JP2524865B2 - 可変動弁機構 - Google Patents

可変動弁機構

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JP2524865B2
JP2524865B2 JP15863790A JP15863790A JP2524865B2 JP 2524865 B2 JP2524865 B2 JP 2524865B2 JP 15863790 A JP15863790 A JP 15863790A JP 15863790 A JP15863790 A JP 15863790A JP 2524865 B2 JP2524865 B2 JP 2524865B2
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rotation transmission
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shaft
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淳 磯本
國夫 菊地
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Mitsubishi Motors Corp
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Mikuni Corp
Mitsubishi Motors Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はエンジンの可変動弁機構に関し、特にカムシ
ャフトとタイミングプーリとの連結箇所での摺動摩耗を
減少させるようにした可変動弁機構に関する。
[従来技術の説明] 一般に自動車等のエンジンにおいて、エンジンの高速
回転時には中低速回転領域と比べて、吸気弁の開きタイ
ミングを早めると共に閉じるタイミングを遅くするよう
にして、吸気弁の開放時間を長くするのが望ましく、ま
た、排気弁の閉じるタイミングも遅くするようにして、
燃焼室内に残留する排気ガス量を低減させるのが望まし
い。
そこで、例えば実開平1−61410号に示すように、ク
ランク軸に固定したクランクプーリと吸・排気弁の一方
のカム軸に固定したタイミングプーリとの間にタイミン
グベルトを掛渡し、吸・排気弁のカム軸にカムギアを固
定し、それら両方のカムギアの間にヘリカルギアを噛み
合わせ、そのヘリカルギアを運転状況に応じて軸方向に
油圧によって移動させることにより、2つのカム軸の相
対位相角度をずらすようにしたものがある。このように
構成することによって、エンジンの中低速回転領域と高
速回転領域とにおいて、吸気弁及び排気弁の開閉時期を
変化させることができる。
この可変動弁機構のピストン構造においては、2つの
カム軸の相対位相角度をずらすためのヘリカルギアを軸
方向に摺動させるために大きな駆動力が必要とする。こ
の結果、バルブタイミングの調整が円滑に行なえず、そ
の上、装置全体が大型になってしまうという欠点があっ
た。
ここで、バルブタイミングの調整を円滑に行なえるよ
うにすると共に、装置全体を小型化できるようにした可
変動弁機構が既に提供されている。この可変動弁機構を
第18図乃至第19図に示す。
タイミングベルト60とスプロケット62を介してエンジ
ンからの駆動力が回転伝達軸としてのタイミングプーリ
64に伝達される。図示しない吸・排気弁を開閉させるカ
ム65を一体に形成した回転被伝達軸としてのカムシャフ
ト66には、前記カムシャフト66からの回転力が動弁装置
68を介して伝達される。
この動弁装置68は主に、複数の突出腕70を形成した前
記タイミングプーリ64と、そのタイミングプーリ64の回
転中心軸方向に摺動自在なピストン72と、前記カムシャ
フト66に対しスプライン嵌合部74を介して連結され筒の
内側に複数の突出腕76を有する筒状のカムシャフトジョ
イント78とから成る。前記ピストン72には放射状に複数
の枝腕79が一体に形成され、前記タイミングプーリ64の
突出腕70と前記カムシャフトジョイント78の突出腕76と
に接触する接触部材としてのボール80が各枝腕79に取り
付けられる。前記タイミングプーリ64の突出腕70と前記
カムシャフトジョイント78の突出腕76との間には、カム
