
で3次元の再生像を観測できる視域FZ内で許容される縦
方向での頭の移動量と、視域FZ内で許容される横方向で
の頭の移動量とを略々等しくすることができる。
本発明のXYZプロッタは、前記のように3次元像を記
録する際に点光源PPSから放射される光の発散方向を制
限するために所定の長方形状の開口Arを設けた光の発散
方向の制限部材SMrを、前記した光の発散方向の制限部
材SMrに穿設されている長方形状の開口Arを通過した点
光源PPSからの横断面形状が長方形状の発散光の輪郭を
示す線が、蠅の目レンズ板における多数の個眼レンズの
碁盤の目状の配列を示す線に対して45度の角度で交叉す
るような状態となるような配置態様として点光源PPSと
蠅の目レンズ板FELとの間に設置させるようにするもの
であるから、本発明のXYZプロッタを実施する場合に
は、第7図、第16図、第23図中にそれぞれ示されている
蠅の目レンズ板FELを、図示されている設置の状態から
機台MB上で45度だけ回転させた設置の状態にし、また、
光の発散方向の制限部材には所定の長方形状の開口が形
成されるようにして実施される(なお、本発明のXYZプ
ロッタを第23図に示されている構成形態のものにして実
施する場合には、スリット板Sx,Sy,Sxyにおけるスリッ
ト12〜15の形状を所定の長方形状に変える)。
多数の個眼レンズが碁盤の目状に配置されている状態
の第2図示のような構成の蠅の目レンズ板FELを用いて
感光性記録媒体PSMに3次元像を記録するXYZプロッタに
おいて、そのXYZプロッタで記録された3次元像を再生
した際に観測者がスプリアス像、あるいはゴースト像の
ない状態で3次元の再生像を観測できる視域が設定され
るようにするために、光源と蠅の目レンズ板FELとの間
に光の発散方向の制限部材を設置して3次元像を感光性
記録部材PSMに記録させるようにする場合、前記した光
源と蠅の目レンズ板FELとの間に設ける光の発散方向の
制限部材に形成させうる開口の形状としては、第6図の
(a)〜(g)に例示されているような種々の形状の像
領域Aiを生じさせうるような種々の形状のものを採用で
きることが研究の結果として明らかにされたが、前記の
第6図の(a)〜(g)に例示されているような種々の
形状の像領域Aiの内で、3次元像の再生像をスプリアス
像、あるいはゴースト像のない状態で観測できる視域内
において、左右方向に並んで配列されている両眼を有す
る観測者が頭を縦方向と横方向とに略々同量だけ移動で
きるようにするために有効な像領域の形状は、第6図の
(c)に例示されているような長方形状の像領域Aiを示
すようなものであり、本発明のXYZプロッタではこの第
6図の(c)に例示されているような長方形状の像領域
Aiの境界線が、蠅の目レンズ板FELにおける多数の個眼
レンズの碁盤の目状の配列を示す線に対して45度の角度
で交叉するような状態となるように、前記した光の発散
方向の制限部材SMrに穿設されている長方形状の開口Ar
を通過した点光源PPSからの横断面形状が長方形状の発
散光の輪郭を示す線が、蠅の目レンズ板における多数の
個眼レンズの碁盤の目状の配列を示す線に対して45度の
角度で交叉するような状態となるような配置態様として
光の発散方向の制限部材SMrが点光源PPSと蠅の目レンズ
板FELとの間に設置されるのである。
なお、前記した第6図の(a)〜(g)に示されてい
る各像領域Aiは、(1)第6図の(a)〜(g)に示さ
れている各像領域Aiのすべてのものを通じて同一の面積
を有し、(2)第6図の(a)〜(g)に示されている
各像領域Aiのすべてのものを通じてα,β,γ,δの4
つの点がそれぞれ互に同一の位置を占め、(3)各図毎
に同一形状の像領域が隙間なく配列されている状態のも
のとなっている。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したところから明らかなように、本
発明のXYZプロッタは個眼レンズの配列パターンが碁盤
の目状であるような蠅の目レンズと、前記した蠅の目レ
ンズの焦点面に設置された感光性記録部材と、前記した
蠅の目レンズの前面の3次元空間内で記録の対象にされ
るべき3次元画像の形状と対応する位置で点灯される光
源を3次元的に変位させるようにする手段と、碁盤の目
状に集合配列された多数個の個眼レンズにより構成され
ている前記した蠅の目レンズの各1個の個眼レンズ毎に
前記した感光性記録部材に形成される像の記録領域に
は、その個々の領域に対応している個眼レンズ以外の個