シャフトジョイント78の突出腕76とピストン72の突出腕
70とを常にボール80に接触するためのばね81が備えられ
ている。また、カムシャフトジョイント78とピストン72
との間には、ピストン72をカムシャフトジョイント78か
ら離れる方向に押圧するばね82が備えられている。前記
タイミングプーリ64と前記ピストン72との間に油圧室83
が設けられ、その油圧室83内へ導入される油圧と前記ば
ね82とによって、ピストン72が第18図で左右に移動させ
られる。
第20図に示すように、前記タイミングプーリ64の突出
腕70のうち前記ボール80に接触する壁には、前記カムシ
ャフトジョイント78の突出腕76に近い第一平滑面84とそ
れに続く傾斜面86と、突出腕76に遠い第二平滑面88とが
形成される。一方、前記カムシャフトジョイント78の突
出腕76のうち前記ボール80に接触する壁には、前記タイ
ミングプーリ64の突出腕70に近い第一平滑面90と、それ
に続く傾斜面92と、突出腕76に遠い第二平滑面94とが形
成されている。
この油圧室83への油圧の増減に伴ってピストン72が移
動して、突出腕70の第一平滑面84と突出腕76の第一平滑
面90がボール80に接触したり、突出腕70の第二平滑面88
と突出腕76の第二平滑面94がボール80に接触したりす
る。ボール80が接触するこれら両者の位置においては、
第19図におけるタイミングプーリ64とカムシャフトジョ
イント78との相対位置が変位する。これによって、エン
ジンの中低速回転領域と高速回転領域とにおいて、吸気
弁及び排気弁の開閉時期を変化させることができる。
[発明が解決しようとする問題点] 前述の従来既知の構成の可変動弁機構においては、ピ
ストン72に備えられたスライダとしてのボール80が、そ
れぞれタイミングプーリ64の突出腕70とカムシャフトジ
ョイント78の突出腕76に接触する構成になっている。即
ち、ボール80は、これらの突出腕70や突出腕76とは点で
接触しているために、接触圧力が高くなって接触箇所で
の摺動摩耗のおそれがあった。
[発明の目的] 本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、一方の回
転伝達軸と他方の回転伝達軸とのピストンの接触位置を
変位させることによってそれらの回転軸の位相を変化さ
せるものにおいて、ピストンと各回転軸との接触箇所を
常に面で接触させてその接触箇所での摺動摩耗の発生を
防止して信頼性を向上させるようにした可変動弁機構を
提供するものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するために、一方の回転伝達
軸にエンジンからの動力が伝達され、他方の回転伝達軸
がカムシャフトに取り付けられる第一回転伝達軸並びに
第二回転伝達軸と、これらの第一回転伝達軸や第二回転
伝達軸の回転軸の軸方向に摺動可能なピストンと、前記
第一回転伝達軸や前記第二回転伝達軸に接触する前記ピ
ストンに取り付けられたスライダと、前記ピストンの摺
動方向の一方側に形成された油圧室と、そのピストンを
油圧室側に付勢する戻し用ばねとを有し、前記ピストン
の摺動によって前記第一回転伝達軸と前記第二回転伝達
軸との間の位相を変位させるようにした可変動弁機構に
おいて、前記ピストンを相対的に摺動可能な第一ピスト
ンと第二ピストンとの2つの部材から構成し、それら第
一ピストンと第二ピストンにそれぞれ複数個の前記スラ
イダを備え、それら第一ピストンと第二ピストンとの間
に両者を離す方向に付勢するガタ取り用ばねを備え、第
一ピストンのスライダにおける前記第一回転伝達軸や前
記第二回転伝達軸との接触箇所を面とし、第二ピストン
のスライダにおける前記第一回転伝達軸や前記第二回転
伝達軸との接触箇所を面とし、その第一ピストンのスラ
イダの一対の接触面がその第一ピストンの摺動方向にテ
ーパを形成し、前記第二ピストンのスライダの一対の接
触面が前記第一ピストンとは逆方向のテーパを形成し、
前記第一回転伝達軸と前記第二回転伝達軸における前記
第一ピストンのスライダの接触面とを接触箇所を面と
し、前記第一回転伝達軸と前記第二回転伝達軸における
前記第二ピストンのスライダの接触面との接触箇所を面
とし、ピストンの摺動によって第一ピストンまたは第二
ピストンのいずれか一方のピストン側のスライダがそれ
に接触する前記第一回転伝達軸の接触面と前記第二回転
伝達軸の接触面との間を押し開き、それによって他方の
ピストン側の第一回転伝達軸の接触面と前記第二回転伝
達軸の接触面との間を狭くして他方のピストンに接触す
るようにしたものである。
[作 用] 油圧室の油圧が大きくなった場合、第一ピストンと第
二ピストンとが油圧室と反対側に移動する。先ず、第一
ピストンが油圧室と反対側に移動し、第一ピストンのス
ライダが第一回転伝達軸の接触面と第二回転伝達軸の接
触面とから離れる。その後、油圧によって第二ピストン
が油圧室と反対側に移動し、第二ピストンのスライダの
テーパ状の接触面が、そのスライダの接触面と同じ方向
のテーパを形成する第一回転伝達軸の接触面と第二回転
伝達軸の接触面との間を押し開く。これによって、第一
回転伝達軸と第二回転伝達軸との位相が変化する。この
押し開かれた第一回転伝達軸の接触面と第二回転伝達軸
は、第一ピストンのスライダに面する第一回転伝達軸の
接触面と第二回転伝達軸の接触面との間を狭め、その狭
まった第一回転伝達軸の接触面と第二回転伝達軸の接触
面とが第一ピストンのスライダに接触する。
一方、油圧室の油圧が小さくなると、第一ピストンと
第二ピストンとが油圧室側に摺動した際に、第二ピスト
ンのスライダが第一回転伝達軸の接触面と第二回転伝達
軸の接触面とから離れる。その後、第一ピストンのスラ
イダのテーパ状の接触面が第一回転伝達軸の接触面と第
二回転伝達軸の接触面との間を押し開き、それによって
第二ピストンのスライダに面する第一回転伝達軸の接触
面と第二回転伝達軸の接触面との間が狭まり、その狭ま
った第一回転伝達軸の接触面と第二回転伝達軸の接触面
とが第二ピストンのスライダに接触する。
即ち、第一ピストンのスライダや第二ピストンのスラ
イダと第一回転伝達軸の接触面や第二回転伝達軸の接触
面とは、面同士が常に接触することになる。
[実施例] 次に本発明を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は本発明に係わる可変動弁機構の一
実施例要部断面図である。
図示しない吸気弁や排気弁を開閉させるカムシャフト
10には、第3図に示すシャフト12がボルト14によって固
定されている。このシャフト12には2個の翼状の突出腕
16が一体に形成されており、各突出腕16の両側には、同
じ方向に傾斜するヘリカル壁18a,18b(第4図及び第5
図)が形成されている。ここで、第5図では、一方のヘ
リカル壁18aが見え、他方のヘリカル壁18bが隠れるよう
な形状となっている。
第6図に示すように、エンジンからの回転力が伝達さ
れる駆動用プーリ20には、シリンダブロック22が固定さ
れている。このシリンダブロック22には、2個の突出腕
24が一体に形成されており、各突出腕24の両側には、同
じ方向に傾斜するヘリカル壁26a,26bが形成されている
(第6図乃至第8図)。ここで、第8図では、一方のヘ
リカル壁26aが見え、他方のヘリカル壁26bが隠れるよう
な形状となっている。
前記シャフト12と前記シリンダブロック22との間に介
在して、それらの間に回転力を伝達するピストンは、第
9図に示す略円筒状の第一ピストン28と第10図に示す略
円筒状の第二ピストン30との2つの部材から構成され
る。第一ピストン28には、その外壁の外側に向けて互い
に反対側に伸びる2個のスライダ32を有する。この第一
ピストン28にはまた、互いに向き合った位置に2個の切
欠34が形成され、各切欠34の位置は前記2個のスライダ
32の中間に位置するように設定されている。第11図に示
すように、このスライダ32の両側にはヘリカル面36,38
が形成され、これらヘリカル面36,38は、第11図では上
部の間隔が広く下部の間隔が狭くなるようなテーパ形状
を有している。ここで、第一ピストン28がどの位置にあ
っても、第12図及び第13図に示すように、第一ピストン
28のスライダ32の一方のヘリカル面36がシャフト12の突
出腕16のヘリカル壁18aと接触し、他方のヘリカル面38
が駆動用プーリ20の突出腕24のヘリカル壁26aと接触す
るように、ヘリカル壁18aとヘリカル壁26aとヘリカル面
36,38の形状が設定される。
この第一ピストン28の筒状の外面は、第1図に示すよ
うに、シリンダブロック22に摺接する。この第一ピスト
ン28の筒の内面には、内側に突き出した環状突出部40が