眼レンズを通過した光が入射しない状態となされるよう
に前記した光源からの光の拡散方向に制限を加える手段
を備えているXYZプロッタにおいて、碁盤の目状に集合
配列された多数個の個眼レンズにより構成されている前
記した蠅の目レンズの各1個の個眼レンズ毎に前記した
感光性記録部材に形成されるべき像の記録領域の形状
が、前記した蠅の目レンズにおける個眼レンズの碁盤の
目状の配列の方向に対して長辺の方向を45度だけ傾斜さ
せた状態の長方形状となるように光源からの光の拡散方
向に制限を加える手段を設けてなるXYZプロッタである
から、この本発明のXYZプロッタにおいては再生された
3次元像をスプリアス像が見えない状態で観測できる視
域を人間の両眼の並びの方向に伸長させることにより、
再生された3次元像をスプリアス像が見えない状態で観
測できる範囲における頭の移動量を上下方向と左右方向
とについて略々同じにすることができるのであり、本発
明によれば既述した従来の問題点は良好に解決すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明のXYZプロッタの構成原理及
び動作原理を説明するための図、第7図と第16図及び第
23図は既提案のXYZプロッタのそれぞれ異なる構成例の
概略構成を示す斜視図、第24図乃至第27図は第23図に示
すXYZプロッタの要部の構成と動作との説明用の図、第
8図乃至第15図及び第19図ならびに第20図は3次元像の
記録再生動作を説明するための図、第17図と第18図及び
第21図ならびに第22図は視域の説明図である。 MB…機台、FEL…蠅の目レンズ板、PSM…感光性記録部
材、PSMp…記録済感光性記録部材、PPS,PIS,PIS′…点
光源、DRA…駆動装置、Rx,Ry,Rz…レール部材、Mx,My,M
z…ステッピングモータ、Fx,Fy,Fyb,Fz…移送体、PSIp
…点光源PISの再生像、PPSp…点光源PPSの再生像、SM,S
Mr…光源から放射された光に対する光の発散方向の制限
部材、Lc…光学系、PSI,PSI′…光源、Sx,Sy,Sxy…スリ
ット板、Gx,Gy…ピニオン、Msx,Msy…モータ、10,11…
ラック、12〜15…スリット、Ai…像領域、FZ…視域、A
r,As…開口、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−57255(JP,A) 特開 昭57−200030(JP,A) 特開 昭53−66228(JP,A) 特公 昭41−16231(JP,B1) 特公 昭26−4483(JP,B1) 特公 平6−35234(JP,B2) 特公 平6−35233(JP,B2) 特公 平6−33035(JP,B2) 特公 昭58−6934(JP,B2) 特公 平6−33034(JP,B2) 特公 平6−43159(JP,B2) 特公 平6−43160(JP,B2) 特表 昭61−500042(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】個眼レンズの配列パターンが基盤の目状で
    あるような蠅の目レンズと、前記した蠅の目レンズの焦
    点面に設置された感光性記録部材と、前記した蠅の目レ
    ンズの前面の3次元空間内で記録の対象にされるべき3
    次元画像の形状と対応する位置で点灯される光源を3次
    元的に変位させるようにする手段と、碁盤の目状に集合
    配列された多数個の個眼レンズにより構成されている前
    記した蠅の目レンズの各1個の個眼レンズ毎に前記した
    感光性記録部材に形成される像の記録領域には、その個
    々の領域に対応している個眼レンズ以外の個眼レンズを
    通過した光が入射しない状態となされるように前記した
    光源からの光の拡散方向に制限を加える手段を備えてい
    るXYZプロッタにおいて、碁盤の目状に集合配列された
    多数個の個眼レンズにより構成されている前記した蠅の
    目レンズの各1個の個眼レンズ毎に前記した感光性記録
    部材に形成されるべき像の記録領域の形状が、前記した
    蠅の目レンズにおける個眼レンズの碁盤の目状の配列の
    方向に対して長辺の方向を45度だけ傾斜させた状態の長
    方形状となるように光源からの光の拡散方向に制限を加
    える手段を設けてなるXYZプロッタ
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