形成され、この環状突出部40にはその厚みを貫通する複
数個の穴41(第9図)が形成されている。
第1図に示すように、前記第二ピストン30の筒状の外
壁は第一ピストン28の筒状の内壁に丁度嵌合し、第二ピ
ストン30は第一ピストン28の内壁に沿って摺動できるよ
うに設定される。この第二ピストン30には、その外壁よ
り外側に向けて互いに反対側に伸びる2個のスライダ42
を有する(第10図)。このスライダ42は前記第二ピスト
ン30の外壁とは腕43によって連結され、その腕43は前記
第一ピストン28の切欠34に嵌め込まれる。第10図及び第
14図に示すように、このスライダ42の両側にはヘリカル
面44,46が形成され、このヘリカル面44,46は、第14図で
は上部の間隔が狭く下部の間隔が広くなるような形状と
されている。ここで、第二ピストン30がどの位置にあっ
ても、第12図及び第15図に示すように、第二ピストン30
の一方のヘリカル面44がシャフト12の突出腕16のヘリカ
ル壁18bと接触し、他方のヘリカル面46が駆動用プーリ2
0の突出腕24のヘリカル壁26bと接触するように、ヘリカ
ル面44,46の形状が設定される。
第1図の組立てた状態において、第一ピストン28の筒
の内側の環状突出部40と第二ピストン30の端面との間に
ガタ取りばね48が収納され、このガタ取りばね48によっ
て第一ピストン28と第二ピストン30とに両者に互いに離
れる方向の力が与えられている。この第二ピストン30と
前記シャフト12の間に、ガタ取りばね48よりもばね力が
強い戻し用ばね50が備えられている。この戻し用ばね50
は、ガタ取りばね48よりもばね力が強いので、第一ピス
トン28と第二ピストン30とを通常は離れさせないで、そ
れらを第1図で右方向に常に付勢させる。
第1図及び第2図に示すように、第一ピストン28にお
ける前記戻し用ばね50と反対側に(第一ピストン28とシ
リンダブロック22との間に)油圧室52が形成される。こ
の油圧室52へは、カムシャフト10の保持部材54に形成し
た油圧通路56a,56bと、カムシャフト10に形成した油圧
通路58a,58bとを経て、油が出し入れされる。
この油圧室52は、第一ピストン28の環状突出部40の穴
41(第1図及び第9図)を介して、ガタ取りばね48が装
着されている空間59と連絡している(第1図)。この空
間59には油圧室52内の油圧が常に導入され、この油圧に
よって第二ピストン30にも常に第1図で左側に押圧する
力が働く。
次に、動作について説明する。
油圧室52の油圧が高くなった場合には、この油圧室52
の油圧によって第一ピストン28は第1図で左側に移動さ
せられる。即ち、第13図でスライダ32が上方に向けて移
動させられる。これによって、スライダ32のヘリカル面
36がシャフト12の突出腕16のヘリカル壁18aから離れる
と共に、スライダ32のヘリカル面38が駆動用プーリ20の
突出腕24のヘリカル壁26aから離れる。
また、第一ピストン28の環状突出部40の穴41を通って
空間59に油圧が導入され、その油圧と空間59に備えられ
たガタ取りばね48とによって、第二ピストン30も第1図
で左側に移動させられる。即ち、第15図でスライダ42が
上方に向けて移動させられる。即ち、第二ピストン30の
スライダ42のヘリカル面44,46はそれぞれ、そのスライ
ダ42の移動方向に向けて幅が狭くなっている2つの壁
(シャフト12の突出腕16のヘリカル壁18bと、駆動用プ
ーリ20の突出腕24のヘリカル壁26b)に接触し、それら
シャフト12の突出腕16と、駆動用プーリ20の突出腕24と
を押し開く。
この第二ピストン30のスライダ42が、シャフト12の突
出腕16と駆動用プーリ20の突出腕24との間を押し開くの
で、第13図に示すシャフト12の突出腕16のヘリカル壁18
aと、駆動用プーリ20の突出腕2のヘリカル壁26aとの間
が互いに接近し、これらシャフト12の突出腕16のヘリカ
ル壁18aと駆動用プーリ20の突出腕24のヘリカル壁26aと
が、スライダ32のヘリカル面36,38に再び接触する。
この結果、カムシャフト10と駆動用プーリ20との位相
が変化し、吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変えるこ
とができる。この位相の変化によってエンジンの中低速
回転領域と高速回転領域とにおいて、吸気弁及び排気弁
の開閉時期を変化させることができる。
一方、油圧室52の油圧が低下した時は、戻し用ばね52
によって第二ピストン30は第1図で右方向に移動させら
れる。即ち、第17図でスライダ42は下方に向けて移動さ
せられ、スライダ42のヘリカル面44はシャフト12の突出
腕16のヘリカル壁18bから離れ、スライダ42のヘリカル
面46は駆動用プーリ20の突出腕24のヘリカル壁26bから
離れる。
それと共に、ガタ取り用ばね48の力によって第一ピス
トン28が第1図の右方向に移動させられる。即ち、第16
図で第一ピストン28のスライダ32は下方に向けて移動さ
せられる。ここで、第一ピストン28のスライダ32のヘリ
カル面36,38はそれぞれ、そのスライダ32の移動方向に
向けて幅が狭くなっている2つの壁(シャフト12の突出
腕16のヘリカル壁18aと、駆動用プーリ20の突出腕24の
ヘリカル壁26a)に接触し、シャフト12の突出腕16と、
駆動用プーリ20の突出腕24とを押し開く。この結果、カ
ムシャフト10と駆動用プーリ20との位相が変化し、吸気
弁や排気弁の開閉タイミングを変えることができる。
この第一ピストン28のスライダ32がシャフト12の突出
腕16と駆動用プーリ20の突出腕24との間を押し開くの
で、第17図に示すシャフト12の突出腕16のヘリカル壁18
bと駆動用プーリ20の突出腕24のヘリカル壁26bとの間が
互いに接近し、第二ピストン30のヘリカル面44,46にシ
ャフト12の突出壁16のヘリカル壁18bと駆動用プーリ20
の突出腕24のヘリカル壁26bとが接触する。
このように、第一ピストン28や第二ピストン30がどの
ような位置に移動しても、各ピストンのスライダ32,42
はシャフト12や駆動用プーリ20とは面で接触する。この
結果、ピストンとシャフト12との接触面積と、ピストン
と駆動用プーリ20との接触面積が大きくなる。
なお、第1図に示すように、ガタ取りばね48が装着さ
れている空間59に油圧室52から油圧を導入して、第二ピ
ストン30にも油圧室52の油圧が働くように設定されてい
る。この第二ピストン30に油圧が働かないとすると、も
し油圧が最大になって、第一ピストン28が先にストッパ
に当接する場合には、その後はガタ取りばね48は第二ピ
ストン30がそのストッパに当接する方向と反対の力が働
き、第二ピストン30が所望の方向に移動しなくなる。こ
のため、本発明では、第一ピストン28だけでなく第二ピ
ストン30にも油圧が働くようにしたので、その油圧とガ
タ取りばね48のばね力とによって、第一ピストン28が先
にストッパに当接した後であっても、第二ピストン30を
ヘリカル面同士が当接するまで移動させることができ
る。
また、前記実施例では、第一ピストン28におけるスラ
イダ32の数や、第二ピストン30のスライダ42の数を各2
個ずつとしたが、それ以上の数としてもよい。
[発明の効果] 以上のように、本発明に係わる可変動弁機構のピスト
ン構造によれば、ピストンを互いに摺動自在な第一ピス
トンと第二ピストンの2種類の部材から構成し、その第
一ピストンと第二ピストンとがどの位置にあっても、第
一ピストンと第二ピストンとを動力伝達軸と被伝達軸に
常に面で接触できるようにしたものである。従って、ピ
ストンと動力伝達軸側や被伝達軸側との接触面積を大き
くして摺動摩耗を減らすことができる。
また、第一ピストンだけではなく、第二ピストンにも
油圧が及ぶようにしたので、ピストン戻しばねのばね力
に抗する力を油圧によって変化させることができる。こ
の結果、ピストン戻しばねとガタ取りスプリングとの力
関係が可変となり、それぞれのばねの設計変更を容易に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係わる可変動弁機構の一実
施例要部断面図、第3図は第1図のカバーを外した状態
のA矢視方向図、第3図はシャフトの斜視図、第4図は
第3図のシャフトの正面図、第5図は第4図のB矢視方
向図、第6図はシリンダブロックの斜視図、第7図は第
6図のシリンダブロックの正面図、第8図は第6図のC
矢視方向図、第9図は第一ピストンの斜視図、第10図は
第二ピストンの斜視図、第11図は第一ピストンの正面
図、第12図はシャフトの突出腕と駆動用プーリの突出腕
とピストンとの接触関係を示す斜視図、第13図は第12図
のD矢視方向図、第14図は第10図の第一ピストンの正面
図、第15図は第12図のE矢視方向図、第16図は第一ピス
トンが変位した状態の第13図相当図、第17図は第二ピス
トンが変位した状態の第15図相当図、第18図は従来の可
変動弁機構の断面図、第19図は第18図の要部断面図、第
20図は第18図の要部断面図、第21図は第18図に用いるピ
ストンの斜視図である。 10……カムシャフト、14……シャフト、 18a,18b……ヘリカル壁、 20……駆動用プーリ、 22……シリンダブロック、 26a,26b……ヘリカル壁、 28……第一ピストン、 30……第二ピストン、32……スライダ、 36……ヘリカル面、38……ヘリカル面、 41……穴、42……スライダ、 44……ヘリカル面、46……ヘリカル面、 48……ガタ取りばね、 50……戻し用ばね、52……油圧室、 59……空間。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の回転伝達軸にエンジンからの動力が
    伝達され、他方の回転伝達軸がカムシャフトに取り付け
    られる第一回転伝達軸並びに第二回転伝達軸と、これら
    の第一回転伝達軸や第二回転伝達軸の回転軸の軸方向に
    摺動可能なピストンと、前記第一回転伝達軸や前記第二
    回転伝達軸に接触する前記ピストンに取り付けられたス
    ライダと、前記ピストンの摺動方向の一方側に形成され
    た油圧室と、そのピストンを油圧室側に付勢する戻し用
    ばねとを有し、前記ピストンの摺動によって前記第一回
    転伝達軸と前記第二回転伝達軸との間の位相を変位させ
    るようにした可変動弁機構において、前記ピストンを相
    対的に摺動可能な第一ピストンと第二ピストンとの2つ
    の部材から構成し、それら第一ピストンと第二ピストン
    にそれぞれ複数個の前記スライダを備え、それら第一ピ
    ストンと第二ピストンとの間に両者を離す方向に付勢す
    るガタ取り用ばねを備え、第一ピストンのスライダにお
    ける前記第一回転伝達軸や前記第二回転伝達軸との接触
    箇所を面とし、第二ピストンのスライダにおける前記第
    一回転伝達軸や前記第二回転伝達軸との接触箇所を面と
    し、その第一ピストンのスライダの一対の接触面がその
    第一ピストンの摺動方向にテーパを形成し、前記第二ピ
    ストンのスライダの一対の接触面が前記第一ピストンと
    は逆方向のテーパを形成し、前記第一回転伝達軸と前記
    第二回転伝達軸における前記第一ピストンのスライダの
    接触面との接触箇所を面とし、前記第一回転伝達軸と前
    記第二回転伝達軸における前記第二ピストンのスライダ
    の接触面との接触箇所を面とし、ピストンの摺動によっ
    て第一ピストンまたは第二ピストンのいずれか一方のピ
    ストン側のスライダがそれに接触する前記第一回転伝達
    軸の接触面と前記第二回転伝達軸の接触面との間を押し
    開き、それによって他方のピストン側の第一回転伝達軸
    の接触面と前記第二回転伝達軸の接触面との間を狭くし
    て他方のピストンに接触するようにしたことを特徴とす
    る可変動弁機構。
  2. 【請求項2】第一ピストンのスライダ及び第二ピストン
    のスライダにおける前記第一回転伝達軸や前記第二回転
    伝達軸との接触面をヘリカル面とし、それら第一回転伝
    達軸及び第二回転伝達軸における第一ピストンのスライ
    ダや第二ピストンのスライダとの接触面をヘリカル面と
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の可変
    動弁機構。
  3. 【請求項3】前記第一ピストンまたは前記第二ピストン
    の一方の一ピストンのみが前記油圧室に露出し、その露
    出した側のピストンに通路を設け、その通路を通って前
    記油圧室の油圧を他方のピストンに一方のピストンと同
    方向の力を及ぼすようにしたことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の可変動弁機構。
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